第67期王将戦予選 菅井竜也 vs 藤井聡太 (先手ゴキゲン中飛車)

20170804王将67予選_菅井vs藤井聡_先手ゴキ中12手 現在タイトル戦で羽生3冠に2連勝している菅井さんと、今期29連勝というプロ連勝記録を作った藤井聡太くんの対局という好カード!予選といえど、これは観ないわけにはいかないぞっと(^^)。

 王位戦での羽生さんとの対局にしてもそうですが、菅井さんの将棋は序盤早々がムズカシイです、12手目盤面図なんて序盤も序盤ですが、こんなスタート見た事ないよ( ̄0 ̄)゛ウヒョ~。。多少の損得よりも、手が広い&まだ形成にそれほど影響が出るとは思えない段階で、相手の研究範囲の外に出たいという事なのかなあ…。僕だったら、こんなの指されたら絶対時間つかっちゃうわ。。この後、振り飛車はよくある形に合流したんですが、居飛車側は早々に△73桂の形を作らされ、この桂頭を狙われてしまいました。角換わり矢倉でも現在大流行のはやい桂の跳ね出しですが、やっぱりうまく指さないとプロでも的にされちゃうんだなあと実感。

20170804王将67予選_菅井vs藤井聡_先手ゴキ中49手 ちょっと進んだ49手目盤面図。この盤面図をどう判断するか、これはボクの棋力ではとっても難しい…ちょっとでも熊れてるとそれを過大評価しちゃう僕なんですが、聡太くんはこの局面をどう判断したんでしょうね。そして、ここからの将棋がすごかった、両者のすごさが出た感じでした!手番は後手が握ってますが、はやく跳ねだした桂頭を突かれて桂取りの状態、後手は角の成り込みを狙ってここまで将棋を進めてきたという事もあるし、普通は△85桂と跳ねて、桂を逃げると同時に銀取りを確定させて、その後の角の活用に行きたいと思うのが普通と思うんですが、ここで藤井さんは一気に踏み込みました!!

△86飛▲同飛
 うおお、いきなり飛角交換に行ったああ!

△77角成▲同桂
 続いて角銀交換に踏み込んだああ!!いや~派手な駒損を繰り返してますが、これは駒台に駒を補充して、まだ薄いうちの穴熊を一気に仕留めにかかったか?!恐怖の終盤力を持つ人にこういう踏み込みをされると、指された方は生きた心地がしないでしょうね(^^;)。。

△38銀▲47歩△49銀成(56手目盤面図)
 藤井くん、角と交換して手に入れたばかりの銀をまだ薄い段階の穴熊に打ち込んだああ!!これは激しい踏み込み、仮に▲33同金としてしまうと△同とのあとの△55角がいきなり厳しいですか…。というわけで▲47歩は必然、しかしそれに対して金を拾った△49銀が成りなんですね、これって普通なら不成として次に△38銀成という余地を残しておきたくなるもんだと思ったんですが、なぜ成ったか…菅井さんの次の一手を見るまで気づかなかった僕はやっぱりアマチュア弱小でした(T_T)/。。

20170804王将67予選_菅井vs藤井聡_先手ゴキ中56手▲38飛△35歩▲73歩成
 △49銀としてくれたんですから、次に速い攻めとなる△38銀成はないわけで、これは狙い続けた桂を食いちぎる待望の▲73歩成と行きたいじゃないですか、しかもそれが銀取りになるし、その後飛車もなり込んで薄い後手陣を一気に寄せられそうでもあるし。でも、仮に▲73歩成とすると…いやあなるほど、△38金と打ち込み、以降は△28金▲同玉のあとに△39角の打ち込みがあるのか、だから銀は成りだったのか、今ごろわかったよ(&p゚ω゚*)。これがあるから藤井さんは桂を逃げずに一気に踏み込んだんですね。というわけで先手は受けないといけませんが、菅井さんの指し手は、なんと自陣飛車!いやあなるほど、敵の打ちたい所に打て&金取りの攻防手なのか、驚いたよ…。これはひと目いい手、指されればこの一手ですけど、これを見つけられるかどうかは天と地ほどの差なんでしょうね。これがみごとな先手の切り返しで、後手は△35歩と受けるしかなくなり、ここで手番が入れ替わって先手は悠々と▲73歩成で桂を補充、しかもそれが銀取りにもなってるというわけで、プロ的にはここで勝負ありだったんじゃないかと。結果、81手という短手数で先手が仕留め、菅井さんの勝ち!!

 さて、あの聡太くんの踏み込みのところ、後手がどう考えていたんでしょう。果たしてあの自陣飛車の攻防手が見えていたかどうか…さすがにボクみたいなアマチュアと違って、プロなら△49銀成に対して次の△38金を受けないといけないというのはすぐにわかると思うんですが、受けるなら第一感として▲39歩あたりと思うじゃないですか。でもそうすると、△38歩と合わせられてから△64角と飛車取りと△28角成~△39銀~△35金みたいにして上下挟み撃ちにされて、これは先手ヤバそうな展開になってたのかも。あの自陣飛車、僕にはまったく見えてませんでしたが、プロだとどれぐらいの人が見えるんですかね…もし仮にプロなら結構な人が見える手だったとしたら、聡太くんの踏み込みは、既に形勢を悲観して暴れにいったという事だったのかも。そうじゃなかったとしたら…やっぱりあの菅井さんの放った自陣飛車がプロでも見えにくい見事な好手だったのかも。いやあ、ものすごい踏み込みとそれを一撃で切り返す攻防手、居合抜きのような将棋で凄かったです(^^)。しかし、菅井さんはとんでもなく強いですね、これは羽生王位ピンチかも…。。


51回東急百貨店将棋まつり 松尾歩 vs 羽生善治 (横歩青野流)

 松尾さんが久保さんを破り、羽生さんが稲葉さんを破った事で、今期の竜王戦トーナメントの挑戦者決定戦は羽生さんvs松尾さんになりました。この両者の対局って、実はついこの間の将棋まつりで実現してましたよね。そしてその将棋って青野流だったのでした!竜王戦挑戦者決定戦3番勝負のうち1回は横歩青野流かそのバリエーションの勇気流は飛び出しそうなので、これは竜王戦挑戦者決定戦での対戦を見据えた探り合いのプレ対局だったといえるかも。これはちょっと振り返っておきたいっす。

20170729将棋まつり51_松尾vs羽生_横歩青野流27手 超重要な直接対決が直後にあるかもしれない状況だったので、秘蔵の序盤研究を使うはずもなく、だから勇気流じゃなくて似て非なる青野流が選ばれたのかも。探りはいれたいが隠しておきたいところは隠しておきたい、みたいな(^^)。そして…羽生さんの青野流封じが凄まじいです、松尾さん、飛車の動きを完全に封じられ、なんとか打開したいのに全部弾き返される(T_T)。27手目盤面図の特徴としては、、先手としては横歩を取られた後に▲77角じゃなくて▲77桂としている点、青野流で引かないままの飛車を▲84飛△83歩▲34飛として後手に8筋の歩を打たせたところあたりが特徴でしょうか。後手からすると△52玉型を取って3筋の駒に玉の紐がついてないので△31銀保留としている所、右辺の駒の配置に2手しっかり使って金銀を前に出してガッチリ構えたところ、▲77桂に対して飛車を引かないままという所が特徴でしょうか。僕は青野流の勉強は▲77角型ばかりに夢中になってまして、▲77桂は△55角の一点張り(^^;)。しかしここからの羽生さんがすごくて…

△44角
 え?なにこれ?手の意味が一瞬わかりませんでした。えっと…ああ~なるほど、次に△33金の飛車詰めろなのか、全然気づかなかった(^^;)。。いや~こういうのがパッと見えるのがすごいなあ。そして、この△44角が青野流の飛車を完全に封じ込めてしまいました。。

▲45桂△75飛▲22歩△同角
 飛車詰めろを解除する桂跳ねに、その桂に狙いを定める飛車引き。そしてなかなかの痛打に見える手筋の▲22歩△同角ですが、実は後手なんでもない。これがこのあと3回ぐらい出てくる手の交換で、この角の動きで先手は飛車を浮いた青野流側の攻撃をも完全に封じられてしまうのでした。いやあ、青野流▲34飛36歩&角交換のない▲77桂という形に対して、△32金31銀&44角で飛車詰めろにしてしまって、先手から打開に行こうとしてもこの角の動きだけで青野流の飛車の働きを封じ込めてしまえるのか…やっぱり羽生さん凄いわ、これはいいものを見た、覚えておこう(^^)。

 このあと、先手の攻めは2筋の歩の打ち込みが中心になるんですが、それはすべて角のピストン運動だけであしらわれ、飛車詰めろをほどくために跳ねた▲45桂を狙われ続け、ようやく後手の飛車を捕まえたところでズバンと飛車銀交換の飛車切りから一気に寄せに踏み込まれ、なんと66手にて後手羽生さんの勝ち。恐るべき青野流▲77桂型破りでした(゚д゙)スゴスギル。。

 いや~、勇気流にも使われる本筋▲77角型を使わなかったところが、松尾さんとしては手の内を隠した格好だと思うんですが、そういう本筋じゃない将棋でも羽生さんはバッチリ咎める構想のイメージが作ってあるというのが分かった感じ。また、力将棋になると66手で仕留めてしまうほどの棋力差がある事もこの将棋に現れてるかも。持ち時間が多くなったらその差は詰まるとは思うんですが、松尾さんは強いし好きな棋士ですが、さすがに羽生さんとは格の違いがあるかも…と思えてしまった1番でした。でも最近の将棋で怖いのは、序盤研究の恐ろしさがある事。なんてったって松尾さんは竜王戦1組優勝、本戦でもただいま鬼神のような強さの久保さんを研究じゃなく手将棋で仕留めましたからね。これが持ち時間の多くなる将棋で、さらに研究に羽生さんを引っ張り込めたらどうなるか分かりません、しかも羽生さんは王位戦や王座戦との掛け持ちになりそうですし。これらの条件で、どこまで羽生さんとの差を縮められるか。でもこの棋譜を見ると羽生さんが勝ちそうだな…(小声)。いや~今から竜王戦の挑戦者決定3番勝負、楽しみです(^^)。




 

第30期竜王戦決勝トーナメント 羽生善治 vs 稲葉陽 (横歩勇気流)

 昨年から厳しい戦いの続く羽生さん。今期、棋聖戦は3勝1敗で防衛しましたが、王位戦は2連敗中。順位戦も豊島さんに負けて早くも黒星がつきました。とはいえ、いまだ三冠ですからね(^^)。齢をとった達人が、それでもギリギリで勝っていくって、いちばんカッコいい。野球でも、剛腕にまかせて相手を圧倒していた若いときの江夏より、緻密なコントロールと多彩な変化球を駆使して相手を封じたベテラン時の江夏の方が好き。ピアニストでも、若さのパワーにまかせて圧倒するポゴレリチみたいな人より、老いてなおいぶし銀の輝きを増したホロヴィッツみたいな人が好き。ボクとしては、40代後半に入った羽生さんには、順位戦は降級しなければいい、王位も失っていい、だから竜王戦だけはなんとしても勝ちあがって永世竜王&永世7冠になって欲しいです!

 将棋は羽生さんの先手、横歩取りから勇気流になりました!羽生さん、勇気流を連続採用(^^)。でも、横歩は稲葉さんも得意の将棋、研究でいえばタイトル戦連戦になってない稲葉さんの方が深く研究できてるはず。さて、どうなりますか。。

20170731竜王30TN_羽生vs稲葉_横歩勇気流40手 難解な将棋、先手羽生さんは左が壁形になって、飛車角が狭い所に密集してしまい、なんとも窮屈な格好。後手稲葉さんは飛車角の働きは良さそうだけど、王様すっ裸(^^;)。40手目盤面図なんて、僕が先手だったらなにを指していいやら分かりません。いや~こんな形からうまく纏めてしまうんだから、A級棋士は違います。しかも、先手が飛車角の動きを封じられ、飛車交換も先手の方が避けたいぐらいのはずだったのに、7~8筋中央付近の戦場でゴチャゴチャやっている間に、大駒の動きを封じられたのがいつの間にか後手になってる(^^;)。そこがすっきりしてきたころには先手は既に寄せに入っていて、こうなると羽生さんは逃しませんでした。結果、99手にて先手羽生さん勝ち、挑戦者決定3番勝負に進出です(*・∀・)ノ゙ オメデトォ!

 マジでうれしいっす。将棋初段になって免状を貰おうとがんばり、どうせなら羽生さんが永世7冠を取った時の免状が欲しいとなってはや5年。ところがその間、羽生さんは竜王を取るどころか、挑戦すら出来ずじまい。いちばん惜しかったのは2014年の糸谷さんとの決勝3番勝負に進んだ時ですが、あの時は糸谷さんの時間攻めの前に羽生さんも森内竜王も屈してしまったんでした。以降チャンスは回ってこず、去年に至っては決勝トーナメントにすら残れませんでした。今年のトーナメントは今日の稲葉戦か、決勝で久保さんか聡太くんが残っているとそれが山場になりそうと思ってました。しかしこれで最大の難所は越えた感じでしょうか。ここまで来たら渡辺vs羽生の竜王戦が見たい、なんとか松尾さんとの番勝負に勝ち越してくれ~(松尾さんもがんばってね)!でも…僕はとてもじゃないけど4段になれる気がしないので、もう免状をもらうのは無理かも(T_T)。。

第38期将棋日本シリーズ 山崎隆之 vs 三浦弘之 (横歩取り)

 東京は夕方に突如の大豪雨、僕の洗濯物が犠牲になりました(^^;)。さて、今日はJT杯で山崎さんと三浦さんの対戦、これがメッチャ勉強になりました!

20170729日シリ38_山崎vs三浦_横歩勇気流20手 20手目盤面図は、先手勇気流になるかなという所から後手三浦さんが角交換、その直後に△27角と打ち込んだところ。いやあ、横歩の後手からのこういう超急戦は指されると生きた心地しないっす(^^;)。根拠があるわけじゃないですけど、△45角戦法にしても相横歩にしても、横歩超急戦は先手が死ぬほど追いつめられるけど正着を指し続けると先手が良くなるパターンが多いので、先手の山崎さんがどう受けるか、メッチャ興味津々(^^)。

▲38銀△45角成▲24飛
 金取りを防いで銀を角にぶつけて弾き、その角を飛車にぶつけ、その飛車は逃げつつ成り込みを狙う、というわけで、ここまでは必然でしょうか。ここまでだけだと後手だけ馬を作れて後手がいい気もするけど、横歩超急戦はそんなに甘くないんですよね(^^;)。

△22歩
 ここで△35馬みたいに飛車を追いに行くと▲21飛成でゲームオーバー。というわけで、速い攻めとか味のいい手がみつからないなら後手は一度2筋を受けるのが普通かな?しかし、歩を打つにしても飛車に当てつつ形のいい23に打つものだと思うんですが22なのか、なんでなんだ?う~~~んこれは弱小アマの僕には理解出来ません(´・ω・`) コマッタモンダ。でもA級棋士の指し手ですからね、なんかある気が…

▲77桂
 ここで先手は横歩に紐をつける▲26飛とかを指すと…△44馬が両取りなので指したい▲26飛はしばらく指せそうにありません。う~んこれは先手の飛車は思ったより狭いかも。というわけで、先手ここは攻めではなく狙われた左辺を守りに行く手を指すべきなんでしょうが、守るなら▲87歩の一手かと思ってました。いやあなるほど、受けつつ攻めっ気の強い手を選ぶのか、これが通るなら桂を跳ねだせる分だけこっちの方が良さそうですね。さりげない一手ですが、僕ではこの手は選べない…この手をみただけでもこの将棋を見た価値がありました、勉強になるなあ(^^)。

△82飛
 超急戦系の横歩の恐ろしい所は、はやい段階からこうやって大駒が飛び交って、手が広いのに少しでも読み抜けると一気に敗勢になってしまう事。ここ、後手が横歩をかすめ取るとどうなるか…例えば△76飛▲87銀のあと、△74飛と引いて飛車をぶつけると…相横歩みたいな将棋になるのか。そこで先手が強く▲74同飛△同歩と飛車交換すると…ああなるほど、次の▲85飛が馬桂両取りになるのか、これは先手がいいですね(^^)。じゃ、76じゃなくて△75飛と引くと…なるほど先手は36か27に角を合わせにいって馬を消せるのか、なるほど馬を消せるから桂跳ねして横歩をとらせても大丈夫なんですね。というわけで、後手はここで飛車を深く引きました。しかし…

▲84歩△35馬▲28飛△84飛
 先手は6段目に引けずに4段目にいる飛車を活用して後手飛車を止めました。しかしここで後手が馬で飛車を追って下げさせ抑え込みを解除、しかしここで先手は…

20170729日シリ38_山崎vs三浦_横歩勇気流33手▲26角△同馬▲同飛(33手目盤面図)
 うわあ、ここでもやっぱり馬に角を合わせて消せるのか!いやあ、▲84歩と抑えにいったら後手はこうやって指しそうなもんじゃないですか、山崎さんこれは騙しに行ったな( ̄ー ̄)。。先手が後手馬を消した33手目盤面図は、先手は受けながら▲38銀も▲88銀も▲77桂も指せて万全の駒組みを仕上げ、後手は△22歩なんて変な歩を打たされるわ玉は立てない右銀や右金にも手を入れられない桂もはねられない、跳ねだす歩もつけてません。暴れにいった後手が受け切られてとんでもない手損だけが残った感じ、これはすでに先手よしなんじゃないかと。

 この後、もうひとつ勉強になった事がありまして、横歩の△33桂の形に対して、先手は▲45桂と桂を合わせにいってこの桂を消し、角のラインをこじ開けた事。道場でたまに△33桂戦法をやられる事があるんですが、これにけっこう手こずる事がある僕としては、いい手筋をひとつ教えてもらった気分(^^)。山崎さん、有難う!以下、踏み込みの鋭い山崎さんが一気に後手玉に迫り、71手という短手数で先手山崎さんの勝ち!いやあ、横歩超急戦でいつもやらかす僕としては、すごく勉強になった将棋でした。面白かった!

 この将棋、三浦さんの一方的な負けに見えますが、でも横歩の後手で超急戦に行ったら、負ける時はこんなもんですよね。タイトル戦でない棋戦だし、研究は隠して力戦調の将棋を選んだという事かも。それをぐうの音も出ないほどに咎めた山崎さんが強かったという事でしょう。山崎さん、本当に強いです。僕の中では山崎さんと勇気さんはすごく似た印象で、こういうとんでもない強さを見せるのに格下相手にボロッと負ける(^^;)。取りこぼしさえなければ、とっくにA級だったと思うんだけどなあ(o´・ω・`)。

第30期竜王戦決勝トーナメント 久保利明 vs 松尾歩 (先手ゴキ中 vs 後手超速)

 ああ~、今日は一日中仕事で疲れました、ただいま夜の11時半、竜王戦の決勝トーナメントの結果だけ見て寝ようかな…うあああ、まだやってました!!どちらも入玉模様、今から指し直しになったりして(^^;)…いやいや、後手の松尾さんが大駒を3枚持ってるので、持将棋になったら松尾さんの勝ちかな?
20170727竜王30TN_久保vs松尾_先手ゴキ中37手 いま棋譜を見たんですが、序盤から後手が積極的に動いてすごい将棋。超速気味に右銀を繰りだし、それを歩で追い返しにいった久保さんも貫禄なら、44分の長考の末にその歩を強く取った松尾さんもすごかった。ここから後手の右銀が盤面中央を右に左に駆け抜ける青春(^^)。久保さんがこの銀を追い返しに行きますが、掴まえきれないまま歩をかすめ取られ後手は2枚の歩得を主張、しかし後手は銀を助けるために△13角の位置で角交換を迫る形になり、これで先手から1筋を詰められる格好になったのが37手目盤面図。ここからがすごかった!

△87歩成▲13歩成△78と▲同飛
 後手は8筋突破確定、先手は1筋突破確定。いやあ、これはどちらもおっかない形になりましたが、こういう時の形勢判断って、僕は苦手です。龍を作れるから後手がいいと言いたいところですが、なんか頓死筋もある気がしちゃってね(^^;)。でも、龍を作るだけで引きあげる事になると、先手のと金攻めの方がと金の遅早になりそうな気もするし…

△18歩▲同香△17歩▲同香
 いやあこれはすごい…なるほど、先手1筋の香を吊りあげ、飛車交換をして、それで18に打ち込むのか。う~んこれは見事、端攻めってカウンターが恐いですが、これは見事なカウンターじゃないでしょうか、8筋どころか1筋の争いも後手が得をした気がします。

△89飛成▲79飛△88龍▲78金△79龍▲同金
 これで飛車交換。

△16歩
 さらに歩を吊りあげにかかって、これは△18飛の打ち込みは確定でしょう。いやあ、歩得を生かしたこの構想が今日の将棋の勝敗を分けたんじゃないでしょうか!

 最終的に相入玉の形になるも、松尾さんが点数計算で上回っているので久保さんは214手で投了、松尾さんの勝利です!いやあ、力戦調の中盤での松尾さん、ものすごい独創的な将棋でメッチャ強かった!!さすがは竜王戦1組優勝者です。まるで引っ張り出されて逃げ惑っているかのように見える銀に相入玉ですから、対局者名を伏せられたらアマチュアの将棋かと思ってしまうかも(^^;)。しかし強者どうしの縁台将棋は、よく見ると凄まじい構想の将棋、すごかったです。松尾さん、竜王戦トーナメントに残ったベスト4の中では松尾さんが一歩劣ると思っていてスミマセンでしたm(_ _)m。

プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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