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『羽生の頭脳3 最強矢倉』

HabunoZunou3.jpg 鈴木大介さんの書いた『中飛車の基本 ゴキゲン中飛車編』が、図書館に返ってきません(T-T)。とはいえ、ゴキゲン中飛車対策に1冊は読んだので、帰ってくるまでの間に、本筋で勉強しようと思っていた矢倉の勉強に戻っていました。で、矢倉の勉強のベースにしようと思ったのが『羽生の頭脳3 最強矢倉』です。いま、全10章のうち、6章まで読んだところですが、その時点での感想を *全部読み終わりました!。

 なにせ無知なもので、間違った知識かも知れませんが…矢倉戦というのは、①急戦、②▲37銀戦法、③▲森下システム、④脇システム、⑤雀刺し、⑥▲35歩戦法、みたいに分かれると思うんですが、この本には脇システムは出ていない気がします(まだ全部読んでいないから分からないんですが、目次を見た感想です)。この本の説明は、急戦→▲35歩戦法→▲37銀戦法→森下システム、という順で、特に▲37銀戦法と森下システムに重点が置かれて書かれている感じです。雀刺しは、森下システムのところに組み込まれて書いてあります。急戦に関しては、一応対応策は載っているんですが、それほど深くは書いてない気がします。それでも、色々な急戦対策は述べられていて、後手から急戦にされても、ネット将棋の4級ぐらいまでだと十分対応できました。でも、きっちり勉強するなら、きっと急戦矢倉に関する勉強を他の本でしないといけない気がします。

 気になる事がふたつ。ひとつめは、読む前から気になっていたことで、『羽生の頭脳』の書かれたのが1992年だという事。矢倉は将棋の主流戦法のひとつなだけあって、プロ同士では1年でものすごい数が指されていると思うので、既に古い定跡になってしまっているものが結構あるかと思っちゃうわけです。もうひとつ気になったのは、5手目についてです。矢倉戦というと、プロの対局を見る限りは▲76歩△84歩▲68銀△34歩とした後に、▲66歩とするもんだと思うのですが、この本では▲77銀とあがります。▲77銀としたからといって悪いというわけではないんでしょうが、ではなんで今のプロ棋戦ではそう指されないのか、理由があるはずですよね。この理由に関しては森下卓さんの書いた『現代矢倉の思想』の冒頭に書いてありました。で、僕が持っているポータブルゲーム機の将棋ソフトで指してみると…なるほど、▲77銀としない方がいい気がします。なので、5手目の▲77銀は、▲66歩として読み替えた方がいいと思いました。(*追記:この日記を書いた直後、NHK杯で森内さんが5手目▲77銀を指していました。。結局、どっちも覚えないとダメですね。。)対四間飛車急戦の勉強の時は、新しい定跡と違う変化が速い段階であって、それが合流しないもので、いまだにどうやって自分の知識を修正したらいいか、戸惑ってます。。でも、この矢倉の場合は、新しい定跡にすぐに合流するので、不具合はないと思いました。

 で、こういったものも踏まえた上でいうと…
 『羽生の頭脳』という本は、少なくとも居飛車党が将棋を勉強するうえでは、避けて通れない本なんじゃないかという気がしています。もしかしたら、将棋の歴史の中で、序盤定跡書の革命的な本だったんじゃないでしょうか。江戸時代に書かれた本とかは分からないんですが、中原さんとか米長さんあたりの、『羽生の頭脳』以前に書かれた序盤定跡の棋書というものを、私は読む気になれません。古くて定跡が更新されてしまったというだけでなく、『羽生の頭脳』以前の定跡書は、みんな初心者向けに書くというのがコンセンサスだった気がするのです。だから、仮に何冊も読んだとしても、永遠に入門から脱せられない気がしてしまうんです。別の言い方をすれば、『羽生の頭脳』が出た瞬間に、それまでの定跡はぜんぶ『羽生の頭脳』にまとめられ、それ以前の本が全て駆逐されてしまった気がするのです。

 『羽生の頭脳』の絶対性は、それ以前の本だけでなく、それ以降にも決定的な影響を与えたんじゃないかと思います。それ以降の本の多くは、なんだか『羽生の頭脳』を押さえている事を前提に書かれているように感じる事があるのです。『羽生の頭脳』に書いてあるから、そこの説明は省くという形で、その先を書き進めることが出来たんじゃないかと。何といえばいいか…新たに定跡書を出す価値がというのが、『羽生の頭脳』に書いてない事を書ける点にあるというか。これは森内さんの矢倉の本とか、竜王の書いた『四間飛車破り』の本を読んだ時にも感じた事です。結局、今の戦型定跡の本を読むには、『羽生の頭脳』に書かれている事を理解している事が大前提なんじゃないかと。多少なりとも将棋をまともに指したいと思ったら、『羽生の頭脳』は定本なんじゃないかと憶測します。序盤定跡をひと通り身につけようと思うなら、『羽生の頭脳』を理解する事が最初の目標になるんじゃないかとすら思ってます。

 僕の場合、『羽生の頭脳』は、他の戦型定跡の本に比べると、覚えるのに結構苦労します。なんといっても、他の棋書に比べると、変化が多い。でも、そうであてくれるから実践的というか、もし定跡本を書くとしたら、これが一番正しい書き方なんじゃないかと思うのです。手っ取り早く初段を目指すなら、もう少し軽めの定跡本から入るという手もあるかもしれませんが、長い目で見てキッチリ将棋を理解したいと思ったら、急がば回れというか、こういうしっかりしたものから入った方が結果的に速いんじゃないかと思うのです。

 …で、読んでいて、よくぞ基本的な定跡も知らないまま今まで矢倉を指していたものだな、と思ってしまいました。なんだかすごく恥ずかしい。。矢倉って、知っている人と知らない人がやったら、勝負にならない。私、横歩取りは勉強してないのに勝率8割ぐらいあるんですが、矢倉は一生懸命勉強しているつもりなんですが、勝率3割台です。。それだけ、みなさん矢倉定跡は勉強しているのでしょうね。序盤定跡の威力を痛感している次第です。。いずれにしても、この本は、矢倉の勉強をするのに避けて通れない道だと思っています!




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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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