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昨日の高校野球でのこんなプレイ

 将棋の重要な対局が来週までありませんが、おかげで高校野球を観れてます。演奏12回に3点差をひっくり返す試合、満塁ホームランが2本飛び出す試合、決勝点になりそうなタイムリーヒットを本殺…今年も素晴らしい試合が続出。昨日も優勝候補同士の対戦となった大阪桐蔭と仙台育英が9回まで勝敗が分からない素晴らしい試合で、どちらも応援していました。9回裏に大阪桐蔭が守り切ってゲームセットと思われたところでファーストの足がベースから離れていたというジャッジ、この直後に途中出場の選手が甲子園初打席でサヨナラヒットを打つという急転直下の幕切れ。誰も想像できないような劇的な幕切れでした。しかし、勝敗が入れ替わる原因となったファーストベース踏み外しの伏線になるようなプレイが、少し前の7回に飛び出していまして、このプレイのせいで僕にはこれが素晴らしい試合ではなく、非常に残念な試合に見えてしまいました。

20170819touinIkuei.gif 問題のプレイはこれ。7回、育英の打者走者が桐蔭のファーストの足を蹴りに行きました。これで僕は育英を応援する気になれなくなってしまいました。ファーストが走路を妨げる位置でベースを踏んでいたのであればともかく、走路が空いていたのに野手の足を蹴りにいった事は感心しません。9回のベース踏み外しは走者を避けてから踏もうと思ったのではないですかね。
 弁護するなら、やっている高校生は勝とうと必死なので思わずこういうプレイが出てしまったとも言えるかも。だから、過失は反省しないといけませんが、反省して二度とこういう事を起こさないように人間性を修正できればそれでよし。それ以上に大事なのは、こういう時に指導者が正しく指導することなんじゃないかと思ってしまいます。育英の監督は、この大会は次の試合以降、背番号2を使わないぐらいの姿勢で、相手チームへの謝罪と選手に猛省を促すぐらいの姿勢を見せて欲しいです。

 野球でも将棋でも、こういう事が起きた時に「勝てばいい」という書き込みを見かける事があります。勝たないと先がない、だからそういう気持ちもわからないわけじゃないんですが、汚い事をやってでも勝てばいい、勝てば何でもいいという考えが、社会的にはどういう意味を持つかは考えておくべきなんじゃないかと思うんですよね。
 まず、当人はどうなるか。高校生だからいいですが、これが社会人であるプロ野球選手になるとどうなるか。プロの代表的球団であるジャイアンツを例にとると、野球馬鹿の代表のような清原さんは横暴を繰り返した果てにああいう悲惨な結末を迎え、去年は複数の選手が賭博に関わってクビとなって社会人として抹消、つい最近は暴力事件を引き起こして1億円の制裁金と今年1年の謹慎処分を言い渡された選手まで出ました。「野球さえできればそれでいい」人の中から、野球以外の事で社会的に制裁を受けるような事をする人が続出、後を絶ちません。
 社会から見るとどうか。皆が守っているルールを自分だけ破って得をしようとする人は、社会からすると要らない人間です。仮に「あいつが破って得してるんだから俺も破って得をしよう」と社会の側が変化すると更に最悪で、修羅の世界になるでしょう。「俺が儲かればあいつはどうなってもいい」と社会の成員皆が思っている社会は、ほとんど地獄です。そういう生き地獄のような世界が昔じっさいにあって、だからキリスト教が「隣人のものを盗むな」といい、儒教は「義を果たせ」といって、あの時代の地獄のような人間社会の修羅を逃れたんでしょう。社会の成員がある程度のモラルや教養を身につけないと、共存を選択する事で生き残った人間という種は途端に崩れるんだと思います。そういう中で、最低限のまともなモラルも守れないレベルの専門馬鹿を、「専門家なんだからそれでいい」「専門分野で勝てば何やってもいい」と肯定するのは無理があると思います。一生懸命専門分野でガンバってきた高校生が、モラルなんかの面で学びが遅れてるのはある程度仕方がないと思います。だから彼らが社会人になる前に、こういう部分を学んでほしいし、また指導者は指導してあげて欲しい。そして…教養やモラルにかけて正しい判断の出来ない状態のまま大人になった専門馬鹿の作った団体を、僕は他に知ってるぞ(^^;)。。

vs Nihonbunri*8/22追記:
 この次の試合、仙台育英の監督さんはこの背番号2を先発メンバーから外しました。ついでに、この試合の前の2回戦仙台育英 vs日本文理でも、仙台育英の背番号2は相手選手を蹴りに行っていました。いやあ…これを「蹴りにいってない」とか「わざとじゃない」と擁護するのは無理、擁護するなら「やりすぎだけど反省してるみたいだし、スタメン落とされる制裁も喰らった。もう許す度量でいようよ」という擁護にしないと、「これだけ明確に蹴りに行ってるのに蹴ってないはないだろう」と反感を買てしまうんじゃないかと。
 それでも、少し擁護したい部分がボクにはあります。というのは、「相手に嫌がらせをしたかった」「負傷させる目的だった」という激しいバッシングは、事実と少し違う気がします。というのは、甲子園にも出ていた高校の野球部に所属していた(しかもキャプテンでした)のボクからすると、このプレイは弁護できないけれど、「けがをさせる目的」ではなく、こういうプレイをする理由はちゃんとあってですね…

 野球には「オブストラクション」というルールがあります。野手が走者の走路を妨害してはいけないんです。僕が現役当時、僕の高校では「オブストラクションをとりに行く」という練習もしてました。今はどうか知りませんが、当時は一般的な練習。オブストラクションでよくあるのはセカンドゴロやショートゴロの際の1塁ランナー2塁ランナー、ヒットを打たれた後に塁上にボウっと立っている野手、ベースを隠している野手のオブストラクション。走塁妨害を走者側が「とりにいく」というのは、走路に無造作に立っている野手に当たりに行って派手に転倒し、オブストラクションを狙うということです。練習では、この接触と転倒の練習をするわけです。
 今回の場合、1塁駆け抜け時のオブストラクション狙いの発展形。ただし、オブストラクションは一塁手が走路を塞いでベースを隠した場合が条件なので(ルールに「野手は走者が踏むためのベースの一端を空けていなければならない」というのがある)、走路が空いているのに足をかけに行ったという所が「やりすぎ」なわけですが、なんの理由もなく相手を蹴りに行ったわけではないということは、批判する側にも擁護する側にも知っておいて欲しいと思うわけです。今回なにが起こったかというと、育英の背番号2は、「一塁手がベースの角を踏んでいるわけではない」を都合よく拡大解釈し、セーフになりたい一心でオブストラクションを狙いに行った…これが僕の第一感でした。

 そしてこのプレイの前後で、どういう指導がなされたのでしょうか。もし選手が過度のオブストラクションを指導されていたのだとしたら、選手を攻撃するのは可哀想と私は思うわけです。Yahooニュースにこんな記事が出てました。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170820-00000006-tospoweb-base

「蹴った状況について聞かれると「それについてはあんまり…」と口を閉ざした」

「前日(19日)の大阪桐蔭(大阪)戦で走塁中に相手一塁手の足を蹴ってしまった仙台育英(宮城)の渡部夏史捕手(3年)が、準々決勝・広陵戦(広島)のスタメンを外れた。前夜、佐々木監督から言い渡されたといい、代わりに尾崎(3年)が先発マスクをかぶった。理由について渡部は「監督から『大阪桐蔭に勝ったことで、本気で(優勝を)狙いにいける。準決、決勝と連戦になる』と言われたので。桐蔭からも(優勝を)『頼む』と言われた」と休養のためであることを強調した。」


 想像ですが、このコメントから類推すると、オブストラクションを狙いに行く指導自体はあったけれど、ここまでやったのは選手個人の行き過ぎというあたりな気がします。むしろ気になるのは、こうしたプレイが起きて以降の監督の対処でして…相手が病院に運ばれるほどで、プロ野球なら退場や出場停止や制裁金の対象になってもおかしくないぐらいのプレイ、何がいけなかったのかの指導ぐらいはしないと駄目でしょう。ここで選手を指導するのではなく、「優勝を狙うために休養させる」なんてぐあいに、指導者が詭弁で選手ともめないでやり過ごす方法を選択しているこの態度に問題の本質があると思うのはボクだけでしょうか。こういうピントのずれた指導ばかりしてるから、この高校はいつも問題が絶えないんじゃないのか…。高校野球の監督って、生徒の人間性を育成するという人格者もいますが、常識のないただの野球馬鹿もいるんだろうなあ。

konjouyaki.jpg この野球部や高校、こういう事がおきた後に、反省して指導方針の変更をするんでしょうか。仙台育英高校やその野球部は、過去にも色々と不祥事を起こしています。2001年は下級生部員への暴行、さらにこの事件を県高野連に報告せず隠蔽した為に日本高野連が当時の部長と監督の謹慎処分の制裁を受けます。2011年の東日本大震災の際は、硬式野球部員7人が集団で火事場泥棒を行って、建造物侵入容疑で宮城県警塩釜署から仙台地検に書類送検。そういえば、根性焼きを20カ所以上も入れ、生徒が登校できなくなったというひどい事件もありましたが、あれも仙台育英でした。当時のニュースでは、さらに根性焼きを入れられた被害者生徒に対し、学校側が「腕の傷でほかの生徒が動揺するから自主的に退学してほしい」と言っていたとの事。…何度やっても反省してねえ(>_<)、これは指導側にも問題がある、そもそも学校の指導方針自体がダメなんじゃないでしょうか。というか、倫理や常識を指導するなんて考えすら持ってないのでは…。仙台育英ってスポーツ強豪校だと思うんですが、これこそ「専門馬鹿じゃダメ」の典型に思えます。「専門分野さえできていればそれでいい」がまったく正しい事ではないという事を、今回の件を見てさらに痛感してしまいました。


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コメント

No title 

以前に一度コメントさせていただいた者です。
いつも楽しみに記事を拝読しております。

三浦九段冤罪に関わる一連の件について非常に残念に思うのは、事件自体の対応(事前/事中/事後問わず)が不十分なこともそうですが、対局管理や連盟運営のシステムを抜本的に見直す動きが殆ど見られなかったことです。

直接的なところでいうと(無用な疑いを起こさないための)金属探知機の導入が結局徹底されませんでしたし、よりマクロな話でいうと「棋士の自治」的運営という旧態依然としたやりかたの弊害が明らかになったにもかかわらず、人を入れ替えるのみで、(例えば運営に専念するprofessionalを呼ぶ、一部有力棋士のみに権力が集中しないようなルールづくりをするといった)システムの見直しはありませんでしたからね。

三浦さんの件の発端の密室会議だって、一般社会で言えば提訴した側が裁判官も兼ねるようなあまりに前近代的なことが行われていたわけで、そもそもそういった会議体が許容されたこと自体に違和感をもつのが通常の感覚だと思います。

将棋というゲームや競技者としての棋士の魅力は格別なだけに、本当に本当に残念ですよね..
  • じょしゅあ 
  • URL 
  • 2017年08月20日 12時31分 
  • [編集]
  • [返信]

Re: No title 

じょしゅあ様、書き込みありがとうございます。三浦さんの件に関しては、詳しく書きはじめるとまた気が滅入ってしまいそうなので詳しい返答は控えさせて下さい。ごめんなさいね、私が先に愚痴ったのに。。

人間、過失や失敗や判断ミスは誰でもしてしまう事だし、それはある程度仕方ないことだと思います。大事なのは、そういう事があった後で、ちゃんと反省して、問題点を明確にして、同じミスが繰り返されないように修正する事だと思うんですよね。こういう社会的なハナシが野球や将棋のうちはまだ良くて、これが日本や世界の政治までいくと、反省も修正も出来ないと人命にかかわる事になるので洒落になりません。私たちはみんなもっとマジメに教養やモラルを身につけないとまずいかも(^^;)。
  • ShougiX 
  • URL 
  • 2017年08月20日 19時20分 
  • [編集]
  • [返信]

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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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