第30期竜王戦決勝トーナメント 佐々木勇気 vs 阿久津主税 (角換わり▲腰掛け銀-△棒銀)

 藤井聡太くんの連勝を止め、竜王挑戦に一歩駒を進めた勇気さん、今日の対戦相手は阿久津さんです!!僕的には阿久津さんと勇気さんのイメージって似ていて、切れ味鋭い強さなんだけど格下にも平然と負けるという。というわけで、聡太くんを倒した直後にコロッと負ける事もあるんじゃないかと(^^;)。

 さて、将棋は角換わり。先手の勇気さんは角換わりで最近流行の▲4八金・2九飛型を目指しますが、これに対して阿久津さんは…おおお~棒銀だあああ!!少し前に一手損角換わり破りの勉強をしていたんですが、その時に棒銀を見直しました。棒銀が捌けることは少ないんですが、なんというか…仮に銀が出戻りしたとしても、早繰り銀より戦いやすく、相腰掛け銀より打開しやすいです。今回は一手損ではないのですが、角換わり棒銀が▲4八金・2九飛型にどう効果があるのか、これを勉強させて貰おうと思います(^^)。。

20170708竜王30TN_佐々木勇vs阿久津_角換腰掛銀vs棒銀30手 まずは序盤が勉強になりました(^^)。30手目盤面図は、後手の阿久津さんが棒銀から飛車先の歩を交換、銀を出戻った後に8筋の繰り替えを狙ったところです。阿久津さんは棒銀での歩交換を仕掛ける前に序盤にして1時間15分の長考。この筋に自信を持ってたんじゃないかと思います。しかも、たしかに受けにくい、これは銀交換は必然か、いやあお見事…と思ったところで、勇気さんが1時間超の長考の末に指した手は…

▲77桂
 いやあ、これはすごい、言葉が出ないよ…。僕はここに桂を出る形が悪いと覚えてしまってるので、もう考える事すらしてませんでした。なるほど△85銀を防ぎながら2枚桂で居玉の玉頭直撃も見せるのか、これは攻防手じゃないですか。鋭い阿久津さんの攻めを鋭さで返した、そんなすごい手に感じました(^^)。いやあ、勇気さんはやっぱり切れ味が鋭いわ。。

△64歩
 これもすごいというか、僕が指したら悪手認定っぽい手ですが(^^;)、阿久津さんは角を打ち込まれる隙を作りながら、桂跳ね自体を許さない歩の突き出し。これ、▲63角と打ち込まれたらどうするんだろうか。▲96角成とされ角のラインを利かされつづけるといやなので62じゃなくて△52金で▲45角成。う~んこれでも先手悪くないように感じますが、跳ねだした77の桂頭を攻められてこういう馬を作ってじっくり、みたいな感じだと間に合わないのかな…

20170708竜王30TN_佐々木勇vs阿久津_角換腰掛銀vs棒銀38手▲45桂△44銀▲24歩△同歩▲同飛△23歩(38手目盤面図)
 おっとその前に勇気さんは右桂を跳ね出しての飛車先の歩の交換!これもいつかは指したい手なので有力筋ですね(^^)。しかし驚いたのは△23歩で追い返された勇気さんの飛車の動き。なんと…

▲34飛
 えええええ~飛車を引かないのか(゚ロ゚ノ)ノ?!!
いやあ、こういう時に横歩を取れるかどうかは誰でも一瞬は考えると思うんですが、△33歩の一手詰めなので第1感として即却下しちゃったよ。。なるほど△33歩は▲44飛で銀を抜き、△同歩▲53桂成ですか。う~ん昔初段から3段にあがっていったときは、いちいち読んでいたので大長考型ではあったんですがこういう手も序盤から考えてたんですが、最近は形で覚えちゃってて手なりで指しちゃうんだよなあ、反省。では△33歩が打てないとして…いやあ、仮に△53桂成を許した場合にそれがどれぐらい厳しいのかを読まないと方針が立てにくいので、これは難しい…。

△55角
 阿久津さん、これはひねり出しました、なるほど飛銀交換自体を許さない方針ですね。しかし、今度は後手の角も狭い(^^;)。いやあ、お互いに激しい手を選びますね、序盤から中盤入り口ですでに斬り合いの連続といった感じ。解説はここで先手がポイントを取ったという事で、先手の方針として一度ペースを落ち着かせて▲22歩なんていう手を推奨していましたが…

▲32飛成△同飛▲56金
 うああああ勇気さん、飛車を切ったあああ!!それにしてもとにかく一番激しい順を選んできます、プロ将棋はボクの指してる将棋とは全然違う。僕だったら、この辺はまだお茶でも飲みながらぼんやり指してる頃だよ。。

 このあと将棋は完全に勇気さんペース。しかしさすがは阿久津さん、すぐに詰まされてもおかしくないような状況から粘るどころか、逆襲までしてしまいました。解説の中には逆転模様という人まででるほどの寄せ合いの終盤!しかし勇気さん、馬と龍で攻められながらそれを受け切り、最後は上から潰して111手にて佐々木勇気さんの勝ち!!

 
 いや~激しかった、角換わりのはずがまるで横歩取りのような激しさでした(^^;)。。今日の将棋は鋭い阿久津さんの踏み込みを、それを上回る手で強く跳ね返し、その直後に今度は自分から踏み込んでいったこの▲34飛が入ったところで決まったように思いました。プロ将棋で度胆を抜かれる事のひとつはこういった中盤の入り口。僕なんかの場合、中盤は戦いながらいろいろ考えてる感じですが、プロは入口の踏み込み段階ですでに「これで俺が有利だろう」と読み切ってすごい踏み込みを見せる時がある事。これは持ち時間によるところもあるかもしれませんが、それにしてもほんとうに凄いと思います。あと、中盤で自分が多少良くなったとして、そのまま勝ちきる力もすごいですね。まくられても簡単には逆転を許さないというか。いや~、壮絶な将棋でした、途中でテレビの藤井聡太くん特集を見るために抜けてしまいましたが(^^;)。。


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Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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