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第76期順位戦 A級 三浦弘行 vs 久保利明 (角交換対抗形)

 始まりましたA級順位戦!いや~なんかワクワクするな(^^)。。今期は11人スタートの3人降級という事で、生き残りがより熾烈になるんじゃないかと。最初の対局は、久保王将と三浦さんの対局でした!

20170608順位76A_三浦vs久保_角換力戦7手 いきなり序盤から面白かったです。先手三浦さんが▲26歩~▲25歩と歩を伸ばして△33角と受けさせ、そこで▲76歩と角道を空けて角交換のありうる形にした流れで7手目盤面図。振り飛車党の久保さんとしては角筋を開けたまま戦うか止めるかといったところが最初の選択でしょうが、久保さんなら間違いなく空けたまま戦うだろうな。。そうだとしたら、22ではなく42に銀が立ってしまったので、中飛車を選択する感じでしょうか。康光さんなら銀を立たずに向かい飛車に行ったかも(^^)。

△54歩
 いや~、いくらでも前例のありそうな局面ながら、この形を定跡書で勉強した事があるかというと、記憶にないよ。。このまま次に△55歩まで指せれば普通のゴキゲン中飛車に合流できそうですが…

▲33角成△同銀
 うおお~、三浦さん、先手から一手損となる角交換だあああ!!三浦さん、久保さんがこういう順を選ぶと読んで用意してきたな( ̄ー ̄)。。

▲53角△44角▲同角成△同歩
 なんと、三浦さん53に角を打ち込んだあああ!!これと同じ形じゃないですが、対抗形の将棋で似た筋ってありますよね。でもたいがい角を合わされて手順に駒組みを進展させられて成立しないと思うんですが、しかしこれはどう見ても用意の順、なんかあるな…

20170608順位76A_三浦vs久保_角換力戦18手▲43角△32角▲同角成△同金(18手目盤面図)
 続けて敵陣に筋違い角の打ち込み!!しかしこれも角を合わされて消され、先手はひどい手損です。。どう考えても三浦さん用意の順だと思うんですが、先手の主張はどのへんだったんでしょうか。もし後手が居飛車を選択できるなら完全に失敗、つまり羽生さんや森内さんや谷川さんや橋本さんが相手ならこの順にはいかなかったと思うので、相手が振り飛車しか指してこないという前提で指したんでしょうが、そういう意味では挑発的でもあるし、5筋の歩を突かせての角交換という主張のような気もしますが、でも後手が中飛車にしたら全然関係ないですよね?普通に定跡書や将棋の教科書で勉強してきた僕にとっては、具体的な手があるわけでもないですが、手損がひどい上に代償がないような気がして、ここから後手が万全の駒組みを目指して指すと戦う前に後手充分になる気がして仕方ないんですが、でもコンピューター将棋を見てると駒組みという前半部分が全然なくって踏み込んじゃったりするので、ちょっとドキドキの序盤でした。先手が挑発ではなくて実際に利があって指したんだとしたら、多分この後の構想に出てくるんだと思いますが…

20170608順位76A_三浦vs久保_角換力戦58手 当たってるかどうか分かりませんが、あの序盤を狙った三浦さんの構想が何となくわかったような気がしたのが43手目あたりから。盤面図はそこから進んだ58手目、先手の桂頭の歩が浮いてますが、これって先手みずから浮かしたんですよ、本当なら後手から歩を叩いてでも浮かしたいところなので、僕はビックリでした。。でもって、序盤からどうなったかというと、後手は不満のない駒組みまで進められ、さらに5筋の歩も交換できたものの、それ以上は攻め込めず、結局先手も駒組みで追いついちゃった感じ。いやあ、序盤の手損は角交換したらごてが手詰まりの待ちになると見越してだったとしたら、先手の遠大な構想は見事。そして序盤からのあの奇襲のような指し手の狙いは…

▲76角△51飛▲64歩△同歩▲24歩△同歩▲同飛
 いやあ、言葉が出ない…なんという遠大な構想、序盤からの謎が一気に解けた気がして、ちょっと鳥肌ものの一手でした。3手目の▲25歩と角交換で生じた△33桂の2筋の形、そして後手が中飛車となる形、これは序盤で三浦さんの描いた絵で、76のスペースも三浦さんが作った構想。そしてこの角の打ち込みで、次に▲64歩が入ると△同歩▲43角成△同金▲32銀と打ち込んで、先手からの2筋突破が受けにくいという事ですか。2筋を先手が利した局面で中飛車に来られても、この角打ちで2筋と5筋を同時に物にすることはムズカしいという大局観?三浦さん、これはすごい大局観だよ…

△56歩
 しかし、ここからの久保さんの切り返しが凄すぎました。なんという垂れ歩、こんなのちょっと指せない…というか、思いつきもしなかったです(^^;)。この手を思いつく事ができたらアマ何段ぐらいあるんでしょうか。取れば△38角打、そこで▲57金と下がれば△45桂と跳ねだして狙われそうな後手左辺の駒が大体捌けて、▲46金なら△45歩ですか。いやあ、△38角打ちが直接手じゃないだけに、これは見えづらい。。というわけで、この垂れ歩を取ると後手の攻めが速くなってしまうのでとりにくい…

▲85歩△同歩▲43角成△同金▲22飛成
 というわけで三浦さん、後手大きな利かせとなった56の歩を放置して攻め合いに踏み込み!この将棋が始まる前からの狙いだっただろう76の角を切った後の桂頭の弱点を消すべく、桂の跳ね場所を作ってから、角を切って代償に龍を作りました!

△13角▲32龍△21角▲23龍△42金
 うおお、なんという切り返し!!なるほど、これがあるから▲76角に対して直後に△51飛が指せたのか。。しかも42に金を引いたところで角筋ががら空きの先手玉頭に直撃じゃないですか…。うまくいったと思った時って、成功したという思い込みが強くて、まずいと思って考えている時に比べると、攻めの継続手ばかり考えてしまって守りの読みが浅くなったりしますよね。野球でもこう着状態から先制点が入ると、あれほど守り抜いていた筈なのに裏にすぐ逆転されてしまう事がありますが、似たような心理なのかも。なんという勝負の綾、とてつもなく壮大な構想を成就させ、成功したと思ってふみこんだ三浦さんの攻めを逆用するという。。△21角~△42金が入ってしまうと、さっきの▲85歩△同歩は完全に余計。という事は、この順は三浦さんには見えていなかったという事で、ここは久保さんが一枚上だったかも。いやあ、ものすごい中盤でした。。
 そしてこの反撃の2枚の自陣角が攻防の決定打、三浦さんは暴れに行きますがダメ、最後はきっちりとどめを刺されて122手にて後手久保さんの勝ち!!

 いやあ、序中盤の構想は先手三浦さんが見事、しかし中終盤の勝負どころでは久保さんが見事な将棋でした。中終盤の激しい所になると、さすがは王将というか、久保さんの方が何枚か上に見えます。この対局だけでなく、最近の久保さんと三浦さんの棋譜を見るとそんな感じがするし、この対局も中盤の踏み込みの権利は先手にあったと思うので、2枚の自陣角どころか、垂れ歩を成立させたその前の△51飛以下の順も久保さんが読みが勝っていた感じがしました。今、中盤が凄いなと思う棋士は、羽生三冠と久保王将と康光さん。弱小のアマチュアから見てもそう感じるんだから、実際の差は想像以上なのかも知れません。それにしても、すごい将棋でした。おもしろかった!

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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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