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第63回 NHK杯 糸谷哲郎 vs 船江恒平

 糸谷さんは大学の大学院で哲学を専攻しながらプロ棋士をしているという、変わり種な人です。若手の超強豪ということで、角交換の勉強のために、糸谷さんが書いたという『現代将棋の思想~一手損角換わり編~』を買ったのも、その触れ込みがあったからでした。一方の船江さんは、電王戦で初めて知って、詰将棋のスペシャリスト(なんか、詰将棋のタイトルも持っているらしいです)という事と、真剣に取り組んでいる人独特の精悍な感じが漂っており、好感を持っていました。というわけで、注目のカードでした。

 …う~ん、あくまでこれは個人の感想なのですが、糸谷さんという方、嫌いです。プロ将棋というものの意味や価値を考えた事なんてないんじゃないでしょうか。いや、プロ将棋の意味や価値なんて幾らでも定義できると思いますが、突き詰めていけば、最後に残るものというのは、そんなに多くないと思うんですよ。それを自分から否定しているように見えます。プロ将棋というものの価値がなくなってしまうような事を、自分からやっている。
 簡単にいうと、すごい速指しなんです。それも、相手が打ち終わっていないうちにもう手が伸びているぐらい。それが自分の読み筋で、最善手であるというのなら何の問題もないと思うんですよ。でも、そうじゃない。これが問題です。要するに、相手に考える時間を与えないという戦術なんですよ。この姿勢に、非常に気分が悪くなりました。最善手でなくても勝てばいい。ルールを最大限に活用し、勝つ確率が高い方法であれば、最善手が追及されていなくても構わない。…べつに、こういう事を目指しているわけではないと思うんですが、最善かどうかも検証せずに、思いついた良さそうな手をノータイムでパンパン打つという事は、結果としてそういう意味になってしまうのではないでしょうか。

 ひどい棋譜であっても、自分も相手も間違いだらけでも、勝てばいいというのであれば、アマチュアの将棋だっていいでしょう。勝ち負けだけなら、5級あたりでウロウロしている僕の将棋だって、いいんですよ。そんな級位者の私ですら、相手に失礼にならないように、変な手を指さないよに気を遣っているというのに…。なんか、将棋を見ていて不快になる事があるだなんて、思ってもみませんでした。
 挙句の果てに、糸谷さんがよく考えもせずに速指しで受けて頓死。案の定というべきか、こんなの起こるべくして起きた結末にしか見えません。負けて当然です。「速指し」とかいって、間違えていたら意味ないんじゃないでしょうか。
 更に醜かったのが、投げ所も分からずに棋譜を汚し続けたところ。参りましたと頭を下げる事も出来ず、恥の上塗りのような無理な王手の連続。最後は顔面蒼白、ふてくされたような顔。これも、なぜ完全な詰みになる前に「参りました」といって終わらせるのかという意味を考えたことが無いんじゃないでしょうか。人間としてのレベルが低すぎるというか、20代半ばでこれぐらいの人間性というのは、あまりに幼すぎるように感じます。大学院にまで行って哲学を勉強しておきながら、いったい何を学んでいるんでしょう。哲学って、意味を追及している学問ですよね。だったら、プロ将棋の意味とか、そういう事ぐらい考えて欲しいです。初めて、嫌いな棋士というものが出来てしまった、残念な1日でした。

 でも、救いは、一方の船江さんの存在。あれだけノータイムで時間攻めゲームみたいなことをやられたら、心乱れても、焦って間違えたっておかしくないと思います。しかし、焦りそうな局面でも乱れる事無く、身を乗り出して盤面を見つめ、しっかりと読みを入れて、実に素晴らしい対局姿勢でした。電王戦の時も思ったのですが、あの若さでよくぞこれだけの胆力を身につけたものだな、という感じです。

 まあ将棋ですから、重要なのは最後は指し手なので、人間力に差があるからといって、船江さんが糸谷さんより強くなるかどうか、これは分かりません。しかし、こういう事は言えるのではないかと思います。糸谷さんに天才の素養があったとしても、ああいう姿勢で出来事に接している限り、自分の才能を最大限に伸ばす事は出来ない。深まるための道筋を自分で閉じているんですから。一方、船江さんのように、正面から取り組む人は、自分にあり得る可能性の限界まで行くことが出来るのではないでしょうか。最善を選び続け、それはその瞬間の結果だけでなく、次にも蓄積されていくわけですから。

 …う~ん、全然将棋じゃない話になっちゃいましたね。まあでも、他人のブログを読む時って、他の人の本音を聴きたいと思って読むものだと思いますので、まあいいか。きっと、あの将棋を見て、同じような不快感を感じたのは、私だけではないと思います。
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コメント

同感 

糸谷はプロの将棋をなめとる。そんな早指しで名人になれるほど甘くはない。哲学やる暇あったら将棋の研究せい。
  • つりきち 
  • URL 
  • 2013年07月07日 21時04分 
  • [編集]
  • [返信]

Re: 同感 

> 糸谷はプロの将棋をなめとる。

やっぱり、そう見えますよね。。。
  • ShougiX 
  • URL 
  • 2013年07月08日 11時20分 
  • [編集]
  • [返信]

 

糸谷さんはあれが彼のキャラなので私はあれでいいと思いますよ。
あのような子供っぽさも勝負の世界の原点とも言えるのでないでしょうか?

私は船江先生ファンですので早く攻め切れろーって見てましたよ。
  • 通りがかり 
  • URL 
  • 2013年07月08日 13時18分 
  • [編集]
  • [返信]

Re: タイトルなし 

> 糸谷さんはあれが彼のキャラなので私はあれでいいと思いますよ。

ネットで糸谷さんの事を調べてみました。今までも色々ある方みたいですね。
少しかわいそうな人なんだとしたら、批判的な書き込みをしたことは悪かったかな、と思えてきました。
  • ShougiX 
  • URL 
  • 2013年07月08日 14時34分 
  • [編集]
  • [返信]

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Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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