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藤井聡太炎の七番勝負 第6局 藤井聡太 vs 佐藤康光 (後手ダイレクト向かい飛車)

 記憶違いなら申し訳ないですが、佐藤康光さんって、いま公式戦10連勝ぐらいしてなかったでしたっけ?まだ序盤の段階でものすごい構想からいきなり踏み込んで中盤になだれ込み、それが無理攻めでなくちゃんと成立していて、相手の研究を外して以降は棋力の差を見せつけて優勢を広げ、終盤は抑え込みなどせず鬼のような切れ味で相手を斬りにいく感じ。その絶好調佐藤康光さんが完膚なきまでに粉砕されました。藤井聡太さん、めっちゃ強い…。しかも、棋譜が凄すぎました。

20170416炎の七番-6_藤井聡vs佐藤康19手 将棋は後手康光さんがダイレクト向かい飛車を見せて対抗形に。最初に驚いたのは藤井さんの構想力。端を受けずに玉を寄りに行った序盤の後手康光さんに対し、聡太さんが9筋の端の位を取ったのが19手目(盤面図)。以降、藤井さんはこの位を主張しに行く構想を練り、それが詰みに直結する事になったんですが、それを考えるとこの段階で藤井マジックは既に始まってたのかも。

△33桂▲36歩△42金▲58金右△72玉▲37桂△21飛
 後手康光さんは最近の角換わり系の将棋の玉の逆サイドの守り形を作り、藤井さんはそれに応じる形に。そして…

▲77桂
 あ、銀冠を作りに行くのか…と思いますよね。そう思うのは、ぜったい僕だけじゃないはず。でも、この桂の狙いは全然別でした。以降、藤井さんはチャンスがあってもそれを見送り、構想通りの将棋を作り上げに行くんですが、そんな事はアマチュア弱小の僕は知る由もなく…

△62金▲29飛
 後手に続いて先手も、角の打ち込みを消す飛車引き。それが狙いだと思いますよね?もちろんそれも狙いのひとつだとは思いますが、しかし…

20170416炎の七番-6_藤井聡vs佐藤康31手△82銀▲68金上(31手目盤面図)
 金をあがった瞬間、「アッ!」と声が出てしまいました(^^;)。。やっとわかった、藤井さんの狙いは地下鉄飛車だったんですね。。いや~、この指し方、僕は『よくわかる角換わり』に出ていた右玉破りで学んだことがあって、しかも一時期は対右玉には徹底してこれを指してたんですが、自分で指していながらまったく気づきませんでした。。なんと、9筋を突きあわなかった序盤の一手を咎めに行っていたとは…しかし、19手目盤面図の1手前に後手が指した手って、△62玉なんですよね。それに替えて端歩の突きあいを優先できるかというと、これはなかなかムズカシイ。。というわけで、極論すると、これは△54歩を突きだしてからのダイレクト向かい飛車自体を咎めに行ったという事にもなるのかも…。いや~、もしこれが成立しているとすると、独創的な構想で知られる康光さんに対して、構想で上回る事になる気が…。。

20170416炎の七番-6_藤井聡vs佐藤康44手 以降、藤井さんは8筋~9筋に振る地下鉄飛車を狙って駒組みを進展させ、康光さんは銀冠を完成させつつ反撃筋を着実に作って、44手目盤面図へ。ここで藤井さんは…

▲96銀
 なんだこれえええええ~~いきなり踏み込んだああああああ(゚ロ゚ノ)ノ!!!いやあなるほど、飛車まわりを後にしてるのは△25歩をギリギリまでケアしてるのか。。というか、よくこんな順を思いつくな、信じられない。。向かい飛車を相手にせず、9筋の位を活かした端攻めを絡め、飛銀桂で玉頭から潰してやろうというのが、19手目以降の先手の一連の構想だったんですね。しかし、何も考えずにパッと見たら、むしろ後手の方がバランスのいい構えに見えるぐらいに、後手もいい構えですよね。これ、通るんだろうか。。

△64銀▲89飛
 先手狙い筋とはいえ、向かい飛車で飛車筋をずらすのはけっこう怖いと思うんですが、それでも飛車を回りました。これ、先手は成立していると見ていないと回れないですよね。△25歩はもちろん、8~9筋の戦場でも△94歩の反発とかもありますし。。

△62角
 うわあ、康光さんもすごい手を返してきました。これ、アマから見ると康光さんの考えが理解しにくいです。△25歩からの飛車先突破では間に合わないと見たとも思えるし、だから△86角~△77角のスピードアップを図ったのかも。ついでに、戦場になりそうな84にも利かせておく、みたいな?いやあ、テキト~な事言ってますが、僕程度の棋力ではちょっとついていけません(^^;)。自分の棋力アップのための日記なので許して下さい。。

▲45桂
 相手の手に乗って有効手を挟んできます。後手の角打ちで的にされそうだった桂をここで跳ねだして桂交換で捌きに行きました。これ、捌いた桂を戦場で活用しようとしてますよね…。ここまでの藤井さんの棋譜を見てると、こうした駒の補充を藤井さんがしに行ったら、もうヤバいです。。

20170416炎の七番-6_藤井聡vs佐藤康68手 ここからは先手の玉頭攻めvs後手の角の成り込みの攻め合い。しかし藤井さんの終盤がヤバすぎました。信じられない手が何手飛び出したでしょうか。。盤面図68手目は、9筋を突破された後手が、8筋の飛車を走られるのを防ぎながら反撃を見せた桂の打ち込みの局面。ここで藤井さんは…

▲96桂△95銀
 えええええ~~なんだその手は(゚ロ゚ノ)ノ!!いや~そんなの△95銀の桂頭銀で何でもないだろ、桂をみすみす1枚捨てただけじゃないのか、と思ったら…

▲84桂
 ええええ~タダ捨てするのか?!!…って、あああああそうか、△同銀には▲93銀か!!いや~なんというカッコいい手だ。。

△86桂▲68玉△84銀▲86飛△83金(76手目盤面図)
というわけで、佐藤さんは1回王手を入れて飛車がすぐ走れないようにしてから受け、△83金を打ち込んで防波堤。これはすごい受けだ、1段目に引いた飛車の効果が絶大で角が打ち込みにくくて寄せにくい。。これ、寄せるの難しいんじゃ…

20170416炎の七番-6_藤井聡vs佐藤康76手▲95桂
 うあああああああ!!!なにこの桂打ち…あああ、香を抜けば頭銀、桂を取れば飛車が走るのか。。じゃ、金をよけたら?…▲93銀とかが飛んでくるのか。。いや~これはキビシイ。

△同銀▲85飛△84銀▲93銀
△同金▲同香成△同玉▲99香
△94歩(86手目盤面図)

 他の受けでは余計に早くなりそうなので、ここまではほぼ一直線。
 しかしプロの受けはさすがです。さすがに先手優勢と思いますが、むここは飛車を引くしかなさそう、康光さんはなんとか手番を手に入れる事が出来、何とか飛車先を受けてから反撃に行きたいところ…かと思ったら…

20170416炎の七番-6_藤井聡vs佐藤康86手▲72角
 うあああああああ~またしても綺麗な詰めろが飛んできたああああ!!なんというんでしょうか、局面的には詰めろで迫って寄るなら飛車取りは関係ないので誰でも考える手ではあるんですが、でも受けられたらどうなるかを考えたところで切り捨てる手でもありますよね。こういう優勢の局面で一番やってはいけないのはポカだと思うので、急いだ攻めで読み抜けるよりも確実な寄せをするのが普通と思うんですが…これ、合駒されて寄るんでしょうか?しかし、ここからがまるで詰め将棋のような華麗な寄せ。

△83歩▲94香△同玉▲95金△93玉△同銀は▲84飛△同歩▲94角成
 まで、95手にて先手藤井さんの勝ち!!いや~なるほど、▲95金がカッコいい!△同銀は▲83飛成で詰むので△93玉の一手というわけですか。

 この終盤、藤井さんが完全に読み勝っているように見えます。また、地下鉄飛車を8筋に振った時の2筋の速度計算も藤井さんが勝っているように見えます。ついでに、構想も…。現在の調子的に、神がかった終盤というと久保さんに羽生さんに康光さんという気がするんですが、そのひとりの康光さんが何もさせてもらえずにここまで一方的にやられるとは、想像してませんでした。聡太さん、これはトップレベルどころか、現役A級棋士ふたりを完全にねじ伏せました。こんな規格外、近いうちにタイトルを取るなんて当たり前で、それどころか羽生さん級の怪物の登場なのかも。プロ入り以降、怪物級の棋譜の連発です。羽生さんと永瀬さんはよくこんな化け物に勝ったもんだな…。。

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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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