がんばって将棋初段を目指すページ!

Entries

第75期名人戦 第1局 佐藤天彦 vs 稲葉陽 (横歩△33角85飛)

 20代棋士同士による名人戦は、1996年の羽生名人vs森内8段以来21期ぶりとの事。ついに世代交代が現実になったという感じですね。逆にいうと、羽生世代は続く世代を20年以上抑え込んできた事になるので、ここが崩れると30代前後の世代を中心に乱世となりそう。30代前後の棋士では渡辺2冠と天彦名人がアタマひとつ抜けている気がしますし、この辺の棋士を中心に名人争いが起きる事になるんでしょうが、しかし天彦さんは名人一期&他のタイトルは取った事がないので、名人防衛を続けられるかどうかが大きそう。

20170406_名人75-1_佐藤天vs稲葉_横歩22手 将棋は稲葉さんが後手となっての横歩取らせ、△33角から中座飛車へ。いや~、ほんとうに△85飛が復活してきましたね、困ったもんだ(^^;)。というわけで、△33角85飛対策を兼ねて、序盤から振り返ってみようかな。22手目盤面図は後手稲葉さんが玉を立ったところ。△41玉だと▲21飛成の時に王手になるので、こっちの方がいいと僕は勝手に思ってるんですが、実際のところはよく分かってません(^^;)。ここで先手は…

▲77角
 これは△85飛型ならではかも。後手から△77角と角交換されても▲同桂が飛車にあたって来ますからね(^^)。これがあるから、僕は後手で△85飛型を指さないんですが。でも、僕はいつもここで▲58玉と立つので、これは参考にしよう、そうしよう。

△72銀▲68銀△74歩▲58玉△73桂
 後手は攻め最速&守り最速の△72銀~△74歩~△73桂。それにしても、後手の中原囲いは減って、これが本当に多くなりましたね。後手はガッチリ囲うよりスピード勝負、みたいな(^^)。あと、こうすると右に逃げれば美濃、左に逃げれば銀冠に出来る所も大きいのかも。

▲16歩△23銀▲15歩△24歩
うおお、天彦さん、玉右辺の囲いを作らないうちに1筋の位を取りに行ったあああ!なるほど~、△84飛型じゃないから1筋の突き越しは怖くないのか。後手が24の地点をいったん受けるのは、最近羽生さんも指してました。やっぱりここは急所なんでしょうね。

▲48銀△94歩▲96歩△62金▲59金
 ここで9筋の突きあいを挟みつつ、一転して駒組み合戦。先手は中原囲いを完成させ、後手は金を立ちました。僕はいつもこの金を立たないんですが、今日の将棋ですごく勉強になったのはこの△62金。つまりこれは…

20170406_名人75-1_佐藤天vs稲葉_横歩38手△81飛(38手目盤面図)
 飛車を1段目に引いて、右玉狙い。いや~、角換わり腰掛け銀の将棋で一気に定番の地位を獲得したこの右玉ぎみの形ですが、横歩にも応用されてきましたね。これは後手としては右玉完成までいきたいところですが、先手はどうするか…

▲17桂
 う~~ん横歩での桂の外跳ねもプロでは当たり前のように見かけますが、アマとしてはやっぱりオソロシイ…。37の地点の歩を挙げる危険を避けたまま桂の活用を見ているんでしょうが、けっこう深くまで読めてないと指しにくいっす。これは▲15歩まで突き越しているから、その主張を通しにいってるんでしょうが、僕には怖すぎて無理っす。。

△64歩
稲葉さんは右玉を作りに行きますが…

▲25歩△同歩▲36飛
天彦さん、後手が右玉を完成させる前に行ったあああ!!!!
いや~ここも勉強になりました。なるほど、▲25歩△同歩を挟んでから3筋に寄ったのは、ここで交換しておかないと後手が△25同歩と問てくれない可能性があるからかな?なるほど…。

△35歩
 うあああ、これはすごい!どうやって後手が局面を収めに行くのかと思ったら、なんと後手からつっかけ返したよ。名人戦第一局でいちばん驚いた手はこれでした。先手が3筋を崩しますよという手を指したところで、なんと3筋から攻めて来いという手を指すとは。ここからが見事で…

▲同飛△26歩
 これは稲葉さん一本取ったんじゃないでしょうか。細かい順ですが、これが後手が決めた見事なカウンター。先手の飛車を浮かし、2筋の歩を6段目まで伸ばしてしまいました。2~3筋の戦いで先に得をしたのは後手だったかも。

▲25飛
 名人、▲28歩と簡単には謝らずに強い手で受けました!これは▲24歩の打ち込みの攻め筋を残しておこうとしたんでしょうね。う~んさすがは名人戦、互いに好手が飛び出しまくり、僕なら簡単に謝ってる所です(*^^*)。

△85桂
 これも驚いた手でした!いや~、中住まい系の玉型の横歩に対して桂を活用するなら中央に向かって跳ねるのが定跡と思っていたんですが、8筋に跳ねたよ…。なるほど、内側に跳ねると、角交換をした時に桂取りになるのか。最近思うんですが、僕は一生懸命形の定跡を覚えてきたんですが、なんか中盤は一から読みまくっていた昔の方が強かった気がするんですよね。最近は、「これは形だから」とばかりにあんまり読まずにパッと指しちゃうことが多くて、これがいけないんじゃないかと。形を覚えたのはいい事に決まってるけど、読むのをサボるようになったのがいけないんだな。。僕ならここ、まずは△63銀で右玉を完成させに行くか、仮に桂を跳ねるとしても間違いなく65に跳ねてました。しかし、ここにきて稲葉さんはいきなり決めに行きました!いやあ、これは既に後手がいいのでは?!

20170406_名人75-1_佐藤天vs稲葉_横歩72手 結局、この後は稲葉さんから飛車金の両取りが入ったりと、完全に稲葉さん優勢の展開。天彦さんが粘りに行く手にもまったくぶれる事無く攻めていって、72手にて後手稲葉さんの勝ち!72手目の最後のタダ捨ての桂の打ち込み、なんとカッコいい投了図でしょうか。。

 今日の将棋の勝因は、稲葉さんが名人に対してビビらなかったところだったんじゃないかと。実際どうなのかは分かりませんが、天彦さんが1筋を伸ばしていったところでは後手の研究から外れたんじゃないかと思うんですよね。それで、天彦さんが桂の外跳ねから2筋の歩を突き捨ててから3筋に寄ったところで、名人の強さとか名人戦の重みとかにビビった棋士だったら、穏やかな局面を目指すと思うんですよ。でも、あそこで「やってこい!」と喧嘩上等の将棋にしたのは、メンタルが強いんじゃないと思いました。そして、実際にあの戦場をものにしちゃったのは、実力も伴っているという事なんでしょう。いや~、さすがは恐怖のA級の1期目でいきなりトップ通過した棋士だけの事はあります。見事!

 それにしても、僕的には、あんまり横歩取り△33角85飛が流行されるとけっこう嫌だなあ。対策がぜんぜん間に合ってないから、先手横歩取りは避けに行くか、横歩取らずを研究するか(いつかやりたいと思っている^^;でも相掛かりの研究も間に合ってないんですよねえ、困ったもんだ)、どちらかかも。でも今日の棋譜を見た後だと、ちょっと指してみたい気もしたりして(^^)。


関連記事

コメント

コメントの投稿

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

トラックバック

トラックバック URL
»»この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

左サイドMenu

プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

新刊棋書

最新記事

右サイドメニュー

検索フォーム

これまでの訪問者数

アド

ブログランキング

ブログのランキングサイトに参加してみました。 よかったら、クリックしてくださいね!

QRコード

QR