第74期順位戦A級 行方尚史 vs 佐藤天彦 (横歩取り)

 ついに来ました一番長い日、A級は天彦さんが勝てば他の結果関係なしに名人挑戦決定、負ければプレーオフ持ち越しです!しかも、ここで天彦さんと行方さんの1位と2位の対戦&天彦さん後手という神がかりの展開(^^)。天彦さんは後手横歩を狙いに行くでしょうが、行方さんは…おおおカッコいい、天彦さんの横歩を受けたあああ!!!

20160227順位74A_行方vs佐藤天_横歩28手 この将棋、序盤から行方さんが▲68玉など趣向を凝らした面白い展開ですが、記録係がピンクのジャケットを着ていて僕は全然集中できません(^^;)。行方さんが先手横歩で▲68玉の玉型を作るのは最近も見た気がしますが、思い違いかな?横歩△33角85飛型全盛の頃なんかは普通にあった形みたいですが(定跡書を読んでるとそんな気がするというだけで、リアルタイムで見ていないので実は知りません^^;)、ここ3年ほどでは珍しいんじゃないかと。28手目盤面図は、先手玉の位置を除けばここ数年の横歩では珍しくない形だと思うんですが、ここからの行方さんの工夫が面白かった!

▲56飛△62金▲36飛
 いや~、後手の金を吊り上げてから3筋に飛車の照準を合した動きをしましたが、僕なんぞには狙いが全然わかりません(゚∀゚*)エヘヘ。これ、多分先々なんかあるんですよね?後手が終盤で美濃に逃げ込む形をあらかじめ潰しておいたとか、あとで71や82への打ち込みをしやすくしたとか?う~ん、研究手だと思うんですが、こんなの指されたら僕ならビビりまくりです。。

△75歩
 これは手筋、7筋から仕掛けたというより、飛車の横利きをとおした意味が強いと思います。で、▲同歩に対しては△73桂か△73銀か…

▲17桂
 うおお、行方さん、早くも手抜いたあああ!!!
いや~ここで攻撃優先か、ちょっと考えにくいというか、すごいです。。なるほど、徹底して33の地点に利きを集めようという事かな?でも、△76歩の取り込みには?▲同飛でも特に悪くはないのか、なるほど…。

△73桂▲75歩
 うわあ、天彦さんも脚の速い攻撃筋を選んだああ!!これぞ横歩の恐怖、もうどっちかが良くなってたとしてもおかしくないんでしょうね。さすがに桂跳ね&△76歩が決まっちゃうと先手ヤバいので、ここは▲75歩と取りましたが…

△54飛
 天彦さん、先に来ました!桂跳ね&5筋の浮き飛車の攻撃というのは、中原さんとかの時代の将棋ではよくある攻撃筋だったと、高道さんが話していたのをきいた事があります。これが露骨な数の攻めになる時があるんですよね。こうなると、後手の角の使い方が鍵になってきそうですが…そこに先手の攻撃の照準があっているわけですね、難しい(^^;)。

20160227順位74A_行方vs佐藤天_横歩39手▲33角成△同桂▲24歩(39手目盤面図)
 うあああ、中央を受けずに先に角交換だああ!!しかも、角交換後も▲58金とか中央を先受けしとかないんですね。でもそうなると、実は先手も忙しいというか、もう決戦に踏み込まないとまずいのかも。で、この▲24歩が僕には素晴らしい手に見えます。一瞬分からなかったですが、2筋突破となりそうな△同飛には▲15角を用意してるんですね。手なりで指したら△同飛としちゃいそうです(^^)。じゃ、単に△同銀は?…なるほど▲25歩と連打の歩か!!個人的に、中盤の部分的な手筋が一番使いにくいのが横歩だと思ってるんですが、マジで棋力を問われる戦型だと思います。自分では指したくないけど、観戦している分には一番面白い戦型(^^)。

△34銀
 いや~、それでも飛車なり銀なりで取った上で速度勝ちや反撃筋を探しに行くかと思ったら、天彦さんは凌ぎに行きました。という事は、攻め合いに持ち込まなくても、これで受かると見ているのか。

▲58金△27歩
 いや~、この将棋、面白すぎというか、凄すぎです。今度は天彦さんが2筋に垂れ歩。という事は、この歩は取りにくいという事なんでしょうが、何故なんだぜ?▲同銀に…△45角?でもそれだと▲26飛と躱して、そこからどうつなぐんだろうか。その前になんか味つけしとくのかな?それとも角を敵陣に打ち込める?いや~、難しい…

▲74歩△65桂
 行方さん、△27歩を取れず。これは行方さん厳しいか…と思ったら、この行方さんの指し手も厳しい!△同飛には▲56角、そこで攻め合いに持ち込むにしては▲68玉が戦場から一路遠くなる見事な大局観になりそう!という事は、やっぱりこれも取れないのか。。これは大熱戦です!

▲76角△64歩
 いや~、ここで▲76角と打てるアマがどれぐらいいるでしょうか、ちょっと感動してしまいました。ついにここで天彦さんが謝って△64歩と桂を支えに行きました。しかし、横歩取りは角桂を使った手筋がやたらと使える戦型なんですよね。例えば▲46桂のふんどしが見えているので、ここで角切って▲46桂とか、先手から指したい手が一気に増えた気がします。

 さて、ここからの寄せあいになった終盤戦もメッチャクチャすごかったですが、僕の棋力ではちょっと書けません。昨日、終盤の入り口付近を少しだけニコニコ生放送で見てたんですが、プロの解説も同じところをぐるぐる回っていて、「あ、難しいんだな」と思いました。最後、行方さんが自陣に打ち込まれた飛車を抜いた瞬間は、後手玉への挟撃型も出来ていたし、これは行方さん勝ったか?!と思ったんですが(解説でもそんな感じでした)、ここで行方さんが安全勝ちを目指してしまって徐々に追いつかれ、また終盤の天彦さんの受けが素晴らしくて、110手にて後手天彦さんの勝ち!天彦さん、なんとA級1期目にして名人挑戦です!!すげえええええええ!!!!

 いや~、すばらしい将棋でした!行方さん、勝ったと思ったのになあ。でも、プロの中でも屈指の詰め将棋力を持っている行方さんが寄せられないんだから、天彦さんの受けが素晴らしかったという事なんでしょう。紛れを作るというより、本当に受け潰した感じだったのが凄かった。
 それにしても、天彦さんの後手横歩の強さはいったい何なのでしょうか。信じられない強さです。これは羽生名人4冠ピンチか?…といいつつ、この前の王座戦で羽生さんは天彦さんの後手横歩を連続で破ったんですよね。こうなると、どちらが有利か全然分かりませんが、天彦さんは研究を全部名人戦に集めてくるでしょうから、4~5冠を抱えている羽生さんよりも、天彦さんの方が若干有利かな?いや~、もし天彦さんが名人奪取となった場合は、歴史に残る名人戦になるかもしれません。

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Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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