第41期棋王戦挑戦者決定戦 第1局 佐藤天彦 vs 佐藤康光 (右四間飛車)

 予想はしてましたが、やっぱり12月は忙しかった(^^;)。A級順位戦で天彦さんに土がついたり、色んなことがありましたが、ぜんぜん見れてません(>_<)。そんな中、棋王戦は挑戦者決定戦に!2番勝負とはいえ、トーナメント制覇の康光さんは1勝すれば勝ち抜けでちょっと有利。それにしても、天彦さんはマジで凄い。今年はタイトル挑戦もあったし、そこで羽生さんをあと一歩まで追い詰めたし、土がついたとはいえ順位戦はいまだ単独トップだし、棋王戦でも挑戦者決定戦まで進んでるし。なんとなくですが、天彦さんは今後もタイトル戦にバンバン登場すると思うけど、康光さんはこれを逃すともうタイトル挑戦はない気がするので、今回は康光さんを応援したいなあ。

 さて、康光さんと天彦さんは、今期の棋王戦の挑戦者決定トーナメントでも一度当たっていて、その時は康光さんが勝ってます。これ、僕は見ていたはずなんですが思い出せず。コレクションしている棋譜を振り返ってみると(ゴソゴソ)…あああ、康光さんが後手で2筋の歩を25まで進めながら向かい飛車美濃に行って、玉を裸同然にされながら受け切ったあれか。全盛期康光さんを知らない僕にとっての康光さん像は、「序盤で異常な構想に行く」「囲いが崩されても玉がちょろちょろ動き回って全然捕まらない」という感じです。特に、康光さんの王様はうちの王様と全然違います(^^)。

20151221棋王41挑決1_佐藤天vs佐藤康10手 そして今日ですが…うおお、ひと月前の対戦時とまったく同じ出だし、いや~この辺の駆け引きとプライドのぶつかり合いが面白い!10手目盤面図は前回の両者の対戦と全く同じ形。いやあ、前回は2筋の歩の伸び切ったこの形から振り飛車美濃に行ったんだから、康光さんはやっぱり変態です(^^)。そりゃこんな形から振りに行くなんて、天彦さんじゃなくったって誰も考えないよなあ。というわけで今日は…

▲58金右△32銀▲68玉
 天彦さんから先に変化!天彦さん、向かい飛車を警戒しながらの駒組み。あんなの指すのは康光さんぐらいなので、天彦さんは研究できてないんだろうな( ̄ー ̄)。それにしても、皆さん天彦さんの角換わりや後手横歩を警戒して、すんなり天彦さんの得意形で指させてくれなくなってきましたね。この前の順位戦での深浦戦でも後手横歩を封じられたみたいですし。

△52金右▲48銀△43金
 天彦さんの手を見てから後手康光さんは居飛車選択、こちらも前回と変えてきました!

▲46歩△62銀▲47銀△54歩▲56銀△53銀
 いや~、僕が研究できている序盤の形なんてたかが知れていて、典型的なものならまだ何とかなるんですが、たとえば矢倉模様でもこういう形になると既に全然わかりません(&p゚ω゚*)。。しかし棋譜コメントによると、「この戦型では、先手は▲4六歩と突いていくことが多い」んだそうで。先手の角筋が止まってないから▲45歩として後手のハッチを強引にこじ開ける攻撃筋が出来るからかな?その攻撃筋ですぐに思い出すのは四間飛車ですが、どうなりますか。

▲36歩△42玉▲37桂△31玉
 あら?マジで先手は45に攻撃を集中させてきたぞ?!これはマジで右四間飛車じゃないかい?

20151221棋王41挑決1_佐藤天vs佐藤康27手▲48飛(27手目盤面図)
 天彦さん、マジで右四間飛車 キタ━━(゚∀゚)━━━!!!
う~ん、プロの右四間を見るのは北浜さん以来の気がします。ネット将棋をずいぶん指していた頃、右四間飛車のスペシャリストさんがいて、ずいぶん研究させられました。色んな定跡本を読んだんですが、最終的には羽生さんの書いた『変わりゆく現代将棋』という本が決め手。この本は矢倉急戦の研究書で、定跡手順も見事なんですが、狙い筋とか考え方の記述が秀逸で、これで急戦矢倉に対する極度の苦手意識が消えました(^^)。で、対右四間でいえば、とにかく早く△74歩と右銀を繰り出して相手の角頭を狙いに行くのがコツなんですよね。しかしそこからはかなりの終盤力が要求される展開で、反撃に成功したはずなのに勝ちきれなかったり(^^;)。

△22角▲78玉
 おお、康光さんは△74歩ではなく角を引きました!これは▲45歩を警戒したか、まずは受けから考えた感じでしょうか。なるほど~、『変わりゆく~』は羽生さんが著者だし、ああいう斬り合いに踏み込んでの1手差勝負みたいな順に踏み込むのは羽生さんの棋風というだけかもしれないな(^^)。対する天彦さんはここで玉に手をつけました。プロっぽい間合いです(^^)。

△33銀
 ええええ、△33銀(゚□゚;ノ)ノマジカ?!ついに出ました、康光さんの変態将棋!!いや~、桂の当たりを避けつつ角の成り込みを手損にさせる角引きだと思っていたので、この銀上がりは僕には理解不能です。しかも、こんな風にしたら、どうやって玉を囲うんだ?

▲28飛
 いや~、僕なら絶対に▲45歩から開戦してましたが、なんと天彦さんはここで飛車を2筋に戻しました。つまり、4筋攻めは成立しないという事なんでしょうね。こういう所で「さすがに行けるだろ、行っちゃえ!」と感覚で行っちゃうのが僕の駄目な所なんだな。

 しかし、今も続いているこの序盤の駒組み合戦、めっちゃくちゃ面白いです。特に後手の感覚が面白い。これでバランスが取れていると見ているとしたら、感覚が異次元です。どうすればそう思えるのかを考えてみたんですが…僕は教科書に書いてるような玉形とか駒の働きとか、漠とした所で考えているだけだから、そうなっちゃうのかも。そうじゃなくて、具体的な読みを入れると実はこれで大丈夫、という事なのかも。なんと言っても、プロ棋士の中でも読みの深さに定評のある人ですからね。

 さて、この後どうなりますでしょうか。…ああ、もう仕事に行かなきゃ(- -*)。

◆◆◆◆◆
 帰ってきました!!えっと…180手近くまで行ったのか(゚ロ゚ノ)ノ!!いや~、大激戦だったみたいです。。棋譜を見ると…う~ん、康光さんは駒組みがボロボロ、天彦さんは万全で戦いが始まってました。いや~、ここから100手近く続いたのか、一体何が起きたんだ??…どうも、康光さんの玉形が悪く桂損までする展開だったものだから、天彦さんは徹底して争わないで垂れ歩の連続…みたいな事をやっていたら、いつの間にか追いつかれた模様(^^;)。そして互いに入玉模様になり、1分将棋になり、玉捌きや詰め将棋みたいな難解な局面の連続。いや~、こんなの1分将棋で良く見えるなあ…。結果、最後は天彦さんが凄い銀打ちを決めて、179手にて先手佐藤天彦さんの勝ち!

 いや~、終盤はものすごい戦いでした!これ、棋譜中継を信用するなら、何回も逆転があったみたいです。これ、リアルタイムで見ていたら面白かっただろうなあ。さてこれで天彦さんが1本先取、これで決着は第2局に持ち越し。今季好調の康光さんに連勝するのはきついと思いますが、天彦さんなら勝ちそうな気がします。


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Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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