郷田さんは終盤の受けでウッカリしやすい?

 今週は郷田さんの将棋を見る機会が多かったです。NHK杯、叡王戦の山崎さんとの3番勝負などなど。どちらも郷田さんの序中盤が驚異の構想力に読みの深さ、なんでこんな凄い人がタイトル5期なんだ…と思ったら、叡王戦は終盤で緩手を指してしまって逆転負け。まああれは「後手はここからどうやって良くするんだ」と思いながら観ていたので、A級のタイトルホルダーでも難解だったのかと思えて、少しほっとしたのですが(^^)。その時に思い出したのは、去年の対渡辺戦の王将戦の終盤での受け損ないとか、NHK杯で羽生さんに食らった逆転負けとか。もっと鮮烈に思い出したのは、2005年の日本シリーズ決勝での対藤井戦。なんと55手での決着でした。

20051211日シリ_藤井vs郷田_藤井システム47手 47手目盤面図、1筋の歩を突き越していない所、先手がかなり早く右桂を跳ねだした所…面白いポイントが色々ありますが、それでも左辺は藤井システム相手に穴熊を狙いに行くと起こりがちになる形じゃないかと思います。攻めに手がついたという意味で既に先手がやや良い気はしますが、龍の横利きを通された後手郷田さんはここで…

△53銀
 いや~、これは受けているようで受けになってないんじゃなかろうか。これで先手勝勢になってしまったと思うのですが、ここでの寄せ方、分かりますでしょうか。何級ぐらいからこの寄せが見えるかは興味あるなあ。

▲33角
 ですよね。これさえ食わなければ後手も粘れたのかも知れませんが、これはもう受からないんじゃないでしょうか。以下、進めますと…

△同桂▲同桂成△同玉▲25桂△43玉▲52銀
 まで、先手藤井さんの勝ち。△43玉に代えて△24玉と出ても、▲15銀△25玉で腹銀の形、そこで龍をバサッと切って金を補充したら逃れる術ナシ。

 ▲33角は、道場3段程度の僕ですら、ひと目ここから考えたい手です。たぶん、僕と同じぐらいの棋力の人なら、みんなそうなんじゃないかと。じゃあどうやって受けるかというと…露骨に受けるなら△43銀、相手に選択肢を増やして紛らすなら△52歩で龍を呼び込めたら弾いて、▲41銀と足されたらそこから粘りに行ってどうか、みたいな感じでしょうか。考えれば、もっといい受けも見つかるかもしれません。

 受けのウッカリなんてアマなら毎日、プロだってしょっちゅうかと思うんですが、しかしA級13期の現役タイトルホルダークラスで比較すると、郷田さんは終盤の受けに若干弱点があるのかも知れません。そのクラスというと?…羽生さん、渡辺さん、康光さんあたりかな…ああなるほど、超怪物クラスよりちょっと下が、A級13期タイトル5期というわけか、ちょっと納得。

 渡辺さんとの急戦矢倉、羽生さんとの相掛かりなどなど、僕的には、郷田さんの将棋では、速い段階で構想力勝負になったものの中に印象深いものが多いです。1月から始まる羽生さんとの王将戦では、中盤の入り口までに構想勝負になるような将棋になると、面白い王将戦になるかも。郷田さんにも勝って欲しいし、羽生さんの5冠も見たいっす。それにしても、竜王戦から王将戦までが毎年長いなあ。


関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

新刊棋書
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
ブログランキング
ブログのランキングサイトに参加してみました。 よかったら、クリックしてくださいね!
QRコード
QR
これまでの訪問者数
アド