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第28期竜王戦 第2局 糸谷哲郎 vs 渡辺明 (横歩取り)

 始まりました竜王戦第2局、竜王 vs 棋王の戦いです!渡辺さんは大スランプに陥ってますが、はやく復調してほしい。戦型は…おっと横歩ですか、渡辺さんは後手角換わりを選ぶと思ってました。まだ1日目の10時前ですが、もう28手(・ω・)。横歩の決着がだいたい80~90手ぐらいだとすると、すでに1/3ぐらいでしょうか。これは中盤がじっくり進みそう、今日は明日の分の仕事まで頑張って、明日じっくり見るかな(^^)。。

◆◆◆◆◆
 な~んて言っている間に、すでに2日目の昼(^^;)。昨日は夜に王将リーグの深浦-羽生戦を見てしまいまして、これが竜王戦と似た形の横歩になって、そこから150手超えの大熱戦、メッチャ面白かった!!横歩は自分で指すのはおっかなすぎる戦型ですが、見ている分にはこんなに派手な将棋もないので、めっちゃ楽しいです(^^)。

20151029竜王28-2_糸谷vs渡辺_横歩30手 30手目盤面図、端歩の関係とかは兎も角、後手が飛車をぶつけに行くのは、ここ数年の横歩ではよく見る形ですね。しかしここからが凄かった!!

▲24同飛△同銀▲84飛
 糸谷さんは積極的!歩で守らずに飛車交換から即座に飛車を打ち込みました!しかしこれはちょっと嫌な予感が。というのは、糸谷さんって、序盤のこういう時に手堅くいかずに攻め手を選ぶことが多い気がするんですよね。だから、手の善悪はともかくとして、なんか渡辺さんの誘いに乗ったようにも見えたわけで…
 そうはいっても後手はいきなり難解な局面。これが横歩取りの恐怖ですよね、序盤早々に少しでもゆるんだら頓死筋(∵`)。簡単に▲82飛成を許したらもう劣勢だと思うので、△83歩が普通に浮かぶところですが、しかしそれをやると△83歩▲24飛△同角▲11角成で、飛車銀交換の駒得とはいえいきなり馬を作られてしまいます。しかもこの馬を切り取りにくくって、思いっきり暴れられそう。じゃ、手抜いて反撃筋を作る?△74歩で飛車を引っ張り込んでから角交換に行って△64角で飛車香両取り?いや、格下相手の駒落ち将棋じゃあるまいし、プロがこんなの喰らわないよなあ(^^;)。さて、渡辺さんは…

△83歩▲24飛△同角▲11角成
 おおっと、普通の順だ。いや~、渡辺さんは最近スランプですからね、指し手が消極的になっているかも…と思ったら…

△13桂
 ええええええ、外跳ねするのかw(゚д゚* )w!!!!いや~、序盤から妖しげな手が出ました、これは研究手だな、だって△33桂よりこっちの方が良いなんて普通ありえないだろ…。メリットと言って、自陣に角を引く道を開けておくという事でしょうが、しかしこの桂は使いづらいぞ。後手に速い攻め筋があればいいですが、こう着状態になったらそれだけで端攻めやら馬の活用やらで先手が良くなっちゃいそうです。

▲12馬
 ここからしばらくが、さすがタイトル戦という感じでした。この手はまったく見えませんでした。後手の角の紐が解いて桂をタダで抜いてじわじわと潰そうという事ですね、なるほど先手なら正しい構想じゃないかと。やっぱり糸谷さんは強い。さあ後手は急がないとジリ貧になるぞ、どうするんだろうか。

△62玉▲77桂△71玉
 ええええ、まじか、後手はじっと囲いに手をつけるのか!!いや~、馬が暴れるより先に先手陣を潰す筋ばかりを考えてしまいましたが、玉を遠くする方が有効と見たのか。しかも、この手を指せるという事は、先手から速い攻めがないと言っているのか?いや~、これも目からうろこの構想でした。

▲75歩
 う~~~んこれもすごい。糸谷さんというのは頭の回転が速いだけでなく、思考が柔軟である気がします。だって、自陣の急所にもなりかねない7筋から後手美濃を直撃する手なんて、最初に考えますかね?僕なんて100年たったってこんなの思いつかないよ。。しかもこれ、次の▲65桂がメッチャ厳しくないかい?渡辺さん、受けるにしても飛車2枚は守りにくいし、これは反撃に行くしかないかも。

△25桂
 これが渡辺さんの選んだ反撃筋。僕は飛車を使った手ばかり考えてました(・ω・)。。しかし解説のプロはみんなこの手を指摘していたので、プロならひと目なのかもしれません。いや~、細いどころか簡単に抜かれてしまいそうに見えたんですが、検討というのはもっと深くやらないといけませんね(^^;)。この桂跳ねに糸谷さんが唸り、1時間を超える長考に陥って封じ手。いや~、単純な攻め合いのスピード勝負なら桂を跳ねさせての△29飛がある後手の方が速そう。糸谷さんはここで何かひねり出さないといけなさそうですが…攻防はあるんだろうか、むずかしい。ちょっと弱気かも知れませんが、先手はいったん守るか、飛車の打ち込みに備えた手を考えた方が良いかも知れません。

20151029竜王28-2_糸谷vs渡辺_横歩47手 しかし糸谷さんが選んだのはシンプルな攻め合い。封じ手は▲65桂で、以下△15角▲74歩と進んで47手目盤面図です。これはすでにアマから見ても指す手はひとつですね( ̄ー ̄)。ただし、渡すことになる角を使っての攻防だけは良く考えてからじゃないと。ここは入念に時間を使って寄せ筋を確認、逆襲の攻防手もないことを確認して…

△48角成▲同玉△37歩▲同桂△49飛打
 角捨て!ですよね~。。糸谷さんは▲同玉といきましたが、代えて▲同金でも△28飛があるので、どちらを選んでも地獄です。さてこれで先手陣は受け切るのは難しい状況、しかしいきなりの寄せはないので、糸谷さんは手すきの間隙をついてどこまで渡辺玉に迫れるか。それが間に合わないようなら、すでに後手優勢になっている局面と言えるかも。
 しかしこうなってから複雑な局面を作り出して、「一手でも間違えたら寄せますよ」的な逆転将棋を作るのが糸谷さん。去年の竜王戦は羽生さんも森内さんもこれにやられ、今年の第1局も渡辺さんがこれに沈みました。さて、逆転将棋がどこまでつうじるか…駄目です(T_T)。渡辺さん、優勢になってからが鉄壁過ぎます。68手にて後手渡辺さんの勝ち!!まだ3時前なんですが、いいんでしょうか(^^;)。俺なんて、今日のためにオフにしたのに。。

20151029竜王28-2_糸谷vs渡辺_横歩67手 それにしても、渡辺さんの終盤、凄かったです。どこがスランプなんだよ。。67手目盤面図は投了一手前ですが、僕なら△53角と安全勝ちを狙いに行きそう。しかしここで渡辺さんがカッコよすぎる寄せに出ました。指された瞬間に「アッ」っと声が出てしまいました(^^;)。渡辺さんが指した手は、△46角。う~ん、この投了図はカッコよすぎる。。

 横歩の研究筋にハマる怖さが炸裂しまくった一局という印象でした。何年か前、森内vs郷田戦で、横歩序盤であっという間に森内さん優勢になった将棋がありました。NHK杯の三浦vs阿久津戦でも飛車切りからの瞬殺劇がありましたが、あれも横歩じゃなかったかな~。佐藤天彦さんが後手番で今日みたいな飛車ぶつけから敵陣を圧殺した将棋も見た事があります。
 というわけで、今日の将棋はなんと言っても△13桂の新手に尽きると思うんですが、新手って、まだ発見されていなかった最善手の可能性のものばかりじゃなくって、最善手とは思ってないけれど1度だけ有効というものもある気がします。ひとつの将棋で結論を導くには時間が足りなくてムズカシイが、研究されたらもう使えない、みたいな感じのやつですね。去年、何かの棋戦の深浦-中村太戦で、深浦さんが指した序盤の眩惑的な指し手に中村さんが長考に沈み、研究手一手にやられた将棋がありました。しかし、深浦新手は以降全然流行せず。つまり、返す方法が研究で発見されたんじゃないかと。こういう「一回限りの妖しい新手」というのを渡辺さんはたまに指すことがあります。何となくですが、「こう指したら糸谷さんは飛車切って馬作ってくる順に踏み込んでくるだろう」と渡辺さんには目論見もあり、また「序中盤で手の広い局面では、糸谷さんは長考せずに大体の手を指してくるだろう」という計算もあったんじゃないかと。序盤でアドリブではなかなか正着を発見できない複雑な研究局面に引っ張り込むというのは、糸谷さん攻略には有効かもしれません。森内さんや郷田さんなら、1時間でも2時間でも時間を使って深くまで考えそうですが、糸谷さんは1時間ほどで見切りをつけそう。序盤研究をあまりしないという糸谷さんの弱点と、糸谷さんの序盤での見切り発車の癖を利用した、渡辺さんの見事な戦略だったんじゃないかと思います。


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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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