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第74期順位戦 A級3回戦 森内俊之 vs 佐藤天彦 (矢倉)

 A級順位戦ももう3回戦ですか、はやいですね~。A級注目の的は今年とうとうA級にあがってきた佐藤天彦さん。最近負け知らず、A級棋士ですら片っ端からなで斬り状態。なんで天彦さんって急に強くなったんだ?その天彦さん、ついに森内さんとの対局となりました!いや~、森内さんを斬ったらさすがに本物だぞ…。

 この将棋、とにかく難解でした。今期見た将棋の中で一番難解だったかも。昔、米長さんが「将棋が1局100手だとすると、どれだけ考えてもわからない手が2手(3手だったっけ?)ある」みたいなことを言ってましたが、僕にとってこの将棋は、どうやって指せばいいのかが分からない局面の連続でした。先手を持っても後手を持っても、ここでいい手がないとまずい、みたいな状況がどんどん出てくるんですが、それが分からない(^^;)。。将棋は森内さん先手の早囲い、それに対する天彦さんは角を84に設置(!)して玉を潜らずという急戦調の指しまわし。

20150821順位74A_森内vs佐藤天54手 54手目盤面図、ここまでもかなり難しい小競り合いが続いていてすごく難しかったんですが、ここでいったん先手の駒組みが一段落。この時点でどちらがいいかは分かりませんが、これだけ争点が多くて駒組みに差があると、もうどちらかが有利であってもおかしくないんでしょうね(^^;)。個人的にすごいと思ったのは先手の森内さんで、かなり際どい後手のちょっかいをかいくぐって、ここまで綺麗な形に組み上げてしまうんだからすごい。でも、争点そのものは先手陣営に多く、ここで先手の手番ですが、ここは右桂を攻撃参加させてもう少し溜めるか、端から行くか、後手から仕掛けさせてカウンターを狙うか…

▲15歩△同歩▲14歩
 おお~、森内さん、一番攻撃的な手で先着したあああ!!いや~、森内さんなら更に駒組みを進めるかと思ってました。これ、△同香なら▲25銀で先手の仕掛けは成功しそうですが、ここで手番は後手の天彦さん。反撃の厳しそうな局面かと思ったんですが…

△43金右▲15香△12歩
 うああ、天彦さん、ここでほとんど一手パスの玉固めか、ここ数手に関して言えば、まるで天彦さんと森内さんの人格が入れ替わったみたいだよ。いや~、これは強い人じゃないと指せないんじゃないかい?だって、1筋の攻防戦をどうぞどうぞと言っているみたいなものですよね。

▲54歩△同歩▲52歩△41玉
 ここもメッチャクチャすごいと思った手のやり取りでした。普通なら1筋から仕掛けた以上、右桂を跳ねだして1筋突破を目指すものだと思ったんですが、ここで森内さんは一転して5筋に手をかけ、挟撃を狙いました。う~んなるほど、後手玉は入城しなかったのだから右辺への逃げ出しが広いというわけで、そちらで先に火の手を上げておこうという事ですね。それにしてもこの仕掛け筋、すげえ。。これはちょっと覚えておこう。しかしこれで先手歩切れ。

▲75歩△同角▲65歩△55銀
 森内さん、更に7筋と6筋に歩の突き捨てを入れました。うあああ、もう分かんねえええ…。しかしここで天彦さんが△55銀の一発で先手角を止めてしまいました。いやあ、この角を止められると、先手の歩の突き捨ての仕掛けは失敗なんじゃないかい??森内さんは大局観的な指しまわしを見せましたが、こう受けられることが見えていたら、玉を右辺に逃がしてでも1筋を制圧しておいた方が良かった気もします。一筋を制圧したことにひとまず満足して手番を渡し、そこから攻守を繰り返しながら反撃、みたいにした方が森内将棋に引きずり込めたかも。

20150821順位74A_森内vs佐藤天105手 …な~んて偉そうなことを言ってしまいましたが、ここからの森内さんの指しまわしが見事、実際に後手右辺を制圧してしまいました。森内さん、アマチュア弱小のくせに偉そうなことを言って申し訳ありませんでした<(_ _)>。。106手目盤面図がそれですが、しかし恐ろしいのは先手も玉頭に思いっきり桂を利かされていること。しかも、この桂を外しにくい。ここ、先手は自分で玉形を整えに行くよりも、後手が迂闊な攻めをしてもらって応手しながら勝手に整えることが出来れば理想という気もしますが、相手は現在絶好調の天彦さんだし、そんなわけにはいかないですよね…。

△95香▲同香△97歩
 うわあ、先手玉狭すぎる…。これで先手は金駒をまったく渡せないという制約をつけられてしまいました。先手から明確な攻め筋が見えなかったら、悪いと思っても▲98歩とぶつけたいけど、そういう事をやってるからなかなか昇段できないんだよな。でも先手どうすればいいんだろうか。金駒を渡さず、後手の自陣飛車を眠らせたままで攻める手、という事ですよね。。

▲86銀(109手目)
 あ、森内さんも受けを選んだ(^^)。しかもこっちの方が全然いいや。

△15龍
 うああ、香を補充された!!次の△56香が受けにくいぞ、先手から見ると難解な局面続きです。。

▲97銀△56香
 それでも森内さんは自陣の危険を減らすことを優先。ここも先手でどう指せばいいか、難しすぎる。。こういう将棋を毎日見ていたら強くなれるんだろうな。反撃するならここですが、さて森内さんどうするか…

▲33歩
 うああああ、すげえ、ここで軽手か!!しかしこれ、金寄りで取ってくれれば▲53とが実現するけど、桂で外されたらどうするんだ??う~ん、仮に金寄りから△53とが実現したとしても、後手陣はむしろ引き締まる上に△57香成の方が速いんじゃ…

△57香成
 うおおお、天彦さん、どの受けも選ばずに攻め合いに踏み込んだああ!!!

▲同歩
 うああ森内さんやっちゃった、これは級位者ですらはっきりミスと感じる悪手なんじゃないかと。だって、先に▲32歩成を入れておけば王手だから後手は手抜けないし、これは金一枚を取り損ねたうえに、▲33歩自体が無意味になってしまうんじゃないかと。

 おそらくこれで勝負あり、以下一気に形勢が傾いて126手にて後手佐藤天彦さんの勝ち!!

 先手にとって難しい局面のオンパレードだったんじゃないかと。この苦しさ、横歩△45角戦法を定跡を知らないまま受けるような難しさというか、先手は一手でも間違えたら即死級の難解さと感じました。でも、最前手を見つけ続けたら先手の方が良いという事もあったんでしょうか。プロの解説では「先手有利」なんて言われていたので、プロが見たら「先手の方が難解な指し手の連続だけど、それでも最前手を指し続けたら先手の方が良い将棋」という事だったのかもしれません。

 では、中終盤の難解な局面で、では森内さんにどういう反撃筋があったか。まず、109手目▲86銀と守りに行った手は、一手頓死クラスの危険な形であったから指したい手だったと思うんですが、その手を指すと△15龍の香補充~△56香を喰らうことが確定。だから▲86銀を指すなら以下の流れを喰らっても先手の攻めの方が勝る筋を見つけてないといけないんでしょうね。じゃ、その手があるかどうかで▲86銀が成立するかどうかが決まると思うんですが、反撃筋はあったか。たとえば、△15龍に対して▲73角で香に紐をつけて2枚の銀にあてての攻め合いは?△57香成▲同歩△18龍…駄目だ、後手の方が速い。だとしたら、めっちゃくちゃ怖いですが、自陣を安全にさせないまま、金駒を渡さずに寄せるという方針が正しかったのかな?いや~、これも検討してみないと分かりませんが、金も銀も渡すわけにはいかなで攻めをつなげるって、ちょっと難しすぎる気がします(^^;)。
 
 それにしても、よもや森内さんまで倒してしまうとは、今の天彦さんは本当に強い!数年前までの天彦さんを知っている身としては、ずっと「一時的なものなんだろうな」と思っていたのですが、序中盤で見事な指しまわしを見せた森内さんを一蹴したこの将棋を見て、これは本物なんじゃないかと初めて思いました。戦慄。。



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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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