第65回NHK杯 横山泰明 vs 菅井竜也 (力戦相居飛車)

 名人戦も白熱して面白かったですが、今日の将棋も面白かった!しかし、名人戦の長時間将棋の後に、1手30秒のNHKの超早指しを見ると、なんかまるで違うゲームみたい(^^;)。

 角換わりになりそうな出だしだったんですが、後手の菅井さんが角道を開けずに力戦決定。力戦となると定跡が使えないわけですが、ここが長時間将棋と早指し戦で違う所。早指しの手将棋だと最善手なんて考えている暇がないというか、よくある手筋の中から悪くない手とか手筋の組み合わせとか、そういうのをパパッと決断していくんだな、な~んて観ていて思いました。

20150531NHK_横山vs菅井68手 68手目盤面図、先手の横山さんは王手飛車の筋に自ら踏み込み、駒の損得で言えば飛車と金を交換した形の駒損で、攻めの拠点も無し。しかし手番だけは握っていて、ここからどうやって手を作るのかに興味がありました。歩3枚と角を持っているので、なんとか飛車の両取りか王手飛車などをかける順あたりでも探したいところですが…

▲33歩
 おお、形の手筋というよりも、駒の手筋ですね(^^)。早指し戦は、そんな手でないと思える手筋の組み合わせ、良い解説の突いた早指しをバンバン見るだけでも、けっこう強くなれるのかも。この歩の打ち込みは最終的に▲46桂の拠点作りを狙ってるな。うまくすれば両取りにもなるし、いきなり王手の角のラインも消せるし、これは好手だと思いました。

△同龍▲46桂
 おお、▲34歩を打つより先に▲46桂を打ってしまうのか!!しかし、何故だ?…なるほど、それだと△34龍の躱しが相手の手を利用した好手になってしまうのか。でも先に打ってどういう手になるんだろうか…と思ったら、村山慈明さんが名解説!これを△45銀と躱してくれれば次こそ▲34歩なんだな。

▲45銀△34歩
 おお~、解説的中!!そうそう、こういう所で手抜いての反撃の筋とか、その時の速度計算とかを考えている暇がないのが早指しなんですよね(^^)。終盤ならまだ手が狭いからしやすいけど、中盤で広い上にその先が長いと読んでいる時間が無い。う~ん、早指し戦の醍醐味です!しかし、桂と歩を使った拠点づくりをされてしまうとかなり強い拠点になってしまうんですよね。

△同銀▲同桂△同龍
 というわけで、後手の菅井さんはこの先手の拠点を放置せず、銀桂交換の駒損上等で崩しに行きます。まあ、大駒を得している状況ですから、ここは少しくらい挽回されても自玉を安全にしておいた方が得、という考えかな?こうやって割り切られてしまうと、先手は無理してでも手を作りに行った構想自体を否定されてしまったようなもんだな、と思ったのですが…

▲83角
 うおお、これはひと目いい手!!飛車が逃げれば▲56角成で後手の拠点を消しながら馬を作りながらそれが龍取り。では飛車を逃げながら56を守ろうと52に飛車を逃げれば▲61角成の追撃です!!

 以降、菅井さんも矢倉崩しの△86歩から△88歩とか、駒の手筋や部分的な手筋のオンパレード。こんな感じで、大体有力筋と、その先10手以内ぐらいの確認程度の読みだけで、実に綺麗に将棋を作ってしまうんだなあ。結果、大白熱の大接戦になり、最後は134手にて後手菅井さんの勝ち!いや~、面白かった!!

 で、なんでこんな「早差しが」みたいな視点でばかり見ていたかというと…実は先日、プロの先生に「これだけ指せるんだったら、何かの大会に出てみたらどうですか?入賞できると思いますよ」と言って貰えたからです( ̄ー ̄)。涙が出るほどうれしかったんですが、しかし何を隠そう、長考型の僕は早指しがメチャクチャ苦手、せめて1手1分あればもう少し指せると思うんですが、一手30秒は考えちゃって切れ負けする事山の如しなのです(^^;)。で、NHK杯をもうすこし真剣に観て、早指し戦の勘所を掴もうと思った次第。…でもなあ、あんまり将棋に夢中になって本業が疎かになったら嫌だなあ。
 しかし、早指しで、互いにあんなに綺麗に手を作って、またウッカリもないんだから、プロってやっぱりすごい。

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Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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