第65回NHK杯 丸山忠久 vs 宮田敦史 (角換わり相腰掛け銀)

 今日の将棋はものすごく面白かった!!!将棋自体も、角換わり相腰掛け銀の中でも珍しい形で見応え十分だったんですが、シロウトの僕にしてみれば、渡辺さんの解説が凄すぎました!いや~、今日の将棋は渡辺さんの解説つきで、録画して永久保存版にしておきたかったぐらいです(^^)。必死に渡辺さんが言っていた事を覚えようとしたんですが、解説がメッチャクチャ速いのでついていけなかった(^^;ゞ。。
 渡辺さんの解説によると、丸山さんは序盤巧者なんだそうで。マジか、いきなり踏み込んでくる攻撃的中盤型の棋士かと思っていたんですが、プロから見ると違うんですね。たしかに角換わりのスペシャリストですしね。

20150517NHK_丸山vs宮田_角換相腰掛銀34手 34手目盤面図、すでにこの駒組み段階から面白かった!僕の常識は△74歩型に対しては▲66歩の一手。他であり得るのは▲37桂の跳ね出しですが、これもたしか合流するハズ。しかし丸山さんの指した手は…

▲45歩
 ええええ(゚д゚ノ)ノ !!いきなり仕掛けの急所の4筋の位を取りました!!いや~、飛車や桂の援軍もない状態でいきなり行くのか。ここでまた渡辺さんの解説に驚き。「丸山さんは、74の歩を先に突くと、位を取ってくる確率が高いんですよ。」うおお~、渡辺さんはそんな対戦相手の癖までデータ収集してるのか、一流のプロは怖ええええ!!これには鳥肌が立ちました。。というわけで、「この形、実は後手宮田さんが誘い込んだんじゃないか」との事。

△65歩
 おおお、後手も位を取りました!まず、▲45歩自体が見た事のない形だったもので、すでに僕の知らない未知の将棋なんですが、それでもここで△73桂みたいな手なら似たような形に合流する事もあったかも…な~んて思っていたんですが、ここで宮田さんは突っ張り!いきなり激しい事になっちゃったぞ。渡辺さんは「互いに位を取るのは珍しい形」と言っていた気がします。渡辺さんの解説、金を払ってでも聴きたいぐらいにスバラシイ。

▲46角△73角▲同角成△同桂
 後手の歩が上ずったところでの▲46角。これは受けにくいので狙いたいところではありますし、▲45歩とした場合の角換わりの常套手段でもあります。しかし渡辺さんの解説によると「合わせの角で消し合った後に後手は桂を跳ねた形になるので、後手は手得できる。」渡辺さん、神です。しかし桂を跳ねてしまったので、いつか来る▲75歩には常に気を遣う感じ?

▲46角△63金▲37桂△64角▲同角△同金
 丸山さん、おかわりの角打ち!しかしこれも角を合わせられ、角を取り合ったところでまたも後手は駒が前に来て手得。ここでの渡辺さんの解説は「後手が2手得みたいなもの」。う~ん、たしかに。ヤバい筋さえなければ、後手の少し良い将棋なのかな?ちなみに、▲37桂に代えて▲25歩みたいな手だと「桂を跳ねられなくなるので手詰まりになりやすい。」なるほど、それは後手不満なしの展開ですね。

▲46角△62飛▲47金
 丸山さん、三たび角打ち!!これを「△63金と引いているようでは後手何やってるのか分からないので、飛車で受けるでしょう」との事。ごもっとも。▲47金は、これを指すために先手は銀の割り打ちもある右金をわざわざ保留しているようなものなので、ものすごく自然な手に見えたんですが、どうもこれがすこし疑問だった気がしました。というのは、渡辺さんの解説で「△22角という手があって…」みたいな話がありまして…

20150517NHK_丸山vs宮田_角換相腰掛銀50手△22角(50手目盤面図)
 で、実際に宮田さんは△22角を打ち込みました。これ、55を戦場にして普通に取った取られたとやると、数の攻めで後手が中央を制圧する事になる激痛の一手。この角の打ち込みがのちのち勝負を決するほどのキツいラインになってしまった。先手は千日手を避けたいので保留してきた▲25歩ですが、もし▲47金に代えてもし▲25歩なら△33銀となってその筋は消えた、というわけです。いやあ、実際のところどうなのかは分かりませんが、もし超自然な▲47金よりも手詰まり気味になる▲25歩の方が良い手だったとしたら、将棋というのは恐ろしくむずかしいゲームです。こんなの、アマじゃわからないよ(T_T)。それにしても、渡辺さんの指摘する狙い筋、100発100中なんですが…。。

▲25歩
 というわけで、ここで先手は歩を伸ばします。そうそう、どうせ▲25歩を指すなら、さっきだったら△22角を喰らわずに済んだ、という事の気がしたわけです(後出しじゃんけん( ̄ー ̄)。。これで△33銀としてくれれば角のラインが死ぬのでしめたものですが、もちろんそんな手は指してくれず…

△55金▲24歩△同歩
 後手、先着しました!先手は中央の戦場に手をつける前に、飛車先の歩を交換。そうですね、後にしてしまうと入らなくなる可能性があるので、今なんでしょうね。そして…

▲24同角
 うおおお~~、丸山さん、踏み込んだあああ!!!いや~、この手が成立していたのかどうかが、感想戦でも話されていたみたいですが(電話が来てしまってうろ覚え^^;)、この踏み込みが僕にとっての丸山さんのイメージなんですよね。感じとしては、中央の戦場に手をつけたら分が悪そうなので、別の戦場に火種をつけるという事なんでしょうが…

△23歩▲42角成△同玉
 これで角銀交換、後手の駒得です。先手としては攻めなければ駒損だけが残ってしまうので、何か手を作らなければいけませんが…

▲75歩
 ここでようやく来ました、桂頭攻め!筋としてはここか十字飛車狙いしかなさそうな感じですが、問題は速度な気がします。渡辺さん「△56金か△66歩のどちらか」。いや~、△66歩は駒の拾い合いの速度勝負の将棋になるので、正確に読むだけの時間が残されていない早指しではギャンブルになっちゃうんじゃないかと。しかし、△66歩は調べてみたいですね。

△56金▲同金△64角
 おお~、宮田さん、確実な手を選びました!これは先手の応手を打診する手で、手抜きは△47金からボッコボコなので論外として、「▲同金なら△64角、▲同歩なら△39角」。いや~、これはどちらも地獄だな、後手がちょっと良い気がします。

20150517NHK_丸山vs宮田_角換相腰掛銀90手 というわけで、中盤を制したのは宮田さんに見えました。こうなると先手は攻め続けるしかなく、丸山さんの猛攻!!ところが宮田さんは駒得というリードを奪って以降は、絶対に逆転を許さないという感じで、丸山さんの攻めを受け切ってしまいました。これは宮田さんの圧勝かと思いきや、さすがは名人経験者の丸山さんが何度も「これぞプロ!」という手を出しました。これがすごかった。

 まずは90手目、他にもいろんな手が考えられそうな所で、宮田さんは△55歩という非常に辛い手を指しました。寄せの手を狙っていくかと思ったんですが、指されてみるとこれが高道さんの手のようないやらしさ。しかし、ここで丸山さんがひねり出した手が凄かった!!

▲22飛成△同角▲46角
 うおお、飛車捨てから王手馬で馬を消しに行って、しかも金を助けるのか?!すげええええ!!


△35桂
 うああああ、宮田さんも凄い受けをしたああ!!!桂と金の交換を狙った?!

▲37角△同銀不成
 丸山さん、まずは馬を消しました!いや~、すげえ。しかし丸山さんはこの手を作る為に飛車を渡してしまった。しかもほとんど入玉確定みたいな格好。金取り。いや~、ここからどうやって繋ぐんだよ。イタチの最後っ屁だったかな(^^;)。

▲73角
 うおおお、凄い所に角を打ち込んだあああ!!!いや~、これはとんでもないというか…なるほど△54歩と金を取ってきたら、相手の手に乗って成り駒2枚を抜きつつ自玉も強化できるのか。いやあ、これはちょっと鳥肌が立ったぞ。。

△47角▲49飛△58角成
 宮田さん、その筋に乗らずに、寄せに行ったあああ!!!!いや~、先手は69の飛車を取られると入玉も防げなくなるわ枚飛車で一気に寄せられそうだわで、逃げ場所が難しい。しかし狭い。。これで飛車が寄ってしまいましたが…

▲55角成
 丸山さん、飛車を見捨てて反撃だあああ!!!

…いや~、すごかった!!投げたっておかしくないような状況から、ここまでの反撃をしてしまうんですから。最後は力尽きて届かず、114手にて宮田さんの勝利でしたが、最後の丸山さんの粘りも見事!素晴らしい大熱戦、知らない定跡筋の勉強にもなったし(相腰掛け銀相位取りというこの将棋、今後も指されることになるんじゃなかろうか?)、めっちゃくちゃ面白かったです!!

 それにしても感想戦での渡辺さんの丸山さんに対する態度…本当に嫌いなんだな(笑)。


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Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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