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第64期王将戦 第4局 郷田真隆 vs 渡辺明 (角交換四間飛車)

 郷田さんが1本返し、2勝1敗となった王将戦。ここで郷田さんが先手番の巡り合わせ、これは郷田さんに流れが来たか?そして後手番の渡辺王将は…うおお、角交換四間飛車だあああ!!!そういえば渡辺さん、数日前の朝日杯オープン戦の決勝で、羽生さんに先手中飛車をかまされてました。後手番対策でせっかく指し始めた振り飛車のようですし、色々と思う所があるのかも知れません。

20150216王将64-4_郷田vs渡辺_後手角交換四間24手 盤面図は24手目。後手は飛車を2筋に振り直して向かい飛車、先手は向かい飛車を迎え撃つ好形▲46歩36歩47銀。後手は△44銀と上がったからには△35歩▲同歩△同銀▲36歩△44銀で一歩を手にしてから駒組み、そして捌きにいくのが本筋かと。一方の先手の問題は自陣の囲いで、先手はなんとか戦場を膠着状態にしたまま玉型を整えに行きたいところじゃないかと。僕が勉強したのは矢倉で、振り飛車が迂闊な手を指してくれれば▲66角でお疲れ様、振り飛車が右辺の戦いに夢中になってくれるならそのまま玉頭位取りにシフトしてべシャッと潰してしまう感じ( ̄ー ̄)。でも、うまく行かないと、矢倉で横からの攻めを凌ぎ続けるのはきついんですよね。。

▲86歩
 うおおお、銀冠に行くのか?!いやあ、もし銀冠が間に合って抑え込めたり出来るなら、居飛車にとっては最高の展開ですが、そう簡単にはいかないだろうな…。本当に間に合うのか?これは注目。。

△35歩▲同歩△同銀
 やっぱり後手の最初の目標はこれ。一歩を手に入れに行きます。

▲77角
 おお、郷田さん、▲36歩より先に角を打ったあ!やっぱり角交換からの逆棒銀系の将棋にはこの反撃ですよね(^^)。でも、▲66角じゃないのか。僕は『角交換四間飛車 徹底ガイド』で勉強したもので、▲66角だとばかり思ってましたが…ああなるほど、銀冠狙いだから、角を合わされて相手から角交換して来たら、手順に桂を飛べる分だけ得という事かな?また、なんで▲36歩よりも先に角を打ち込んだんだろう?先に▲77角△44角▲同角△同銀の交換が入れば、歩を打ち込まずに駒台に残しておけるという事かな?いやあ、△32飛があるから結局は歩を使わされることになるとは思うんですが、プロはすごく細かいところまで神経を使うんだなあ。尊敬しちゃいます。

△44角▲同角△同銀
 うおおお~、いつもこのブログで予想を外しまくってますが、今回は当たったああ( ̄∀+ ̄)!!プロの解説の方で、手が当たるかどうかを気にする人がいますが、あれって外したって全然悪い事じゃないと思っていたんですが…それでもアマがプロの手を当てると気持ちがいいものですね(^^)。

▲87銀△32飛▲36歩
 郷田さんはここで銀冠の完成を急ぎ、渡辺さんは△32飛の合駒請求で郷田さんに一歩を使わせます。う~ん、銀冠狙いであること以外は、かなり定跡書通りの狙いと進行です。ここで後手は飛車を2筋に戻すんですよ。僕は勉強したから知っているのですよ。今日は手が当たりまくるのですよ( ̄ー ̄)。

△31金
 思いっきり外したぜ、もう将棋見てるの止めて確定申告しに行こうかな。それにしても、ここで一段金か!!だって、△22飛という部分的な手筋は2筋の攻防戦を考えての事であると思うので、もし違う手が利くとすると、定跡が更新されちゃうんじゃないかい?アマから見ると飛車先の歩を交換できちゃうから先手が思いっきり得したように見えるんですが、これは渡辺さんが定跡を更新する研究を披露したのか、あるいはやらかしちゃったのか…

 しかしここで郷田さんが長考。普通なら即指しで▲24歩と行きそうなものですが、ここで時間を使うという事は、多少得するとかじゃなくって、一気に良くしてしまおうと考えているんじゃないかと。

 …1時間ほど経過しましたが、郷田さんに指す気配ナシ。というわけで、この隙にちょっと確定申告に行ってまいります!!将棋見ながら書類を作っていたもので、記載漏れしてないといいなあ(^^;)。。

◆◆◆◆◆◆

 というわけで、続きです。結局、郷田さんは2時間以上考えた末に…

▲24歩△同歩▲同飛
 ですよねえ…。郷田さんは「なんでもない所でいきなり長考して、挙句に普通の手を指す」なんて言われてますが、まさにそんな感じ。しかしこの一手の間にプロの方々がどんどん深い読みを入れていき、意外に先手簡単ではなさそうな感じだったようです。
 実際の最善手ではないかも知れないけど、数時間で結論を出すのは大変に難しい手というのは実際にあるみたいです。例えば、去年の何かの棋戦の▲中村太-△深浦戦もそんな感じでした。角換わりで深浦さんが指した新手は、先手が正しく応手すれば先手良しだったみたいです。ところがその最善手を見つけるのは非常に困難で、中村さんは長考で大きく時間を使わされた上に(なんか、2~3時間使わされた記憶がある)、あげくに最善手を指す事が出来ず。結局中村さんはその一手に沈んだのですが、しかしその新手が以降に指されたかというと、私はお目にかかってません。つまり、その一戦のためだけに用意された泥沼流の手であって、応手がばれたら2度と使えない。
 郷田さんは2時間も何を考えていたのか。僕はだんだん、今回の勝ち負けよりも、今後同じ手を食らった時にはどう指すのが正解なのかを、対局中に研究していたんじゃないかと思い始めてしまいました。いやあ、僕は対局中にどうしていいか分からなくなってしまった局面は宿題にして持って帰る事が多いんですが、結局持って帰ったっていつかは自分で考えなきゃいけないんだし、だったらその時に考えて結論を出しちゃった方が、たしかに時間の効率は良いかも。いやあ、将棋の勉強時間に制限を持ってしまっている僕にとっては、この長考はハッとさせられる一幕でした。

20150216王将64-4_郷田vs渡辺_後手角交換四間48手 で、この後どういう事になったかというと、注目していた先手銀冠はやっぱり間に合わず。う~ん、渡辺さんの方針としては、銀冠に来たら組まれる前に暴れてしまう狙いだったんでしょうね。この渡辺さんの狙いはある意味で功を奏していて、48手目盤面図の段階では、僕は後手の方が良いんじゃないかと思っていました。後手は美濃にガッチリ組めて、飛角銀が攻撃にバッチリ参加できてる。先手は玉が薄く、多少駒得をしたとしても龍を作られたら危ないんじゃないかと。というわけで、僕はここで先手が勝負できる形を作りに行くなら、▲43龍△42金▲45龍…みたいにして、とにかく一段金を吊り上げてから飛車交換に持ち込んで、改めて▲22飛みたいな手が十字飛車になるようにして美濃崩しに持ち込む事を考えてました。しかし△42金に代えて△42歩なら?△36銀なら?△22飛▲23歩なら?いずれにしても、こうやって後手の左辺を崩さないと、先手の攻めが完封されてしまうと思ったんですが、しかし郷田さんは…

▲28龍△26歩▲66角
 いやあ、まともに付き合いに行ったよ…。しかもこれ、後手の攻撃を受け切りつつ、反撃の糸口を作ってしまったんじゃないかい?いやあ、僕は中盤がヘタクソなんですが、こういう所で乱暴に行かずに丁寧に行けるのは凄い…

△44歩▲16歩
 うおお、郷田さん、後手が放った攻防の角を咎めに行ったああ!!ひと目△36銀で飛車角が捌けてしまうので後手よしになるかと思いきやとんでもない、ここからメッチャメチャ面白い大熱戦に!

 後手は駒損と引き替えに龍を作って捌き将棋に持ち込みますが、何と郷田さん、あの玉形から守りきってしまう!!しかも2筋の龍を残して桂香をひろわせない。渡辺さんも拾った金駒を打ち込んで角を拾い返し、僕ならその一手でギャフンと言ってしまいそうな龍を消す銀打ちなんかもバシンと指す。しかし郷田さんは龍交換に行かず、双方が敵陣に龍と馬を作り合う展開!で、郷田さんはついでにと金まで作ったんですが、玉型は渡辺さんの方が上。いやあ、これで釣り合っているのか、すげえ。。こうなるとどちらが良いのか、僕には全然分からないぞっと(^^;)。。千日手になりそうな所を郷田さんが打開(!)し、どう寄せるかという所で自陣に手を入れて手裏剣を封じ…一手ごとにドラマが生まれるような、プロ将棋の神髄といった対局になりました。なんというか、がんばって将棋の勉強をしてきたもので、部分的に指したい手とかは、昔よりは少しは見えるようになってきたんです。問題は、いつ、どの順でそれを指すかという事。ここで形勢判断とか手数計算とか攻防手とか合駒請求とかいろいろ挟まるわけですが、このジャッジがプロは凄すぎる。終盤は、マジで一手ごとに「ここで受けるのか」とか「歩を垂らすのが先なのか」とか、両者の読みに唸らされるばかり。最後には典型的な美濃崩しが決まり、113手にて先手郷田さんの勝ち!!

 いやあ、終盤で渡辺さんが馬をぶつけに行った所は、そこで郷田さんが付き合ってくれなかった時点で勝負ありだったんでしょうね。あそこは、ここまで角交換振り飛車の指し方だったのが、いきなり居飛車本格派の指し方みたいになってしまったみたいで、やっぱりオールラウンダーになるというのは簡単じゃないんだな、と思いました。とはいっても、じゃあ代えて△65香みたいな手がどうだったかと言われると、まったく分からないんですが(^^;)。でも、それだって郷田さんが手抜いたから「あ、先手は勝ちを見切ったな」と分かったんであって、郷田さんが馬を消しに行けばやっぱり「渡辺さんはよくあんな手を思いつくな」と思ったんでしょうしね。もう、それぐらいに面白い将棋でした!!
 これで王将戦は2勝2敗の五分に戻りました。いやあ、王将戦がこんなに面白くなるとは思わなかった。しかも、渡辺さんは、同時に棋王戦での羽生さんも相手にしなくてはなりません。初の名人挑戦がかかったA級最終戦ももうすぐです。渡辺さん、けっこうきつい状況になってしまったかも…。


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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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