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第64期王将戦 第1局 渡辺明 vs 郷田真隆 (角換わり相腰掛け銀)

 なんとなく、久々のタイトル戦の気が…正月を挟んだからかな?一時は羽生vs渡辺のオンパレードだったタイトル戦ですが、最近は羽生vs若手/羽生vs森内/森内vs若手みたいのが多くて、渡辺さんのタイトル戦は久々の気がします。挑戦者は、王将リーグのプレーオフで羽生さんを破った郷田さん。渡辺さんと郷田さんの将棋は、個人的にはけっこうチェックしています。というのは、互いに居飛車本格派だし、初手▲76歩に対する後手番の2手目を△84歩と指すから。僕と同じなので、参考にしやすいんですよね(^^)。さて、今回はどうなりますか。

2015011142手 将棋はやっぱり▲76歩△84歩でスタート、そこから正調角換わりに進行!棋譜中継の解説によると、▲渡辺-△郷田の角換わりは渡辺さんの5戦全勝なんだそうで。そして、あれよあれよという間に駒組みが進み、盤面図42手目へ。形は互いに右金を4間に寄せた先後同形で、これは去年の個人的名局ベストテンに挙げた、NHK杯での▲木村一-△森内戦と同じ。その将棋では、先手の飛車が4筋に行ってから戻ってきたりと、道中で色々と駆け引きがあったんですが、今日の将棋はここまで寄り道なしで一直線に来た感じ。互いに研究済みなんでしょうね(^^)。ここで先手は、飛車振りとか、金の往復横跳びとか、穴熊へのトランスフォームとかはせずに…

▲45歩
 いったあああ!!いやあ、この仕掛けに対する△46角を消すために、相腰掛け銀の右金をギリギリまで▲58に残しておくのだと思うのですが、これが通るのなら▲58金保留って何だったんだろうか、と思ってしまう僕はアホでしょうか。しかしNHK杯での木村さんもこの仕掛けだったんだよなあ。

△46角▲26角
 NHK杯と完全に同じですね(^^;)。先手は▲26角にかえて▲27飛や▲38飛などの、飛車を使って形を守る手もありそうですが、それだと△45歩と1歩得されてから悠々と反撃を食らいそうなのが嫌なのかな?

△65歩▲44歩△66歩▲同銀
 互いに一歩も引かずに4筋攻め…NHK杯と同じです。これはお互いに木村-森内戦を研究しまくったな( ̄ー ̄)。それにしても、互いの角は捌けるんでしょうか??

△86歩▲同歩
 ここで飛車先の歩を突き捨て。NHK杯では森内さんがここで端に手をつけましたが、こちらの方が自然な気がします。さて、問題は次の手。例えばここで…

1.△35歩の桂頭攻めなら?▲同歩なら△36歩で終了。▲同角なら△37角成でお疲れ様。しかし▲48飛で逆に後手終了なんだなあ。
2.じゃ、△95歩の端攻めを絡めた十字飛車狙いは?…だったら森内さんみたいに先に▲95歩から入った方が自然か。
3.玉型が崩れるのでおっかないけど、△24歩からの角頭攻めは?…危ないな、好手になるかもしれないけど敗着にもなりそうだ。これはタイトル戦で実験してみて良いような手じゃないな。
 とうわけで、ここ、僕のアタマではけっこう打開が難しい。で、郷田さんの指し手は…

△85歩
 なんと、連打の歩!!いやあ、歩が足りていないからまったくの無理筋かと思ったのですが、なるほど▲同歩には今度こそ△35歩から歩の補充を計って玉頭に垂らそうというのかな?そうなれば後手まずまずの気がしますが…

▲同歩△95歩▲同歩
 違う、端だ!!いや、それにしても…十字飛車を狙うなら、幾らなんでも歩の枚数が足りなすぎるし、3筋からの補充をするなら手順前後だよな…。後手角は引き場所もあり、3筋攻めや6筋からの反撃もあるし、この△95歩の狙いを十字飛車と見積もっていた僕がアホだった。。狙いは森内さんと同じように△85桂の跳ね出しから3筋なり6筋なりの攻めを絡めるんでしょうね。問題は、その順番。正解があるのかどうか分かりませんが、これはムチャクチャ難しいな…

△85桂(56手目)
 うおお、郷田さん、どこにも手をつけず、単に跳ねたああ!!!!しかしこれ…アマチュア的にはひと目▲86歩で桂を召し取って先手よしと思ってしまうのですが、そこで手抜いての反撃があるという事なんでしょうか?

2015011157手▲86歩(57手目)
 ですよねえ(p゚ω゚*)。。後手は相当忙しい事になってますが、大丈夫なんだろうか?しかしここで、同一局面を指したという西尾六段が、研究会で出たという筋を披露してくれました。で、本局はその研究と同じように進む事となり…

△65歩▲55銀左
 後手の反撃は6筋。まあ、ダイレクトに駒に働く手じゃないと間に合わないので、56手目でいきなりの桂の跳ね出しを構想するなら、ここはこの一手かも。それに対する▲55銀左って…う~ん、▲65同銀とすると、△同銀▲同銀△55角までは一直線、この王手の強要が来るなら先手は歩を86ではなくて87に打っておきたかった、という事なのかな?まあそれもあるんでしょうが、先手は大きく歩得しているわけだし、▲77桂△同桂成△86飛と走られても▲87歩と打ち直せばそれほど悪いとも思えません。つまり、狙いはもっと大きな所にあって…

△同銀▲47銀
 いやあ、棋譜中継の解説で指摘されていたのを読んだけど、こんな銀引きは見えないって…。。要するに、▲55銀左の狙いは後手の角!後手は角を助けるなら13にしか逃げ場がないのですが、そうすると1筋に歩を伸ばされて角の働きを封じられてしまう。いやあ、これは研究と情報収集の渡辺将棋本領が出た一手ではないでしょうか!

 ここで思ったのは…昔、郷田さんが、渡辺さんとの対局で、前例のある将棋を指されて沈められた事があるそうです。その時郷田さんは、渡辺さんに「定跡です」と言われてうつむいてしまったそうで。この将棋も、少なくとも情報戦や研究勝負ではすでに渡辺さんが一枚上を行っているような気がします。しかし…▲55銀左かあ、こんなのちょっと思いつかないわ(*゚ー゚)>。研究手、恐るべし。でもって、研究手なら▲55銀左以下も本筋は調べているでしょうから、実は▲55銀左の段階で勝負はついていたのかも知れません。しかし、ここから郷田さんがひねり出した手が素晴らしかった!!

△37角成▲同角
 うおお、角桂交換にいった!角の働きが消えるのならいっそのこと…という意味もあるでしょうし、桂の跳ね出しを消すという粘りの意味もあるでしょうし、△13角なんて当然渡辺さんは研究済だろうから読みを外すという意味もあると思うのですが、果たしてここからどう手を繋ぐか…

△54歩▲56歩
 角をいきなり捌かせないように銀を歩で支えて手を稼ぎながら…

△64桂
 うおお、これを狙っての角桂交換だったのか!!いやあ…これはビックリ、よくぞこんな手を思いつくものです。▲55歩には△76桂の王手金が決まるので、先手は銀を取れず、そうなると後手の飛車を捌くための時間が稼げる。質駒の桂を外しに行ってもやはり△76桂の上、むしろ後手の飛車先を軽くする手になってしまう。郷田さんは攻めが切れるとアウトなので相変わらず厳しい事には変わりませんが、しかしこういう手をさせるのがプロなんだなあ…。う~ん、これは素晴らしい手を見せてもらいました!しかし…

▲87金
 なんという辛い差し手…。がっちり守ってから一気に寄せに行く、いかにも渡辺さんらしい手です。これはさすがに後手厳しいだろ…。以降は郷田さんが渾身の攻めを繋ぐも、足りません。113手にて先手渡辺王将の勝ち!

 まず、定跡や課題局面という点でいうと、渡辺さんの研究手一発で決まった印象。しかしすごいと思うのは、プロはランキング下位の棋士の対局にあらわれた変化まで調べているのか…という点。僕はただいまある戦型でのある局面の疑問点を考えているのですが、たったひとつの局面だけでもすご~く時間がかかる。しかしプロはその何十倍もあであろう課題局面を、片っ端から調べて消して行ってるんだろうな。丁寧に、そして徹底的に準備するという、まさにプロの仕事という感じでした。
 一方、悪くなってからの郷田さんの暴れ方も、個人的には素晴らしかった!結局は届かなかったものの、△65桂の構想、そこから飛車をどう捌くかという構想(後手に勝ちがあるとしたら、飛車の活用以外にありえなかった)は見事でした!

 これで渡辺さんが先勝。ただ、郷田さんは後手番をひとつ落としただけと考えれば、何の問題もありません。問題は次の第2局。郷田さんは、次局を落とすといきなり暗雲立ち込める展開になってしまいます。でも…個人的には、渡辺さん応援かな( ̄ー ̄)。。
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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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