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第64回NHK杯 佐々木勇気 vs 大石直嗣 (先手石田流)

 今日は若手強豪同士の対決!!特に佐々木さんは、渡辺二冠を仕留めた2回戦での逆転勝利が記憶に新しいです(^^)。さて、将棋は…先手石田流だああ!!それを迎え撃つ後手は…おおお、居飛車穴熊を見せてから5筋に飛車を振りました!石田流破りの穴熊はかなり有力に見えます。

 しかし今日すごく勉強になったのが、序盤定跡よりも中盤の戦い方。特にの手筋が中盤で何度も何度も出てきて、お互いに手の消し合いとなりました。(^^)。

20141207NHK64_佐々木vs大石36手 例えば36手目。後手の大石さんが57に角を打ち込み、馬を作ろうと狙ったところ。この消し方は部分的な手筋ですが、僕は3級ぐらいの時、こういう所の指し方でとても苦労した記憶があります(^^;)。これを消せるかどうかで大きな棋力差となるんじゃないかと思うんですよね~。

▲46角△同角成▲同歩△57角
 ▲46角と合わせの角を打って消すのはカンタン。しかし、打つ時にまず思い浮かぶのは、「消した後にもう一度△57角と打ち込まれたら、46に角を合わせられない、どうしよう」みたいな(^^;)。しかし佐々木さんは・…

▲64歩△同歩▲63角
 攻め合いを選択の▲64歩!これ、後手が手抜いて△46角成とすると…先手は▲63歩成という交換になり、しかし後手は駒を拾えるわけでもなく、ただ馬を作っただけ。一方の先手はと金を作って、これでほとんど終了なんじゃないかと。▲46角△同角成▲同歩の交換を入れる事によって47の地点に銀の引き場所を作り、かつ攻め合いは後手が手抜けない事によって先手が後手の馬作りを一手手抜いて▲63角の打ち込みが出来るようになるわけですね。これ、仮に先手の合わせの角の▲46角と攻め合いの▲64歩の順を入れ替えると…[△57角(36手目盤面図)▲64歩△同歩▲46角△同角成▲同歩△57角]という事になって、先制の権利は後手が持つ事になる(攻めずに▲63角の先受けももちろんアリの気がします。穴熊戦をオーソドックスに戦うならそっちの方が自然かも)。もし手筋を知らないでこの受けを成立させる場合、後手の馬作りだけを争点と考えたらこの手は作れない。戦場を拡大して差し引きでどちらが得をしているか…という考えが出来ないといけないので、こういう手を考えられるかどうかは、僕がが中級から上級に上がれるかどうかで苦労していた頃のひとつの壁だった気がします(^^)。この争いは、角の働きの差があって先手が少し良くしたんじゃないかと思いました。

20141207NHK64_佐々木vs大石47手 一方の大石さんからも、相手の馬を消す綺麗な指し回しが炸裂!!盤面図は先ほどから少し進んで47手目。先手は馬を作りながら先ほどの合わせの角で作った銀の引き場所に銀を収めて角詰めろ。大局的に見ると、先制しやすい石田流に対して穴熊戦を志向した居飛車が中盤で辛抱を強要されるのは致し方なし。構想としては、とにかく相手に駒を捌かせないようにしながら穴熊を完成させ、そして振り飛車よりも玉に近い筋に振った飛車を捌きに行く…という感じなんでしょうが、角詰めろになっているここでは、角を逃がしながら手が落ち着いたところで駒組みが進んでいる、というのが理想なのではないかと。これを狙う大石さんの構想は…

△74歩
 角を助けたいならこの一手!そしてここから…

▲同歩△84角成▲73歩成△75歩▲86飛
 後手はこれで馬を作り、飛車に当たりをつけながら…

△73馬▲同馬△同桂
 これで互いの馬が交換となり、先手の馬を消しました!そして、最後に馬を消した手が73への桂跳ねなので、駒を消しながら攻め手を一手進めた事になり、ここは「穴熊を狙ったら組めるまでは攻め合いにせずひたすら辛抱」という狙い通りの構想が見事に描かれたんじゃないかと。ここは構想も、9手1組で馬を消しに行った指し手そのものも見事!!いやあ、今日は相手の手の消し合いが素晴らしいです(^^)。。

20141207NHK64_佐々木vs大石57手 その直後にも、角を使った見事な手筋が。盤面図は57手目、後手は放っておくと次に▲83飛成や▲74歩が飛んでくるので、これを受けなくてはいけません。83を受けながら▲74歩を消すなら「敵の打ちたいところに打て」というわけで△74角と打てば、先手美濃の痛い所にも直撃。ひと目これだろう…と思っていたら…

△94角
 うおおおお~、そっちからか?!でも…なぜ?…な、なるほど~、手抜けば△76歩が痛打になるのか!!これを消すとすると…

▲67角△同角成▲同金
またしても合わせの角!!しかしこの合わせはさっきとはちょっと違って、金を吊り上げられることになってるぞ…

△94角▲68歩
金を吊り上げておかわりの△94角!!▲68歩と打たされて金を支えなくてはならないようだと先手はきつそう。これは5手1組で後手がうまく指しちゃったんじゃなかろうか?今日は中盤での角使い教室みたいで楽しい(^^)。

そして、将棋はここから激しくなり、メチャクチャ面白い!!!まずは後手が見事で…

△42銀▲56飛△76歩▲同金
 戦場でポイントをあげても、穴熊戦なので後手は組み上がるまでは強く戦えない。というわけでここで駒組みに戻って△42銀。先手は穴熊に組み上がる前に攻めたいので、狭い所で捌けない(石田流でよくあります^^;)飛車の活用を見て56飛、これもすごく自然に見えたのですが、大石さんの△76歩からの構想が見事!!これはさっきからの狙い筋ではありますが、飛車の紐がついているので▲同金で何の問題もないかと思ったんですが…

△65桂▲同桂△同歩
 な、なるほど…これで▲同金なら後手は△61飛と飛車を6筋に回せば、先手は先ほど打たされた68の歩が祟って歩合が出来ないのか。これは居飛車が▲68歩を咎めに行ったわけですね。そこで▲66金を引くと…△44桂で飛車取り、逃げれば金がタダか。代えて▲64飛と向かい飛車にしたら?…△53桂でも△73桂でも後手良さそうですね(^^;)。じゃ、▲64桂の桂合は?…う~ん、ムズカシイけど、先手の飛車が捌けないで済むなら横からの攻撃は無いとみて穴熊をこの段階で完成としておいて、△53銀から一気に捌きあいにして飛車の捌け具合で勝負、という事になるのかな?いやあ、なんか居飛車が良くなったような気もするけど、先手は▲同金△61飛▲53銀からの捌きあいで勝負に行くしかないんじゃなかろうか…

▲75金
ええええ~~!!単に金をあがったああああ?!
いや、この金は遊んじゃうんじゃないかい?これは後手よしだろう…

△66歩
ですよねえ…。これ、▲同飛なら△55飛からの十字飛車、角をおろして後は捌いて後手優勢になりそう。しかし攻め合いにいくにしても、さっきの金で行くには…遠すぎます。ここで…

▲76歩
 うおお、またしても金底の歩!!角道を遮ったああ!!

△63桂
 大石さん、ここを勝負どころと見ましたね、強引にこじ開けに行きます!!

▲65金△76角▲66金△87角成
 いやあ、まさか捌きを狙いに行ったのが振り飛車の方ではなくて完成前の居飛車穴熊側になるとは(^^;)。。そしてここで…

▲96角
 またしても合わせの角だあああ!!
!!…いやあ、こんなに角の手筋満載の将棋は見た事がありません(*^_^*)。

20141207NHK64_佐々木vs大石137手 この後、いくつもの争点を作りながら、相手の手を消し、自分の主張だけを通そうとする大ゲンカとなるメチャクチャに面白い将棋!!!角の打ち込み捌きあいはまだまだ続き、飛馬交換、龍角交換、とどめは飛角交換…と思いきや飛車の打ち込み一閃の攻防手!!!盤面図は投了少し前の137手目なんですが、4枚穴熊を完成させた後手と金駒を全部外された棺桶美濃の後手で、先手勝勢だなんてにわかには信じがたいですよね(^^;)。しかも、ここでも決め手となっているのが55に打ち込まれた八方睨みの。棺桶美濃の寄せの最後の28を守ると同時に、コビンをこじ開けた穴熊を角のラインに入れて、22の銀を動けなくしています(^^)。結果、なんと先手佐々木さんが、4枚穴熊を瞬殺しての見事な勝利!!いや~、はっきりいって竜王戦よりも面白かった(^^)。。

 こんなに大駒が暴れまくったケンカ将棋は久しぶりに見ました(^^)。ホームランの打ち合いのような派手な将棋、しかし大味というんじゃなくって、さすがはプロという緻密な組み立てになっていて、ものすごく楽しかった!!久々に角の手筋の復習でもしようかな(^^)。
 それにしても終盤での佐々木さんの強さはハンパではないですね。終盤力があると一手で勝敗が入れ替わっちゃうことがあるので、終盤力というのはオソロシイ武器であると再度痛感させられた将棋でした。面白かった!!!


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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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