電王戦ファイナルの出場棋士

 人間vsコンピュータの電王戦が、次回でラストだそうで。前々回は全局食い入るように見て、前回はほとんど見なかった。タッグマッチなんて企画自体がアホすぎて1秒も見てません。そして今回…場合によっては意義深いことになる事もあり得るという、わずかな期待が残っていたもので(^^)、メンツは気になってました。で、出場棋士は…

斎藤慎太郎 (5段/C級1組)
永瀬拓矢 (6段/C級2組)
稲葉陽 (7段/B級2組)
村山慈明 (7段/B級1組)
阿久津主税 (8段/A級10位)

 タイトル戦で登場した新手をいちいち調べている程度には将棋好きなので、プロ棋士のべらぼうな強さを少しは理解しているつもりですが…なんだこの微妙な人選は(^^;)。このメンバーの中にタイトル経験者は一人もいないし、それどころかタイトルに挑戦した事のある人すらいない。つまり、今までよりもダウングレードにしか見えない(今回の出場棋士の方を乏しめる意図はないんです。あくまで、今までにコンピュータと対戦してきた三浦さんや屋敷さんや豊島さん、更に以前の渡辺さんや米長さんに比べて、という意味です)。それでも仮に前回と同じぐらいの強さだと仮定して、プロ棋士の成績が前回を上回るなんて事があり得るんですかね?つまり、「人間が前回よりも好成績を上げる可能性が薄いと思われる」という見通しが簡単にたってしまう中で、あるいは「今までよりも強い人間がコンピューターと指すとどういう結果になるのか」という挑戦がない状態で、電王戦を更に開催する意味って、どの辺にあるんですかね?僕にとっては、これがどうしても理解できません。

 電王戦って、最初の団体戦(第2回?)までは、大変な意義があったと思います。しかし前回からは、意味や意義なんて考えてなくて(考えていたとしても意義が薄すぎて)、単なる興業としか思えない。しかし、興業だって意味や意義が無かったら楽しくすらないわけで、興業としての企画力すら低いというか…。主催者がアレなのは今更として、将棋連盟はこの興業をする事で何を得るんですかね?僕は、谷川会長というのは、棋士としてはべらぼうに尊敬するけれども、組織を運営する長としては非常に能力に欠ける人だと思う。大体、「日本将棋連盟」というのがプロ棋士のための存在だけじゃなくって、アマチュアなんかも包括した上での上部組織として成立してしまっているという事を自覚した上で舵を切ってほしいです。

 僕は、第3回以降の電王戦なんてやらない方がいいと思ってきた人間です。しかしそれでも続けるというなら、人間のトップレベルが出て、しかも負けが十分にあり得ると覚悟した上でやるべきなんじゃないかと思います。羽生さん、森内さん、渡辺さんの誰かが出て、3番勝負をやる。それで負けたとして何が起こるかを考えた上で、それでもというのならやってもいいと思う。そこまでの棋士を出さないとしても、前回からの流れで言えば、三浦さんや屋敷さんや豊島さんよりも格上の棋士(佐藤康光さん、郷田さん、深浦さんあたり?)の方の出場でも、対局する意味はあったと思います。しかし今回のメンバーでは…コンピュータ以前に、羽生さんや森内さんや渡辺さん相手にだって勝てるとは思えない。という事は、「人間とコンピュータのどちらが勝つか」という命題自体が成り立たない。

 それでもこの興業を楽しむとしたら…勝った人が出たら、「おお、すげえ」というぐらいの所になるんでしょうか。それもレベルの低い話だよな…。斎藤さんは、男をあげるチャンスかもしれません。負けたって叩かれないだろうし、しかし勝てば英雄扱いになるでしょうしね。実際に勝つ可能性が強く見込めそうなのは、実力と棋風から判断すれば、永瀬さんでしょうか。これだって、どれぐらい本気で対策するかにかかってくる…という、「コンピュータの穴を探す」というレベルの話にしかならない気がするなあ。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

 いつも楽しく読ませてもらっている者です。
 電王戦が迷走している感がある点については同感せざるを得ないと思います。けれど今回の人選について、私は妥当なのかなと考えていたのでコメントさせていただきました。
 前回までのメンバーを見ますと、はたしてどれだけ対コンピュータに向けて研究していたのかなと思われる方がいたように思います。そういう意味で今回のメンバーは熱心に取り組む意欲がある方を選ばれているように感じています。
 また、佐藤康光先生や郷田先生、深浦先生あたりの棋士が出ていないのも頷けます。各棋戦での上位で闘いながら、そちらの研究をするのはむずかしいかなと感じるからです。広瀬先生や佐藤天彦先生、中村太地先生が出ていないのもその辺りが考慮されてだと思います(昇級戦線にいたり広報を担っていたり)。
 他の点をあげると、関東、関西、門下や研究会つながりで研究して、それを代表して指す棋士が選ばれているように感じました。そういう意味では総力戦なのかなと思います。
 ただ、それでも棋士側が二勝できるかな(これだけ言って負け越しかよ笑)と私は思っています。
 長々とコメントしてしまい、すみませんでした。

超長文になってしまいました(汗

以下は、僕の妄想200%ということで(笑)

苦渋の決断であり、かつ、未来の可能性へのチャレンジでは?

僕自身もニコニコの「作為性、興業性、下品さ」といったものは好きではありません。
ありませんが、将棋に携わる人間への報酬の源泉がどこにあるのかといえば、
オールドメディアによる棋戦(将棋連盟の会計報告書を見ていませんが)にあり、
少子高齢化及びネットの普及により、新聞の売り上げは今後も下がるのは必然であり、

となると、「新しいスポンサー」探しが3社合同のころから課題だった。

一手も動かずに1時間という「絵」は地上波より、「ながらみ」や「ライト層」と親和性の高いニコニコ。両者の思惑が合致。

ドワンゴの方がむしろ、皮肉なことに、将棋最強はコンピューターでおしまい、で構わない。


僕の妄想は、連盟の方が「棋戦として継続可能」を希望している結果、PVでもわかるように、興行的、意図的、作為的な「立場」に甘んじているのではと推測します。

がちの棋戦で継続させてしまうと今後どうなるか?

タイトル保持者Aソフト、挑戦者Bソフト、ベスト8に人間がちらほら。
ドワンゴの方は集客効果があれば、何でもいいが、連盟の方はそのようなタイトル戦を望むでしょうか?

これだけでは非常にげすな話ですが、
競技人口減少対策として、将棋を指したことがない、3手詰めを解けない人が半数以上を占める視聴者層が「見ている」というという事実、しかも、10万人、50万人。

スポンサーとしても、媒体としても、連盟としては切り捨てられない。
切り捨てられないけれど、がちで戦うことも出来ない。

となると、ブログ主様の言葉からも伝わる不快感としての「興業」にならざるを得ないのではないでしょうか。

レギュレーションをいじって、仮に正式棋戦として人間がタイトルをとれたとしても、
PCの進化、プログラムの進化に、人間は追いつけず、行き着く先は、
上記の例のようなタイトル戦。

八百長とまではいいませんが、このような不健全な関係を続ける(いくらお金が入るといっても、プロ棋士の方のプライドもありますし)過程で、スポンサーを獲得して新しい棋戦を立ち上げる「時間稼ぎ」「地ならし」では??

Re: 超長文になってしまいました(汗

 むい様、無記名様、書き込みありがとうございます。

 すみません、私が感情的な記事を書いてしまったもので、読んで下さる皆様に不快な思いをさせてしまったようで…。

 私が何を言いたかったのかは、また長文になってしまいそうなので、新たに記事にして書いてみようと思います。
プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

新刊棋書
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
ブログランキング
ブログのランキングサイトに参加してみました。 よかったら、クリックしてくださいね!
QRコード
QR
これまでの訪問者数
アド