第55期 王位戦 第6局 木村一基 vs 羽生善治 (角換わり相腰掛け銀)

 3勝1敗1分けで、羽生王位が先にリーチをかけた今回の王位戦。それにしても今回の王位戦は、矢倉に角換わりと、本格居飛車同士のガチ勝負が続いてメチャメチャ面白い!こんな将棋を指せるようになりたいなあ。

 さて、この第6局は角換わり相腰掛け銀に進行しました。後手の羽生さんは△73歩を保留せずに早めに突き出し、右桂の跳ね出しよりも△33銀を優先し、先手の木村さんは▲48飛を決め、後手は△42金右型で構え…あ、あら?この将棋は、つい最近観たぞ。。これは、持将棋で引き分けになった第3局と同じ展開だああああ!!!う~ん、羽生さんも木村さんも、あの持将棋を、先後を入れ替えて指し直そうというのか。これはドラマチックな展開になりました!

2014091040手 盤面図は40手目、相腰掛け銀の主流のひとつである△42金右型の基本図まで進んだところ。ここはものすごくたくさんの分岐があるんですよねえ。▲18香、▲68金右、▲67金右、▲25歩…。木村さんが選んだ手は…

▲68金右
 うおお、マジで第3局を指し直してケリをつけるつもりだ、カッコいい。。

△35歩
 おっと、ここで後手の羽生さんから手を変えました。解説の村山さんは「新手です」と解説してくれていますが…僕は後手からのこの桂頭攻めを見た事があるぞ。たしか『これからの角換わり腰掛け銀』の桂頭攻めの所に出ていた気が…。あとで調べ直してみよう。

20140910王位_木村一vs羽生_角換腰掛銀46手▲同歩△24銀▲34歩△27角(46手目盤面図)

 う~ん、記憶が曖昧だけど、『これからの~』には△27角に替えて△35銀だったような気が。△27角は▲58角と打ち返され、次の▲28飛で後手の角が召し取られるので先手良かったと思うんですが、なんと解説では「△2七角に▲5八角は、打った角が負担になると見られて、現在は▲4七銀が検討の本線」との事。いやいや、角を外して悪いなんてことはないでしょう( ̄ー ̄)。

▲47銀
 うああ、マジで▲47銀だった!!…プロの検討陣の皆さん、シロウトのくせにナマイキ言って、どうもすみませんでしたm(_ _)m。。そして、ここからが面白かった!

△35銀▲28飛
 いやあ、△35銀が間に合ってしまえば、▲28飛車に対して△26銀が間に合うので、後手の角の打ち込みはひとまず成功かと思ったんですが、その場合は▲25桂の跳ね出しがちょっと嫌らしいのか。そのまま攻め合う△37銀成には▲29飛と引いておけば、△47成銀には角を素抜かれるのでダメ、△38角成も銀で弾かれてダメ、というわけで、▲28飛は後手からするとけっこう悩ましい手かも。ここ、後手は指す手が難しそう。こういう所をプロがどう指すかは勉強になります(^^)。

△49角成▲58金△39馬▲27飛
 後手は馬を作りましたが、これは狭い。すぐに取られることはなさそうですが、本当にこの馬は捌けるんだろうか?

△43金左(54手目)
 おおお~、羽生さん、ここで手を戻しました!!次の▲25桂が見えているから、拠点となる34の歩を外しに行ったんですね。いやあ、この中盤は面白い(^^)。

▲25歩
 これが木村さんの封じ手。▲25桂ばかり考えていた僕は全然見えませんでした(^^;)。 なるほど、銀ばさみの形を作っておいて、△44金と拠点の歩を外しに来る手を消しているんですね。後手は左銀までちょっと動きにくくなったように見えます。このあたりの駒を捌くことが出来るかどうかが、この将棋の勝敗を分ける事になりそう。

△25銀
 エエエエ~~~(゚д゚ノ)ノ。。いや、△42金型でこの銀を動かしてしまうと、▲63角の打ち込みが生じてしまわないかい??それがイヤだから、54手目で歩を取りに行くのを銀じゃなくってわざわざ守りの要の金で行ったんだと思っていたのですが…。それとも、このタイミングで2枚銀に行って46の地点を突破して局面を打開する?いやあ、それが間に合うんだとしたら、オソロシイ計算能力だぞ。。

▲63角
 やっぱり打ち込まれちゃったぞ、本当に大丈夫なんだろうか、これ。。いやあ、僕みたいな素人なら余裕でねじ伏せられるでしょうが(^^)、相手は木村さんだぞ。これは先手が指しやすい将棋に見えるなあ。

******

 とうわけで、後手のあの馬は結局最後まで捌くことが出来ず、逆に先手が撃ち込んだ角はものの見事に捌け、飛車をいじめつつ最後には後手玉を寄せる要の駒として働きまくってしまいました。結果、109手にて先手木村さんの勝ち!!これで3勝2敗1分けとなり、王位戦はもつれてきました。

 そういえば、この前の竜王戦挑戦者決定戦の第2局でも、角換わりで打ち込んだ角が捌けるかどうかが勝敗を分けていました。やっぱり僕みたいなシロウトは、早い段階で捌ける見込みのない角の打ち込みはしない、という事を肝に銘じておこう、そうしよう(^^)。



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羽生王位負けてしまいましたね。忙しいので全然研究できていなかったのではないでしょうか。僕は角換わりの後手を持つことが多いので勝ったら参考にしようと思ったのですが…。これは第8局まで行きますかね?僕としては矢倉の最新形がみたいです。

Re: タイトルなし

 ユダオさん、書き込みありがとうございます!

 僕は角換わり腰掛け銀で「△35歩からの後手からの桂頭攻めは無理」と勉強していたもので、羽生さんがその順に踏み込んだのにはびっくりしました。3勝1敗の後手番だったので、調べたい順を試すことが出来ると考えたのかも知れませんね。
 次は先手番ですし、しかも負けると失冠の可能性が出てきてしまうので、研究は後回しにして勝ちに行くと思うのですが、矢倉▲46銀37桂に踏み込んだら、豊島さんとの王座戦と合わせて面白い事になるんじゃないかと思っています。
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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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