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横歩取りらずについて、アホなりの見解

 先週はA級順位戦が2局ありました。うち、因縁の▲渡辺-△深浦戦はびっくり!!渡辺さん、なんと先手番横歩で、横歩取らずを採用したのです!!しかし…横歩取らずは、いつか指されるだろうとは思ってました。それどころか、もし横歩△33角に先手がこれ以上手こずるようなら、ブームが来てもおかしくないんじゃないかとすら思っていたのです。横歩取らずって、横歩△33角を用意してきた人にとっては厄介な変化だし、たしかに今の結論に疑問も感じる戦型ではあるのです。しかし、名人挑戦のかかるA級順位戦の先手番で博打を打つとは…。

 まず、膨大な序盤定跡の勉強にてこずっている僕にとって、横歩取らずの「厄介」な点。後手番で横歩を指すと、自分が△33角戦法に引きずり込む権利があるので、それさえ選択すれば自分に戦型選択権があり(青野流とか、いくつかの例外はありますが)、以降は自分の得意型を使って戦う事が出来ます。しかし先手から横歩を取らずに▲28飛と引かれると、まったく定跡勉強の追いついていない相掛かりに変化してしまう恐れがあるのです(T_T)。僕は相掛かりの勉強をまったく出来ていないのですが、居飛車党で相掛かりの勉強が手つかずの人って、結構いると思うんですよね。とはいえ、相掛かりに進むかどうかの選択権は後手にあるので、相掛かりが嫌なら飛車を引かずに横歩を取ればよいのですが、横歩を取ると次の問題が発生してしまうのです。横歩を取ると、すぐにまったく定跡の整備されていない互角の状況にすぐに突入してしまうのです。しかも、定跡書に書かれている形勢判断もかなり信用できない事になるというのがかなりヤバい。今の定跡が結論づけている「後手よし」という変化も、納得がいかなかったりして(^^;)、30手ぐらいの段階ですぐに未知の領域に到達しちゃって、序盤研究でリードするというのはちょっと難しい。

横歩取り16手 盤面図は後手が横歩を取った16手目盤面図。横歩の本はけっこうたくさん読んだので、どの本に書いてあったのかがゴチャゴチャになっちゃってるんですが、たぶん『長岡研究ノート 相居飛車編』や『羽生の頭脳5 横歩取り』なんかだと、すぐに「以下、形勢不明」みたいなところに突入しちゃってた気がします。ここでの先手の指し手は、第一感だと▲22角成か▲77角の2択。で、それぞれがどう進行するかというと…

(17手目▲22角成の場合)

▲22角成△同銀▲77金△74飛▲88飛△82歩▲83歩△72金…
 みたいな展開になって、後手は受けつつ陣形をガシガシ整えることが出来、先手は攻めきれません。で、先手の攻めが一度切れてしまうと…

△87歩▲同飛△86歩▲同飛△75角
 という反撃が強烈で、先手玉は一気に寄せられてしまいます。というわけで、▲22角成の強襲は後手勝勢。これは納得なんです。問題は、▲77角の定跡。

(17手目▲77角の場合)
 ▲77角は正着と見られていて、良くて互角、間違えると後手よしと見ている定跡書が多かったような記憶があります。たぶん、だからプロの先手は横歩を取るんでしょうね。しかし…ホントにそうなのか?で、渡辺2冠が今回指したのも、この手。指したという事は、現在の棋界トップ3である渡辺さんも、これで後手よいとは思っていないんでしょうね。横歩取らずに持ち込んだのは渡辺さんの方なので、むしろ行けるとすら思っていた可能性もあります。良くはないけど△33角戦法を受けるよりは可能性があると見たのかもしれませんが…。
 で、定跡手順通りに進めるとどうなるかというと…

▲77角△23歩▲88銀
 ここまでは変化の余地がないというか、変化するとすぐにどちらかが優勢に傾く感じ。で、次の指し手が問題で…

(変化1)△72金▲69玉△52玉▲48銀△62銀▲59金△74飛…
 これは、先手中原囲いvs後手中住まいという、先後が入れ替わったような将棋。プロ的には手得とかいろいろ判断基準はあるんでしょうが、僕レベルのアマチュアからしたら互角かなあ。

(変化2)△74飛▲69玉△84飛▲48銀△33角▲59金△42銀
 というわけで、これも変化1と似たような形に合流して互角かなあ。長岡さんの判断だと、▲24歩の合わせを潰している分だけ、変化1の順よりは後手が得しているかも、という見解だったと思います。なるほど~。

(変化3)△74飛▲22角成△同銀▲83角△44飛▲48銀△74角▲61角成△同玉▲55金△47飛成(30手目盤面図)
 これは▲渡辺-△深浦戦で出た指し手と全く同じ順。この30手目の時点で、定跡書では後手優勢と結論、検討を打ち切っています。まあ、47の地点を食い破られたことは確かですからね。しかし、気になるのは後手陣も非常にデンジャラスな形で、飛車を渡すというのはけっこうリスキーに思えるという事。で、これが後手優勢とは到底思えなかったんですが、渡辺2冠が指したという事は、渡辺さんもそう思ってたんじゃなかろうか。実際に、4筋を食い破るとどうなるかというと…

横歩取り33手▲同銀△同角成▲68玉(33手目盤面図)

 渡辺vs深浦戦は最後の33手目が違っていて、先手の渡辺さんは玉の早逃げに替え、なんと▲72歩と打ち込む攻撃を選択!いやあ、これがきっと研究手だったんでしょうね…。それにしても33手盤面図での後手の有力手が、僕にはまったく分かりません(T_T)。なんか、指したらその手が敗着になっちゃいそうなぐらいムズカシイ。横歩の部分的な手筋の△87歩の叩きは?…▲87銀となって、むしろ玉の逃げ場所を作っちゃうことになるのか。。これ、本当に後手優勢?そうなら、誰か有効手を教えてください。。

◆◆◆◆◆

 結局、定跡書で勉強した範囲で言えば、横歩取らずは、相掛かりへの変化を除けば、まったくの互角にしか見えません。で、長々と何を話してきたかというと…今、横歩取りは△33角戦法が大流行していて、(先後どちらが良いのかは兎も角)後手に戦型選択権があり、研究は先手の方が大変という状態に見えますが、実は横歩取らずもまったくの互角、その変化への権利は先手が握っていて、戦型誘導の権利は後手△33角よりも優先している、という事が言いたかったのです。
 これが、僕みたいなアマチュアに対して何を示唆しているのかというとですね…序盤研究が自分より劣っていると思う相手に横歩で戦う事は避け、自分より研究が上と思う相手は横歩に引きずり込むと有利、とも言えると思うのです。なるほど~、序盤定跡に難のある僕が、いろんな戦型の中では横歩の勝率がマシだというのはそういう事だったのか。。

 あ!そういえば、あれほど苦手だった森内さんから今期いきなり7連勝した羽生さんが取った対応策って…なるほど、相手の手に乗って指すのをやめ、相手の研究手順を潰して終盤勝負にしたのかも( ̄ー ̄)。棋聖戦で、いかにも矢倉にしたい感じの指し手なのに、2局も横歩に引きずり込まれた森内さんはきつかっただろうなあ。。
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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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