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『角交換四間飛車 徹底ガイド』

Kakukoukan4ken_tettei.jpg 将棋の序盤定跡の勉強が追いついていない段階なので、どの戦型を優先して勉強すべきかというのは、いつも難しいです。角交換四間飛車というのは、級位の頃は指してくる人も少なかったし、指されてもゴキゲン中飛車や早石田みたいにいきなり劣勢に陥るという事もなかったので、アドリブでなんとかなっていたのですが、これがレベルが上がるにしたがって指し手が激増、しかもスペシャリストみたいな方が多くて、定跡を勉強しないわけにはいかなくなってしまいました(T_T)。新しい戦型だし、まだ進化中という事もあり、四間飛車使いの方が、有力な指し手として採用しているのかもしれません。角交換四間に対し、居飛車の私は、角交換しないように苦心しながら駒組みをしたり、飛車のコビンをあけて銀や桂で受けたり、色々と苦心しながらやってきたんですが、プロの指し手を見ると、受け方も構想も全然違う(T_T)。というわけで、ようやく取り組んだ角交換四間飛車の定跡勉強の第一歩が本書、というわけです。普段はどの定跡書で学ぶか迷うんですが(ゴキゲン中飛車対策とか石田流対策はマジで大変だった…)、角交換四間飛車に関しては、居飛車側で指そうが振り飛車側で指そうが、この本一択としか思えませんでした(^^)。
 で、今回は全6章のうち、第4章までのレビューを。

 まず、この本のもくじは以下の通りです。

序章:角交換四間飛車の原理
第1章:飛車先交換への対応
第2章:先手角交換四間飛車 vs△85歩型
第3章:先手角交換四間飛車 vs△84歩型
第4章:先手角交換四間飛車 vs△83歩型
第5章:後手番での戦い方
第6章:自戦解説編


 ザックリいうと、先手番と後手番に分かれて書かれているという事ですね。

(序章&1章)
 本格的な説明に入る前の基礎知識編という感じなのが、序章と第1章です。序章は角交換四間飛車の目的と、具体的な狙い筋について書いてあります。目的というのは…対抗形の時って、居飛車は穴熊や左美濃や銀冠にくみたいと思うのですが、角交換振り飛車を指すと居飛車の銀の位置が△22銀となってしまい、そこから振り飛車に急戦を仕掛けられると穴熊には間に合わないし美濃系の囲いにもしにくく、すばやく構えると振り飛車を受けにくい矢倉になってしまう、という感じ。で、振り飛車が急戦に行く順は、四間飛車のままでの四筋突破狙いと、向かい飛車に振り直しての二筋突破のふたつに絞って書かれています。で、四間と二間の双方の典型的な攻め筋・狙い筋が書いてあって、この解説が素晴らしい!!そこまで高度な記述ではないので、段位の方なら読む必要はないかもしれませんが、これから角道オープンの振り飛車を指そう(あるいは受けよう)と思っていらっしゃる方は必読なんじゃないでしょうか!!
 続く1章は、対抗型の将棋で居飛車の仕掛けの典型である、飛車先の歩の交換に対する振り飛車の対応について。これは言われずとも居飛車無理だと分かりますが、具体的な手順が書かれているので、一読の価値ありです。居飛車側なら8筋から仕掛けないと決めてしまえば、読み飛ばしてもオッケー。

(2章~4章:振り飛車が先手番の場合)
 さて、ここが本書の肝だと思います。角交換四間飛車に対する後手居飛車の応接を△85歩・△84歩・△83歩に分け、それぞれに1章を割いて解説しています。さらに、居飛車の応接(主に銀を使っての守り)が△74歩・△64歩・△54歩となる場合に分けて書かれているので、すごく分かりやすい。整理して覚えやすいんじゃないかと思います。いやあ、プロ将棋を見ていると居飛車が向かい飛車を△64歩~△63銀と応接するのをよく見るんですが、よくあれで向かい飛車を受け切れるな…と思っていたんですが、こういう事だったのか。。角交換四間飛車を指すなら2~4章は必読、受けるなら△84歩型の説明である3章は最低でも読んでおくべきなんじゃないかと思いました!そうそう、△85歩に対しては向かい飛車での居飛車破りのみ、△83歩型に対しては向かい飛車と4間飛車両方での居飛車破りの筋が書いてあります。

(5章:振り飛車が後手番の場合)
 この章はまだ読んでいません(目は通したんですが、研究や記憶はしていない感じ)。もしかしたら今後も読まないかも知れませんし、仮に読む事になったとしても工夫が必要と思っています。以下、ちょっと居飛車視点での記述ですが…
 まず、もし居飛車を持って指すのだとしたら、先手番角交換四間飛車を破れるのであれば、後手角交換四間も、似たような応接で破ることが出来るような気がするんです(一手損角換わりの例もあるので違うかもしれませんが)。というわけで、居飛車を持って指す方は、4章までで応接できるようであれば、この章を読む事を省略できる可能性があります(ちょうど、今の僕がその状態)。とはいえ、この前の▲森内-△渡辺の順位戦での将棋を見ると、居飛車先手番ならもっと苦労の少ない方法で角交換四間飛車に応接する方法があるのかも知れませんが…。

 次に、振り飛車を持って指す方。これは後手番こそ何とかしなければいけない筈なので、読み飛ばすことはできないと思います。しかし、あくまで先手番の狙い筋が身についたうえでの事なので、この章だけ読むというのはダメみたい。もうひとつ気になるのが…この本には、続編にあたる『角交換四間飛車 最新ガイド』という本があるのですが、その目次をみると、後手番での角交換四間飛車についての記述が半冊分(残り半分は相振りでの記述)。ということは…後手番で角交換四間を指すのであれば、『最新ガイド』の方も併せて読むべきことになるかも知れません。これは、読んでもいない人間の勝手な想像でしかないのですが(゚∀゚*)エヘヘ。。あ、もしそちらの本に振り飛車の新たな狙い筋が出ているのだとしたら、居飛車も読まなきゃいけないのか。…やっぱり、読んでいないものをレビューする事は不可能でした。。

(6章:実践譜)
 先手番と後手番の各1局ずつの実践譜が、説明入りで記載されています。振り飛車が後手となる棋譜は読んでいないので、レビュー出来ず(ゴメンナサイ、もし読んだら改めて書きます!)。先手振り飛車の方は…これもざっと目を通しただけで研究も記憶もしていないのですが、居飛車は△84歩型で応接、そしてすごく興味深いのは…どうも、玉頭位取りで戦おうとしているようです(指し手は川上猛6段)。いやあ、向かい飛車に対して、別の戦場を作っての反撃をしようと思ったら、玉頭攻めはまず考えてみたいところ。しかも、その構想は本編には書かれていないので、いずれ読んでみたいと思います。

 さて、この本を通して思った事を。まず、振り飛車を持って角交換四間飛車を指すのであれば、これに代わる本はないので、恐らくこれが底本という事になり、必読なんじゃないかと。さっきも少し書きましたが、その場合はもしかすると続編『角交換四間飛車 最新ガイド』も読む必要があるかもしれません。他には、鈴木大介さんの書いた『角交換振り飛車 基礎編』という本にも、角交換四間に関する記述がありましたが(図書館でチラッと見ただけなので詳細は分かりません^^;)、本のなかの1部分だったので、たぶん門倉さんの本の方が詳しく書かれているような気がします。無論、併せて読むのがベストとは思いますが、底本を選ぶなら、という話です。

 次に、居飛車を持って角交換四間の対策をしたいという、僕みたいな人にとっては…この本、振り飛車がよくなる変化がほとんどで、僅かにある居飛車指せそうな変化も、最大で互角どまりとなってます(T_T)。というわけで、この本を読んで、その知識だけで角交換四間飛車を破るのは不可能。この本を読みながら、プロの棋譜を調べるなり、自分で研究なりする必要があります。で、これは僕の場合ですが…本書でサラッと流してある変化とか、いかにもありそうな角の打ち込みの反撃筋とか、結論が出たところからさらに先とか、こういうところをキチンと調べていくと…おおお、居飛車にも光明が!!これは『長岡研究ノート』を読んだ時にも感じたことですが、まだ進化途中の戦型の場合、定跡書に書かれている筋はあくまで一例であって、それをベースに自分で研究をしていく必要があるという事なのかもしれませんね。
 それから、居飛車を持って指す場合、屋敷さんの書いた『角交換四間飛車破り』という本があります。タイトルだけからすると、居飛車党なら屋敷本を読むべきなのかもしれませんが、そちらはこの本とは逆に、どうも居飛車よしの結論がドッサリなそうで(^^)、どちらが良いのかは屋敷本も読んでみないと分かりません。私は、なにより振り飛車の最善手を知りたかったので門倉本を選んだのですが、こちらを選ぶ場合には、自分で研究しながら読む必要があると思います。ちなみに、僕の浅はかな研究の場合(^^;)、居飛車が△84歩・64歩型を選択しさえすれば居飛車十分、振り飛車が普通に応接しているようだと居飛車がいきなり寄せに入れる順があるように思えるんですが(^^;)。ここひと月の間だけでも、プロ棋戦で角交換四間飛車が結構指されていますが(順位戦B1の▲佐藤天-△藤井戦は特に凄い!!両者とも凄すぎて、こんなの絶対に真似できないわ…)、そこでは全部振り飛車から先に変化しているので、実はプロ的にはとっくに研究済の順なのかもしれませんが。。
 いずれにしても、これで角交換四間をカモれるようになるといいなあ。。まとめ方がうまく、わかりやすくて、すごくいい定跡本だと思いました!!


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コメント

角交換四間飛車 

自分も苦手分野の一つです。
ただ、これを克服しないと振り飛車党を打破できないんですよね。
うーん、また一冊増えちゃうかなぁ~
  • コールセンター 
  • URL 
  • 2014年07月12日 06時47分 
  • [編集]
  • [返信]

Re: 角交換四間飛車 

おお、コールセンターさん、お久しぶりです!関西の生活はいかがですか?

> 自分も苦手分野の一つです。
> ただ、これを克服しないと振り飛車党を打破できないんですよね。
> うーん、また一冊増えちゃうかなぁ~

 この本はかなり分かりやすかったですヨ!振り飛車が何を狙っていたのかが理解できた気がしました。
 ただ、どの変化も振り飛車が良くなるものばかりなので、それをどう打破するかという部分は、自分で考えながら読む必要があるかもしれません。屋敷さんの『角交換四間飛車破り』の方には書いてあるのかなあ。
  • ShougiX 
  • URL 
  • 2014年07月12日 10時33分 
  • [編集]
  • [返信]

関西は 

やけに振り飛車党が多い気がします。
三間飛車やノーマル四間飛車も。
久保九段の影響かなぁ~?
  • コールセンター 
  • URL 
  • 2014年07月12日 22時16分 
  • [編集]
  • [返信]

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Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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