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『最新 棒銀戦法』 青野照一

SaisinBouginSenpou.jpg この本は、僕が中級で悪戦苦闘している頃に、ネット将棋で知り合った方に紹介してもらいました。その方は銀の使い方がうまくって、僕はこの人にとにかく勝てませんでした。で、「どうやれば銀をそんなにうまく使えるようになるのか」と尋ねたところ、紹介してくれたのがこの本だったという訳です。で、アマゾンでずいぶん安くなっていたので、すぐに買ったはいいんですが、他にやらなくてはいけない勉強が多すぎて積ん読状態に。で、角換わりの勉強に辿り着いたところで、ようやくページを開いたという訳です(* ̄▽ ̄*)~゚

 さて、この本は、相居飛車に関する棒銀戦法が網羅されています。目次を記すと、以下のような感じ。

第1章:原始棒銀 (相掛かり)
第2章:矢倉崩し速攻棒銀 (急戦矢倉)
第3章:角換わり棒銀 (角換わり)
第4章:早繰り銀 (角換わり)


 で、僕が読んだのは3章で、1~2章はまだ読んでいません。4章はざっと見たのですが、読むのを止めてしまいました(理由はあとで書きます)。というわけで、今回は3章のレビューという事で。
*2019.3.5 第1章を読みましたので、追記しました!

(第1章:原始棒銀)
 相掛かりの勉強を始める時に、『羽生の頭脳4 角換わり・ヒネリ飛車』だとヒネリ飛車メインだし、『最新の相掛かり戦法』だと最初の章から綺麗なチャートツリーじゃなくて狙い筋をザックリ解説みたいな感じ、2018年に出た『相掛かりの新常識』だと、いきなり飛車先の歩の交換を保留する形の解説なので、原始棒銀の定跡すら知らない僕は困惑。というわけで、この本に相掛かり棒銀の定跡が出ている事を思い出して、まずはこの本のこの章から相掛かりの勉強をスタート!
 青野さんの説明はメチャクチャわかりやすく、なぜ先手棒銀が26ではなく36にあがるのかなど、説明も丁寧。ああ、これはいい。。納得だらけだったんですが、でも原始棒銀がけっこう炸裂しちゃってるので、これはココセじゃないのかな?というわけで、一読の価値ありですが、あくまで原始棒銀の狙いを知る、ぐらいに思っておいた方がいいかも。

(第3章:角換わり棒銀)
 居飛車で将棋の勉強をしはじめて1年以上が経過したのですが、矢倉、角換わり、横歩取りという相居飛車の3大戦法が、どれもこれも中途ハンパ(T-T)。初段になるという目標は達成できたので、先を急ぐことをやめて、ひとつひとつの勉強をじっくり丁寧にしていく事にしました。で、その第一弾が横歩と角換わり。特に角換わりは、あまりに苦手なので、基礎から丁寧に勉強しようという意気込みで手をつけました。角換わりの基礎といえば、やっぱり棒銀ですよね。しかし角換わり棒銀は、今はあまり指されないという事で、教科書がなかなかありませんでした。角換わり棒銀の教科書選びは、思いのほか苦戦しました。で、結論から言うと、角換わり棒銀の定跡が一番詳しく書いてあったのが、この本です。ダントツです。あの『羽生の頭脳』ですら、角換わり棒銀に関しては、本書の足元にも及びません。
 しかし、問題があります。棒銀もその後進化したようで、この本だけでは、棒銀に関する全体像が分かりにくいと思います。例えば、先手が居玉のまま棒銀を仕掛ける順は出ているのですが、仕掛ける前に囲うとどうなるか…とか、そういう事は書いていません。また、この本が書かれた後に指された新手というのも存在してます。しかし、角換わり棒銀を指そうと思ったら、この本は避けては通れないんじゃないかと。これは僕の感想ですが、『よくわかる角換わり』で角換わりの全体像をつかみ、それぞれの戦型に関しては専門書を当たる、というのが、角換わりの一番いい勉強法なんじゃないかと思っています。で、この本は角換わり棒銀の専門書として優れていると思います!しかも、新手部分に関しては、『よくわかる~』で補うことが出来たので、それ以上の本はもう要らないんじゃないかと。これが何を意味しているかというと…相手が『羽生の頭脳』とか『よくわかる角換わり』を読んでいるだけだったら、この本を読んでいれば角換わり棒銀で負けない。相手が『よくわかる角換わり』とこの本を読んでいる場合、角換わり棒銀では勝てない。逆に言えば、角換わり棒銀を仕掛けられた時、『よくわかる~』とこの本を読んでいれば必勝、という事です!!

(第4章:早繰り銀)
 さて、早繰り銀の章に関しては、ザッと見て読むのを止めてしまいました。というのは、早繰り銀は腰掛け銀が天敵で、腰掛け銀にされると後手十分~優勢になってしまう結論が出ているんだそうです。なるほど、『羽生の頭脳』の角換わりの巻に、早繰り銀の説明がなかったのはそういうわけか。で、この本は、後手も早繰り銀にしてくる前提で書かれています。これは、後手が早繰り銀で来てくれればいいけど、腰掛け銀で来られたらオシマイ、という戦法という訳ですよね。で、その選択権は後手が握っている。いやあ、これは覚えるだけ損だと思ってしまいました。しかし、角換わりを後手で指していて、先手が早繰り銀に来たらどうするか?その解答は、『よくわかる角換わり』に書いてありました。というわけで、結論が覆る日が来るまでは、この章は読まなくていいかも。

 というわけで、3~4章だけ1,3,4章のレビューでした。でも、急戦矢倉の2章と、原始棒銀の1章(*1章、読み終わりました!)もいずれ読みたいと思っています。というのは、矢倉急戦棒銀の対策を、僕は『変わりゆく現代将棋 下』でしたんですが、その本の「先手よし」という結果図から、僕は勝てないんです(;;)。。というわけで、この本なら、1手1手の説明も詳しそうだし、具体的に良くなる所まで書いてあるかもしれない…という期待があるのです。まあ、矢倉の急戦棒銀自体、僕は2~3回しか遭遇したことが無いんですが。
 また、相掛かりの原始棒銀の勉強もしたい。僕は相掛かりを指さないんですが、子供の頃に父と将棋を指す時は、父も僕も、ぜったいに相掛かりで棒銀だったんですよね。いまも、たまに父とは会うんですが、そんなときに、父と原始棒銀でも指し合えたら楽しいかな…な~んて思っているのです(^^)。

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コメント

はじめまして 

かつめという者です。将棋は半年前に始めたのですが、未だに24で10級程度をうろうろしているレベルです。初段を目指すため、角換わりを勉強していたところ、このブログを見つけました。
私と同じ居飛車党で、しかもオールラウンダーとは。「相手が角道を止める→右四間。角道を開ける→横歩取り拒否の無理やり角換わりor矢倉」の私からすれば、手の届かないレベルです・・・。

さて、いきなり質問で恐縮なのですが・・・私の記憶では、『最新 棒銀戦法』では先手棒銀は後手が△6三銀型でも△7三銀型でも先手優勢になる(どちらかといえば△7三銀型の方が良い)と書かれてあり、『よくわかる角換わり』では、先手が居玉棒銀の場合であれば△6三銀型なら後手から(ハメ手に近い)王手飛車の筋があるため後手有利、しかし居玉でないのならば△6三銀型であろうが△7三銀型であろうが互角または先手有利(ハメ手にはまらない限りは△7三銀型の方が良い)と書かれてあったと思います。

なので、わたしは角換わりの後手番を持ち、先手が棒銀を選択してきた場合、ハメ手に頼って△6三銀型を選択しています。もちろん相手が格上の場合はそんなものにハマるわけもなく、結局は定跡から外れての終盤勝負になるわけですが・・・。とにかく、先手棒銀で後手が必ずよくなる定跡が書かれてあったようには思えないのです。

しかしながら、本記事では「角換わり棒銀を仕掛けられた時、『よくわかる~』とこの本を読んでいれば必勝」と書かれてあり、私の足りない頭では理解が追いついていない状態で・・・。
もしよろしければ、このことについてもう少し具体的に教えていただけませんでしょうか。相手が先手棒銀の場合、ShougiX様はどういう受け方を選択されるのでしょうか。
  • かつめ 
  • URL 
  • 2014年06月26日 00時55分 
  • [編集]
  • [返信]

Re: はじめまして 

かつめ様、書き込みありがとうございます。

なるほど、そうですか。では、自分の復習がてら、角換わり棒銀の受けについての記事を書いてみますね。しばしお待ちを。
  • ShougiX 
  • URL 
  • 2014年06月26日 19時57分 
  • [編集]
  • [返信]

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プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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