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第63回NHK杯 丸山忠久 vs 三浦弘行 (横歩取り 青野流)

 クライマックスが近づいてきたNHK杯、先週は左の山の事実上のボス対決で、森内竜王名人が消えてしまいました!!今日は、右の山の事実上のボス対決だと思います!個人的には、丸山さんの将棋は、中終盤がとんでもない強さで、メチャクチャ面白い!!あれだけすごいんだから、角換わり以外も指してくれたらいいのに…。で、一方の三浦さんは、とにかく今期NHK杯戦の対阿久津戦とか、棋王戦挑戦者決定戦での永瀬戦とかの横歩取りの強さが凄かった!!また、現在はA級でしかも棋王戦を戦っているぐらいなので、序列的には丸山さんよりも上。互いに居飛車同志ですが、戦型はかみ合うのかなあ。。一手損角換わりは居飛車だと拒否しにくい気がするので、その辺りも学びたいと思います。

 と思ったら、全然角換わりにならず(^^;ゞイヤァ。先手となった丸山さん…角換わりに誘導する事も可能な状態から、横歩マスターの三浦さん相手に横歩に持ち込みました!!でも、対船江戦での森内さんみたいに、あんまり最新形は指さずに行くんじゃないかなあ…と思ったら、青野流の最新形だあああ!!!しかし、青野流でどちらも玉がまっすぐ立つ形はあんまり勉強してないんだよなあ。よし、これはこの機会に勉強してしまおう(^^)。

20140209_18手(序盤定跡)

 盤面図は18手目、先手が横歩を取った飛車を下げず、先手後手とも玉をまっすぐ立った局面。僕の青野流勉強メモには、「飛車を4段に残すことで後手の歩を突かせない戦法」というメモの横に、「有力だが、自分で指したくない戦型」とか書いてあります(^^;)。やばい、苦手意識を持ってると暗記力って落ちるんだよなあ。。よし、ここは今日1日で得意戦型にするぐらいの気合で見よう。。で、ここからは…

▲36歩△76飛▲77角

 この3手は定跡本にも出てました(^^)。▲36歩は横歩での先手の攻撃筋で、桂なり銀なりの出入り口なると同時に、将来この歩を進めると後手陣の急所のけ桂頭(角頭)を直撃、という感じでしょうか。

 ▲36歩で先手飛車が6段目までバックできなくなった瞬間に△76飛と横歩を取って、後手は思いっきり7筋に照準を定めてます。これは△31銀の型だから成立する手で、もし銀が横歩の定位置の22銀にあげてあると△88角成に△28飛成があるので、後手は攻めどころか敗勢になっちゃうわけですよね。。▲77角と受けてきたところで、僕が勉強した定跡では後手は構わず特攻をかまして△77同角成▲同桂△55角と、飛車角のどちらかを犠牲にしながら一気に7筋を潰していたんですが、なんとここで三浦さんが予想外の手!!

△26歩▲38銀

 うわあ、こんなに早い段階でもう定跡を外れちゃうのか。。それとも、これも定跡なのかなあ。しかし、7筋に照準を絞っておきながら、いきなり2筋に歩を垂らす?今の飛車の位置から、2筋への援軍は届きそうもないし、銀なんて先手も後手の3筋を思いっきり狙ってるんだから、援軍どころか守りから動かせない。これは利かせておいて後々効いてくるという高等戦術なのか?と思ったら…

△74飛

 うおおっ!!!飛車をぶつけたああ!!
なるほど、後手が飛車を7筋にずらしたのは、こうやって使うと飛車に紐をつけたままぶつけることが出来るからか。すげえ。しかしこれ、飛車交換したらどうなるんだ??▲同飛△同歩の後の手番が先手で、受けるなら▲25飛車とか攻めるなら▲83飛とか、先手が指しやすい気がするけど、どうなんだろうか。しかし敢えてぶつけて来たという事は、後手にも何か勝算があるんでしょうね。私の棋力では全く分からん。▲74同飛がどうなるかを知らない事には、後手番でこの順を指す気にはなれないぞ。。しかし、よくもこんな怖い手を指せるなあ…。

▲35飛△24飛

 おお、先手は飛車を躱しました。やっぱり、取るとなんかマズい順があるんでしょうね。後手はそれを見て△24飛が実現。うおお、2筋への援軍が追いついたああ!!!三浦さん、これは華麗な順、構想力が半端ないわ。というわけで、優劣のほどはよく分かりませんが、序盤は丸山さんから誘導して誘い込みながら、三浦さんが定跡を外して自分の形に引きずり込んだ、という感じでしょうか。さすがは横歩マスター、ちょっと一枚上という感じでしょうか。

20140209_44手(中盤の先手の構想)

 さて、中盤では丸山さんの指し手にすごいものがありました。盤面図は44手目、駒組みと角交換が終わり、後手の三浦さんが2筋攻めを諦め、中住まいの弱点である8筋に飛車を振り直したところです。当然、先手は8筋のどこかに歩を打って受けるのかと思っていたのですが、ここで丸山さんが指した手が強烈!

▲66角

 エエエ(゚ロ゚ノ)ノ!!!
思いっきり△89飛成がある状況で、受けないのか…。う~ん、信じられん。しかし、この手は見れば見るほど味がある。相手の3筋に飛角を集中させ、どちらかを犠牲にして突破を図るという特攻は、今日の序盤で三浦さんが描いた構想そのものじゃないか。。お前はこれで突破できなかったが、俺は突破するよ、という事でしょうか。。う~ん、いい手か悪い手かは別として、横歩マスターでありかつ後輩でもある棋士に対する挑発というか意地というか、そんなものを感じさせる一手でした。
 で、ひと目ありそうな手は△89飛。でも、そうされても玉の左辺の金銀で手数は稼げそうだし、更にそこを突破されても右辺に逃げ込める。龍を作られても大丈夫、という算段なんでしょうね。一方の後手陣は?う~ん、竜を作られてしまうと左辺はスッカスカ、右辺は壁形です。…いやあ、これは凄い構想力、もし攻め合いになったら、竜を作られて角を渡したとしても、たしかに先手が良さそうだ。う~ん、手なりで指してしまいそうなところで構想できるというのが凄いわ。。
 で、三浦さんもそれはヤバいと思ったか…

△34歩(飛車くれ)▲84角(飛車取り)△35歩(飛車取り)

 …マジか、角交換に引き続き飛車交換までしちゃったよ。
。とにかく、▲66角の構想以下の数手の選択が、今日の命運を分けたんじゃないかという気がします。

 以下は、どちらも本当に、本当に素晴らしい終盤戦。先手も後手も中住まいの攻めと受けの手筋の連発!!これがもの凄く綺麗で、見ていてため息が出てしまいました。もう守り切る事は捨て、時間稼ぎを選択した金底の歩、59手目にして初めて後手陣に切り込む事に成功した馬をそのまま引いて受けに回した手、龍角の波状攻撃を受けた焦点の歩、金を吊りあげる叩き…将棋を勉強した人なら初心者だって知っているような手筋ばかりだというのに、正確な読みが無ければその手をとても選択できないだろうという連続。本当に華麗でした。

20140209_114手(驚異の終盤力!)

 そして、最後の最後、互いに薄氷の上を歩み続ける難解な寄せ合いの末、とんでもないクライマックスが待ち受けていました!!盤面図は114手、後手玉が追い詰められながらもついに壁銀を解消したところです。これ、先手陣もメチャクチャやばいですよね。もし後手に金銀が渡ったら、△58金(銀)以下寄っちゃうんじゃないかなあ。ということは、先手は銀を渡さないで攻めたいところですが、銀が思いっきり質駒になってる。。しかし、その銀を取ると逆に後手が寄っちゃう。これ、もの凄い作りの終盤です。という事は、▲51銀以下の一間龍の典型的な寄せは、銀を渡した上に1手空くので論外。ここでひと目見えたのは、▲52飛△同玉▲53馬みたいな寄せ。でもそれだと△61玉で…あとはよく分かりません(^^;)。少なくとも、僕の終盤力ではのがしたかも知れん。これは、三浦さんの壁銀解消の一手が神の一手になってるんじゃないかと思いました。ここで丸山さんが放った一手は…

▲72香

 エエエ~!!!なんだこれはw(゚д゚* )w!!!
う~ん、信じられん、よくもこんな手が思いつくな。。そうそう、今さらですが、最近終盤の勉強していて、手抜くと寄ってしまう詰めろがかかる手というのは、タダだろうがとんでもない悪形だろうが、一度は読んでみるべきと痛感しています。これは、まさにその典型という感じでしょうか。まず、こういう所への香の打ち込みをイメージできるという時点で既に神がかってますが、仮にそれをイメージできたとして、寄せの順が思いつくでしょうか。もし△同玉なら51と52への玉の利きが外れて▲52龍が実現しますが、△同銀だと?…う~ん…う~~ん…おおおお!!!▲52龍で必至か!もっとカッコいい決め方をしようと思ったら、▲62金△同玉▲53馬△同金▲51飛なんてのもできそう。いやあ、これは神憑り、僕のきったないデタラメ終盤術とは訳が違うな。。今期のNHK杯でみる丸山さんの将棋は、構想力といい終盤力といい、とにかくとんでもない強さです。しかし、最後の幕切れはあっけなかったです。

△62銀▲71金

 み、三浦さん、あれほど驚異の指し回しをしておきながら、最後は頓死です( ̄ω ̄)。う~ん、これは同玉でも同銀でも詰むという所までは読み切ったんだけど、他は読んでいる時間がなかったか、あるいは華麗な詰み手順を丸山さんに指させないようにしたか(´・ω・`)。早指しはこれが怖いです。というわけで、117手にて先手丸山さんの勝ち!!結果だけでいえば、相手の壁銀を咎めて攻め合いに踏み込んだ丸山さんの構想が見事だったという事でしょうか。三浦さん、準々決勝にて力尽きましたが、素晴らしい指し回しに、個人的には大拍手です。。

 いやあ、今期のNHK杯は、大詰めに来て名勝負ラッシュになっている気がします。今日も、横歩青野流の最新形からの変化は見られるわ、見事な構想は見れるは、横歩の終盤の手筋や戦い方の勉強にはなるわ、神の一手を見れるわで、とんでもない素晴らしさでした!!さて、来週は?…村山さんvs西川さんか。これは、村山さんが優勢になり、そこから西川さんが脅威の粘りを見せ、最後は村山さんが頓死すると見た( ̄ー ̄)。

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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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