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急場しのぎの藤井矢倉対策

 ネット将棋の81dojoに、中終盤のとんでもなく強い方がいらっしゃいます。今まで僕が対戦してきた人の中では、恐らくこの人が最強。この方の場合、段位が違い過ぎて、対戦すること自体がまずないのですが、自分が好調で一時的に昇級(昇段?)、逆にこの方が不調で一時的に降級していた時に、対戦する機会に恵まれた事がありました(それでも僕が下手)。相手の戦型は藤井矢倉、そして…なす術なくやられました(>_<)。終盤の入り口あたりで、こちらから指せる手が全くなくなってしまったのです。こんな大差、経験したことがありませんでした。ギャラリーの高段の方々に、粘る方法とか、少し前の自分の悪手とかを教えていただいたんですが、それを聞いても、次回にその手を指せるかというと…それは読みの力とか、根本的な棋力がないとその手を発見するのは到底無理、という感じでした。

 そして年が明け、気合とともにネット将棋に挑戦!!そして…新年早々3連敗(・_・、)。死のうかとも思ったんですが、初詣でで引き当てた大吉の力を信じて気を取り直し、去年末から心がけていた、強い相手に対しても強い手を選ぶという心掛けとともに戦い続けました。すると…おおっ、3連敗の後に連勝です!!で、例によって自分の実力に見合わない段に昇段してしまい…例の方との再戦となってしまったのでした。戦型は…またしても藤井矢倉。もしかして、この人は急戦矢倉対策を藤井矢倉にしているのか?

 私、対藤井矢倉の対策をしたことが無く、どう指していいか分からない。そんなものだから、玉型は普通に矢倉に組み、攻めは…もうぜんぜん分からない。ので、普通の矢倉を崩す時の私の18番である、▲25桂と跳ねてから飛車と銀を使っての4筋攻めに。桂跳ねは取りあえず措いておくとして、桂を跳ねた後の銀と飛車の位置からして、攻め筋はもうそれしか残されていなかったというのが正直のところ。こんなの、桂を跳ねる前に考えておけよ。。
 ところが、正月で酒を飲みながら指していたのか(実は私はそうしていた( ̄ー+ ̄)、相手は油断の塊の上、悪手を連発!しかしこちらも負けじと悪手で返してしまい、以降は縁台将棋と見紛うばかりのグダグダな展開に。。で、最後は僕の玉に何度も詰みがあったようなのですが、相手も僕もそれを発見できず、結末まで相手が切れ負けという最上級のグダグダな将棋に!!…まあ、勝ったから良しとしましょう。で、詰みはギャラリーの高段の方々にはみんな見えていたようで、やっぱり詰め将棋の勉強が足りていないなと思う今日この頃、明けましておめでとうございます。

 …で、僕の反則勝ちではあったのですが、実力の差はやっぱり歴然としていて、比較するのも失礼というぐらいに、僕の方がボロクソに弱い。そんなわけで、勝者ではあったのですが、感想戦は失礼ながら僕の方から一方的に質問を浴びせる展開に。まあ、相手の方だって自分の方が強いと思っているでしょうから、そんなに悪い気はしなかったでしょう。色々あったんですが、一番知りたかったのは、対藤井矢倉の対策です。いろいろ教わったのですが、対藤井矢倉の定跡自体の勉強は当面無理。しかし、今後しばらくは使えそうな、対藤井矢倉戦の大雑把な狙い筋が分かったので、少しまとめておこうかと。

 まずは、感想戦で教えてもらった教訓。

▲25桂はアホな手:…感想戦で「藤井矢倉に対して▲25桂と跳ねる人は見たことが無い」と言われてしまいました( ̄ω ̄)。考えてみれば、それはそうだよな。冷静さを失っていたというか、あの時は他の指し手が分からず、意味もなく使い慣れた指し手を選んでしまった。。しかし、ありえない手を指す事で、相手に油断させる効果はあったかも(ねえよ)。

4筋攻めはあり得る筋かも知れないが、珍しい:得意戦術という事もあり、これが形勢を5分に持ち直した構想だった気がします。感想戦では「あまりに単純な狙いで、逆に受けにくかった」と言われましたが…これは褒め言葉なのでしょうか?やっぱり馬鹿にされていたんだろうな(´・ω・`)。

 あと、調子に乗って「藤井矢倉を潰すコツは何ですか」と訊いたら、さすがに「それは企業秘密です」と言われてしまった。。まあ、それはそうですよね。というわけで、以下はちょっと調べてみた事。

藤井矢倉は角の打ち込みに強い:ああ、なるほど、それはそうだよな。矢倉って角の打ち込みに弱いから、それをケアする意味もあって中央に寄せた囲いなのかも知れない。確かに、普通の矢倉でよく発生する▲41角の打ち込みは通じにくそうです。

藤井矢倉は角の打ち込みに強くて通常の金矢倉は角の打ち込みに弱いわけだから、藤井矢倉側は角交換を狙える脇システムを使ってくることが多い:なるほど、ごもっともです。

駒組みで手数を稼げるので、先制しやすい:これも、ごもっとも。角交換型にならなくても、こちらが金矢倉に構えていれば、飛角銀桂を使った通常の矢倉崩しはそのまま使えそうですしね。

・玉の位置が通常の矢倉より1筋分センターに寄っているので、2筋からの攻撃に弱い:ああ~、端攻めは考えたんだよな。ただ、普通の矢倉だといきなり2筋はキツイから、あまり攻撃のバリエーションを知らないんだよなあ。。角もぶつけちゃってたし、どのみち端は間に合わなかったので、1筋ではなく2筋からの攻撃は検討すべきだった。

 …で、最後が最大の成果。感想戦の時に、ギャラリーの高段の方が、凄く参考になる棋譜を教えてくれました。羽生vs藤井の、第58期王座戦の第2局です。なるほど、藤井矢倉は棒銀で攻めるのが本筋なのか。合理的すぎるぐらいに合理的だ。藤井矢倉崩しとして、角交換直後である40手目から8筋を抑え込む62手目までの羽生さんの構想は必見です。ちょっと、そのあたりの棋譜だけ書いておくと…

2010092238手 この将棋の場合、脇システムから相棒銀の構えですね。玉の囲いを除いたら、ほぼ先後同形です。で、ここから…

▲64角△同歩

 これで角交換。先手の主張は角の打ち込みに弱い金矢倉相手に角交換できたことと、手番が先になる事。後手の主張は、藤井矢倉の急所の8筋を攻めるべく棒銀の攻撃準備が出来ている事、という感じでしょうか。で、ここからが本番。

▲63角

当然、先手は角を打ち込みます。ここで後手は…

△75歩▲74角成△76歩▲同銀△73銀▲63馬△75歩▲74歩△同銀▲同馬△76歩 (52手目の盤面図へ)

2010092252手 これで銀交換が成立。後手は藤井矢倉の守りの銀を剥がすことに成功。あら、こうなると…藤井矢倉の側に、8筋を守る駒が1枚もない!…なるほど、8筋攻めが弱点とは、こういう事か。で、ここで手番は先手。藤井さんは逆襲に出ますが…

▲24歩△同銀▲15銀△同銀▲同歩

これで切れ。手番がまた後手に回って、羽生さんはここで仕留めに行きます。

△65歩▲同馬△86歩▲同歩△87歩

△65歩では、付き合わずに▲41銀とひっかける手もありそうですが、どうもそれは足りないとの事。で、後手からの攻撃も大したことが無いだろうとこれを▲同馬と取るわけですが、これで勝負あり。手抜けば△86飛や△88角。▲同玉なら更に△8五歩▲同歩と叩いてからの波状攻撃。

 以降の羽生さんはもう仕留めに行っている感じで、羽生さんのように光速で寄せてしまうことは難しいと思いますが、後手の攻撃の拠点のひとつである馬のラインが逸れてしまった事もあり、ゆっくりでよければ62手目までいければ勝ちきることは出来そう。しかし、この棋譜…羽生さんの指し手がものすごい。構想も凄ければ、手筋もすげえ。62手目の△87歩とか68手目の△39銀なんて、普通は指せないだろう…。しかも、無駄になった手が一手もないじゃないか。なんでも、羽生さんにこの棋譜を残されて、藤井さんは藤井矢倉を指すのを止めてしまったんだそうで(これも感想戦で教えていただきました)。

 しかしこの棋譜は凄すぎて、変化した時に使いこなすのは難しいかも知れない。大雑把に40手目からの攻め筋だけ覚えておいて、あとは棒銀で藤井矢倉の銀を捌いてしまえば行ける!ぐらいの構想だけ持っておいて、こまかい勉強はそのうちする事にしよう(・ω・)。

 というわけで、急場しのぎの藤井矢倉対策でした。あ、そうそう、藤井矢倉については、『佐藤康光の矢倉』に詳しく書いてあるそうです。あんまり苦戦するようなら、読んでみるのも手かも。



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コメント

あれ? 

はじめまして。Behmeといいます。
「81dojoで私以外に藤井矢倉を指す人はいないかな。いたら参考にしたいな」とググったら、このブログにたどり着きました。
この記事を読みすすめるにつれ、なんか懐かしい感じがする、不思議だなあと思ったのですが、原因が分かりました。この記事の藤井矢倉の使い手は、私ですね。
年明け早々の対局だったのと、チャットでいきなり藤井矢倉の弱点を聞かれ、動揺して「企業秘密」と答えたのを良く憶えています。懐かしいなあ。
チャットに慣れていないので、無愛想な物言いになってしまい、不快に感じたのであれば申し訳なく思います。
対局の頻度は減りましたが今でも81dojo で指していますので、見かけたら声を掛けて頂くと嬉しく思います。また対局しましょう。
長文、乱筆ごめんなさい。ではでは。
  • Behme 
  • URL 
  • 2014年07月06日 21時18分 
  • [編集]
  • [返信]

おお、ご無沙汰です!! 

おお!Behme様、ご無沙汰しております。その節はお世話になりました。

> この記事の藤井矢倉の使い手は、私ですね。
> 年明け早々の対局だったのと、チャットでいきなり藤井矢倉の弱点を聞かれ、動揺して「企業秘密」と答えたのを良く憶えています。懐かしいなあ。

そうそう、覚えています。ギャラリーの方が、羽生vs藤井の参考棋譜なんかを教えてくれたんですよね。
しかし、私はあれ以来、藤井矢倉に遭遇していない気がします(^^;)。

私は仕事が忙しくなってしまった事と、序盤定跡がとにかくヌルすぎるので、今はネット将棋での対局を減らして、その時間を序盤研究に充てるようにしています。

また対戦できるといいですね!ではでは。
  • ShougiX 
  • URL 
  • 2014年07月07日 03時49分 
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  • [返信]

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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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