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『羽生の頭脳5 横歩取り』

HabunoZunou5.jpg 現在の僕は、ネット将棋でなんとか段位に辿り着いたぐらいのレベルで、序盤の勉強はようやく横歩に辿り着いたぐらいの段階です。つまり、横歩に関してはシロウトの中のシロウト(;;)。そして、横歩の勉強のために最初に手をつけた本が、横歩の大家・野月さんの書いた『よくわかる横歩取り』でした。まだ1/3ほどしか読んでいないのですが(*読み終わりました!)、とても初心者向けとは思えない濃密さ、さすがは横歩の大家である野月さん、素晴らしい本です。しかし…少し問題が。特に、これから横歩を勉強しよう!という僕がつまずいたのが、横歩の基本図に辿り着く前段階でのやばそうな戦型の説明がガッツリとカットされている点。例えば、先手が横歩を取った瞬間に後手が角交換してから飛車取りの角を打ち込むとどうなるか(これは△45角戦法と呼ばれています)?あるいは、相横歩に持ち込まれるとどうなるのか?恐らく、横歩を指す人は、こういう変化への応手は常識のように知っているんじゃないかと思うんですが(そうでないと横歩を取る事なんて、怖くて出来ないと思うのです^^;)、その説明がないのです。これが全カットというのは、初心者の僕には結構キツい。常識だからカットしているんだと思うんですが、僕はその常識を知らないレベルなので、1から説明してほしいんです。で、横歩の基本図に進む前の段階で疑問だらけで、前に進めないという事態に陥ってしまいました。で、本屋や図書館で横歩の本を何冊か立ち読みしたんですが…横歩の本というものは、ちょっと変わった傾向があるように感じました。横歩△85飛型の専門書、山崎流の専門書、最新定跡の研究書…つまり、横歩全般を扱っている本というのが少ない。これは、横歩という戦型の定跡がどんどん変化している事のあらわれなのかもしれません。で、横歩のなかにどういう細分化された型があるかという事すら知らない僕にとっては、これはかなり困った事態なのです。だから『よくわかる横歩取り』から始めたわけなのですが…。で、どの本もこの横歩の基本的な序盤の常識については触れていない。そこで、困った時の百科事典である『羽生の頭脳』に頼ってみると…おお、バッチリ書いてあるじゃないですか!!前にも書いたことがありますが、今の定跡書というのは、『羽生の頭脳』は読んでいるという前提で書いてあると思えるんですよね。で、この横歩の巻は、その最たる例じゃないかと思いました。

 さて、文庫版の『羽生の頭脳』は2冊の合本ですので、情報量は普通の定跡本の倍。内容は以下の通りです。

1章:△23歩型
2章:相横歩取り
3章:実践譜
後半1章:△45角型
後半2章:△33桂型
後半3章:△33角型
後半4章:実践譜

 『羽生の頭脳』という本は、執筆された当時に考えられた変化を全部書きだしているんじゃないかというぐらいに詳しく書いてあるので、定跡書としての作りとしては完璧だと思います。問題は、発行年が1994年と古いこと。ですので、定跡が更新された筋に関しては、羽生の頭脳で勉強しない方がいいんじゃないかと思います。しかし、この横歩の巻の場合…今では使えない定跡というのがほとんどありません!それどころか、△33角型以外の戦型は、この本じゃないと学ぶのが難しい。比較できる類書としては所司さんの『横歩取り道場』がありますが、あれは横歩だけで7冊ですからね…。

 上の目次にある通り、横歩取りというのは、△23歩型、相横歩取り、△45角型、△33桂型、△33角型の5つの戦型があります。これは今でも変わってません。で、現在プロで指されている横歩取りというのは、そのほとんどが△33角型。それにしたがって、最近の横歩の定跡書には、△33角型から枝分かれしていく戦型が中心に書かれていて、他の4つの戦型に関する説明は全くないか、あっても凄く簡素です。そして、この5つの横歩の戦型は、後手に選択権があります。という事は…先手番で横歩を指したいのであれば、このすべてを勉強しないわけにはいかない、という事です。で、今、プロであまり指されないからといっても、他の戦型も凄く有力。特に、△45角戦法なんか、アマでもよく指されるし、定跡を知らなかったら50手も持たずに瞬殺です(^^;)。で、先手は横歩に進んだ時点でこれを拒否する術がない。だから、仮に指さないにしても、先手で横歩を取るのであれば、絶対に勉強しないといけない戦型なのです。で、この定跡も最近の横歩の本には出ていない。というわけで、△33角戦法以外の横歩定跡を学ぶためには、この本を避けて通ることは出来ません。という事は…後手番で横歩を指すのであれば△33角型だけを選ぶという事も出来ますが、先手番で横歩を指すのであれば、この本は避けて通ることが出来ない必読の書です!!

 僕はまだ全部読んでいないのですが(実は、実践編は読み飛ばし、△33角型は新しい定跡書で学ぼうと思ってます^^;)、1章(△23歩型)と後半1章(△45角戦法)のふたつは読み終わりました。特に後半1章に書かれている△45角戦法というのは、ネット将棋だと今でも結構指されていて、さすがに昭和50年代の横歩の主力戦法というだけあって、メチャメチャに強力な戦法。で、今では居飛車良しで結論されていると思うのですが、もし定跡を知らなかったら先手が勝つ事はプロだって難しいんじゃないかというぐらいに強烈。だから、仮に指さないにしても、先手で横歩を指すのであれば、勉強しないわけにはいきません。初段ぐらいだと、これを受けられない人って結構いるんじゃないかなあ。。で、これも最近の横歩の本にはこの定跡は出ていない。しかし、この本を読んでおけば、後手に△45角戦法を使われたら大歓迎、どの変化も先手よしに出来ます(^^)。
 それから、第1章は、横歩を指すなら必読なんじゃないかと。矢倉の序盤に関する『現代矢倉の思想』みたいな感じ。もし先手が飛車先の歩を交換に行った後に△23歩と打たれるとどうなるのか?もし、横歩を全く知らない初心者だったら、最初に思いつく手は△23歩だと思うのです(ネット将棋だと、級位の外人さんは△23歩を打つ確率が高いと感じています)。で、この時に飛車を引くのではなく、なぜ横歩を取るのか。こういう横歩という戦型の底に横たわっている考え方がバッチリ書いてあって、これを知らないで横歩を指す資格はないんじゃないかとすら思わされました。

 というわけで、この本をすべて読むかどうかは別として、横歩を指そうと思うのであれば、手元に置いておかないわけにはいかない1冊と思いました。少なくとも、実践譜と△33角型以外の章は、先手番で横歩を指すなら必読、代わりとなる本はないと思います。で、横歩の重要な土台はこの本で勉強し、現在の主流である△85飛や△84飛は他の新し目の定跡書で勉強(△85飛型は、それこそ『よくわかる横歩取り』に凄く詳しく書いてある感じです^^)、それより新しい定跡はプロの将棋観戦で身につける…というのが、横歩の正しい勉強法なんじゃないか、と。

(*2014.6.12追記) 相横歩取りを勉強し終わりました!いやあ、これは面白い。超急戦に出ると、とんでもない乱戦になり、一手でも緩んだ瞬間に勝敗が決してしまいます。しかも、横歩△45角戦法のように、正しく指せば先手優勢というのではなくて、かなりの互角(その後の定跡が進化して無ければ、互角~先手指せる程度。しかも、「羽生の頭脳」以外で相横歩取りというと、所司さんの本ぐらいしかないと思うので、ほとんどの人は羽生の頭脳以外の変化は知らないんじゃないかなあ)。これは得意戦術にしておくと、知らない相手をカモれる戦型になるかもしれません(^^)。


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コメント

自分も 

自分も横歩で同じこと考えてました。
でも、解決方法が無くて、そのままにしてましたが
羽生さんの本に載ってるんですね!
さっそく、読んでみます。
  • コールセンター 
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  • 2013年12月16日 07時48分 
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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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