10か月:初段 (級位突破の原動力②:普段の勉強と、実践での対局姿勢)

(終盤の勉強:囲い崩しを集中してやる)
 大局観と並んで、初段へのブレイクスルーのきっかけになったと思える勉強があります。それが囲い崩し。
 将棋を始めてから、終盤の勉強は、詰め将棋→寄せ→駒の手筋、という感じで進めてきたのですが、将棋を何百局も指しているうちに、鋭い寄せを出来るようになる事よりも、まずはしっかりと矢倉や穴熊といった典型的な囲いを寄せ切れた方が良いと思うようになりました。中上級になると、みなさん寄せがもの凄く鋭くって、矢倉や穴熊や美濃を寄せ切れないと、ちょっと恥ずかしい気分になる、というのもありましたし。。また、囲いも様々で、銀冠とか右玉とか中原囲いとか、遭遇する囲いがどんどん増えてきていたのです。で、問題集は肌に合わなかったので、講座の出ている本で、囲いの攻めのポイントが載っている本はないかな、と思って調べていると、モテさんの書いた『佐藤康光の実戦で使える囲いの急所』に行き当たりました。これが大名著!この本には、もっと早く出会いたかったです。低級の頃に読んでいたら、上達はもっと速かったんじゃないかと。終盤勉強をしたいという初心者の方には、詰将棋よりも先に、この本と『寄せの手筋200』の2冊を何度も読む事をおススメします!
 囲いの急所を知っているというのは、実際に寄せに行くときに役立つのは勿論、前の記事に書いた構想力にも大きく影響すると思います。構想なんて簡単に言ってますが、僕の場合は、相手のどこを攻めて良いか分からない時ばかり。それでも、囲いの急所を知っていると、構想の大きなヒントになってくれます。中住まいや中原囲いを攻めに行くときなど、昔は途方に暮れたものでしたが、この本を読んでからは、序中盤の時点で既に「これは4筋攻めを中心に狙ってみよう」とか、ヘタながらも急所を意識しながら指せるようになってきました。

(序盤の勉強:対石田流など)
 まだ段位に届いたばかりなので、序盤の勉強は中級の頃からあまり進んでません。丸々やったのは対石田流の勉強ぐらい。石田流もスペシャリストタイプの多い戦型のような気がしています。で、とある人との対戦を特に意識して勉強してました。その人は石田流本組みが多かったので、特にその対策は急務のひとつだったのです。
 これは予想なのですが、半年ぐらい中級に停滞して伸び悩んだ時と同じように、僕はしばらく低段で伸び悩む気がしています。それどころか、また級位に落っこちちゃうかも。最大の理由はやはり、序盤定跡の勉強が追い付いていない事。いま、横歩の勉強をしているのですが、定跡を知れば知るほど、いかに自分が無知で筋悪の将棋を指していたかが分かります(x_x)。定跡を知っている方からすれば「こんなところで時間使うなよ」という感じなんでしょうね。でも、いちおう初段になるという目的は果たせたので、これからは勝てなくても焦らないようにして、まだ勉強できていない序盤の勉強を丁寧にやろうと思っています。

(死ぬほど丁寧に指す)
 当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、丁寧に指すというのが、実に難しい!!単純なところでは、とにかくウッカリを無くす。指す前に何度も確認する。もう少し進んだところでは、ちゃんと読みを入れてから指す。勝敗を左右しそうな局面では、ちゃんと時間を使って読みを入れる!行けるかどうかわからないけど、いっちゃえ…という指し手を少なくする!!劣勢では、受からないと思っても手をひねり出す。それでもなければ、手抜いて反撃できる筋を探す。手順を組み合わせながら攻防手を打てる順を探す。それでもだめなら、相手が最も間違えやすそうな指し回しを考える。重要なのは、頭をフル回転させて考える訓練をする事じゃないかと。
 ネット将棋では、大体僕の方が先に時間を使い切っちゃいます^^;。でも、強くなりたいんだったら、それぐらいでいいと思うのです。そうしないと、僕の頓死癖とか、良く考えもせずに中盤で悪くしてしまうという癖は治らない気がします。たぶん、持ち時間5分でパンパン将棋を指している時というのは、考えているようで全然考えていないんだと思います。だから、持ち時間は5分より15分、1手は30秒より1分。なるべく長い持ち時間で指す!速差しは、思い出しのトレーニングにはなると思いますが、手数計算とか構想とか、その手の「考える将棋」の訓練にはならない気がします。
 そして、考えるか考えないかというのは、その1局でも勝敗を大きく分けえしまう重要な要素だと思うのです。考えているかいないかで、1級の人が2段に勝つとかが生まれる事があると思うのです。僕は、中級の時に、3級が高い壁で、2級となると途轍もなく強い人に思えていました。まして、段位の人なんか、神のように強い。しかし、いざ自分が段になってみると、初段も3級もそんなに差がないように感じるのです。中級以上に来ると、定跡に関する知識の差なんかは仕方がないとしても、それ以外のところは意外とわずかな差しかないんじゃないかと。で、そのわずかな差というのは、中盤とか終盤に1手か2手だけ出る。例えば矢倉だと、50手目あたりまでは、初段も3級も互角。問題は、51手目とかに起きたりする。このほんの少しが1度起きてしまうと、それが徐々に徐々に大きな差になっちゃうんじゃないかと。2度起きたら、それは決定的。このほんのちょっとの1手というのは、定跡を知っているかどうかかも知れませんし、手筋を知っているかどうかかも知れません。でも、見落としによる物も非常に多い気がするのです。数日前、僕よりほんの少しだけ級位の低い方と3番指しました。シロウト考えですが、強さは同じ。しかし、結果は僕の3連勝でした。そのうちの2番は、相手のウッカリによって勝敗が決したのでした(1番は両取りの見落としx2、次は飛車の成り込みの見落とし。で、こういう事の起きなかった3番は、どちらが勝ってもおかしくないぐらいの僅差)。級位が2つぐらい違ったとしても、その差は下手の人が感じているほど大きなものではないと思うのです。緩手や見落としを兎に角なくし、無いと思ったところから考えまくって手をひねり出せば、1手差の将棋の勝ちが増えてくると思います。


◆◆◆◆◆

 初段への道は人それぞれかと思いますが、初段になる方法というのは、手筋、基本戦型の定跡、寄せ、囲い崩し、大局観、これらを身につける作業なんだという気がします。僕の場合は、特に最後のひとつが盲点でした。大局観を学ぶのは、テキストにさえ出会うことが出来れば、数日で終わると思います。ただ、それが実戦で出来るようになるかというと…これは座学では無理。形勢判断しながら構想を持って指すという将棋を、一局指すごとに少しずつ上達できるものなんじゃないかと。僕の場合は、子供のころから将棋自体はたまに指していたという事もあり、無意識のうちには何となくやっていた事ではあったので、これを意識に挙げて実践する事自体には、それほどの違和感はありませんでした。ただ、これを意識的に行うというのは…脳の疲れ方がハンパじゃなかったりして。。頭の方がびっくりして、読み過ぎると靄がかかってくるようなかんじ、使っていない頭の部分が動いている感じ、これ以上考えたら頭がマズい事になっちゃうんじゃないかという恐怖感すらあり、まだ慣れないです。。でも、強い人って、この考える作業自体に慣れているんじゃないかという気がするんですよね~。




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またもや欲しくなる(泣)

佐藤9段の囲いの急所ですか?
なんか、欲しくなるなぁ~
今まで序盤の定跡本しか読んでいないから最後の最後の崩し方知らないんですよね。
確かに囲いをカテゴリーして崩す方法論は知った方がいいなぁ~

ところで、自分はなるべくですが、初刷には手を出さないようにしてるんです。
将棋本には誤植はつきものだと思うのですが
第1刷にはけっこう誤植が多いような気がしていて、2012年に出た本はまだ買う気がしません。
だからある程度時間が経った名著を買うようにしてるんです。
気にしすぎですかね?

Re: またもや欲しくなる(泣)

> 今まで序盤の定跡本しか読んでいないから最後の最後の崩し方知らないんですよね。

いやあ、コールセンターさんの棋譜をいくつか拝見させていただいたのですが、
終盤がメチャクチャ鋭いですよね。これは強いな…と思いました。
多分、寄せに来られたら僕はフルボッコにされると思います。

> ところで、自分はなるべくですが、初刷には手を出さないようにしてるんです。

この康光さんの本の場合、僕が気づいたところで誤記が2カ所ありましたね。
でも、致命的な誤記とは感じませんでしたので、私には問題ありませんでした。

名言ですね

「死ぬほど丁寧に指す」
名言ですね!!常に心がけて指したいものです。
われわれのレベルで形勢に差がつくのはほとんどうっかりミスですよね。

上達する法則という本は私も先日偶然図書館で読んでいました。
もっと早く読んでいれば・・・

Re: 名言ですね

kohさん お久しぶりです!
たまにkohさんのブログにお邪魔して 拝読させていただいています。
急戦棒銀、1手間違えるだけで瞬殺されちゃいますよね。。
僕は、少しは自信が出て来た頃に、10級の人に棒銀でひねられた苦い思い出があります(笑)

> 上達する法則という本は私も先日偶然図書館で読んでいました。
> もっと早く読んでいれば・・・

あれ、本当にいい本ですよね。怠け者の僕も、あの本に出会えて助かりました。

No title

こちらでもすみません^^;
考え方がすごく似ていた(私が参考にさせてもらったのだと思います!)のと、私も同じように佐藤先生の囲い崩しの本・寄せの手筋で頑張っているので、共感することがたくさんありました!

おすすめされていた光速の寄せと合わせて、
初段の終盤力を身につけられるように頑張ってみたいな~と思います^^
本当に勉強になる記事をありがとうございました!

Re: No title

ブルーさま、書き込みありがとうございます!

いえいえ、いま読むと恥ずかしい記事ばかりですが(^^;)、お役にたてたのであれば光栄でした。
どうぞ、がんばってください!

プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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