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第61期王座戦 第5局 羽生善治王座三冠 vs 中村太地 (横歩取り)

 ただいま2勝2敗、200手を超える戦い、入玉された玉を押し返して寄せた羽生さんの神技、角交換右四間飛車という中村さんからの最新定跡、そして指し直し局まで登場と、大熱戦の続く王座戦ですが、今日がついに雌雄を決する最終局です!プロ将棋の観戦がこんなに面白いものだとは、思ってもみませんでした。。「初段を目指す!」という将棋の勉強は、観戦がこんなに楽しめるようになったという面でも、大成果です(v'ー^)v でも、今日羽生さんが負けると王座陥落なのか。やばい、緊張してきた。。

 振り駒の結果、先手は羽生王座三冠。そして戦型は横歩取りに。羽生さん、今期の棋聖戦では横歩を3局指し、あの竜王に何もさせずに大差勝ちしてました(一局うっかりがありましたが^^;)。横歩は今の羽生さんにとって最強の戦型のような気がします。

 序盤、後手の中村さんに工夫があって、飛車先の歩を突き捨てた後の△84飛~△52玉までは普通でしたが、そのあと右銀を62ではなくて△72銀に。以降、右辺の整備は△72銀~△74歩~△73桂~62金という手順。また、左辺も面白くて、△23銀~△24歩打。
 これを見て、羽生さんは浮いた飛車を5筋に振り直す▲56飛。あれ?ここに飛車を据えるのって…今年のNHK杯で、中村さんが高道さんにやられて敗北した将棋がそうだったんじゃなかったけ?攻撃術としては、両方の桂を跳ねて、飛桂桂を軸に53の玉頭をモロに攻めるんじゃなかったっけ。この飛車の動きから、一気に将棋が動きました!!

2013102101.gif しかし、これがえらく難解な中盤戦。難しすぎて、正直のところ僕にはさっぱりわかりませんでした(。_。*))。毎度毎度、次の一手が想像もつかない状態。盤面図は48手目、後手が次に△25歩とすれば、先手の飛車は逃げ場に困る事になりそうな状況です。いや、これは飛車が狭くて先手を持つ気になれません。一方の後手は、それこそ地下鉄飛車から飛車を逆サイドに振ってとか、進展性はいくらでもありそう。

▲37銀

 え、飛車逃げないのか?ゴメンナサイかもしれないけど、△25歩とくる前に2筋に戻しておけば、飛車を取られる事はないだろうに。この手は、次に▲46銀とあがって飛車の頭を受けるという事でしょうか。5筋に振った以上、勝っても負けても56飛の構想で行ってみるという事なのかな?

△77角成▲同桂△44歩

 うわ、太地さんの方から角交換を仕掛けました。手がないのは羽生さんの方だと思っていたので、これは意外。ということは、太地さんは角を持ち駒にすると良い順があるのかな?しかし太地さん、その後の△44歩に時間を使っていたのが気になります。なんかまずい順に気づいたのでしょうか?
 それでも、△44歩は先手にしたら嫌な手なんじゃないかと。放置なら△25歩から飛車を的にして来るでしょうし、▲46銀なら…

▲46銀△45歩▲55銀△43金

△45歩ですよね。しかしこれ、羽生さんの銀、寄ってませんか?飛車も狭くてやばそう。これ、羽生さんどうするんだ??しかし太地さん、あんまり金銀を盛り上げすぎると、角の打ち込みのスペースが出来て、ヤバくないんでしょうか?そんな事より、この中央での戦いを制する事の方が大きいのか。飛車が取れたら、中住まいはほぼゲームセットの気もしますしね。

▲66飛△65歩▲同桂△54歩▲73桂成△同金▲95角△82角

 ▲66飛は64の地点を争点にした手。後手は△54歩と突くと捌き合いになって一気に終盤、どっちが勝つかみたいになりそうです…が、この順も難解で分からない(*゚∀゚)。。本譜は単純に△65歩。飛車を逃げたら銀ばさみで銀が死にますが、▲同桂とするとどうなるのか…これも難解。とにかく、今日の将棋は難しい!!△54歩で銀は死んでいますが、桂交換を先にして、その後に羽生さんにいい順があるのか。…▲95角か!!これはいい手だ!!…と思ったら、中村さんはそれほど考える事もなく△82角と受けました。う~ん、これは羽生さん悪いのでは??と、ここで夕食休憩です。羽生さん、どうやって打開するんだ?角切って金を打ち込むのか??・・・


2013102102.gif  さて、僕も食事をして、家に帰ると…おお!予想が当たった( ̄∀+ ̄)=3!!あの後、▲73角成△同角▲64金△同銀▲同銀です。おお、こうなってみると、後手陣はスッカスカ、先手陣は全くと言っていいほど崩れていません。盤面図は、中央での攻防戦がひと段落した72手目あたりです。
 ここから羽生さんは挟撃の寄せに行きます。ああ、この考え方は『寄せの手筋200』に出てたな。佐藤さんの寄せの本をもう1周読み終わったら、久しぶりにやって見よう。しかし、勉強になった手がいくつかありました。

▲22歩△13桂▲26桂△23銀▲34歩△25歩

恥ずかしながら、▲22歩のような単純な手が浮かびませんでした(>_<)。まあそれは仕方がないにしても、▲26桂?銀を躱されて歩を突き出されたら?ああそうか、▲34歩の拠点づくりに間に合ってしまえば、もう桂は御役御免でいいのか。飛車の成り込みまでに拠点の歩を取るところまでは間に合わない計算という事ですね。あとは飛車を成り込んで左右挟撃でいい、と。

▲73銀不成△同角▲63飛成

 うわ、これは決まったでしょう。以下は、教科書のようなきれいな寄せでした。103手まで、羽生王座3冠の勝ち。

 この将棋、勝負の分かれ目はまさに中盤の中央での攻防戦だったと思います。戦場はここしかなかった。羽生さんは、あんなに危険な盤面図から飛車を逃げず、無理筋かと思えるような銀の繰り出しを見せ、最後には中央突破をしてしまうという剛腕。負けたら王座陥落という大一番で、飛車を危険にさらす順になる戦いを選ぶ棋力も凄ければ、その精神力にも並はずれたものを感じます。羽生陣は中住まいで銀も吊り出された格好だったので、飛車を詰められたら、中村さんの大差勝ちだったと思います。また、中村さんも飛車や銀を寄せられる自信があったからこそ、角の打ち込みが気になる状態からでも、あえて金銀を繰り出して大駒を的に攻めていったのだと思います。飛車を寄せられる自信がなかったら、あの順は選択していなかったんじゃないかと。
 そして羽生さん、これで王座戦タイトル防衛です。初めて王座を取った1992年から数えると…何と22期のうち、羽生さんが21期王座についている事になります!すげえ。。

 しかし、終わった直後、不思議な感慨を覚えました。僕は羽生さんを応援していたんですが、2年連続で羽生さんの持つタイトルに挑戦し、この王座戦では羽生さん相手に連続して名勝負を繰り広げた中村太地さんに、拍手を送らずにはいられません。指し直し局を含めると全6局、すべてが大熱戦で、本当に素晴らしい将棋を見せてくれました。中村さんは初のタイトル奪取こそなりませんでしたが、数年後の将棋界は、渡辺さん、豊島さん、そして中村さんを中心に回っていくのではないかと思います。羽生世代も齢40を超え、タイムリミットは近づいていると思います。羽生さんたちが衰えた後、今回の王座戦の激闘は、羽生さんの名勝負としても、中村さんの名勝負としても、そして王座戦の名勝負としても後世に伝わるのではないかと思います。そんなもの凄い将棋をリアルタイムで見る事が出来て、本当に良かった。。羽生さん、中村さん、ありがとう!!

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駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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