第63回NHK杯 佐藤天彦 vs 村山慈明 (横歩取り)

 去年のNHK杯で、敵玉の矢倉城がほとんど崩れていないように見える状態から一気に崩して寄せ切ってしまった将棋を見た事があります。もうどんな順だったか覚えていませんが(^^;)、あれには驚いた。で、それを指したのが佐藤天彦さん。それ以来、剛腕という印象が強く残っています。一方の村山さんは、僕が勉強させてもらった『ゴキゲン中飛車の急所』の著者なので、思い入れはあるのですが、まだ強豪に1発入れるまでの実力はない中堅どころという印象があります。というわけで、今日は天彦さんの勝ちだろうな、と思っていました。

 将棋は天彦さんの先手横歩取りになりました。途中までは定跡通りでしたが、途中から天彦さんが力戦調にして、村山さんがそれを咎めるという展開。この咎めが効いて後手が良くなり、あとはその差を徐々に広げて勝ちきるという形になりました。これは、天彦さんの自滅だな。。きっと、試してみたい順があったのでしょうね。

2013090801.gif これは中盤戦、やや悪い先手天彦さんが仕掛けた一手。一番自然な手は、△同金右に思えるのですが…なんと、そうすると後手陣は一気に潰れだそうで。。で、その順というのは…

△同金右▲45桂△22角▲54歩△同銀▲22角成△同金▲44歩△同金▲62角

 うわ、最後の角打ちが飛車と玉のコビンの両方を狙っているのか。。う~ん、こういう順が思いつくようになるには、間に駒があろうがなかろうが、飛角と玉の延長線上に飛角を打てる場所があるか、そして間の駒をどかす順があるか、これを常に考えるという事、かなあ。で、今回の場合はもう少し高度で、王手飛車ではなくて、急所と飛車の両狙い、という事ですね。だから、痛打になる両取りは、王と飛車と角(場合によっては金銀)だけでなく、急所もという事ですね。確かに、王手飛車とか両取りは良く考えてるけど、飛車と急所とかは考えたことが無かった。。これは勉強になりました。

 2013090802.gif これは中盤から終盤に入ろうかという時にあらわれた後手の攻め。いやあ、もう8筋が破れているように見えるんですが…

▲77桂

…受かりました。初級者でも思いつきますよね。しかし、これが思いつかなかった(x_x)。…いや、『羽生の法則』を読んでいる頃だったらすぐに浮かんだんでしょうが、序盤の勉強ばかりやっていたら、手筋を忘れつつあります。。反省、反省。
 でもこれ、その後に△86歩▲同歩△同飛としたら、破れなのでは?しかし、本譜はそうはなりませんでした。そんな悠長な事をやっている間にやられてしまうという事なのか、もうここは押さえたので、次は逆サイドを潰しに行くという事なのか。この辺りは、全体を見る力が必要なのかも。

2013090803.gif 最後はここ。後手は先手の右辺を制圧して、寄せに行きたいところです。なんか潰せそうな気がしますが、その順が分からない。で、村山さんのここからの寄せが勉強になりました。

△77角成▲同金△65桂▲78金△77銀▲79金△87飛成▲61馬△66桂

 う~ん、角切りは何となくありそうだと思ったんですが、その後の手のつづけ方が思いつかない。。で、繋いで繋いで△66桂、これが思いつかない。。角を切って寄せに行ったという事は、角を切る瞬間にはこの順は見えていたという事ですよね。その瞬間の歩頭の桂捨てとかなら見える気がしますが、9手先の桂捨ては見えない。。やっぱり、プロは凄いです。で、その後の寄せも見事。

▲同歩△57桂成▲同玉△78銀歩成▲58玉△67龍

あれ?ここまでは指さなかったかな?でも、こういう順の詰みでした。

 自分が好調の時の棋譜を見ると、「おお、こんなすごい寄せ、俺が指したのか?」と思ってしまう時があります。それが、最近は序盤の勉強に追われて中終盤の勉強がおろそかになっています。今日の将棋は、中終盤の指し回しを勉強させてもらった、良い将棋でした!!
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Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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