第28期女流王位戦 第3局 里見香奈 vs 伊藤沙恵 (相振り飛車)

 女流王位戦、棋譜中継を仕事の合間にチラ見していました。開始早々指し手がパンパンと進んで、あっという間に相振り飛車に。アチャ~、純粋居飛車党のボクは相振り飛車はまったく分からないんです(T_T)。いつかは棋書の1冊でも読みたいもんですが、今は相居飛車の課題が山積み。困ったもんだ(^^;)。

20170531女流王位28-3_里見vs伊藤沙恵_相振34手 将棋は駒組みの途中でこんな感じでした。いや~、相振り飛車を全然知らないもんで分からないんですが、後手の駒組みってド素人から見るとバラバラにしか見えないんですが、でも相振りって、居飛車党からすると壁形に見えて仕方ないような変な組み方をする時もあるし、こういう組み方もあるのかなあ。先手は右辺は美濃でガッチリ囲って左辺は石田に変化できそうで攻めっ気満々、攻めも守りも準備万端で遊び駒がなさそうに見えます。一方の後手は右辺の銀や香が遊んでしまいそうな気が…矢倉や美濃や穴熊にガッチリ囲ってから戦いたいボクは、金無双や船囲いや雁木ですらイヤでして、ましてこんな駒組みなんて怖くて指せません(^^;)。これでバランスが取れているのかなあ、相振り飛車はムズカシイな…。

 この後、やっぱり後手はまとめるのに苦労して、先手は自然な手を積み重ねていくだけで模様がどんどん良くなっていく感じでした。ただ、先手を指していたのが里見さんですからね、里見さんが強くてそうなってしまったのかも知れないし、34手目の駒組みが実際にどういう状況だったのかは、僕には分かりません。将棋は結局里見さんが一方的に攻め倒し、89手にて先手里見さんの勝ち!

今日の感想は、里見さんはやっぱり女流ではぶっちぎりで強いという事、相振り飛車はシロウトが観戦するには難しすぎたという事、そしてボク程度の棋力の人間はやっぱりガッチリ囲ってから戦うべきだな、という事でした(^^;)。。

第67回NHK杯 宮田敦史 vs 久保利明 (後手中飛車)

 NHK杯はまだ1回戦なので、そんなに気合いを入れてみる気になってないんですが、なんとなく見始めてもプロの将棋はどれもこれも興味深いので、けっきょくずっと見ちゃいます(^^;)。今日は久保さんが後手の5筋の位をとれていない中飛車。居飛車を持って流れでこの形になっちゃうことがあるんですが、そうなると僕はいつもうろ覚えのアドリブになっちゃって、『羽生の頭脳 振り飛車破り』に出ていた中の居飛車穴熊をとにかく狙いにいく、みたいな感じなのです(^^;)。というわけで、興味津々で見ていました。

20170528NHK_宮田vs久保20手 20手目盤面図は、5筋の歩を突きあった状態から先手から角交換し、先手は46銀を決めて後手は美濃を完成させたところ。僕は穴熊とか矢倉とか美濃とかは好きなんですが、それ以外の囲いはどうにもうまく指せないので、こういう角交換になった時の対振り飛車が得意じゃないのです(^^;)。20手目盤面図からは、僕なら穴熊への含みを残しつつ、それを許してくれないようなら矢倉を目指すと思うんですが、それが多分よい方針でない事は、角交換系の対抗形の定跡を見ているとなんとなく分かります。

▲68銀
あら、これでいきなり穴熊も左美濃も銀冠も消えてしまいました(^^;)

△94歩▲96歩△51飛▲88玉△84歩▲78金△83銀▲66歩△72金▲67銀
うわあ、銀を77じゃなくって67にあがっちゃったよ、これで矢倉も消えてしまいました。これは左桂の跳ね出しを狙っているんでしょうが、これが玉形が悪い気がしてどうしても指せないんです(T_T)。。

20170528NHK_宮田vs久保35手△74歩▲77桂△73桂▲58金(35手目盤面図)

というわけで、完成したのが35手目の囲い。いや~、対抗形の定跡書を見てるとこういう囲いが出てくる事がありますが、なんかこれだと振り飛車の銀冠美濃の方がいい気がしちゃうんですよね。。角渡してるので、79角とか57への打ち込みあたりが急所になりそうな気がして、やっぱり怖いなあ。

 将棋はここから久保さんが△92香~△91飛で端攻めを見せ、これを受けるために先手は金冠を作らされてさらにあんまりよくない囲いにさせられました。しかしここから互いに攻め筋を潰して囲いを優先したために仕掛けられない手待ち合戦。最終的には久保さんが2筋を薄くしたところで先手が仕掛け、いきなり終盤戦に。


20170528NHK_宮田vs久保74手 いきなりの殴り合いになった74手目盤面図。まず驚いたのは後手久保さんの飛車の成り場所で、29になれば持ち駒なしの状態から桂も手に入るうえにいかにもモロそうな先手の1段目を押さえられます。しかし…いや~なるほど、次の△57桂成がいきなり厳しいのか。これはもう寄る寄らないの局面じゃないですか!しかし、さらに驚いたのは宮田さんの次の手で…

▲41龍
 えええええ~受けないのか(゚ロ゚ノ)ノ?!!驚くのは、受けないでこの手を指せるというのは、先手が寄らないと見切っているという事ですよね?だって、この手は詰めろになってないですし…いや~プロの終盤力って恐るべしです。。

△57桂成▲同銀△同角成
 とうぜん後手は攻め込みますが…

▲91角△93玉
 王手が入るので先に玉を追い込んで受けを限定させてから…というか、なるほど具体的に▲85桂を発生させてるのか、これは具体的な狙いがありますね…

▲58金打△68馬▲同玉△29龍(84手目盤面図)
 それから受けました。いや~たしかにこうなるとここでの後手の手が難しいです。△同馬なら一応詰めろだけど▲同銀で何でもないのか。かといって後手陣への迫り方も簡単じゃないと思うんですが、▲41龍からの先手の踏み込みは見事でした!

20170528NHK_宮田vs久保84手 そしてここからの先手宮田さんの後手玉への襲い掛かり方も攻防手を含めた見事さでした。いや~一手30秒でよくぞここまで読めるもんだと驚き。。

▲73角成
 うおおお、いきなり切ったああ!!!いや~、これはたしかに▲85桂打からの詰めろですが、普通に取られたあとはどうなるんだろうか…感想戦でこのあたりをやってましたが、よく聞いてなかったもので聴き逃しちゃいました(^^;)。でも、角を渡すと後手からは△71角の退路封鎖があるので、ある程度は見切れていないと怖い踏み込みだと思うんですが…

△同金▲85桂打△同歩
 おお、馬をとられてもやっぱり▲85桂打!あああなるほど、解説の渡辺竜王が解説してくれたように、最後に▲85桂と跳ねれば王手だけでなく先手玉の逃げ場が出来るのか、これは攻防手じゃないですか。。

 ここから先手は詰めろ詰めろで迫って、113手にて先手宮田さんの勝ち!タイトルホルダー&現役A級の久保さんを1回戦で葬る金星です!!宮田さんといえば順位戦はC1で、決して強豪とは言えないと思うんですが、しかしそのランクでもプロというのは恐ろしく強いですね。斬り合いになってからの自陣の危険度と比較しつつの鋭い踏み込みと、寄せに行ってからの切れ味はさすがにプロだと思いました。一手30秒の早指しでこんなに見事な将棋を指しちゃうんだから、やっぱりプロはすごい…。

 でも、実際に宮田さんが久保さんに実力で勝ったかというと、ちょっと違うのかも。何期か前の羽生さんがNHK杯で負けた対局もそうでしたが、あの時も羽生さんが千日手を打開して敗戦しました。あれって、テレビ的に千日手指し直しが好ましくないので、そうなったら位が上の棋士が打開してあげているという事なんだと思っています。今日の久保さんは後手だったわけですし、これがもし順位戦とかタイトル戦トーナメントとかなら、成算が持てなかったら絶対に打開にいかないでしょうからね。そういうところで大人な所も、強豪棋士の風格なんでしょう。というわけで、視聴者のために△91飛の狙いとか先手に攻めさせつつ角の打ち込みで面白い局面図を作り出したに行っただろう久保さんもかっこよかったです。。


 

第75期名人戦 第5局 佐藤天彦 vs 稲葉陽 (横歩取り勇気流)

 今回の名人戦、メッチャクチャ面白いです。昨日から始まった第5局ですが、昨日はなかなか忙しくってチラ見のうろ覚えなもので、途中で手順が多少入れ替わってるかも(^^;)。

 第5局は天彦名人が先手で、横歩△33角の勇気流。勇気流はおろか、青野流の対策も万全とは言えない僕としては、思いっきり興味のある将棋なのでした(^^)。▲58玉型愛好家の僕は、▲68玉の形は勉強不足(勉強したんですけどぜんぜん指さないのでいっつも忘れる^^;)なので、昨日の夜は家に帰ってから『羽生の頭脳』をひっくりかえして、△33角から▲36飛と引いて、以下△84飛▲26飛△22銀▲87歩△52玉に、ここで▲48玉とあがる旧来の定跡を勉強し直してました。横歩は、ぜんぶ基礎から何度もやらないとヤバいです( ̄_ ̄)。

20170526名人75-5_佐藤天vs稲葉_横歩33角17手 しかしこの名人戦は僕なんかと違って研究最前線の最新形、先手は横歩を取ったあとに飛車を引かないまま▲68玉の勇気流です。ここで稲葉さん…

△22銀
 あら~稲葉さんなら△85飛かと思ったんですが、こっちの順の方が知りたかったのでラッキー(^^)。

▲36歩
 飛車を引かないままこの歩を突くのは青野流と同じですね(^^)。

△82飛
 ここで△74歩と横歩をとれないのは、△22銀とあがったから…というのも青野流と同じ。でも、青野流だとここで△42玉が昔は多かったし、△82飛は▲37桂から攻撃の応援を優先すると先手が良くなったと思うんですが、先手玉の形の違いで違うものなんでしょうか、たしかに8筋は絡むけど…

20170526名人75-5_佐藤天vs稲葉_横歩33角27手▲37桂△88角成▲同銀△33銀▲83歩△同飛▲84歩(27手目盤面図)
  青野流は当時定跡書にもあまり載っていなくて、ネット将棋で強い人がいろいろ教えてくれたり『長岡研究ノート』で調べたりして、さんざん苦労したんですが、このあたりまで青野流の定跡とまったく同じ、違いは先手玉が58にいるか48にいるかの違いだけです。

△82飛▲35飛△84飛▲75角
 お、▲75角で変わりました。とはいっても、僕はここで▲66角と打っていたので兄弟みたいなもんか(^^)。▲66角の意味は次の▲45桂から33の地点を集中砲火しようという狙いだったんですが、名人の▲75角は53に馬を作る手をみているのか、たしかにその方が確実にポイントを稼げそう、いやあなるほど、もし既に先手がいいのであれば、着実な手の方がいいのか…

△82飛(32手目)
 稲葉さんから新手が出ましたが、実はこの△82飛、昔81dojo で強い人に青野流の相手をしてもらっていたときに指していた手で、むしろプロの皆さんがこれまで指していたという△24飛の方を僕は知りませんでした(*゚∀゚*)エヘヘ。なるほど、ここで△24飛という手があるんですね、これは勉強になりました。▲58玉型の場合にここで△82飛と引くと、どうがんばっても先手よしになってしまったんです。いや~、名人戦を観ていて良かった。。

 さて、ところがこの32手目の△82飛の飛車引きがプロの解説の方々のなかで評判が悪く、どうもこれが後手が悪くなった理由みたい。くっそ~、僕はず~~っと悪い手を指していたのか。でも、代えて△24飛で何とかなったのかというと、ちょっとボクには分かりません(*゚∀゚*)。なんかそれでも先手がいいような気がするんですが、実際はどうなんでしょう。△24飛の実践譜をいくつかみてみたいんですが、プロはいいなあ、データベースですぐに確認できて。。

 結局、このまま佐藤名人が押し切って、107手にて佐藤名人の勝ち!対戦成績を3勝2敗にしました!いや~、この名人戦はどの将棋も面白い、とくに序中盤がメッチャクチャ勉強になります(^^)。天彦名人が一歩リードしましたが、相手の研究にさえハマらなければいい勝負に見えるので、まだまだどうなるか分からない感じがします。終盤でわるくなっても簡単にあきらめないで食らいつく稲葉さんの執念を何局も見せられているので、なおさらそんな気がします(^^)。

第30期竜王戦 6組決勝 近藤誠也 vs 藤井聡太 (相掛かり)

 ついに来ました、竜王戦6組決勝!プロ入り以降公式戦無敗の藤井聡太さんの相手は、関東若手棋士最強(あくまで個人的見解です^^)の近藤誠也さんです!近藤さんはC2一期抜けですからね、しかもいくつか見た棋譜が凄かったもんで、個人的に「これはべらぼうに強いんじゃないだろうか」という先入観が僕にありまして、そんなわけで藤井さんの公式戦での対戦相手としてはこれまでで最強なんじゃないかと思っています。藤井さんの最初の難関という見方だけでなく、近藤伝説のはじまりになるかもしれないし、近藤-藤井百番勝負の始まりとなる一戦かも知れないので、今日は仕事の合間にチラチラ覗いてみようかと(^^)。

 さて、将棋は相掛かり、午前中からはやくも難解な局面。相掛かりって序盤から難解になりがちですよね。もう、互いにこんな段階から少しでもゆるい手を負けたら斬られるという感覚で指しているような緊迫感です。。さて、どうなるでしょうか。

* * * * * *

 仕事が終わって、急いでアベマTVをつけたんですが・・・あああ~間に合わなかった(T_T)。。藤井さんが勝ったみたいです。いや~これで公式戦19連勝か、すごいな…。
 僕がチラチラ見ていた感じでは、まだ本格的な戦いになる前の駒組みの段階で、藤井さんの方が優位に進めていた感じでした。近藤さんは攻撃に使いたい右銀が96とかに追いやられてましたしね。藤井さんは終盤の強さが目立ちますが、しかし序中盤で藤井さんがちょっと不利なんじゃないかという将棋を見ません。もう10局以上藤井さんの将棋を見ていますが、ほとんど互角以上で中終盤までいくかんじ。というわけで、実は終盤だけが強力なんじゃなくって、全体的にバランスがいいのかも・・・藤井さんの底は、まだまだ見えません。羽生さん以来の天才登場の瞬間を目の当りにしている興奮があります。。

第67回NHK杯 塚田泰明 vs 畠山鎮 (相掛かり)

 棋書を置く場所がなくなってしまって、昔買ったマンガを整理して、Amazonに売りに出していました。売る前にもう一度だけ・・・な~んてやってたら、半分ぐらい売りたくなくなってしまった(^^;)。

 そんなわけで、漫画の整理に追われて今日のNHK杯は最初の50分ぐらいを見逃してしまいました。たぶん相掛かりだったんじゃないかと思うんですが、もしかしたら横歩だったのかも(^^;)。あんまり見るつもりじゃなかったんですが、途中で見たら「あれ?もうこれ決まっちゃうんじゃないの?」と思って最後の寄せだけ見ようと思ったら、そこから放送時間いっぱいまでもつれる大熱戦(^^;)。いや~、相掛かりや横歩の終盤はオソロシイです、終盤で詰む詰まないの局面である事は分かるんですが、今日の将棋は互いに寄せあいになって、手が広い上にどちらが速いかの速度計算が常に絡んで、攻めるかうけるかの選択もムズカシイ感じでした。乱戦は終盤力に自信がないと選んじゃいけないですね(^^;)。最後は畠山さんが寄せて勝利!

 殴り合いになったかと思ったら、「お、そこで受けるのか?!」みたいになったりして、メッチャクチャ面白かった!僕は基本的に相掛かりは拒否、最近は横歩も先手番では拒否するようになってきたんですが、勉強が追いついたら横歩先手番も相掛かりも指せるようになりたいなあ。というわけで、マンガの整理が午前中に終わりませんでした(&p゚ω゚*)。。



『将棋・ひと目の攻防』

shougi_HitomenoKoubou.jpg 仕事で外出していたもので、名人戦第4局は2日とも見れませんでした。というわけで、ここのところ移動中の電車の中で読んでいた棋書の紹介なんぞを。棋書の紹介、ものすごく久しぶりだなあ。いや~、定跡書も詰め将棋もずっとやってるんですけど、ついつい書かなくなってしまいました(^^;)。これは、先日ふらっと寄った古本屋さんにあったので買った本。詰め将棋か定跡書でもあったらいいなと思ったんですが、たまたま変わり種の本があったので、詰め将棋はやめてこの本を買ってみました。

 いや~、これは面白いです!週刊将棋の次の一手問題から攻防手だけを選んで掲載してあるんですが、答えを翌月まで待たなくていいのがいいです(^^)。週刊将棋の次の一手問題なので、級位向けから三段向けまでレベルごとに出ているので、級位者の人も有段者も楽しめると思います。アマで3段ぐらいあっても苦戦するんじゃないかという問題もあります(僕が弱いだけかも^^;)。。
 攻防手限定というのも面白かったです。将棋の実況放送でプロの解説を聞いてると、「ここで攻防手があればいいんですが」とか「というわけでここは手抜きできずに詰めろ逃れをする必要があります」みたいに解説される時がありますよね。詰め将棋ばかりやってると、寄せばかりで、受けとか攻防手とかの練習にはなりません。これはそういう需要のうち、攻防手の訓練に特化しているわけですね(^^)。そして、攻防手というのは終盤の逆転術の最たるものなので、問題を解いている間、ずっと将棋のクライマックスの瞬間だけを楽しんでるみたいで気分が良かった(^^)。

 終盤の勉強では、詰め将棋だけでなくこういうものも織り交ぜると、効果もあがりやすそうですし、なにより飽きずに楽しく継続できるかも知れません。勉強をしているというより、ゲームをしてるみたいで楽しかったです(^^)。あ、ただし、最後の方はけっこうむずかしくて、楽しめるなんて生易しいもんじゃなかったですが(^^;)。。おすすめ!


第42回小学生将棋名人戦

 家でチンタラと残務を片付けながらなにげなくテレビをつけると・・・おお、小学生名人戦をやってるじゃないですか!!というわけで、観はじめたらみんなすごくって魅入ってしまいました。。

 準優勝の高坂くん、攻防の角の打ち込み、美濃の守りのうまさ、そしてなんといっても△89金の放り込みは見事!そして優勝した圓谷くんの最後の踏み込み、もう受からないとみて博打で踏み込んだのかと思いきや、ちゃんと詰まないと読み切っての踏み込みだったそうで、凄かった。。長考派の僕としては、信じられない早見えです。圓谷くんも高坂くんも、その前の準決勝の4人も、みんな素晴らしかったです。道場でもそうですが、子供って例外なく早見えですよね、大人になってから将棋を勉強した僕からすると、一体どうしてあんなに早く見えるのか不思議です。。いや~、みんな尊敬しちゃうなあ。。



第30期竜王戦 1組ランキング戦 3位決定戦 丸山忠久 vs 糸谷哲郎 (角換わり)

 竜王戦の1組ランキング戦、3位決定戦は前竜王と前期竜王挑戦者の対戦となりました!順位戦やら他棋戦やら年齢やらを考えると、今は糸谷さんの方が強いと思うのですが、竜王戦の丸山さんは強いですからね。また、糸谷さんの早指しに翻弄されてきた上位棋士たちも、最近は中盤で時間を使いすぎずにじっと無難な手を指し続けて糸谷さんが勝手にこけるのを待つようになってきた印象があります。結果、やっぱり糸谷さんがコケて丸山さんの勝ち。糸谷さん、またしても長時間を余らせての敗戦。今度は2時間半以上残したのか、もったいない…。。

 さて、これで竜王戦1組からの本戦出場者が、羽生さん、松尾さん、丸山さん、久保さんで決定。それにしても竜王戦のシステムはムズカシイです。トーナメント形式で2敗敗退システムの採用はすごく良いと思うんですが、糸谷さんに負けて敗者復活枠に回った久保さんが本戦出場で、糸谷さんが本戦に出れないというのも、2敗敗退システム上そうだといわれても、なんとなく釈然としません。実際のところ、糸谷さんが負けた相手は三冠羽生さんと前期挑戦者&現名人を倒して勝ち上がった丸山さん、糸谷さんに負けた久保さんが4位決定戦で戦ったのは郷田さんと阿部健さん。う~ん、両者を天秤にかけたら…つまり、3位決定戦に敗れた人が、本戦出場枠の4位決定戦の枠に入っていない所に不具合があるのかな?3&4位の順位のつけ方に問題があるというか、もっとうまい方法がある気が・・・。また、本戦まで考えると、1組無敗のトップ通過の人だけ、1敗目で敗退だったりもします。こういう事があるので、竜王戦はなんとなく「ここで勝たない方がいいんでは?」とか「2組に落ちておいて2組で1位になる方が楽なんじゃないか」みたいに考えてしまう事があります。
 とはいえ、竜王戦本戦は、僕がプロ将棋の中で一番面白いと思っているトーナメント。今期は6組から藤井聡太さんがあがってくるかもしれませんし、まだ佐々木勇気さんも斎藤慎太郎さんも勝ち残ってますし、名人挑戦中の稲葉さんとここのところ絶好調の佐藤康光さんも本戦出場を決めてますし、今から楽しみ。マジで聡太伝説の始まりになったりして(^^;)。

第67回NHK杯 加藤桃子 vs 近藤誠也 (角換わり)

 連休最終日ですが、僕は家で仕事です(T_T)。仕方ない、NHK杯でも横目で見ながらがんばろう。。しかし解説の佐藤紳哉さん、ズラが露骨すぎて一瞬誰だか分らなかったよ(^ㇿ^;)。

 今日は近藤誠也さんでした。話題の若手強豪がどれぐらい強いのか楽しみだったんですが、奨励会員&女流タイトルホルダーの加藤さんでもまったく適いませんでした。それにしても、角のラインを活かしての歩頭桂とか、質駒の作り方とか、根元の桂を食いちぎるタイミングとか、王手飛車の筋を見せながらの手作りとか、今日は色んな手筋の勉強になりました。というか、指されてみれば当たり前の手がなかなか見えない自分が悔しいっす(T_T)。。しかし▲68桂成はさすがでした…なるほどなあ。近藤誠也さんですが、次の竜王戦6組ランキング戦の藤井聡太戦が楽しみです。藤井さんからすると、ここが最初の難関な気がするんですよね。。


第27回世界コンピューター将棋選手権 elmo vs Ponanza Chainer (力戦)

 コンピューターどうしの対局、久々に観ました。ここ数年コンピューター将棋のトップに君臨しているポナンザというソフトが、ハードも強烈、予算も強烈、プロジェクトもガッチリ、ディープラーニングなんてやっちゃって今までも凄かったのに今回のバージョンは今までとは比較にならないほどスゴイ・・・との事で、今ってどういう棋譜を残すんだろうと思って見てみたら、elmo というソフトに先手番でも後手番でも叩きのめされてました(^^;)。。特に、本戦のelmoとポナンザの一局は、まったく異次元の棋譜。とくに中盤は、すごいとかなんとか以前に、ボクの棋力では指し手の意味すら分かりませんでした(^^;)。角の打ち場所、歩の突き捨て場所、飛車の引き場所・・・もう、これは僕が知っている将棋とは別もんです。。

20170505 世界コンピュータ27 elmo vs Ponanza81手20170505 世界コンピュータ27 elmo vs Ponanza119手
 理解できる範囲で面白かったのは終盤。終盤は、面白いと思った事がふたつありました。ひとつは、コンピューターが寄せに出ても詰まないという事があるという事。プロも他のソフトも寄せ付けないというPonanza が踏み込んだ以上は寄ってるんだろうな・・・と思ったら、なんとelmo が受け切ってしまいました。いや~、コンピューターの寄せを受け切る事が出来るんだというなんともアホな感想をもったボクですが、あれって寄ると思って踏み込んで寄らなかったのか、寄せに出たわけではなくて最善手が踏み込む事だったという判断だったのかは知りたいです。後手が先手陣に襲い掛かりにいく直前が81手目盤面図で、後手は桂得ですが角が助からない状況、しかし飛桂が絶妙な位置にいて端も詰めている局面です。この81手目盤面図を人間だったらどう形勢判断するでしょうか。アマなら「角を犠牲に駒の利きを主張できるように出来れば後手有望、そうできないなら先手十分」ぐらいな感じ?そして後手は△97歩と仕掛けて角に最後のひと働きをしてもらいに行きましたが、その結果が119手目盤面図。金香と飛角の交換の形ですが、そんな事より後手の攻めが切れ、先手は襲い掛かる状況万全という駒の働きを見ると、アマチュアの感覚だとこれは先手良しと思えてしまいます(いや、実際には分からないですよ^^;)。仕掛けから一段落までは38手あるんですが、プロどころかアマでも直線30手ぐらいは普通に読むので、コンピューターなんてあたりまえのようにこの辺までは読んでいるんでしょうが、だとしたらよると思って寄せられなかったというより、角を最後に働かせに行ったという事なんでしょうかね。だとしたら、実は81手目の段階でコンピューター的には先手後手とも先手がちょっと良いと思っていたのかも・・・という事は、その前までの形勢判断力に差があったという事?・・・いや~シロウトはなはだしいボクには分からないことだらけです(^^;)。

 終盤でもうひとつ面白いと思ったのは、序中盤と違って、終盤だけはコンピューターの指し手でもなんとか理解できるという事。プロになったらまた別だと思いますが、僕ぐらいの弱小レベルだと、もしコンピューター将棋を参考にするなら、終盤がいちばん参考にしやすいのかもと思ってしまいました。逆に言うと、将棋でてっとり早く棋力を上げたいなら、終盤は即効性があるんだろうな・・・と思いました。だって、あの中盤を理解できるようになるのは並大抵じゃないでしょうし、中盤はコンピューター将棋は異次元過ぎて参考にしづらい。。それにしても、コンピューターの受けが凄かった・・・僕ならあきらめている局面でも受かっているものなんだなあ、今後は負けそうな終盤もがんばって粘ろう。。

 人間同士にせよプログラム同士にせよ、同条件で戦うゲームには構造的な面白さがありますね。僕はファミコン世代人間なので、これまでゴマンとゲームをやってきましたが、インベーダーでもウィザードリィでもスーパーマリオでもワンダと巨像でも、「等条件で争うゲーム」以外は、けっきょくいつか終わってしまうんですよね。でも、将棋や野球やサッカーはそういう事がありません。将棋が究極的には引き分けになるゲームなのか勝敗の確実につくゲームなのかは分かりませんが、まだ引き分けになるかどうかはわからない今の段階では、最強同士の機械が対戦しても、仮にそれがまったく同条件のプログラムであっても、どちらかが負けるというのが、構造的に面白いです。しかも、同条件のソフト同士で対局させたら先手勝後手のどちらかが大きく勝ち越しそうなもんですが、先手後手でそれほど差がないらしいですよね。いや~、オセロでも囲碁でもチェスでも先手後手の優劣がはっきりしているというのに、将棋というのは恐ろしく良く出来たゲームだと思います(^^)。


第75期名人戦 第3局 佐藤天彦 vs 稲葉陽 (力戦)

 今回の名人戦、面白いです。序盤早々でいきなり変化、力戦になる将棋が続いてます。3局とも手数自体は決して長くないのですが、定跡の使えない&手の広い局面がずっと続くので、深く読むだけでなく広く読む必要があって、見ていて引き込まれてしまいました(^^)。それにしても、稲葉さんから何度も鋭い手が飛び出しましたが、これは強い。。

20170501名人75-3_佐藤天vs稲葉_角換わり力戦9手 名人戦第3局は角換わりに進むかと思いきや、先手の天彦名人が9手目で変化!これで力戦、角換わりというより相掛かりのような将棋になりました。さらに、角が向かい合った形の駒組み段階で天彦さんが▲56歩と突き(いや~、信じられない…)、稲葉さんがそれを見て角交換。以降、名人は空いた56への打ち込みのケアと、角打ちをケアして飛車と右金の動きが制限され、とにかく指しにくい将棋に。以降は、名人がひねり出した一見良さそうな手を、稲葉さんが強い手で切り返してしまうという連続。早指しだったらまた違うんでしょうが、名人戦みたいな長時間の将棋の場合、なかなか勝負手というのを通させてくれないですね(^^;)。終盤も名人が盛り返したかと思ったところで、稲葉さんの見事な切り返し!結果116手にて後手稲葉さんの勝ち、2勝1敗とリードしました!

 名人が、序盤から次から次に自分だけ指し手が難しくなりそうな手を連発してでも角換わりを避けに行った理由が分からないんですが、それだけ今は角換わりの先手は指したくないという事情があったのかなあ。たしかに、今は角換わりも矢倉も横歩も急戦調のオソロシイ形が結構ありますし、プロの研究勝負の戦いのなかで、ボクみたいなヘタクソではとうてい推し量れない駆け引きがあるのかも知れません。それにしても、「角交換に5筋は突くな」を教えられたような一局でした(^^)。


第30期竜王戦 6組ランキング戦 金井恒太 vs 藤井聡太 (矢倉左美濃急戦)

 藤井聡太さん、また勝ってしまいました。。金井さんクラスでも止められず、いまだ公式戦無敗。もう、レート1800代クラスの棋士じゃないと止められないんじゃないでしょうか。今日は矢倉左美濃急戦でしたが、新しい戦型はなんでも指す…というより、好んで指す感じでしょうか。中盤もまったく競り負けないどころか、いつも中盤で優勢を築いている気もします。終盤の驚異の破壊力に目がいってしまいますが、実は序盤も最新戦型を完全に押さえ、中盤の指し回しも見事みたい。しかし人間でしかも若いので、いくらなんでもすべての戦型がアタマに入っているとは思えないし、今あまり指されなくなった戦型で対抗するとか、最新形は研究で上回らないと厳しいような気が。。羽生さんが藤井さんに勝ったのは藤井システムでしたしね。次の竜王戦6組決勝の近藤誠也さんとの一戦が、ついに迎えた公式戦最初の難関かも。

20170501竜王_金井vs藤井聡_矢倉左美濃急戦38手 それにしても矢倉左美濃急戦は、右四間飛車のようにいやらしいです。最初の駒組みも似てますし、角換わりの桂ポンといい、最近の相居飛車の急戦系は右桂の使い方が見事。僕は右四間飛車対策に追われた事があって、それこそ中川さんの本も、羽生さんの急戦矢倉研究の本も、金井さんの本も、渡辺さんのお師匠さんの本も読みまくったんですが、共通して言えるのは右銀の繰り出しが遅れない事でした。今回の将棋でいうと38手目がまさにそういう状況ですが、矢倉に対して角筋と銀と桂の波状攻撃を浴びせるという意味では、左美濃急戦は右四間飛車と似た作りの将棋に見えます。ここで金井さんは▲37桂と指しましたが、まさにここが「右銀が出遅れない」の境になる局面で、僕ならあまり深く考えずに代えて▲46銀と指していたと思います。でもそうして7筋と3筋の歩の突きあいの速度合戦になってしまうと、なんか後手の方が矢倉崩しの筋に入っていて良さそう。だから▲37桂だったんでしょうが、つまりこの時点ですでに後手の方が良かったのかなあ。だとしたら、右四間対策と似た考えで行くなら先手の角引きが間に合わなかったという事なんでしょうかね?もしかして▲79玉という構想自体が拙かったりして…いやいや、最近よく言われてる矢倉で▲66歩を突かずに5手目▲77銀を先にというのが本当に正しい気もしてきたり…もう、このぐらい序盤の段階で終盤直結の構想が問われているのが、ソフトが強くなって以降のプロ将棋の特徴に感じます。相手の陣形を乱しつつ手番を握りにいくという序盤の構想というか、後手だからとかでなく、先後関係なしに駒損上等で積極的に序盤から敵陣を乱しつつ手番を渡さない状況を狙いに行く、みたいな。序盤感覚自体が変わってきてるような感じですが、強い人に「かかってこい」とされるんじゃなく、こんな襲い掛かってくるような将棋を指されたら、たまらないっす(^^;)。。


プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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