久々に、これから将棋の勉強をしようと思っている方へ!

 コメント欄から、これから将棋を始めようという方からメッセージをいただきました。エラそうなことなんていえる立場でも実力でもないんですが、将棋を始めて見ようと思っている方にこのブログをご活用していただいているようで、とっても嬉しかったです(^.^)。最近、将棋界隈でイヤ~な事ばかりあって気が滅入ってたんですが、ブログを始めた頃のあのときめきを思い出してしまった。81dojoで8級ぐらいの人たちにフルボッコされた状態から将棋の勉強を始め、徐々に級位をあげ、とうとう初段突破まで行った間は、すごく楽しかったな…。仕事で将棋勉強にあまり時間が割けなくなってしまった今は、自分の段位から上に行くのはほぼ不可能、それどころか現状維持も辛いので、あの時が一番楽しかったかも知れません。

 そんなわけで、いただいたコメントへの返答を掲載!!(一部、読みやすいように少し変えてあります。)これから将棋の勉強を始めたいけど…という方の役に立ってくれれば幸いです!!

* * * * *

○○○さま、書き込みありがとうございます!僕も最初に将棋の定跡勉強を始めようと思ったときは、覚える事が多くて大変でした(T-T)。ざっとひと通り覚えるだけでも、毎日コツコツやって2年ちょっとはかかると思います。

(定跡書の難易度について)
 *「このブログで紹介されてる定跡書って難しくないの?」の回答
まず、定跡書の難易度に関しまして。書き込みの文章から推察するに、大人(少なくとも大学生以上)の方かと思います。そういう方なら、将棋の定跡書は難しいと言っても大学の授業より全然簡単です。ただ、定跡書の難しさというのは、定跡書が「これで先手よし」みたいに判断している局面が「え?そうなの?」となる時がある事で、これは定跡書どうこうというより、読み手の中終盤力の問題と思います。そういう時は、一時的に中終盤の勉強に集中すると良いかと思います。僕が思うに、4~5級ぐらいの中終盤力があれば、定跡書は難しいものでもついていく事が出来ると思います。

(定跡の勉強手順について)
 *「定跡の勉強は何から手を付けて良いのか」の回答
定跡の勉強手順につきまして。これは対戦相手やその時の流行などで変わってくると思いますが、基本的には、遭遇しやすくてしかも苦手な戦型の定跡勉強を優先すると良いかと思います。僕の場合、低級のころは対四間飛車がそうでした。

イレギュラーな定跡勉強。詰み付近まで研究されている鉄板定跡というものがあります。これらは、知っていれば優劣が明確なのでプロは指さず、プロが指さないからアマも指す人が少ないのですが、しかし遭遇したが最後、知らないと瞬殺されてしまったりします。例を挙げると、矢倉なら対右四間飛車、角換わりなら先手棒銀、横歩なら△45角戦法、急戦石田流…というような急戦系の定跡は、知っていればやられても自分が有利なものが多いのですが、知らないと面白いように負かされてしまいます(^^;)。僕の経験では、まだその戦型の優劣の結論が出ていない時に定跡を身につけたご年配の方に、この手のスペシャリストさんが多いと感じます。この手の定跡はいつか覚えないといけないと思いますが、勉強のタイミングとしては、その筋のスペシャリストさんと遭遇した時に、他の定跡勉強を一時中断し、短期集中で学べばよいと思います。

(『羽生の頭脳』の是非)
 *「序盤勉強は当面は羽生の頭脳でいいか?」の回答
『羽生の頭脳』につきまして。今これを定跡勉強の軸にするのはおススメしません。例えば、対横歩対策で『羽生の頭脳』の定跡を使っても、今はあまり指されない定跡しか出ていないので、使いにくいです。しかし、これは絶対に持っておく定跡書だとは思います。定跡書は、上級向けになるほど、被らないように配慮して書かれている事が多いです。ですから、もし定跡を知らないければ初見で思いつきそうな手が、既存の棋書との被りを避けて最新の定跡書には書かれていなかったりします。古い定跡書が侮れないのはこの為で、『羽生の頭脳』は古い定跡の集大成みたいなところがあって、古い変化を調べる時に使いやすいです。例えば、さきほど例に挙げた横歩取りでいうと、今は△33角戦法というのが80%以上だと思うのですが、しかし△33桂というのも十分成り立つ将棋でして、こういう今の定跡書にはあまり詳しく触れられていない古い手を指された時、古い序盤定跡の集大成である『羽生の頭脳』ほど役に立つものはありません。

(将棋の勉強にかかる時間とお金)
*「将棋の勉強は時間もお金もいくらあっても足りないのでは?」の回答
時間とお金につきまして。そうですよね、そこは気になる所かと思います。
まず、時間から。どこに目標設定をするかにもよりますが、最初の長期目標が5級、次の長期目標が初段ぐらいにしておくと、いちばん楽しく将棋が出来ると思います。僕は、5級ぐらいまでは1日1時間の定跡勉強と、追加で余った時間(電車に乗っている時間とか病院の待ち時間とか)に詰将棋とか手筋とかの勉強をしてました。ゆるい部活以下の努力しかしてないですが(^^;)、それでも5級あたりまでは面白いほど上達が実感できると思います。以下、上級や段を目指すとなると、もう少し将棋に時間を割かないといけなくなると思いますが、それは5級あたりに来てから考える感じで良いのではないでしょうか。僕の場合、定跡勉強自体が「こんな手があるのか!」という連続なので、対局以上に面白く、「将棋は1日1時間まで」という自分の中のルールを忘れてのめり込むほど楽しいものでしたが、もしそんなに時間を使いたくないとか、あるいはあんまりおもしろくないと思うようであれば、同じぐらいの棋力の方と本将棋を指すだけでも、5級ぐらいまで来ていれば相当に楽しいと思います。5級ぐらいまで来ると、一生モノの楽しい将棋仲間が出来るかも知れません(僕の場合、初段前後から、そういう一生モノの友人が何人か出来ました^^)。まず、それぐらいに楽しくのめり込めるものに出逢えたという事が、人生のなかでもすごく幸福な事なのでしょうしね。

お金について。いま僕は道場3段なのですが、そんな僕が持っている棋書は70冊ぐらいです。初段ぐらいなら30~40冊ぐらい、5級ぐらいであれば10~20冊ぐらいで何とかなると思います。このあたりから逆算して、棋書にいくらお金を使うかの見当がつくかと思います。(*追記:ただ、同じぐらいの強さの人と話をすると、僕は短期間で強くなったほうでして、ある意味で勉強熱心でした。棋書を読むのが上達の近道である事は間違いないと思うのですが、実践で強くなる人というのも実際にいて、こういう人は強くなるのに時間はかかるものの、本への出費は抑えられるかも。)棋書にも種類がありますが、もし節約したいのであれば、図書館で借りるなどの方法もあります。ただ、ひとついえることは、趣味にお金を使う事は楽しい事ですし、もし余裕があるのであれば、人は趣味にお金を使いたいものだと思います。そして、車や音楽やスポーツに比べると、将棋は仮に初段まで来るぐらいにのめり込んだとしても、かなりお金も手間もかからない趣味だと思います。

第75期順位戦A級 最終戦全4局

 A級順位戦も最終局。この一年、個人的にも将棋界も色々あったので、なんかあっという間に最終局まで来てしまった感じ。東京は天気が良くて暖かくて梅も綺麗でいよいよ春という生命力にあふれていて、「ああ、もうそんな時期なんだなあ」な~んて感慨にふけっています(^^)。

 名人挑戦の可能性を残しているのは、稲葉さん、羽生さん、廣瀬さんの3人。稲葉さんは勝てば無条件で名人挑戦、稲葉さんが負けた時にはじめて他のふたりに可能性が出てきます。一方、降級の可能性があるのは森内さん、佐藤康光さん、屋敷さんの3人。康光さんは負ければ一発アウト、勝てば可能性が残ります。他のふたりは勝てば降級回避ですが、康光さんが勝って自分が負けると順位で下回っているのでいきなり際どい事になります。

* * * * *
現在午前10時40分ごろ、対局者は昼食の出前のメニューを決めてる所。戦型は…

▲森内△稲葉:横歩取り。
   挑戦争いと残留争いの両方が絡んでいるので、最注目じゃないでしょうか!
▲羽生△屋敷:矢倉っぽいですが、屋敷さん2枚銀気味なので力戦になるかも。
   これも挑戦と残留のかかった注目局!
▲廣瀬△佐藤康:一手損角換わり。一手損▲棒銀に康光さんは悠々と△94歩!
   こんなの受け切る自信がないと指せないよ…。
▲渡辺△行方:角換わり相腰掛け銀。
   挑戦にも残留にも関わらないが、この勝敗で来年の順位が入れ替わる感じ。

 さて、今年のA級順位戦最終戦、ニコニコ生放送とAbemaTVというインターネットTVで全局中継されています。
https://abema.tv/now-on-air/shogi
http://live.nicovideo.jp/
 ニコニコ生放送は今まで何度も追い出された事があるので、AbemaTVという方を観ようかな…あ、ニコニコ生放送は、各対局個別でチャンネルを用意してるのか、これは迷うな…今日はインターネットTVをつけっぱなしにして仕事を進めようと思います(^^)。

* * * * *
ただいま夕方5時。近所で時報が鳴ってます。疲れたな、一休みしよう…あ、あれ?稲葉さんと森内さんの先後が変わってるぞ?千日手になった?!いや~、一番重要な対局が、いちばん長くなりそうです。今日は深夜まで起きてないと駄目かも(^^;)。。

* * * * *
善対局終了!結果は…

羽生●-○屋敷
 結局矢倉にはならず、お互いに囲い切らないまま戦いが始まりました。特に羽生さんは居玉のまま(・ω・ノ)ノヒョエ~。。途中で屋敷さんがうまい事駒組みをまとめ、これで勝負あったかに見えました。屋敷さんは自力で残留確定、羽生さんは名人挑戦消滅(;_;)/。

廣瀬●-○佐藤康
 この将棋はすごかった!結局あの△94歩は悠々と一手パスした手ではなく、△93桂~△85桂と桂を跳ねだすための一手だった模様。そして、いかにも死にそうなこの桂の跳ね出しを咎める▲84歩よりも△55角の方が速いという序中盤にして速度勝負を挑んでくる嵌め手のような将棋!いやあ、こんなの見えないって…。なんという豪腕、康光さんは森内さんの結果待ちに。一方の廣瀬さん、名人挑戦が消滅。

渡辺○-●行方
 行方さん、角換わり腰掛け銀で飛車を△89に引かないまま先に仕掛け、うまくいったかに見えましたが負け。というか、最近の渡辺さんの強さはすごいですね、渡辺さんと言えば序盤研究というイメージだったのが、最近は序盤で多少つまずこうが中終盤で見事に勝ってしまう感じです。お二人は残留決定、とくに渡辺さんは来期も3位スタートですか、いつもあと一歩で名人戦に届きそうなのに、微妙に届かない(^^;)。

稲葉○-●森内
 うああああああ、森内さん陥落!!郷田さんといい森内さんといい、ここ1~2年でいきなりガタガタっと来てしまいました。ちょっと前は名人竜王、羽生さんが相手でもまったく負ける気配すらなかった人なのに。。今日は先手番を千日手にしてしまったのが敗因でしょうか。一方の稲葉さんは名人挑戦確定!稲葉さん、阿久津さんコースで1期で戻ると思っていてスミマセンでしたm(_ _)m。。

 順位戦でべらぼうに強かった森内さんが降級。しかし、今年の将棋を観た限りでは、森内さんの降級は仕方ない所かも。一方、ギリギリまできわどかった康光さんですが、ここ数カ月の将棋の中終盤での剛腕っぷりはとんでもなかったので、スレスレとはいえ残留当然に思えました。来期は久保さんがA級にあがってくるのが確定、そしてもうひとりは山崎さんか豊島さんか阿久津さんか…順位戦は、羽生世代の衰えとともに群雄割拠の時代に突入してきたように感じます(^^)。

第43期女流名人戦 第5局 上田初美 vs 里見香奈 (後手中飛車vs先手一直線穴熊)

 この将棋、メッチャメチャ面白かった!!全盛期の羽生さんを思わせるほど、女流将棋で無類の強さを発揮している里見さんと、その里見さんをカド番まで追い込んだ上田さん。フルセットまでもつれた第5局は、お互いの心の機微が指し手にあらわれるような壮絶な心理戦のようでした!

20170222女流名人43-5_上田vs里見_後手中飛車30手 最初の山は中盤。僕にとって中盤のイメージって、お互いに辛い状態でガマンした方が勝ち、という感じ。無いようにみえる所から手や順を探す、それでもない時は代償を求める、みたいにして、簡単に崩れずに相手との辛抱合戦をしのぐイメージです。中盤は手が広くて将棋でムズカシイ所のひとつだと思うんですが、逆に言うと手が広いので、なさそうでもあったりするんですよね(^^)。そして、今日の中盤はまさにそんな感じの辛抱合戦。30手目盤面図は、里見さんが5筋から仕掛けたところ。ここ、先手はそれこそ手が広いですよね(^^)。問題は正着が何かという事なんですが、ここで上田さんは…

▲68角
 居飛車党の人なら、異筋が見えない限りはほとんどこう指すんじゃないかと思うんですが、こうすると△57歩成からの仕掛けは成立しないですよね。アマチュア低段ぐらいの僕の場合、一直線穴熊で居飛車が良くなるのは大体このあたりで後手が手詰まりになって、居飛車の遅れていた攻めが追いつくからだと思うんですが、里見さんはどうするんだろう…

△54飛
 先に辛抱したのは里見さん。▲46歩からの銀ばさみの受けに浮き飛車を4筋に回そうという事でしょうね。しかしこれはいい手だなあ、先手は▲46歩と突きにくくなったぞ。しかしよくこういう手を思いつくなあ。

▲96歩△52金左
 上田さんの▲96歩は渋いながらも入るなら入れておきたい手だし、このあたりで入れないと入る時がなくなってしまいそうなので絶妙のタイミングだったのかも。それはここで美濃の完成に着手した後手も同じ…といいたい所ですが、僕的には対中飛車で41から動かない金というのもそれなりに厄介なので、ここに手を使ったというのは、後手は手詰まり気味なのかな?もしそうなら、駒組みの進展性がある先手がいいんじゃないかと思ったんですが…

▲46歩△同銀▲56金△55銀
 上田さん、ここでいったああああ!いやあしかしこれを警戒して後手は飛車を浮いたのに、入るんでしょうか?アホな僕は分かりませんが(^^;)、僕なら後手手詰まり気味とみて▲16歩とかで駒組みを更に万全にしつつ後手に手番を渡して攻めさせて受け潰したい所ですが…相手が里見さんだと先着で仕掛けられる恐怖感とか、受け潰すどころか自分が攻め潰されそうだなとか、心理的なプレッシャーが半端じゃないんでしょうね(^^;)。ここ、相手が里見さんでさえなければ、上田さんは違う手を指していたかもしれません。

▲65金△84飛▲86歩△同歩
 上田さん、飛車をいじめているようにも見えますが、実際のところは辛抱という感じですね。いかにも切れそうな攻めを督促されている時のようなイヤナ感覚…でもこうなった以上は仕方ないと開き直った感じかな?しかし先手のこの飛車先の歩の突き捨て、絶妙のタイミングに見えます(^^)。

▲22歩
 これは凝った将棋を作りにいきました(^^)。でも歩の突き捨てが入ったんだから、普通に▲55金△同角で角の利きを外して▲24飛で飛車を捌いて駒損ながらも飛車が捌ければ先手も決して悪くないと思うんですが、ここで△64銀と出られたら難しくないかい?これは凝りすぎのような気も…

△64銀
 ですよねえ…。ここも先手は手が広いですが、どの順がいいかの判断が難しそう…

▲64同金
 いやあ、これはさすがに先手辛抱しきれなくなった手なんじゃないでしょうか。歩があれば▲67歩で先手よしなんでしょうが、歩切れってやっぱり辛いっす。。飛車を捌かずに▲22歩を選択した以上は▲21歩成の駒得で主張して欲しかったですが、それだとまずい順があるのかな…。でもそれがまずいのであれば、ここじゃなくて▲22歩がまずかったという事なので、やっぱり悪くても▲21歩成で勝負してみて欲しかったなあ。これで指し手の一貫性がなくなってしまった感じがして、「中盤はお互いに辛い状態でガマンした方が勝ち」状態は、上田さんが先に我慢しきれなくなったように見えてしまいました。

 ところが、ここでプッツリ切れてしまわず、立て直しに行った上田さんの精神力が見事!上田さんが里見さんというプレッシャーから先に動いてしまったのに対して、里見さんは有利と見たところで安全策を取りに行ってしまって食らいつかれてしまいました。羽生さんとか久保さんとか渡辺さんとか康光さんとかだと、有利と見ても安全に行かずに一手差でも勝ちきる順に踏み込みに行くと思うんですが、それこそ傍目八目というもんで、タイトル戦の最終局という大舞台になると、心理的なものがお互いに働くんでしょうね。宮田さんや藤井さんが先手良しと解説する局面すらあったほどの大熱戦の終盤!!しかし、その瞬間に今度は良くなったはずの上田さんが安全に行こうと銀を惜しんで逃げてしまい、これが痛恨の一手で勝負あり。…と思ったら、粘る上田さん必死の攻防の受けに数の攻めで被せすぎた里見さんが攻撃速度を落としてしまい、その一瞬を突いて今度は上田さんが美濃崩しの王道の香打ち…と、目まぐるしい終盤の攻防の末、202手という大熱戦で後手里見さんの勝ち、女流名人防衛です!

 いや~、今日の将棋は面白かった!良くなったと思った次の手とか、凌いだと思った次の手が一番怖いなんていいますが、今日はお互いにそんな感じ。人間って、追い込まれた時はギリギリまで考えて最善を見つけに行けるんだけど、自分がいい時は楽しようとしてしまうという事なのかも。将棋って、心を動かさずにどこまでも冷静に指さないといけないんでしょうね。この間、身内の集まりの将棋大会で、準決勝で焦ってやらかして勝ち将棋を負けにしてしまったボクとしては、学びの多い、しかし観ていてメッチャクチャに面白い将棋でした!(^^)。



第42期棋王戦 第2局 渡辺明 vs 千田翔太 (矢倉脇システム)

 今、プロ将棋で本当に強いなと思うのは、羽生さん、渡辺さん、康光さん、千田さんです。特に渡辺さんは序盤・中盤・終盤どれもバランスよく強くて、今の渡辺さんを破るのは並大抵じゃないんじゃないかと。千田さんは、色んな棋戦で上位に食い込んでますし、特に序盤研究が凄い。今日は矢倉脇システムになりましたが、千田さんはノータイム指しが結構あったので、完全に研究範囲だったんでしょうね。そして中終盤からは大熱戦の面白い将棋になりました!

20170218棋王42-2_渡辺vs千田_矢倉脇システム40手 角が向かい合った脇システムの形(40手目盤面図)から…

▲66角△同歩
先手渡辺さんの角交換は当然として、驚いたのはそれを歩で取った千田さん。いやあ、僕はこれを銀で取ると勉強してきたし、それが当然と思ってきたのですが…

▲26銀
ここで渡辺さんは棒銀狙い、一方の千田さんは…

△65歩▲同歩△75歩▲同歩△39角▲18飛
負の連続突き捨てから、角の打ち込み!これは完全に研究手順でしょうね。実際どちらがいいのかは分かりませんが、矢倉棒銀は決まっても逆サイドに玉を逃げだされて捕まらない事も多いし、一方の後手は馬を作る事は最低限確定の上、うまくいけばこの馬で先手の右辺を制圧できてしまうので、僕的には後手を持ちたい形です。

20170218棋王42-2_渡辺vs千田_矢倉脇システム62手 以降、後手は馬を使って先手右辺を崩しつつ、矢倉の玉頭攻め。先手は後手の攻撃をかわしながら矢倉端攻め。ここで恐ろしく勉強になる手が先手から飛び出しました。62手目盤面図は先手が歩を使って後手矢倉の香を吊りだしたところ。ここで渡辺さんが指した手が…

▲12歩
 いやあ、なるほど…。△同玉と取れば▲15銀で、△同香なら▲同飛で的にされた飛車を逃げつつ端が破れます。というわけで、この歩は取りにくいです。これぞ矢倉、一方的になりそうでいながら、プロが指すと叩き合いの大熱戦になるんですよね(^^)。

 以降、終盤まで攻め合いの大熱戦。しかし終盤の渡辺さんの速度計算、受けと攻めの好手が素晴らしすぎ。112手目の▲13歩は鳥肌が立ちました。普通は▲12歩の王手で手番を渡さずに龍を下げさせて自玉を安全にしてから攻めそうなものですが、あそこで手番を後手に渡す▲13歩を指せるというのは、見切っているという事なんですよね、きっと。いやあ、最近の渡辺さんは本当に強いです。結果、131手にて渡辺棋王の勝ち!

 さて、負けはしたものの千田さんの序盤研究恐るべし。これで後手が指せるのであれば、本局は脇システムの新定跡になるんじゃないでしょうか。最後は渡辺さんにまくられましたが、千田さんは終盤も強いので、このシリーズはどちらが勝ってもおかしくないと思います。


第30期竜王戦 1組ランキング戦 羽生善治 vs 三浦弘行 (力戦調矢倉)

 久しぶりに見たプロの将棋が、大逆転を含んだ大熱戦でした!!って、僕が勝手に逆転って思ってるだけかもしれませんが(^^)。竜王戦の予選(ランキング戦)で、羽生さん三浦さんの対局という、注目要素がこれでもかというほど詰まった対局でした。しかし羽生さんはやっぱりすごいわ。。この将棋を観れたのは良かったです。

20170214竜王30_1組ランキング_羽生vs三浦_矢倉73手 この対局はニコニコ生放送で中継してたんですが、解説では中盤付近は後手よしの判断。73手目(盤面図)あたりは、後手の飛車は先手玉頭に直撃してるし、と金で先手陣左辺は制圧してるし、桂は攻撃に跳ねだせているし、叩けそうなところはいっぱいあるし、玉の固さなんてひと目大差。プロだから後手よしと言っているのであって、アマなら後手優勢クラスじゃないかと思います。しかし、ここから何かが起きました。

△56歩▲同金直
 三浦さん、まずは金を叩いてから…

△36歩▲25桂
 桂頭も叩きました!しかし…昨日の日記のコメ欄にもちょっと書いたんですが、あとから考えてみれば、この叩きで先手は手に乗って桂を跳ねだす事が出来、後手陣の33に叩きを何度も入れ返す事が出来るようになってしまったという意味もあったかもしれません。ただ、先手玉はもう左辺には脱出不可能なので、寄せの常識から言えば右辺を押さえておくのは当然で、なにかの形で、いつかは右辺の抑え駒は貼っておきたいのは確か。というわけで、△36歩の是非は、僕なんぞではとうてい判断できず(^^;)。

△55銀▲57歩
 ついに後手は攻撃に駒が躍動!この銀が暴れてしまうと、先手はヤバすぎです。この銀を働かせないようにするか、働く前に先手からの攻撃の準備も整えておくか…。▲同金としてしまっては後手の飛車を横に捌かれてしまうので▲57歩はこの一手だと思うのですが、しかしこうしなければならない先手は厳しい…

△56銀▲同歩
 ここも感想戦でずいぶん長い事検討されていましたが(昨日のニコニコ生放送は感想戦も全部放送してくれてました^^)、たしかに△56銀に代えて△46銀▲同金△同桂の方が、負担もしくは遊びになりそうな桂も捌けて良かったんじゃないかという気もしました。ただ、プロにそんな手が見えないはずがないので、△46銀に対して取ってくれない順とか、なんかあるんでしょうね。手抜かれる隙を与えるとまずい可能性というのは、さっきの先手の桂跳ねで先手には▲33歩を叩きの速度勝負に追いついてしまったという状況もあるのかも。後手としては代償に36に大きな拠点を作っているので、踏み込んだ以上は抑え込みは無理、速度勝ちしたい所…かと思ったんですが…

△44歩
 違った(^^;)。。三浦さん、ここで受けにまわりました!いやあ、これは意外…△44歩は▲45桂を防いだ手だと思うのですが、ここで守りに行くというのは、三浦さんの攻めが切れたのかもしれないし、あるいは、▲45桂が入ると速度負けする順が見えたのかも…な~んてアマチュア的には思ってしまいましたが、それは攻め一辺倒の思考に陥りがちな僕のかたよった将棋観がそう思わせるのか…

 ここからも、互いに高度な順で指しまわされたのですが、ここまで来ると中盤ではなくてもう終盤、受け切れるかどうかとか、抑え込みとかではなく、明らかに速度勝負の将棋になっていました。オソロシイのは、あれだけ後手よしに見えていた局面図から、気がついたらどちらが速いかという所まで持ってきていた羽生さんです。後手により良い手や順はあったかもしれませんが、いかにも候補手にあがりそうな手の連続で、悪手なんてあるように思えません。そういういかにもありそうな相手の指し手に乗って先手が速度勝負に追いつく局面を作り上げたところが凄かった。羽生さんはオソロシイ。。プロの発言を聴いていると、将棋の最善手以外に「この人ならこう指す」ということも考慮に入れて指しているように思う時がけっこうあるのですが、なんかそういう読みの技術の中で起きた中盤のマジックだったように見えました(^^)。

 互いにA級&竜王戦1組というトッププロ同士の対戦は、さすがに凄かった!!久々に観たプロ将棋の対局がこの将棋で良かったです!!でもなんというか…これでまた以前のようにプロ将棋を楽しみにするようになるかというと、そうはならない気がするし、そうしない方がいいとも思っていますし。


久々のプロ将棋観戦

 ものすごく久しぶりにプロ将棋を観戦しました。ニコニコ生放送で、竜王戦1組の羽生さんvs三浦さんの一戦。三浦さん云々ではなく、竜王戦の予選&決勝トーナメントが、僕が一番好きなプロ将棋の棋戦なんです。高校野球も、甲子園より地区予選の方が好きだし。まして、羽生さんが唯一永世称号を取る事の出来ていない竜王戦の羽生さんの戦い、これだけは観ないわけにはいきません(^^)。そして…いや~長時間に及ぶ大熱戦!しかし、羽生さんは負けてしまいました(・_・、)…と思ったら、勝ったのか?!ええええええええ、あそこから勝ったのか?!いや~、僕がニコニコ生放送から追い出されている間に何があったんだ!!う~ん、棋譜が見たい。。


最近は

 このブログを始めさせてもらったのが数年前。ブログをはじめて本当によかったと思う事のひとつが、実際に対局できる将棋友達が出来た事です。昨年末以降の将棋連盟のグダグダがあって以来、プロ将棋を観るのが本当に嫌になって、またなんでもかんでも「誰それの首を切れ」「謝れ」と叫び続ける一部の将棋ファンの野次もうんざりしてしまって、しばらく将棋から離れてました。そんな折、このブログを通じて知り合った友人の方からお誘いを受けまして、仲間うちのちいさな将棋の集まりに行ったのですが…いや~楽しかった(^^)。相変わらず横歩はヘタクソでしたが(^^;ゞ、角換わりや矢倉はまずまず指せて、対抗形に至っては全勝!!一局だけ、それほど難しくない7手詰めを逃すというミスをして笑われてしまいましたが(^^)、楽しかったです。将棋自体が楽しかったのはもちろんですが、メンバーが全員常識のある紳士な人ばかりなので、ゲーム以外の所で嫌な思いをしなくて済む、というのも大きいかも。

 久しぶりに、一般ニュースサイトで将棋のニュースが目に入ってきたと思ったら…数日前、あれだけの大騒動が起きて外出禁止が決まったばかりだというのに、外出したボンクラのプロが2人いたそうですね。あきれてものも言えない…真正の馬○なんでしょう。「みんなで決めたことぐらいは守りましょう」から教えないといけないレベルというのは…幼稚園児だって大半は守るでしょうが、(その2日間で対局していたのが40人ぐらいだとして)2/40が守れないレベルだと計算すると…割合的に小2レベルぐらい?所属棋士全体の教養や道徳レベルがこれだけ低いと、会長をいくら変えようが意味ないでしょうね。会長や執行部がどうとかいう以前の問題。将棋連盟の場合、特定の誰かが悪いとかじゃなくって、全体の一般教養レベルや社会モラルが低すぎなんでしょう。将棋連盟は、所属棋士全員に道徳や一般教養講座の受講を義務づけた方がいいんじゃないかと思います。企業だってプロ野球とかだって、そういう事をやっているわけですし。

 何年かぶりに、プロ将棋というものから離れて将棋を楽しんだら、こんなに楽しいものもありませんでした(^^)。理不尽を覚えなくて済むし、不必要に腹を立てる事も無くて済みます。社会に出たら関わりたくない人とも関わらざるを得ませんが、せめて趣味の世界ぐらいは、気持ちの良い人とだけ関わっていたいです。それにしても、横歩だけはなんとかせにゃならん(^^;)…


プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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