一手損角換わりの勉強、ペースアップ

 仕事が忙しすぎて(これは有り難い事なんですが^^;)、一手損角換わりの勉強が進みません。まずい、まごまごしてると竜王戦が始まっちゃうぞ。一手損をバッチリにしてから糸谷-渡辺戦を観たいというのに…。ちょっとペースアップしなきゃ。

 渡辺さんが竜王だった頃、糸谷さんと同じく一手損スペシャリストの丸山さんの一手損を正面から受け止め、しかもひどい返り討ちにしたそうです。しかも2期連続(棋譜はここ)!!渡辺さん自体が角換わりの名手ですからね、今期竜王戦は角換わり中心になる気がします。よし、がんばろう!

 それにしても山崎さんの一手損角換わり本、僕にとっては形勢判断が独特というか、「え、これで後手十分の判断?!」などなど、驚きの連続です。一般的とは言えない山崎流の指し手にかなりのページを割いてるし。しかも僕は先手で一手損を指すので、この勉強を省けないときたもんだ(- -*)。でもB1上位常駐の棋士の形勢判断ですからね、そのままさし続けるとそうなるのかも。いくら指し手が独特と言っても、形勢判断自体を誤っていればあんなに勝てないだろうし、別の言い方をすれば、あんな指し方なのに勝つのは形勢判断が的確なのかもしれないし。プロってやっぱりすごいなあ。


奇手の誘惑

 昨日の王座戦は夕食休憩以降見ることが出来ず、今日になって棋譜を見ました。続きの記事を書きました、ただ「わあ」とか「きゃ~」とか言ってるだけですが(^^)。http://shougix.blog.fc2.com/blog-entry-498.html

 とにかく考えるのは奇手▲21角の打ち込み。ここでいい手をひねり出さないとヤバいという局面ならわかるのですが、本筋の手で問題なさそうというか、それどころか素人目にはそれで先手十分にすら見えたのですが、そんな局面でなぜ危険きわまりない手を選んだのか。
 これって、僕が考える「難解な手を思いつくと、指してどうなるかを試したくなる誘惑から離れられなくなる病」なのかも。良し悪しよりも、面白い手を思いつくと「こういう手は成立するかな?」と指したくなる時が、僕にはあります。でも大体は本筋っぽい手の方がいい手なんですよね。まあでもこれは僕の想像でしかありません。実際はどういう読みであったのか、羽生さんに訊いてみたい。来月の「将棋世界」は買ってみようかな。


第63期王座戦 第3局 羽生善治 vs 佐藤天彦 (横歩取り)

 いやあ、この両者の横歩取りはすごい。難解すぎて序中盤の段階ですでにまったくついていけません(^^;)。それにしても羽生さんが放った43手目▲21角は異様というか、僕みたいなアマには緩手どころか悪手にしか見えません。これで先手は角を抜かれる時限爆弾を抱えた状態で指さなければならない状況に。いや~、これで先手が良くなるなんてことがありうるんだろうか。2時半ごろ以降、夕食休憩になってもこの角をめぐる攻防になってます(^^)。

20150925王座63-3_羽生vs佐藤天_横歩24手◆◆◆◆◆

しかし夕食休憩以降は仕事で見れず(T_T)。翌日の今頃になって棋譜を見てます。24手目盤面図は王位戦での▲広瀬-△羽生戦などと同じ。後手△72銀は電王戦以来大流行ですね。ここから広瀬さんは▲36歩と指しましたが、羽生さんは…

▲38金
おお、これはオーソドックスな中住まい志向でしょうか。

△14歩▲58玉△15歩▲36歩△23銀▲37銀
先手は中住まいから右銀の繰り出し、後手は…おおお、少し前に大流行した1筋の端攻め&左銀の進出です!いや~、これにはかなりやられましたし、またやられ過ぎたので覚えてしまって自分でも結構やったので、愛着がある(^^)。

△94歩▲96歩△62玉▲46銀
 9筋の端歩を突き合ってから、後手は美濃方面に玉を躱しました。う~ん、△72銀型が刺され始めた頃、△52玉~△62玉というこの呼吸が手損に感じるというか、すこし違和感があったんですが、今となってはこれが普通に感じるから不思議です。

△88角成▲同銀△33桂
 ここで天彦さん角交換!いや~、これは天彦さんの構想通りなんじゃないでしょうか。△23銀&△15歩突き越しの攻めは、先手飛車が狭くなるところも特徴のひとつですね~。

20150925王座63-3_羽生vs佐藤天_横歩42手△16歩▲同歩△17歩(42手目盤面図)
 うおお、天彦さん、仕掛けたああ!!いやあ、これは▲同香△24飛のぶつけが部分的な手筋ですね。問題はそのあとで…と思ったら、棋譜中継での佐藤紳哉さんの指摘が凄くて、「▲5六角が優秀な気がしてきました」とのこと。うわ、手抜くのか?えっと▲56角は…あああこれ凄い、別の戦場で反撃ではなくて、この戦場自体で勝ってしまおうという事か!いや~、これだよこれ…と思ったら…

▲21角
 羽生さん、とんでもない所に角を打ったあああ!!!いや~、素直に応じてからの飛車ぶつけなんて部分的な定跡ですし、また仮にそれを知らないアマチュアだって素直に応じればそうなるのが普通と思うので、その筋を読まないなんてありえないと思うんですよね。しかしその手を避けたという事は…
 以降はこの角の打ちこみをめぐる将棋となり、天彦さんがこれを見事に咎めて86手にて天彦さんの勝ち!天彦さん、2勝1敗として先にリーチです!!

 問題の角の打ちこみ、代えて王道の▲同香△24飛ではまずかったんでしょうか。う~~ん、先手よしとは思わないけど、なかなかいい勝負だと思うけどなあ。
 もうひとつの推測は、▲同香を避けるという事は、天彦さんの予想を外すというか、天彦さんの構想自体を否定するという事かも知れません。いや~、たしかに良し悪しよりも、面白い手を思いつくと「こういう手は成立するかな?」と指したくなる時が、僕にはあります。でも大体は本筋っぽい手の方がいい手なんですよね。しかし負けれはタイト失冠にリーチのかかる一番でそれを指すとは、羽生さんやめてくれ。それにしても天彦さんお見事、第4局は先手天彦さん…いや~、これは天彦さん第4局で取ってしまうのが最善ではないでしょうか。天彦さんタイトル奪取の目が濃厚な気がします。

第63期王座戦 第2局 佐藤天彦 vs 羽生善治 (角換わり相腰かけ銀△65歩型)

 仕事でヘロヘロです。昨日は王座戦の第2局でしたが、様子見する事すらできませんでした(T_T)。。翌日の昼になってようやくちょっと覗き見しているところです。

 将棋は角換わり腰掛け銀の△65歩型。いや~、はやく△65歩を示してからの△65歩型相腰かけ銀の構想は『これからの角換わり腰掛け銀』で後手厳しいという結論づけられていたので、後手でこの戦型を選んだ羽生さんにビックリ。僕は後手番でこの戦型を絶対に選ばないので先手の定跡しか覚えてませんが、後手から見てどういう変化があるんだろうか。

20150917王座63-2_佐藤天vs羽生_角換40手 というわけで40手目盤面図は相腰かけ銀△65歩型の基本図。△73歩保留との交換で組みあがるのが特徴で、△73歩保留の特徴自体が、後手の桂頭の傷を消して先手が勝手に転んでくれるのを待つような作戦( ̄ー ̄)。で、ここから先手がどう動くかというと…

▲68飛
 先手、手待ちです(゚∀゚*)。これは定跡ですが、▲68飛に代えて▲48金~▲29飛の手待ち定跡もあったかと思いますが、たしかそっちは後手指せる結論だったと思います、細かく覚えてないけど(指さないからよく知らない^^;)。で、▲68飛の何がいいかというと…
△62飛▲48飛
 後手は受けのために飛車を6筋に寄る事になりますが、そこで4筋に戻せば後手飛車が8筋からどいているので、▲45歩からの仕掛けが成立することになるわけですね。しかし相腰かけ銀の手待ち定跡の数々は、少し離れただけで忘れちゃうなあ、これは良い復習になりそう。ほぼ戦後同形の上に角の打ちこみをケアしなくちゃいけない角換わりの超ムズカシイ所は、わずかなケアレスミスが取り返しのつかない大差になっちゃったりするんですよね。
 後手はここで4筋の仕掛けに備えて△42飛と4筋に回して手待ちするんですよ。で、先手飛車が2筋に戻った時に後手飛車も合せて8筋に戻すようにする…

△92飛
 え?…あああ、羽生さん、9筋で手待ちしたあああ!!!いやあ、僕が定跡書で丸覚えした順と違う待ち方だぞ、こっちでも4筋は受かるのか…

▲45歩
 うおお、天彦さん、▲28飛の手待ち策を拒否して仕掛けたあああ!!▲28飛車でも先手指せると思うんですが、それを拒否しての踏み込み。いや~、最近の天彦さんの棋譜をたくさん見返しているんですが、良し悪しは別としても、天彦さんは仕掛けや受けの段階での決断や踏み込みがいいです。しかしこの仕掛けは研究済みの踏み込みなのか、読みを入れての踏み込みか、それとも後手飛車が4筋の手待ちでない以上はこれで悪いはずがないという踏み込みか。いずれにしても、タイトル戦初登場で羽生さん相手に踏み込めるこの度胸はすごい。

△82飛▲44歩△同銀▲28飛△33銀
 △82飛以下は一直線ですね。しかし△82飛に代えて素直に△45同歩と取るとどうなるんだろうか。▲同銀△同銀▲同桂△44銀▲46歩と来て先手は33の地点に桂を利かせられるわけか。これは次に▲28飛と回れば後手は銀を33に下げることが出来ずにアウトですね、なるほど。じゃ、本譜までは▲45歩以下変化の余地なしですね。

20150917王座63-2_佐藤天vs羽生_角換53手▲48金△42金引▲29飛(53手目盤面図)
 うわあ、ここで手待ちなのか、難しいよお。。しかし先手の▲29飛は見事、この形は先手陣に打ち込みの隙がありません。この形での待ち方、最近ほかのプロ将棋でも出てましたね。僕も今度使ってみよう(^^)。

△43金直▲47銀(55手目盤面図)
 いやあ、これは難しい…。前例では渡辺さんがここから△55銀と指したそうなんですが、その将棋を僕は見ているのに全然覚えていない(^^;)。なんでなんだろうと棋譜をひっくり返してみると…あああ、手待ちでこの局面に合流する順が全然違う。流れで記憶しているという事なんだな、僕は(^^;)。しかし羽生さんも天彦さんも「ここまでは定跡、前例あり」と平然と答えてました。いや~、もう記憶の仕方が全然違うんだな、プロはすげえ。


20150917王座63-2_佐藤天vs羽生_角換55手 さて、これが手番の後手にとって超難解な55手目盤面図。以下、王将戦での渡辺さんの指し手は△55銀でしたが、ところが羽生さんは「△55銀を考えているうちに自信がなくなった」そうで、ここで代えて△42金引きの手待ち。では△55銀でどうなるか、昔の僕がどう思ったのかブログを振り返ってみると…検討してねえええ(;_;)。。えっと、プロの山崎さんや船江さんや井上さんや福崎さんの検討によると、△55銀は▲46桂と指されると後手かなり怖い手なんだそうで。なるほど、羽生さんが気づいた「自信がなくなった」筋はこれか…。しかし今回羽生さんが選んだ金引きの手待ちはどうかというと、この後羽生さんは一方的な手待ちに陥り、先手の天彦さんは手番で駒組みを整えてしまいました。以降は先手天彦さんのひとり舞台、大差と言って良いほどの差をつけて先手天彦さんの勝ち!!

 いや~、個人的には、やっぱり55手目盤面図で後手にどういう手があったのか、これが勝負の分かれ目どころか、△65歩型の命運を握っている気がします。ここで後手から何か良い手がありそうなら、この王座戦で相腰かけ銀△65歩型が再登場するかも。しかしここで手がないようだと、相腰かけ銀△65歩型自体が消滅する可能性すらあるかもしれません。いやあ、しかし天彦さんは渡辺さんの研究仲間なので、渡辺さんが勝負手を放ったこの局面を検討してないわけないですね。これは研究がちかも(^^)。


第28期竜王戦 挑戦者決定第3局 渡辺明 vs 永瀬拓矢 (角換わり相腰かけ銀)

 今日は朝からたったひとつの仕事だけをず~~~~っとやってまして、ヘロヘロです。もう夜の11時半じゃないか。手は痛いし、ストレスの塊(- -*)。ああ、今日は竜王戦の挑戦者決定戦があったんだ、救われました。これがなかったら今日はストレスで死んでいるところでした。。

20150914竜王28挑決3_渡辺vs永瀬_角換42手 さて、先手は渡辺さんで角換わり!ああ~、角換わりになっちゃうと渡辺さんが勝っちゃうんじゃないかなあ。異常な研究量&角換わりを得意としてますからね、これは永瀬さん厳しいかも。盤面図は42手目、ありがちに見えてちょっと違うのは、ほとんど同形腰掛け銀なのにどうして互いに玉を潜れているのかという所。これは渡辺さんが早めに▲25歩を突いて永瀬さんが△42金型をはやく作ったために生じたんですね。本当にわずかな順序の差なんですが、飛車が4筋に寄ってない事でどう変わるか。ここで▲42飛とすればよく見る形ですが…

▲45歩△同歩▲35歩
 うおお、渡辺さん、いきなりつっかけたあああ!!この仕掛け、この前のA級順位戦▲渡辺-△行方戦で出たらしいですが、忙しくて見逃しちゃったんですよね(^^;)。後で見返したいけど、今週は忙しすぎて見られるだろうか。

△46歩
 おお、永瀬さん、行方さんと違う手を指したみたいです!いや~A級順位戦で出た手はさすがに調べてあるんでしょうね。今のところ僕にはこの手の価値はまったく理解不能ですが、3筋の取り込み以下は大丈夫なのかな…

▲34歩△同歩▲24歩△同歩▲同飛
 まあそうですよね、ここまでは一直線。問題はここで玉頭をどちらの駒で守るか。

△23金▲26飛△24歩
 おおお、永瀬さん、金で弾いたあああ!いや~、金冠は銀よりも弱点が多くて守りにくい印象があるんですが、という事は左銀を攻撃に使うという事かな?いや~、ちょっとすぐには銀の使い方が分かりませんが、銀冠にするとしばらく受け一辺倒になりそうなのでそれを嫌ったという事かな?それとも、研究を外しに行ったのかなあ。そういえば永瀬さんって、玉頭を金で弾くことが多い気がします。

20150914竜王28挑決3_渡辺vs永瀬_角換55手▲46飛(55手目盤面図)△44歩
 渡辺さん、永瀬さんの伸ばした歩を手順に外しました!いや~これは味が良い感じですね、。しかしそのあとの永瀬さんの合駒がちょっと不思議でした。え、何の紐もついていないところに歩合いするんだ…あああ、なるほど▲同飛には△26角を用意してるのか!!いや~あぶねえ、僕だったらすぐに▲同飛としちゃうところだったよ…

▲同飛△26角
 うおお、渡辺さん、踏み込んだあああああ!!いやあ、思いっきり△26角を喰らっちゃいましたが…ここで飛車を切る?それとも角を打ちこむ?

▲71角
 渡辺さん、角を打ちこんだああ!!これは乱戦必至、大駒総交換の気配です(^^)。まだまだ何とも言えませんが、後手は左銀を攻撃参加させる前に派手な戦いになってしまって銀が攻めか守りか中途半端。ヤバい筋さえなければ先手の方が指しやすいんじゃないでしょうか。

 ここからしばらくの攻防で、明らかに先手が良くなったように思います。以降永瀬さんが変な手を指したようには見えなかったのですが、これは調べてみなければ分かりませんね。感想戦があったら絶対にこのあたりはやると思うので、ちょっとみてみたい(^^)。仮に永瀬さんがおかしな手を指してなかったとすると、結果論ですが玉頭は素直に銀で守った方が遊び駒も出来なかったし、よかったんじゃないかという気がしました。終盤は渡辺さんの一方的な虐殺劇、121手にて先手渡辺さんの勝ち、渡辺さ3期ぶりに竜王戦登場です!!

 いや~、シロウト的には一方的な将棋に見えました。これは研究将棋の強さという感じ、渡辺さん相手に矢倉本組みと正調角換わりはヤバいって。永瀬さんも▲25歩型から飛車も振らず手待ちもせずいきなりの4筋の仕掛けは準備していたみたいでしたが、渡辺さんの方がちょっと深かった感じでしょうか。永瀬さん、いずれ何かのタイトルを取る棋士になるかと思いますが、向こう10年、渡辺さんは大きな壁になるでしょうね。そして渡辺さんは久々の竜王挑戦、糸谷さんより渡辺さんの方が1枚上の気もしますが、しかし糸谷さんは得意戦型が独特だし、すぐに定跡筋を外してくるし、時間攻めもあるし、一筋縄ではいかない竜王ですからね、これは分かりません。いや~、竜王戦、楽しみになってきました(^^)。


第65回NHK杯 佐藤天彦 vs 郷田真隆 (角換わり相腰かけ銀)

 NHK杯は2回戦屈指の好カード、現タイトルホルダーとただ今タイトル挑戦中の棋士の激突です!これは楽しみ。やらなきゃいけない仕事があるけど後まわししちゃおう( ̄ー ̄)。それにしても、やっぱり天彦さんいいなあ。インタビューの受け答えもテキパキ、対局の挨拶も大きな声で、すごくいいっす。

20150913NHK_佐藤天vs郷田70手 さて、将棋はものすごい速さで進みました!開始10分ほどで60手超え(^^)。。いや~、僕なら時間を使って考えたい所が何か所かあったんですが、居飛車本格派のお二方にとっては定跡かひと目の範囲なんでしょうか。これは凄かった。盤面図は70手、ここまでは互いにものすごい速さだったんですが、ここからが凄かった!

▲65歩△75歩
 天彦さん、端を攻めるだけ攻めてからの戦線拡大!いやあ、▲13歩成を保留して質駒にしておくのがプロらしい、今取ったら端の攻めは切れてしまうから、王手&桂補充が激痛になる時を待つ、と。しかしそれに対する郷田さんの手が取らずに反撃!いや~、郷田さんだけでなく羽生さんも森内さんも、相腰かけ銀の後手でこの△75歩や△65歩の利かせを多用しますが、プロ的には反撃筋を先に作っておかないと後で間に合わなくなるというなんとなくの大局観なのかもしれません。しかし次の天彦さんの手もすごかった!!

▲66角
 うおお、打ったあああ!!いや~、これは矢倉戦で一時よく見た筋ですが、強烈な角のラインは作れますが、その角自体を生け捕りにされそうでもあって僕には指せない…。今日の将棋はこの角のラインをめぐるものすごい戦いになったのでした(^^)。ここでの三浦さんの解説が秀逸!要は▲32歩成が王手になるのが強烈なんですよね。更に先手には▲13歩成もあったりして、ところが後手は合駒しにくい。

△44歩▲28飛△34馬
 郷田さんはしっかり受けに行きましたが、これで受かってるのかどうか。えっと、▲同歩△同銀に…とか考えていたら、天彦さん、これまたビックリの手!いやあ、いったい何を狙ってるのか最初は全然わからず。しかしここでも三浦さんの解説が素晴らしすぎて理解。今日の三浦さんの解説は、最後の最後まで素晴らしかった(^^)。例えばここで受けずに△76歩みたいに行ってしまうと、▲13歩成△同歩で桂を抜かれて馬の紐を外され、以下は飛馬交換から一気にやられちゃう。う~ん、▲66角といい▲28飛といい、最近の天彦さんの強さが現れたような一着でした(^^)。

20150913NHK_佐藤天vs郷田83手▲44歩△同金▲13歩成△同歩▲45歩△同銀▲26桂(83手目盤面図)△同銀▲同飛
 しかしまだまだ続く天彦さんの波状攻撃!今度は桂を補充してからの桂フン狙い。郷田さん、かなり早く指して受けてますが、何で取るかも難しいし、取り間違えると一気に両取りや空き王手が入るので簡単じゃないと思うんですが(^^;)。ちょっとこの辺から、「あら、実はすべての攻め筋を読み切らないといけない受け局面を指し続けている郷田さんは凄いんじゃないかい?」と思え始めてきてました。しかし最後の桂打ち、これも思いっきり狙い筋がありますね、馬を逃げると▲45銀が激痛。なんか、ひっかけだらけの筋を指してくるので、駒落ち将棋の上手の指し手みたいです。

△56銀▲同歩△35銀
 しかし銀桂交換となったところで遂に後手の手番!84手目にしてようやく後手の反撃!!…と思いきや、郷田さん一回受けました。感想戦で郷田さん自身は「どこかで△76歩を入れておきたかった」なんて言ってここを反省していたのですが、いやいやどうして銀で受ける手は見ていてとても納得できたというか、後手はなんとか33の垂れ歩を抜きに行きたいと思うんですが、これが簡単じゃない。金で抜きに行けば後手右辺ががら空きになるので△75角以下が受けにくくなりそう。馬で抜きに行けば今度は▲36飛で利きを集められてヤバそう。というわけで、明確に良くなる攻め筋が見つけられないなら攻めに行くのは勝負手になってしまうので、△35銀で一度守っておくのが最善になる、という判断だったんじゃないかと。

▲25銀△45馬
 この天彦さんの銀打ちの反撃もすごかった!指された瞬間「あっ!!」と声が出てしまいました(^^)。△同馬▲同飛は明らかに悪いし、攻め合いはとてもじゃないけど先手玉が遠すぎるので馬を逃げる一手。しかしどこに逃げるか。郷田さんは45に逃げました。いや、ここは垂れ歩を抜きに行く絶好のチャンスかと思ったんですが、ここでまたしても三浦さんの解説が素晴らしかった。ぼんやりとしか覚えてないんですが、要は△33馬で抜くと▲13香成△同香で歩を補充されてからの▲34歩(銀?)がうるさい、という事みたいです。

20150913NHK_佐藤天vs郷田91手▲36銀(91手目盤面図)△同銀▲同飛
 いやあ…これはマジで天彦さん強いと思った一着。これ、思いつきますか?飛馬交換は先手の得という形勢判断が出来ていなかったら、絶対に思いつかない筋なんでしょうね。だからこれは銀で取るしかないですが、しかし次の同飛車がまたすごい。これも△同角と取ると▲44角が激痛。僕はこれが見えていなかったので、ここで頓死でした(゚∀゚*)エヘヘ。いやあ、よくぞこれだけ際どい局面を思いつくもんだわ、すげえ。

△34歩▲46飛△同馬▲44角△43銀
 ここは逆に郷田さんが凄いと思った局面。結局角を走られることになっちゃうんじゃん…と思いきや、飛車を抜いた瞬間に馬の残る場所が変わっていて、これが68の金に当たっている次第。あああなるほど、これは1段飛車を入れてから馬霧からの銀の割打ちとか、2段飛車から直接馬を斬りに行く手とかにいきなり着手できるというわけか。

▲32歩成△同玉▲11角成△76歩
 天彦さん、角の打ち込みから30手近く狙い続けた▲32歩成~▲11角成が実現!しかしその瞬間に郷田さんの反撃!ここからもすごい将棋が続いたんですが、もうこの時に優劣はついていたんでしょうね。感想戦では後手玉に詰みがあったかも、なんてやってましたが、さすがは詰め将棋が猛烈に強い三浦さん、よくぞあんな金打ちを思いつくもんだわ。。そしてここから100手以上を受け切った郷田さんが一気にまくり、152手にて後手郷田さんの勝ち!!

 いや~、これはメッチャクチャ面白い対局でした!相腰かけ銀で後手が左銀を繰り出しての桂頭攻めは研究したことがあるんですが、うまくいかないと結論していたもので、まずはそこにびっくり。それから天彦さんの驚異の攻撃術と、反撃筋を残しながらそれをすべて受け切った郷田さんの受けの強さにしびれました。やっぱり攻め将棋は先に駒損するので、同等以上の実力の人と対戦すると受け切られて一気にまくり、という結果になりやすいのかなあ。2回戦屈指の好カードは、さすがに名局でした(^^)。郷田さん、強い。。



天彦さん、素晴らしい

dsc_0402.jpg 先日の王座戦第1局は、あまりに素晴らしい将棋だったので、あれから何度も棋譜や動画を見返しています。とにかく羽生さんが凄かったんですが、それとは別に天彦さんに好感を持った対局でもありました。それは投了の時。劣勢でも最後の最後まで粘り、詰めろを逃れ、逆転筋を考えての全力投球。それでもついに必至がかかると、悩み、膝を抱え、ため息をつき…それでも最後には服装を整え、正座し直して、頭を深く下げて大きな声で「負けました!」。。いや~、これは爽やか、清々しく、素晴らしい態度でした!これは見習いたい!!自分がどうこうではなく、相手に対して礼節を尽くす!!天彦さん、負けてあっぱれでした。第2局も頑張ってくれ~、応援してます(^^)/。。

https://youtu.be/f1KK8gBrdB0

第65回NHK杯 阿部光瑠 vs 深浦康市 (角換わり)

 最初の方を少しだけ見ていたんですが、途中で仕事になっちゃって、改めて見た時にはもう終わってました(゚ω゚*)。しかし感想戦で光瑠さんがニッコニコ、一方の深浦さんはぶぜんとした表情。どちらが勝ったのかすぐ分かりました(^^)。でも深浦さんは負けたとはいえ、序盤で深浦さんの方から定跡を離れたので、深浦さんは勝ちに行ったというよりは調べてみたい筋を試したという感じなんでしょうね(^^)。若手ならまた話は別ですが、A級棋士ならこれは正しいNHK杯の使い方かも。


第63期王座戦 第1局 羽生善治 vs 佐藤天彦 (横歩取り)

 王位戦がはやい決着を見たというのに、間髪おかずに王座戦です!そして注目はなんと言っても天彦さんのタイトル戦初登場!!糸谷さんに豊島さんに広瀬さんに天彦さんと、タイトル戦はこの数年で一気に若手の挑戦ばかりになりました。中でも今の天彦さんは異常、A級棋士を片っ端からなで斬り状態(対A級棋士11連勝?)。この無敵天彦さんの強さは羽生さんにも通用するのか。ここに注目です。
 とはいえ、羽生さんは今期すでに3冠、鬼の強さです。その羽生さんですが…うおおお、羽生さん、天彦さん必殺の後手横歩取りを正面から受け止めたあああ!!!いやあ、森内さんも渡辺さんも豊島さんも、天彦さんの後手横歩には警戒しながら組み手争いをするというのに、どうぞどうぞと言わんばかりにやらせちゃったよ。いやあ、これは楽しみ。

◆◆◆◆◆
20150902王座63-1_羽生vs佐藤天_横歩29手 いや~、これも互いに凄い。難解すぎて頭がパンクしそう、こんなの見ちゃったらもう横歩なんて指せないわ。。読みの深さはもちろんですが、形勢判断の根拠にしているものが、プロは僕とは全然違うんじゃないだろうか。29手目盤面図は先手が右桂を外跳ねしたところ。これはちょっと分かるというか、矢倉戦なんかでは僕も時々使います。飛車のコビンを閉じたまま桂を跳ねたいんですよ、きっと(自信ナシ(゚ω゚*)。。

△75歩▲同歩△65桂
 うわ、天彦さん、なんというシンプルな仕掛け!これは僕が先手なら思わず角交換したくなりますが…なるほど、桂馬を2枚跳ねだせるので玉頭が危険すぎるのか。これは先手からの角交換はちょっと嫌ですね。

▲36飛△23銀▲68銀
 お、羽生さんはやはり33を狙いに行きました。それを見て天彦さんは金に紐をつける銀上がり。そしてそのあとの▲68銀は…う~ん、これは横歩でちょくちょく見る筋ですが、何度見ても先手陣の形が悪い気がして違和感があります。

△24飛▲27歩
 まず、先手の▲38銀型のデメリットのひとつは、ひねり飛車にされた時の受け。ここをどう凌ぐかは見たかったので、最初に注目ポイントでしたが…うわあ、羽生さんは最も堅いというか、ある意味では受け一辺倒となる▲27歩でした。桂の跳ねだしを狙うなら▲26歩、飛車を追い返すなら▲25歩、一気に勝負に行くなら▲33角成とおもったんですが…まあ角成は成算が持てなかったらありえない手なので、きっと無理筋だったんでしょうね(疲れていて読みを入れる気力が失せてます^^;)。これは美濃に逃げ込む展開を見据えたものか、それとも強く受けていれば先手良くなると見ているのか…

△88角成▲同金△33桂
 いやあ、今日の天彦さんは積極的というか、常に攻め手を選んできます!ただちょっと攻め急いでいるというか、先手が左辺を守りきれるものだとすると、ちょっと攻めさせられているような気も。う~ん、こう感じるのも、相手が羽生さんだからでしょうか。しかしここでの先手の指し手が難しい。▲82角は角を合わされて消されるだけなので、表から行くとすると▲55角?しかし、成立してるんだろうか…

20150902王座63-1_羽生vs佐藤天_横歩41手▲66歩(41手目盤面図)
 うわああああ、羽生さん、怖すぎる歩を突いたああ!!!いやあ、この歩は考えなくもなかったんですが、玉のコビンが空くし、先手は左辺が異常に不安定なのに、そこに角の打ち込みやら何やらいろいろ呼び込むことになるので、すぐに候補から外した手でした。この形で反撃は持ちこたえられると見ているのか、すげえ。もし本当に持ちこたえられるなら、後手は攻めを綺麗に咎められた事になりますが、いやこれは自分では絶対に指したくない形だな。。

△45角▲46飛△86歩▲56歩△87歩成▲同金
 天彦さん、角を利かせてから先手左辺を乱しに行きました!しかし、手順に▲86同歩を手抜いて▲56歩を挟んだ事で角道シャットアウト(T_T)。ああこれは天彦さん悪いかな、と思いきや…

△34銀▲55角
 おお、狭くなった飛車をいじめに行きました!しかし先手切り返しの▲55角がすげえ。いやあ、ありうる筋はけっこう合ってるんですが、その順が凄い…。先手が考えなくてはいけなかったのは、飛車を渡して大丈夫かという所ですが、普通に飛車取りに来られた場合は△35銀▲33角成△44銀▲24馬の瞬間が銀に当たるのか。いやこれは後手も工夫が必要だぞ…

△77歩▲同桂△86歩▲同金△77桂成▲同銀
 後手、歩を犠牲に再び先手陣左辺を乱しに行ってから…

20150902王座63-1_羽生vs佐藤天_横歩56手▲54桂
 先手激痛の飛車取り、決まったああ!!いや~、やっぱり天彦さん強いわ。左辺の金駒をあれだけ乱されてから飛車を渡すと、もうこれは先手厳しすぎるんじゃなかろうか。厳しいですよね。厳しい…

▲45飛△同銀▲91角成
 …いや~、これ、どうなんでしょうか。結局のところは飛車角交換で、後手は更に香を抜かれて歩切れ。駒台には飛車のみ。一方の先手は飛車角交換にこそなったものの、こと横歩に関しては角の方が使いやすいかも。その上に香得、歩も豊富で、駒台には角桂香歩歩歩歩歩。後手は飛車でどこまで暴れられるかという感じですが、これは容易ではないぞ。という所で夕食休憩。よし、この隙に仕事を進めておこう(^^)。。

◆◆◆◆◆
 さっきの難局を、先手羽生さんが受け切り。うおおおおすげえええええ。で、ここから先手一気のまくりですが、この攻めも簡単には思えなかったんですが実に見事。ほら、横歩△45角戦って、先手は受け切るのも結構大変ですけど、受け切った後の寄せも簡単じゃないじゃないですか、もうあんな感じなのに、なんという綺麗な寄せ。天彦さんも相手の読み筋を外すような受けをしたりして粘るんですが、羽生さんの攻めはまったく切れず。結果、109手にて先手羽生さんの勝ち!!

 いや~、前半戦は天彦さんの攻め将棋、しかしそれを受け切ってからの後半は羽生さんの一方的な攻め将棋。後手横歩取りで快進撃を続け、A級に昇級、さらにA級棋士をなで斬り、そしてタイトル戦にまで登場した天彦さんでしたが、その横歩を「やってこい」とばかりに受けられ、攻めるだけ攻めた後に弾き返され、完膚なきまでに潰されました。羽生さん、強ええええ。。。
 とはいうものの、ブログに書いた29手目あたりから羽生さんの受け潰しが見えてきた61手目あたりまでは難解な局面の連続。天彦さんも羽生さんもすごかった。さすがはタイトル戦、鳥肌が立つほどの素晴らしい将棋でした。ここのところ、大名局が続いていますね。大混戦のプロ野球を見ている暇がありません(^^)。。


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ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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