明日はA級順位戦最終局!!

 明日はA級順位戦最終局『将棋界の一番長い日』です!!しかも・・・どうやらスカパーが無料放送で、タダで見れる模様!!スカパー、ありがとうm(._.)m!!!

 よ~し、今日は仕事を頑張りまくって、明日を完全オフにして将棋を見るぞ~!!

やばいやばい

 時間が無くって将棋の定跡勉強が全然出来ない(TiiT)。。こんな状況、ブログを始めて以来初めてだぞ。このまま、中盤本と詰め将棋だけやってる1年になっちゃいそうな気がしてきた…。

第64回NHK杯 飯塚祐紀 vs 深浦康市 (矢倉▲46銀37桂)

 順位戦に続き、NHK杯もクライマックスに近づいてます(^^)。現在はベスト8、トーナメントでは一番面白いところですね。で、ベスト8までよくぞ勝ち残ったと思ったのが飯塚7段です。飯塚さんの今期B1順位戦での成績はかなり辛い感じで、既に降級が決定してます。こうした中で、ベスト8まで残ったというのは素晴らしいんじゃないかと。そして、今日の将棋も素晴らしかった!!

20120222NHK_飯塚vs深浦_矢倉46銀37桂63手 将棋は矢倉▲46銀37桂戦法。定跡がいい加減な僕ですら覚えている形で60手以上進み、63手目盤面図までたどり着きました。これは有名すぎる形ですね、△23銀~△24歩と弾いてから反撃するんですよ( ̄ー ̄)。と思ったら…

△23金
 えええ~、なんだこれは(゚Д゚;)!!う~んなるほど、駒が節約できるうえに▲33銀の当たりを緩和してるのか。いやあ、金冠ってバックできないから叩かれるのが怖くていつも読みから外してるんですが、これで行けちゃうのか?すごいな…

▲68角△24歩▲13歩△同桂▲15香△14歩▲13桂成
 う~ん、以降の進行は△23銀~△24歩と同じに進むんですね。先手は桂を取られる前にもうひと働きしてもらわないと単なる駒損ですから、考えてみれば当然か。。そして…

△13同金
 おお、ここで変化したああ!!!なるほど、代えて△13同香だと、それこそ▲25歩から金のアタマを叩かれちゃうのか。

 以降は素晴らしい将棋!!NHK杯ですから、深浦さんも深くまで研究した一着というわけじゃなくって、良さそうな手を実戦で試してみた程度なんでしょうが、互いにさすがはプロという面白い将棋。いやあ、B1でボロボロでも、やっぱりプロはすげえ。時間に追われて直接手に行ってしまわざるを得ない場面がいくつかありましたが、そればかりは早指しではどうにもなりませんよね。。時間があったら更に熱戦になったんじゃないかと。しかし最後は深浦さんが素晴らしい踏み込みで先手玉をあっという間に詰まし、112手にて後手深浦さんの勝ち!!A級棋士の終盤はオソロシイ。。深浦さん、ベスト4進出です!

 中終盤の手将棋になってからは、僅かの棋力差だったんじゃないかと思いました。A級とB2でも紙一重なんですね。しかしその紙一重が大きいのかも。点数で言えば51対49の差であっても、それを勝ち負けに換算すると100対0になっちゃう、みたいな。
 しかし、序盤に関しては、紙一重ではないのかも知れません。深浦さん、感想戦であの63手目△23金を「女流が指した手」と言ってましたが、飯塚さんは「ああ、そうなんですか、それは知らなかった」との事。ただでさえ深浦さんの方が上なのに、勉強でも深浦さんの方が上を行っては勝てませんね。。プロの指導対局で「序盤が素人すぎる」と言われてしまったので、これは僕も肝に銘じておこう。。

 それにしても、矢倉の先手は苦難の時代ですねえ。昨日の棋王戦でも後手のフルボッコでしたし…。最近の僕は矢倉を封印しているのですが、▲46銀37桂ばかり指していた僕としては、正解だったかも( ̄ー ̄)。。


第40期棋王戦 第2局 渡辺明 vs 羽生善治 (矢倉)

  第1局は超絶に難解な横歩取りになり、さすがに頂上対決は違うなと思わされた渡辺さんと羽生さんの激突です。そしてこの第2局…の前に、両者は朝日オープンの決勝で衝突したのですが、そこで羽生さんがなんと先手中飛車!!いやあ、羽生さんの先手中飛車なんて初めて見たよ…。で、その将棋の両者の指し回しがやっぱりものすごい。羽生-渡辺戦は、現在の黄金カードですね(^^)。

20150221棋王40-2_羽生vs渡辺_矢倉35手 で、この第2局。棋王戦は5番勝負なので、ここで落とすと羽生さんは後がなくなるので、ここは絶対に取りたいところ。そして将棋は…おおお、相矢倉です!!序盤での後手渡辺さんは、はやめに△85歩を決める形。一方の羽生さんは…うわ、歩を27に保留したまま▲46銀と出ました(盤面図35手目)!つい数日前、YouTubeで古いタイトル戦をバシバシ眺めていたのですが(もうなんだったか忘れた^^;)、そこで「最近は矢倉で▲27歩を保留したままの形が出始めていますね」なんていう解説を見ました。あれ?中原さんが解説だったかな?というわけで、キャリアのある羽生さんにとっては、これもストックにある戦い方なのかも。

△45歩▲37銀△53銀
 当然のように銀を下げさせられて…

▲48飛△44銀右
 しかし△45歩によって46の地点が争点になるので、そこでの戦いを狙って▲48飛!これは部分的な手筋ですが(僕はこの反撃方法しか知らない^^;)、先手は桂が捌きにくい気がするなあ…。で、渡辺さんもそれに応じるべく、右銀を4筋方面に使いに行きます。

▲15歩
 後手からの仕掛けがないので、先手は良く出来る所まで駒組みを進めておくわけですね(^^)。で、4筋の戦場が膠着状態になるようなら、角あたりの香を浮きつつ飛車を1筋に振り直して端攻めも見てる…みたいな感じかな?先手はそれでいいですが、怖いのは後手。先手からは▲46歩があるので、付き合って△96歩が間に合うかどうか…

△52飛
 おおお、渡辺さん、動いたあああ!!!
棋王、現在絶賛開催中の王将戦でも激しい順を選んで大暴れですが、ここでも積極的な手に踏み込みました!しかしこれは羽生さん、香あがりを待たずに仕掛けのでは?!

▲46歩△同歩▲同銀△45歩
 先手としては飛車先を軽くしておきたいというので、ここは当然。で、▲37銀と戻して膠着状態にして、狙いの端攻めかな…

▲45同銀 (47手目)
 うおおお、羽生さん、踏み込んだあああ!!!
マジか、香がまだ避けてないし、後手の飛車が88にいるわけでもないので角の打ち返しも出来ないし、香を外されても4筋が速いなんて事があるのか?

△19角成▲44銀△同銀
 あ~あ、メチャクチャだよ、なんか俺が指し手る将棋みたいだな(^^;)。でも、史上最強の羽生さんが指してるんだから、なんかすごい狙いがありそう…

▲41銀△42飛▲32銀成△同玉
 そうそう、後手を持って相矢倉を指してると、この割打ちをよく食らっちゃうんですよね(^^)。そうか、渡辺さんでも喰らうんだし、食らってもそこまで響かないから、あんまり気にしすぎる事もないのか。(*追記:局後の感想戦によると「形勢はさておき▲4五歩としたほうがよかった。本譜は銀銀香を持たれて反撃が厳しかった」んだそうで。いやあ、この割打ちをした方が悪いという事があるのか!将棋は奥が深い…)

▲45歩
 いやあ…はっきりいって先手の無理攻めかと思ってたんですが、これはけっこういい勝負じゃないかい?先手は後手の馬を消して手番を渡してから一回受けるんでしょうけど、後手もそのまま攻めを繋げるのは難しそう。なんといっても飛車先が重いし、玉形を薄くされ過ぎた感があります。

 しかしここで僕は出かけなくてはならなくなりました(^^)。休んじゃおっかな…いやいや、そういう事をしてはイカン。今日中に帰ってこれるといいんだけど…。ああ、将棋関係の仕事に就職する方法は無いものか。。

◆◆◆◆◆

 なんとか日付を跨がずに帰ってきた(^^)!!さ、どうなったかな…え、96手で勝負がついたのか?!という事は、やっぱり羽生さんの47手目▲45同銀は無理攻めだったのかなあ。。

20150221棋王40-2_羽生vs渡辺_矢倉60手 しかし、ちょっと気になった指し手が。盤面図は先ほどから少し進んだ60手目で、渡辺さんが角を打ち込んだところです。この角の打ち込みは絶品、カッコ良すぎる!!どうして△28角みたいなどう考えたって悪くなさそうな手がすぐに見えるのに、そうでない難しい指し手を思いつく事が出来るんだろうか。この手が見える人って、どれぐらいいるんでしょうね。信じられん、プロってやっぱりすごすぎる。勝手な想像ですが、なんかこの一手で羽生さんが痺れちゃったんじゃないかという気がします。というのは、次に羽生さんが指した手が…

▲35歩
 棋譜中継の解説には「手筋の受け」とありましたが、それって△同角とすると角が抜かれてしまう場合の話であって、抜かれてしまうから仕方なく△同歩になって、一瞬だけ角の利きを消せるという事ですよね?この場合、別に△同角で何でもないんじゃ…

△同角
 ですよねえ…。こんなウッカリを羽生さんがするわけないんで、つまりこの時点で羽生さんには指す手がなかったんじゃないかと。だからやっぱり問題は、60手目の渡辺棋王の角の打ち込みが素晴らしい好手で、それが見えてなかったんじゃないかと。ああいう手を指されたらどうしようもない。で、こうなってみると、飛車の逃げ場所が難しくなった理由は、たしかに羽生さんが言うように銀の割り打ちをしたが為に後手の駒台が香銀銀とリッチになったからなんですね。

 これで棋王戦は渡辺さんが連勝、はやくもリーチです!しかも次は渡辺さんの先手番、渡辺さんは矢倉を避けてくるだろうな…。さすがは冬将軍、この時期はべらぼうに強いです。。棋王戦は渡辺さんの防衛が濃厚になった気がします。


第73期順位戦 B級1組 12回戦

 昨日はB1順位戦。残すところあとわずか、昇級争いも降級争いもものすごいデッドヒートとなっております!既に佐藤天彦さんのA級昇級と飯塚さんのB2降級は決まっていますが、残りひと枠はどうなるか。特に昇級争いはとんでもない事になっていまして、誰が勝つと誰がヤバくなり…みたいな相関関係がめっちゃくちゃ面白いです(詳しくは前に書いた記事を見てね^^)。簡単にいうと、屋敷さんと木村さんがちょっと有利、次いで山崎さん、ギリギリで橋本さんと松尾さん、という感じなのですが…

山崎隆之 ○-● 豊島将之
 山崎さん、男を見せたあああ!!!タイトル戦にも登場し、電王戦でコンピューター相手に圧勝した若手超強豪の豊島さんを圧殺です!!いやあ、実は豊島さんが勝つと思ってましたよ、僕は(* ̄ー ̄)>…。次の13節は山崎さんの抜け番なので、これで山崎さんの今期は終了。8勝4敗の好成績で、他の人の成績次第ではA級昇級があり得る展開ですが、さて他の対戦は・…

橋本崇載 ○-● 飯塚祐紀
 橋本さんも男を見せたあああ!!!しかし…橋本さんは順位が山崎さんより低いため、次の最終戦を勝っても山崎さんを上回る事が出来ず。橋本さん、今期の昇級は消えましたが、来期は上位ランカーでスタートを切る事が出来るし、なんといっても今期はNHK杯優勝の目も残ってます。ハッシー、来期の大ブレイクを目指して頑張ってくれ~!!

松尾歩 ○-● 丸山忠久
 松尾さんも男を見せたああ!!!しかしこれも山崎さんより順位が低い事が祟り、最終戦に勝っても昇級ならず。う~ん、松尾さんは強いんだけどB1でトップを取るだけの力は無いという感じなのかなあ。一方の丸山さんですが…あ、あら?なんか4勝7敗になっちゃってないかい?僕は、丸山さんはA級にいないとおかしい棋士だと思ってるのですが、それどころかB2降級の目まで出てきちゃったような気が…

屋敷伸之 ○-● 木村一基
 本日の大一番、昇級戦線、天下分け目の直接対決です!!屋敷さんが勝てばA級昇級が決定、木村さんが勝てば昇級は最終戦までもつれ込みます。木村さんの強さは、タイトル戦で羽生さんを追い詰めたところで再認識させられました。あの矢倉シリーズは凄かった…。また、この前の王将戦第1局の解説とか、NHK杯の対森内戦での感想戦でも、ものすごい読みの深さだったしな。。というわけで、脂がのりまくっている感じなので、木村さんが勝つんじゃないかと思ってました。しかし、横歩取りになり、先手屋敷さんが玉を68にあがり、後手の木村さんから角交換!!いやあ、定跡ではありますが、現在の流行形とは違う方向にうまく誘導され、天才肌屋敷さんに乱戦模様に引きずり込まれてしまいました。これは木村さんヤバい予感がしたんですが、逆に言えば、屋敷さんは先手なら研究将棋にさえ引きずり込まれなければ勝てると思ってる気がする。そして…屋敷さんの勝ち、これで屋敷さんのA級昇級が決定です!!う~ん、屋敷さんって、中盤から終盤に踏み込むところが異常な切れ味というか、本当に天才肌なんだなと思います。棋風が羽生さんとか全盛期谷川さんに似ている感じ。屋敷さん、昨期の後半から今期前半は大スランプで連敗につぐ連敗だったんですが、スランプを抜けてからは怒涛の強さ!!屋敷さんがA級にあがるというのは、実力からしたら当たり前のことかもしれませんね。

畠山鎮 ○-● 村山慈明
 一方の降級戦線です。畠山さんは勝てば残留を決められる大事な一戦。そして…畠山さんの勝ち!!いやあ、今日は昇級戦線も降級戦線も、ここが山という戦いを挑んだ棋士さんが軒並み勝っていますね。もう、気合の入り方とか、ここ一番での研究手とか、渾身でぶつかっているのかも知れませんね。しかし、この将棋なんかを見ると、やっぱり終盤力があるというのはメチャクチャでかいな…と思わされてしまいます。いやあ、この寄せは相当なものですよ。。

藤井猛 ●-○ 谷川浩司
 畠山さんが抜けたとなると、この両名はかなりピンチです。しかもここで藤井さんが勝つと丸山さんも道連れでピンチ。ここで藤井さんは切り札の先手角交換四間飛車。そして…あああ、藤井さん、受け間違えたあああ!!これで谷川さんの残留が決定、藤井さんはB2に降級です。う~ん、藤井さんの序盤は本当に素晴らしくて見ていて楽しいので、何とか残留してほしかったなあ。。将棋界の為にも、序盤の開拓者は上の方で戦っていてほしかったっす(解説つきの棋譜を見にくくなるからね( ̄ー ̄))。一方の谷川会長は、今期始まってから連敗につぐ連敗、こりゃ一気にB2降級コースだな…と思っていたら、終盤に来て3連勝という怒涛の粘り。さすがに一時代を築いた超一流棋士だけの事はありました(^^)。

 これで今期B2は最終節を待たずに昇級と降級が決定!昇級は佐藤天彦さんと屋敷伸之さん降級は飯塚祐紀さんと藤井猛さんです。 来期B1は、上から阿久津さんが来て、もうひとり三浦さんか郷田さんか森内さん(!)とかいう凄いのが来て…という事になるので、またもや激戦のクラスになりそう。万一、森内さんが下りて来たりしたら、他の棋士はたまったもんじゃないだろうな(ーωー;)。。

『木村一基の初級者でもわかる受けの基本』

KimuraUkenokihon.jpg 仕事が大変で、序盤定跡の勉強が進まなくなってしまいました(+◇+、)。そうなると毎日の将棋の勉強が詰め将棋ばかりになってしまい、変化がなくって生活に艶がなくなってきてしまった。。というわけで、気分転換に受けの本を読んでみました。それが、これ。受け将棋の代名詞でもある木村さんの書いた、受けの本です!

 この本、受けを終盤、中盤、序盤に分けて書いています。終盤の方が「どうなれば良くてどうなれば悪いのか」の判断がしやすいので、終盤が最初の章。かなり基本的な所から丁寧に説明されていました。内容は「合駒か逃げるか」とか、「大駒を呼び込んでから当てて弾く」とか、かなり初心者向けです。僕が思うに、3~4級ぐらいまで来ている人は、もうこの本を読まなくてもいいと思います。しかし、初級者の人にとっては、これはすごくいい本なのではないかと思いました。例えば、香を使った寄せを凌ぐときに、中合いの歩を打って香を呼び込んでから玉を脱出させる手筋って、ありますよね。これ、上級どころか中級ぐらいでもほとんどの人は指せると思うのですが、ただ、ぼくはこの躱し方をどこでどうやって学んだのか、よく覚えてないんですよね…(^^;)。。で、こういう如何にも有名な受けの手筋や、合い駒か早逃げかといった判断の仕方などを、すごく分かりやすく整理してくれています。整理してまとめて書かれているという事は、覚えやすいという事でもあるわけです。というわけで、初級者の人で、すぐに詰まされちゃうという人には、素晴らしい本かも。うちの妻はなかなかうまくならずに将棋を嫌いになりかけているようなんですが、この本を見て「だれ、このハ〇のオッサン」とパラパラと読み始め、「あ、これぐらい絵がいっぱいあったら読めるかも」と楽しそうに読んで、「この本、すごく分かりやすい」と言っておりました(^^)。というわけで、7~10級ぐらいを突破できずに悩んでいる人には最適かも知れませんね。

 それから…さすがは木村さん、語り口調が軽妙で面白いっす。例えば、63ページ。そろそろ読むのをあきてきた辺りで、こんな記述が。「またもや絶体絶命です。うんざりせずに考えましょう。」やめてくれ、お茶吹いちゃったじゃないか(^^;)。。


第64期王将戦 第4局 郷田真隆 vs 渡辺明 (角交換四間飛車)

 郷田さんが1本返し、2勝1敗となった王将戦。ここで郷田さんが先手番の巡り合わせ、これは郷田さんに流れが来たか?そして後手番の渡辺王将は…うおお、角交換四間飛車だあああ!!!そういえば渡辺さん、数日前の朝日杯オープン戦の決勝で、羽生さんに先手中飛車をかまされてました。後手番対策でせっかく指し始めた振り飛車のようですし、色々と思う所があるのかも知れません。

20150216王将64-4_郷田vs渡辺_後手角交換四間24手 盤面図は24手目。後手は飛車を2筋に振り直して向かい飛車、先手は向かい飛車を迎え撃つ好形▲46歩36歩47銀。後手は△44銀と上がったからには△35歩▲同歩△同銀▲36歩△44銀で一歩を手にしてから駒組み、そして捌きにいくのが本筋かと。一方の先手の問題は自陣の囲いで、先手はなんとか戦場を膠着状態にしたまま玉型を整えに行きたいところじゃないかと。僕が勉強したのは矢倉で、振り飛車が迂闊な手を指してくれれば▲66角でお疲れ様、振り飛車が右辺の戦いに夢中になってくれるならそのまま玉頭位取りにシフトしてべシャッと潰してしまう感じ( ̄ー ̄)。でも、うまく行かないと、矢倉で横からの攻めを凌ぎ続けるのはきついんですよね。。

▲86歩
 うおおお、銀冠に行くのか?!いやあ、もし銀冠が間に合って抑え込めたり出来るなら、居飛車にとっては最高の展開ですが、そう簡単にはいかないだろうな…。本当に間に合うのか?これは注目。。

△35歩▲同歩△同銀
 やっぱり後手の最初の目標はこれ。一歩を手に入れに行きます。

▲77角
 おお、郷田さん、▲36歩より先に角を打ったあ!やっぱり角交換からの逆棒銀系の将棋にはこの反撃ですよね(^^)。でも、▲66角じゃないのか。僕は『角交換四間飛車 徹底ガイド』で勉強したもので、▲66角だとばかり思ってましたが…ああなるほど、銀冠狙いだから、角を合わされて相手から角交換して来たら、手順に桂を飛べる分だけ得という事かな?また、なんで▲36歩よりも先に角を打ち込んだんだろう?先に▲77角△44角▲同角△同銀の交換が入れば、歩を打ち込まずに駒台に残しておけるという事かな?いやあ、△32飛があるから結局は歩を使わされることになるとは思うんですが、プロはすごく細かいところまで神経を使うんだなあ。尊敬しちゃいます。

△44角▲同角△同銀
 うおおお~、いつもこのブログで予想を外しまくってますが、今回は当たったああ( ̄∀+ ̄)!!プロの解説の方で、手が当たるかどうかを気にする人がいますが、あれって外したって全然悪い事じゃないと思っていたんですが…それでもアマがプロの手を当てると気持ちがいいものですね(^^)。

▲87銀△32飛▲36歩
 郷田さんはここで銀冠の完成を急ぎ、渡辺さんは△32飛の合駒請求で郷田さんに一歩を使わせます。う~ん、銀冠狙いであること以外は、かなり定跡書通りの狙いと進行です。ここで後手は飛車を2筋に戻すんですよ。僕は勉強したから知っているのですよ。今日は手が当たりまくるのですよ( ̄ー ̄)。

△31金
 思いっきり外したぜ、もう将棋見てるの止めて確定申告しに行こうかな。それにしても、ここで一段金か!!だって、△22飛という部分的な手筋は2筋の攻防戦を考えての事であると思うので、もし違う手が利くとすると、定跡が更新されちゃうんじゃないかい?アマから見ると飛車先の歩を交換できちゃうから先手が思いっきり得したように見えるんですが、これは渡辺さんが定跡を更新する研究を披露したのか、あるいはやらかしちゃったのか…

 しかしここで郷田さんが長考。普通なら即指しで▲24歩と行きそうなものですが、ここで時間を使うという事は、多少得するとかじゃなくって、一気に良くしてしまおうと考えているんじゃないかと。

 …1時間ほど経過しましたが、郷田さんに指す気配ナシ。というわけで、この隙にちょっと確定申告に行ってまいります!!将棋見ながら書類を作っていたもので、記載漏れしてないといいなあ(^^;)。。

◆◆◆◆◆◆

 というわけで、続きです。結局、郷田さんは2時間以上考えた末に…

▲24歩△同歩▲同飛
 ですよねえ…。郷田さんは「なんでもない所でいきなり長考して、挙句に普通の手を指す」なんて言われてますが、まさにそんな感じ。しかしこの一手の間にプロの方々がどんどん深い読みを入れていき、意外に先手簡単ではなさそうな感じだったようです。
 実際の最善手ではないかも知れないけど、数時間で結論を出すのは大変に難しい手というのは実際にあるみたいです。例えば、去年の何かの棋戦の▲中村太-△深浦戦もそんな感じでした。角換わりで深浦さんが指した新手は、先手が正しく応手すれば先手良しだったみたいです。ところがその最善手を見つけるのは非常に困難で、中村さんは長考で大きく時間を使わされた上に(なんか、2~3時間使わされた記憶がある)、あげくに最善手を指す事が出来ず。結局中村さんはその一手に沈んだのですが、しかしその新手が以降に指されたかというと、私はお目にかかってません。つまり、その一戦のためだけに用意された泥沼流の手であって、応手がばれたら2度と使えない。
 郷田さんは2時間も何を考えていたのか。僕はだんだん、今回の勝ち負けよりも、今後同じ手を食らった時にはどう指すのが正解なのかを、対局中に研究していたんじゃないかと思い始めてしまいました。いやあ、僕は対局中にどうしていいか分からなくなってしまった局面は宿題にして持って帰る事が多いんですが、結局持って帰ったっていつかは自分で考えなきゃいけないんだし、だったらその時に考えて結論を出しちゃった方が、たしかに時間の効率は良いかも。いやあ、将棋の勉強時間に制限を持ってしまっている僕にとっては、この長考はハッとさせられる一幕でした。

20150216王将64-4_郷田vs渡辺_後手角交換四間48手 で、この後どういう事になったかというと、注目していた先手銀冠はやっぱり間に合わず。う~ん、渡辺さんの方針としては、銀冠に来たら組まれる前に暴れてしまう狙いだったんでしょうね。この渡辺さんの狙いはある意味で功を奏していて、48手目盤面図の段階では、僕は後手の方が良いんじゃないかと思っていました。後手は美濃にガッチリ組めて、飛角銀が攻撃にバッチリ参加できてる。先手は玉が薄く、多少駒得をしたとしても龍を作られたら危ないんじゃないかと。というわけで、僕はここで先手が勝負できる形を作りに行くなら、▲43龍△42金▲45龍…みたいにして、とにかく一段金を吊り上げてから飛車交換に持ち込んで、改めて▲22飛みたいな手が十字飛車になるようにして美濃崩しに持ち込む事を考えてました。しかし△42金に代えて△42歩なら?△36銀なら?△22飛▲23歩なら?いずれにしても、こうやって後手の左辺を崩さないと、先手の攻めが完封されてしまうと思ったんですが、しかし郷田さんは…

▲28龍△26歩▲66角
 いやあ、まともに付き合いに行ったよ…。しかもこれ、後手の攻撃を受け切りつつ、反撃の糸口を作ってしまったんじゃないかい?いやあ、僕は中盤がヘタクソなんですが、こういう所で乱暴に行かずに丁寧に行けるのは凄い…

△44歩▲16歩
 うおお、郷田さん、後手が放った攻防の角を咎めに行ったああ!!ひと目△36銀で飛車角が捌けてしまうので後手よしになるかと思いきやとんでもない、ここからメッチャメチャ面白い大熱戦に!

 後手は駒損と引き替えに龍を作って捌き将棋に持ち込みますが、何と郷田さん、あの玉形から守りきってしまう!!しかも2筋の龍を残して桂香をひろわせない。渡辺さんも拾った金駒を打ち込んで角を拾い返し、僕ならその一手でギャフンと言ってしまいそうな龍を消す銀打ちなんかもバシンと指す。しかし郷田さんは龍交換に行かず、双方が敵陣に龍と馬を作り合う展開!で、郷田さんはついでにと金まで作ったんですが、玉型は渡辺さんの方が上。いやあ、これで釣り合っているのか、すげえ。。こうなるとどちらが良いのか、僕には全然分からないぞっと(^^;)。。千日手になりそうな所を郷田さんが打開(!)し、どう寄せるかという所で自陣に手を入れて手裏剣を封じ…一手ごとにドラマが生まれるような、プロ将棋の神髄といった対局になりました。なんというか、がんばって将棋の勉強をしてきたもので、部分的に指したい手とかは、昔よりは少しは見えるようになってきたんです。問題は、いつ、どの順でそれを指すかという事。ここで形勢判断とか手数計算とか攻防手とか合駒請求とかいろいろ挟まるわけですが、このジャッジがプロは凄すぎる。終盤は、マジで一手ごとに「ここで受けるのか」とか「歩を垂らすのが先なのか」とか、両者の読みに唸らされるばかり。最後には典型的な美濃崩しが決まり、113手にて先手郷田さんの勝ち!!

 いやあ、終盤で渡辺さんが馬をぶつけに行った所は、そこで郷田さんが付き合ってくれなかった時点で勝負ありだったんでしょうね。あそこは、ここまで角交換振り飛車の指し方だったのが、いきなり居飛車本格派の指し方みたいになってしまったみたいで、やっぱりオールラウンダーになるというのは簡単じゃないんだな、と思いました。とはいっても、じゃあ代えて△65香みたいな手がどうだったかと言われると、まったく分からないんですが(^^;)。でも、それだって郷田さんが手抜いたから「あ、先手は勝ちを見切ったな」と分かったんであって、郷田さんが馬を消しに行けばやっぱり「渡辺さんはよくあんな手を思いつくな」と思ったんでしょうしね。もう、それぐらいに面白い将棋でした!!
 これで王将戦は2勝2敗の五分に戻りました。いやあ、王将戦がこんなに面白くなるとは思わなかった。しかも、渡辺さんは、同時に棋王戦での羽生さんも相手にしなくてはなりません。初の名人挑戦がかかったA級最終戦ももうすぐです。渡辺さん、けっこうきつい状況になってしまったかも…。


第40期棋王戦 第1局 渡辺明 vs 羽生善治 (横歩取り)

 昨日は色々ありまして、今ごろ昨日の棋王戦第1局の棋譜を見ています。いやあ、タイトル戦の棋譜中継はプロの解説つきなので、本当にありがたいです。しかも今回は居飛車党実力者の屋敷さんの解説という事で、至れり尽くせり(^^)。将棋自体は横歩になっていたんですね。なんか、タイトル戦で横歩を見るのは久しぶりな気がする。

20150211棋王40-1_渡辺vs羽生58手 ろくに定跡も知らないながら横歩を指しまくっていた時期があるんですが、最近は「横歩にならないといいな」なんて思いながら指している時があったりします。理由のひとつは、まとめ切れなくなっちゃう事とか、どちらが良いのかの検討すらつかない事があるから。この将棋もそうで、僕にはちょっとハイレベルすぎて、かなり訳がわかりませんでした(^^;)。
 例えば、58手目盤面図。これ、一体どちらが良いんでしょうか?僕には難解すぎる…。もし自分が先手だったら、ここで何を考えますかねえ。玉形は明らかに負け、攻めは1筋端攻めか、横歩の王道の91の香を歩で叩いて吊り出して角の成り込みを狙う、という所でしょうか。しかし1筋方面は後手からの反撃も怖そうだよなあ…。
 じゃ、自分が後手だったら?アマでもひと目おっかないと思うのは、やっぱり香を吊り上げられての角の成り込み。というわけで、もし▲96歩と突かれたらそれを防ぐ手だてはもうないので、そこで手抜いて速い反撃という事になるんでしょうが…どうやって反撃する?いやあ、これはマジで難しい。というわけで、玉型の優劣はあるにしても、ここでの形勢判断の多くは56に座っている角が働くかどうか、という点になってくるんでしょうか。角が働くなら先手有利、角が捌けないようなら後手よし、みたいな感じ。もしそうなら、後手は56の角を咎められれば優勢に持ち込める…みたいな方針が正しいのかな?でも…どうやって咎める?他の方針としては…駒台の角を打ち込むならひと目△18角~△36角成が見えますが、仮にそうしたとして、その馬は働くんだろうか?△18角 ▲26飛△25歩…あ、だめだ、▲25同桂で、むしろ先手からの攻めを誘発してしまうわ。

▲19飛
 おお、渡辺さんはその△18角を消しつつ1筋端攻めを貫徹する手を選びました!なんか、これですぐに良くなるという気はしないけど、狙いがふたつあるのでなかなか良さそう。でも、取りようによっては中央に据えた角を活用しに行ける手ではないので、指し手に困ってひねり出した手とも取れるのかな?

△54歩
 うおお、すげええええ!!!いやあ、先手の角を咎める事が出来れば後手よくなるんじゃないかという方針は、僕なんぞでも立てる事が出来るわけですが、しかし中住まいとか中原囲いみたいな薄い玉形の玉頭を自ら薄くする△54歩なんて、よほ自分の読みに自信がないと、怖くて指せないだろう(康光さんなら躊躇なく指しそうですが^^;)。しかも…ここからどうやって角を追うんだ?アホな私には想像すらつきません(・ω・)。

▲29飛
 え?手待ち?…いやあ、羽生さんが手を進めて攻撃態勢を築いているので、これは渡辺さんが迷っているように見えたんですが、どうなんでしょうか。もしこの手待ちが有力な指し方だというなら、恐るべき大局観という事になっちゃいそうです。

△33桂▲68玉
 羽生さんは反撃を中央に集め、渡辺さんはここで玉を囲いに行きました。いやあ、僕は羽生さんや渡辺さんよりも1億倍ぐらい弱いのは当然ですが、それにしてもこれは渡辺さんが方針を立てられずにまとめられないでいるように見えるなあ。やっぱり、横歩ってこういう相手の大駒を捌かせない展開になると、プロでもまとめるのが難しくなっちゃうのかなあ。

 まあこんな感じで、僕にはマジで難解極まる将棋でした。。最終的には、横歩によくある「強引に攻めようとしたら逆襲されて一瞬で形勢が傾いてしまった」みたいな展開になり(^^)、103手にて先手渡辺棋王の勝ち!「攻めたら負け」だったという意味では、実は手待ちはあり得る手だったという事か。信じられん。冬の渡辺さんの強さは信じられん。

 いや~、ネット将棋を指しまくっていた頃は、こういう複雑な局面になる将棋が結構好きだった筈なんですが、最近仕事で疲れまくっている頭には、この将棋は難しすぎました。しかし、棋界の頂上対決に相応しい超ハイレベルな将棋であった事だけは確か。こんな複雑な局面を作られたら、どっちを持っても何を指していいのか分からないっす(^^)。



棋王戦開幕!!の前に…

 今日は棋王戦!このために仕事を頑張り、今日は丸一日オフにしました!しかし朝まで頑張ったためにやはり寝坊、そして早急に出さなくてはいけない郵便物が残ってしまった。まあいいか、仕事場に缶詰めになってたもので(何日も職場に泊まっていた^^;)、健康の為にも散歩がてら2駅先の本局まで歩いて、棋王戦は夕方から見よう。しかしここでちょっとした事件が。

 ひとりで散歩はつまらないので妻を誘い(妻はものすごく付き合いがいい^^)、一緒に郵便局まで歩いたのですが、その帰り道、杖をついたおじいさんが「〇〇駅はどちらか分かりますか?」と声をかけてきました。しかしその駅、方向が全然違う上に、何駅も先でかなり遠い。最初は一緒に歩いていたのですが、日が沈み始め、あたりが暗くなってくると…
 おじいさん、途端にかなり足取りが怪しくなった。車が来ているのに道に飛び出しそうになるし、ほんの少しの段差でもすぐにつまづく。訊けばお年は92歳、緑内障の鳥目のようで、更に午前から散歩を始めたとの事。うわあ、もう何時間も迷っていたのか、92才で6時間も歩くのは相当きつかったろう…。

 車を取りに戻っておじいさんを送る…肩を貸す…色々してあげたかったんですが、おじいさんはこちらからの提案を概ね拒否。きっと、「迷惑をかけたくない」という気持ちと、「年寄り扱いするな」という気持ちのミックスなんでしょうね、気持ちは大変よく分かるのですが、これは困ったぞ…。そのうち、おじいさんが転倒してしまって鼻血が止まらなくなる。う~ん、どんなに拒否されてでも肩を貸すべきだったか。このあたりの最善手の選択はマジで難しかったです。

 結局、「このおじいさんが歩いて帰るのも、タクシーに乗って自宅住所を伝えるのも難しい。ヘタしたら病院に行く方がいい可能性すらある」という僕の独断で、おじいさんに悟られないようにお巡りさんを呼び、おじいさんをお願いする事に。

 そんなわけで、僕が家についたのは夜になってから。その間も仕事のメールが大量に来ていて、返事するだけで手一杯。今ようやく中継サイトを覗いたところですが、棋王戦はとっくに終わってた(^^;)。まあいいや、棋王戦より人間の方が重要だ。お巡りさん、おじいさんを無事に送ってあげてくれただろうか。

 というわけで、既に棋王戦の棋譜を追う元気がありません。明日にでもチェックするか…いや、明日はまた大量の仕事が待ってるぞ。う~ん、困った。

16時間半の対局って

 仕事の合間を縫って、見落としていたプロ将棋の棋譜を見ています。今は午前5時半、棋譜を追っている場合じゃなくってとっとと寝るべきなんだけど…A級順位戦の行方-深浦戦が面白い!それにしてもこの将棋、16時間半超の271手って事は…順位戦の持ち時間は6時間なので、4時間半以上も一分将棋で指していたのか。すげえ。でもそうなると、4時間半の間、トイレも離席も出来なかったって事だよなあ…。こんな将棋、勝った行方さんはいいけど、負けた深浦さんはたまったもんじゃないだろうな(^^;)。

第73期順位戦 A級 8回戦

 大混戦のA級順位戦!場合によっては8人プレーオフの可能性まであるレース展開となってきましたが…仕事で見れなかった(=_=)。今は翌日の9時半過ぎですが、今ごろ帰ってきて結果を知った始末です。う~ん、本業が忙しくなるのも考え物だな…。

郷田真隆 〇-● 森内俊之
 郷田さんは順位が8位の上にここまで3勝4敗。もし同率でケツ2になったら頭ハネで降級の目が高かったと思うのですが、見事勝利!!今期の郷田さんはなかなか調子があがりませんが、しかしタイトル戦にも登場しているし、そう簡単には崩れませんね(^^)。実は、もっと早く郷田さんの降級が決まっちゃうかと思ってたんですが、そこから連勝して粘ったのが素晴らしい。一方の森内さんは3勝5敗、これはかなりまずいですよ…。まさか、名人陥落から一期でのA級陥落もあるかも知れません。
 ところでこの将棋、ただいま棋譜をざっと見たんですが、ものすごい相掛かり戦。僕は相掛かりを全然勉強できていないので、どこまで定跡なのか全然分かりませんが、最初の駆け引きから先手郷田さんが棒銀に踏み込むまでも相当色々な駆け引きがある。その後も後手森内さんが横歩を取った瞬間に先手から角交換、森内さんの反撃を郷田さんが切り返し…みたいな感じで、かなり壮絶。いやあ、互いに調子があがらない同士と言いつつ、双方ともにこの強さ!やっぱりプロのA級棋士は凄いわ。。

久保利明 ○-● 阿久津主税
 うおお、久保さん勝ったあああ!!!これで6勝2敗、トップ集団に残りました!久保さんはタイトルを何度も取った棋士さんですし、しかもA級棋士では唯一の純粋振り飛車党。もし名人戦で対抗形の将棋を見る事が出来るたらめっちゃくちゃ楽しそうです(^^)。というか、僕が将棋を見始めてから、純粋振り飛車党の人がタイトル戦を戦ったのは一度も見た事がない…。それにしても阿久津さん…さ、最終戦は頑張ってください…

三浦弘行 ●-○ 渡辺明
 ここで三浦さんが渡辺さんを倒すと面白い事になると思ってたんですが…渡辺さんやっぱり強いわ。今期順位戦は3連敗スタートで振り飛車まで指しちゃってどうなっちゃうのかと思ってたんですが、以降は怒涛の5連勝で5勝3敗!最終戦まで名人挑戦の可能性を繋ぎました!いやあ、羽生vs渡辺の名人戦が実現したら、熱いですねえ。僕は子供の頃にプロレスが好きだったんですが、とうとう猪木vs前田という新旧の実力者同士のタイトル戦は実現しませんでしたからね、そういう事のないように祈るばかりです。一方の三浦さんは3勝5敗。これは最終戦の広瀬戦を落とすとB級降級が確定してしまいます。ピンチ。

佐藤康光 ○-● 広瀬章人
 うああ、広瀬さん、負けたああ!!初A級なのに見事に勝ち星を重ね、名人挑戦に結構食らいついていたんですが、ここに来て連続で先輩方の手厚い洗礼を食らってズルズル後退、5勝3敗です。最終戦まで名人挑戦の可能性を繋ぎましたが…もし3名以上のプレーオフになったら、パラマス方式のトーナメントなのかな?もしそうだとしたら、順位が低い広瀬さんは結構しんどいことになりそうだぞ。。

行方尚史 ○-● 深浦康市
 深夜2時過ぎまでやっていたらしいこの対局。なんと271手まで及んだ末に、行方さんの勝ち!!いやあ、行方さんの将棋って、個人的には凄く勉強になるので大好きなんですが、6勝2敗で見事にA級首位をキープしました!深浦さんはここに勝てば何とか名人挑戦の望みをつなげたのですが、これで名人挑戦が消えました。大熱戦だったようなだけに、これは無念だったのでは。今期は順位戦で好調だったんですが、ここに来て連敗してしまったのが痛かった。

 というわけで、2敗をキープした人が出たので、8人プレーオフの可能性はここで消えました。ちょっと残念ですが、まあそんな事が起きる方が稀だったので、仕方がないですね(^^)。それでも3敗棋士までは可能性があるという事は、4人プレーオフの可能性があります(それもけっこうすごい気がする)!で、現時点で2位の行方さんと久保さんが有利かというと…最終戦での行方さんの相手は森内さん、久保さんの相手は渡辺さんです。いやあ、A級に楽な相手などいないわ、どっちも負けるような気がしてならない(^^;)。なんでだろう、特に行方さんが森内さんを破る姿が想像できない。。
 追う3敗棋士で生き残ったのは渡辺さんと広瀬さん。渡辺さんは、森内さんや羽生さんのような極端な振り飛車キラーではなかった気がするので、最終局の渡辺vs久保もちょっと想像がつきません。最終戦で先手番となる渡辺さん、この運をモノにできるか。そして、広瀬さんの最後の相手は三浦さん。いやあ、三浦さんは降級のかかる一番となるので、残るひと月はすべてこの一戦のために費やしてくるでしょうから、これに勝つのも簡単じゃない気がします。
 一方の降級戦線は、3勝5敗の森内さんと三浦さん、それに4勝4敗の中の郷田さんがピンチ。他の4勝4敗棋士は、仮に負けても頭ハネで生き残るのでセーフなんですね。あれ?去年も郷田さんって最終戦で他力で落ちるかどうかという瀬戸際になってた気がするなあ。最終戦に勝てば自力残留が決定なので、今年こそ勝って残留を決めたいところだと思います。それにしても、ついこの前まで竜王名人だった森内さんがピンチなんて信じられない。あの竜王戦最強の渡辺さんを引きずり下ろし、名人戦では羽生さんを跳ね返し続けていた人が…。

 さて、A級最終戦は3月1日。今年の長い日は、すごいドラマになっちゃいそうです。

A級順位戦 空前絶後の8人プレーオフなるか?!

 稀に見る大混戦となったA級順位戦!!いやあ、こんなに盛り上がる壮絶なリーグ戦というのは、1989年のプロ野球パ・リーグの西武ライオンズvs近鉄バファローズ以来じゃないかい?

briant4renpatu.jpg あのとき…西武有利で迎えたリーグ戦の最終盤で、雨やら何やらで西武‐近鉄の直接対決ダブルヘッダーという、まるで作られたかのような大舞台が用意されてしまいました。試合は西武がリード、点差も4点差になってほぼ試合が決まった状況から、近鉄の4番ブライアントが起死回生となる同点満塁ホームラン(`・ω・´)!!それにとどまらず、この大一番で近鉄の4番ブライアントは4打席連続ホームラン、とにかく1試合でも勝てば西武の優勝は揺るがない状況、ここで西武はスクランブルでエース渡辺久信まで緊急投入してブライアントを抑え込みに行きますが、それも弾き返してホーーーーームラン!!いや~、こんな事あり得るのかと、感動で体が震えてしまったのを覚えてます(^^)。当時の西武は長~いプロ野球史でも空前絶後というほどの投手陣を誇っていて、その投手を惜しげもなく次々に投入するのですが、すべてスタンドに放り込まれる。終わってみれば西武優勝ほぼ決定だった筈が、近鉄の大逆転優勝!!また、この優勝には伏線があって、近鉄は前年の1988年、あと一勝で優勝という所まで西武を追い詰めながら、最後に時間切れ引き分けでわずかに届かず、悔しさのあまりグランドで動けなくなってしまう選手が出てしまうほどの惜敗。普段はガラガラの川崎球場に詰めかけた両軍の大勢のファンが、ものすごい温かい拍手を近鉄ナインに送り、その拍手はずっと鳴り響いていました。そして、だんだんお客さんも減っていき、祭りの後の静けさとなった球場全体に、ファンが叫んだ「仰木さん(*当時の近鉄の監督)、ありがとう!来年きっと優勝してくれよ~」の言葉が球場に響いていたのを今でも覚えています。
 江夏の21球と並んで、プロ野球最大のドラマと言えそうなシーズンでしたが、その翌年に、それを超えるほどの奇跡のドラマが生まれたのでした。1988~89のプロ野球パ・リーグは、日本のプロ・スポーツ史でも最上のエンターテインメントであったと思います!

 …って、将棋とは全然違う話になってしまいましたが、今期A級順位戦は、もし8人プレーオフなんて事になったら、将棋史上でも空前絶後、死ぬまでに2度と見る事の出来ない伝説のドラマとなるんじゃないでしょうか?野球、サッカー、相撲、高校野球、GP500、音楽、NFL…今まで、色々なものを見聞きしてきましたが、本当に感動してしまうドラマというのは、あらゆるエンターテイメント競技をひっくるめても3年に1度あるかないかというぐらいなんじゃないでしょうか。プロ野球なんて物心ついた時から見てきましたが、40年観てきて「うわあ、これはすごい」と思ったのなんて3回だけです。将棋だって、きっと同じようなもののハズ。僕は羽生7冠の時代を見逃してしまいましたが、今期A級リーグはそれ以来の見せ場になるかも知れません。仮に将棋があんまり好きじゃない人も、こういうのは見逃してはもったいない!明日はA級8回戦。メッチャ楽しみです!!


『よくわかる石田流』 1章を読んだ!

 去年、ついに情熱を取り戻した本業が最近忙しい!!嬉しい事です、感謝の言葉しかありませんm(._.)m。が…そうなると疎かになってしまうのが将棋。本業と趣味のバランスって、本当に難しいですよね。でも詰め将棋や終盤トレーニングは止めたくないので(1日でもサボると何日もサボってしまいそうで怖いのです^^;)、犠牲になるのは序盤定跡の勉強。ずっと『よくわかる石田流』という級位者向けの本を読んでるんですが、全然読み終わりません(T_T)。。

 しかし昨日の夜中、ようやく次の章を読み終えました!章のテーマは「石田流 vs 棒金・二枚銀」。僕の対石田戦の基本方針は持久戦なもので、急戦調の勉強はいい加減。考えてみたら、対四間飛車→穴熊、対ゴキ中→一直線穴熊、対石田→銀冠…というわけで、対振り飛車戦での急戦調の抑え込み将棋というもの自体を普段から構想していない。そんなわけで、急戦調の抑え込み将棋を勉強していくと、形勢判断や狙い自体がかなり異質に感じるというか、すごく新鮮です!とはいえ、石田流相手に棒金や二枚銀は今後も指さない気がしますが( ̄ー ̄)。。そんなわけで、少し前に書いた同書のレビューに加筆しました。
http://shougix.blog.fc2.com/blog-entry-383.html

 それにしても『よくわかる石田流』、初心者向けのようなタイトルとは裏腹に結構レベルが高いです。もし僕が7~8級の頃に読んでいたら面食らったんじゃないかなあ。僕みたいに「▲76歩には△84歩だから石田流対策は雑でいいんだぜ」と事を済ませて上級~初段あたりまで来てしまった人には断然おすすめです。あ、もちろん石田流を指したい人にはもっとおススメ。
 そうそう、著者の高崎さん、C1で痛恨の3敗目喫してしまいましたね。昇級は菅井さん、澤田さん、中村太地さんのうち2名かなあ。高崎さん、生粋の振り飛車党で好成績だったので応援してたんですが、やはり振り飛車冬の時代はまだまだ続くか。ああ、居飛車を選択してマジでよかった。


第64回NHK杯 佐々木勇気 vs 行方尚史 (角換わり相腰掛け銀)

 とうとうベスト8まで来たNHK杯だというのに、見逃してしまった(T-T)。最近仕事が忙しくて睡眠時間も少なかったから仕方がないか。。今日は佐々木vs行方という好カードだったので、観たかったなあ。というわけで、今ごろ棋譜だけ追っている状況です。

20150201NHK_佐々木vs行方42手 将棋はどうやら角換わり相腰掛け銀になった模様。▲26歩保留の定番▲48飛に対して後手の△42金右型に対して先手は▲68金右を選択、、後手は豊島新手の△24銀で42手目盤面図です。この手はこの前の竜王戦でも森内さんが何回か指してましたね。で、対する糸谷新竜王は常に▲28飛としてたんですが、その後がよく分からない将棋になってしまったので、僕は宿題にして全然調べてません( ̄ー ̄)。さて、今日は互いに居飛車超強豪で定跡最前線で戦っているおふたりなので、いい結論を出してくれるかも。

▲45歩△同歩
 佐々木さん、いきなり違う手だ(^^;)。困ったなあ、また宿題が増えてしまう。しかし王道すぎるこの仕掛け、たしかにこうするとどうなるのかは見てみたい気がする。

 ここで▲45同銀として、普通にこの戦場を勝ちに行ったらどうなるんでしょうね。後手が普通に応じて△同銀▲同桂△37角▲49飛だと…いやあ、ここで後手の指す手が難しそう。桂を跳ね出せたので、先手には53の地点を狙っての▲71角の筋がある。例えば馬を作った上に八方睨みと喜んで△55角成とすると、▲71角△72飛(△52飛なら▲63銀で終了)▲53角成△同金▲同桂で、先手は角と金歩の2枚替えでちょっと損ですが、しかし成桂を作れた上に飛車道が通るうのでこれは先手良さそう。
 じゃ、△55角成に代えて桂取りを狙う△44歩は?これも▲71角は考えたくなりますが、飛車道を遮ってるだけ後手としてはこっちの方が得なのかな?△44歩以下、▲71角△72飛▲53角成となったところで後手は慌てて△同金とする必要がなく、根っこの桂を外す△45歩を指せます。しかし…僕は「角換わりで馬を作ったら飛車をいじめまくるとたいがい良くなる」という信念を持っていまして(^^;)仮にそれを狙うと…▲54馬△82飛に▲44歩で4筋の集中砲火か、これも先手良さそうだなあ。
 △55角成に代えて△26角成は?…ダメだ、▲55角の王手以下、結局は53を争点にされて桂の跳ね出しが成功するのか。というわけで、▲49飛と引かれた所で意外と後手忙しいんじゃないかと。普通に行っても先手有望なのかも知れません。
 後手目線でもっと遡れば、▲45歩△同歩▲同銀の所で、先手に桂の跳ね出しを許さない別の戦場での反撃をするという手もあるのかも。いやあ、豊島新手の手待ち以降の指し手は、特に後手はマジメに研究しないとかなり難しい気がします。とはいっても、豊島新手に代えて穴熊狙いでも△43金上の手待ちでも先手が良さそうだから、豊島新手以降を調べるというお題の立て方は正しい気がする。よし、これはプロの先生方に調べて貰おう( ̄ー ̄)。

 な~んて、NHK杯とは全然違う研究になっちゃいましたが、実際に佐々木さんが指した手は…

▲65歩
 ぜんぜん違う(*゚∀゚)。。
それにしても、またえらく難しい手を指すなあ、そんな所の歩を突く手があるなんて、アマの僕には想像すらつきません(^^;)。プロにとってNHK杯というのは、なかなか難しい位置づけの棋戦なんじゃないかと思います。温めておいた研究手を出して勝ちに行くなら、順位戦とかタイトル戦とかの大事な所で使いたい。しかしNHK杯で勝つと全国放送で自分をアピールできる。というわけで、序盤の研究を外れる段階では、調べてないけど指してみたい手を指してみる、というのがNHK杯だと思ってます(^^)。シロウト考えですが、この手はそういう手だったのかも。

△86歩▲同銀△65歩
 これは行方さんの強さをものすごく感じた手でした。▲同歩なら連打の歩から△73桂が間に合うというわけですね。というわけで△同銀の一択ですが、これで玉のコビンが開いて△65歩~△66角を狙うというわけですね。△66角が入れば後手勝ちの気がする。

▲64角
 しかしここで先手が先に飛車取りをかけた!飛車を見捨てての早い手も考えたいところですが、その選択は早指しではちょっとムズカシイですね。

△77角▲同角△同桂
 というわけで、行方さんは角を消しつつ桂跳ね&飛車のコビンを閉じる事に成功。

20150201NHK_佐々木vs行方54手▲64角△72飛(54手目盤面図)
 それでも佐々木さんは再度の▲64角。△42金(or△43金)&△65歩に対しては徹底して▲64角が狙い筋という事ですね。いやあ、強い人の将棋は、「それは無理っぽいけどなあ」という攻め筋も強引にこじ開けちゃたりするからすごいです。

 しかし、この54手目盤面図がメチャクチャ面白い。先手からすれば、打ち込んだ角、4筋の主戦場、桂の跳ねだし、▲45桂の跳ね出しなどなど、色々と指したい手が多い上にこれらの攻め筋をうまくまとめる事が出来そう。そのまとめ方が問題なんですが(^^;)、これだけあったら、先手良くなるまとめ方がひとつぐらいはありそうな気がします。

 ところが、後手の行方さんが強い!最初は先手に指したい手がいっぱいある感じだったのに、いつの間にか先手が急がされている感じになってしまった。。更に一発の角打ちで攻守交代となってしまい、ここからの行方さんの指し回しが手厚い!この前の女流将棋の記事でっちょっと書いた事なんですが、一度劣勢に将棋って、ひっくりかえしかけると一気に逆転勝ちしようと思って攻め急いじゃうことが多い気がします。これは人間の心理的な問題なんでしょうね。しかし行方さん、まったく焦らずにジワッと潰し、ジワッと攻めます。両者とも同じように大駒のラインを活かしての取れない駒取りをかけるんですが、行方さんの方が急所に入ってるというか。そして最後の寄せも見事!結果、96手にて行方さんの勝利!ベスト4一番乗りです!!

 いやあ、棋譜を見ているだけでもメチャクチャ面白いこの将棋、リアルタイムで解説つきで観たかったなあ。なんというか、今日の行方さんは横綱相撲というか、相手にやらせるだけやらせた後に力で押し返し、あとは相手がどう暴れようとしても何もさせない、みたいなメッチャメチャ強い人の指し方という感じでした。佐々木さんはものすごく強いし、もしNHK杯優勝となれば一気にブレイクかとも思ったんですが、残念。まあでも佐々木さんは遅かれ早かれ上にあがっていくでしょうね。佐々木さん敗退となると、次の期待は…橋本さんの優勝か(笑)。。

プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

新刊棋書
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
ブログランキング
ブログのランキングサイトに参加してみました。 よかったら、クリックしてくださいね!
QRコード
QR
これまでの訪問者数
アド