第62期王座戦 第3局 羽生善治 vs 豊島将之 (横歩取り)

 羽生さん2連勝ではやくもリーチ状態の王座戦ですが、豊島さんがこのまま3連敗するとも思えない。ただ…王位戦・王座戦とも、羽生さんの終盤力がヤバすぎる。多少のリードなんて全部ひっくり返してしまいます(^^;)。豊島さん、正念場の後手番第3局で採用したのは…おお~、横歩取りです!豊島さんが羽生さんに勝った2局はいずれも横歩、さらに豊島さんがコンピュータを破ったのも横歩でした。最近、横歩を見ていなかったのでこれは楽しみ(^^)。

20140930王座62-3_羽生vs豊島_横歩34手 この横歩が超絶に面白かった!!▲中住まいvs△中原囲い84飛車型で、先手が▲36歩を突きあげて飛車の横利きが止まった瞬間にパターンの△86歩叩きから34手目盤面図までは一気。似た形は色々と見た事があるんですが、僕が昔に勉強したのは△94歩に代えて△74歩の形。で、その場合は▲75歩とぶつけて飛車で取らせて飛車の位置をずらすという、これまたよく見る手一辺倒で覚えていたのですが、後手の7筋の歩が待機しているのでそれが出来ない。ちょっと形が違うだけで違う将棋になっちゃうのが横歩の面白い所ですね~。。で、先手羽生さんが指した手は…

▲37銀
 後手右辺の形がちょっと違うものの、この形では▲37銀と▲36飛を勉強した事があって、どちらも後手指せる展開になったハズ(by『長岡研究ノート 相居飛車編』)。う~ん、これって△35飛がけっこう受けにくかった気が…。

△86歩
 おおお~、これはまったくの盲点!どうやら豊島新手のようです!いきなり△35飛車とするより先に角交換を強要してから、という事かな?いや、これはどっちが得なんだろうか、全然わからん…。しかし、超研究家の豊島さんなので、思いっきり研究筋なんだろうな…。

▲33角△同桂▲88銀△35飛
 やっぱり角交換からの△35飛でした!△33角型横歩の角交換は先手にやらせたいと思うので、いきなり△35飛よりも後手は得をしたのかも知れません。しかも先手は嫌な△35飛を許してしまったし、これは後手がポイントを挙げたかも。いやあ、ここまでだけでも今日は見た甲斐があったぞ。。…そして、ここからの戦いがまた凄かった!

20140930王座62-3_羽生vs豊島_横歩41手▲34歩(41手目盤面図)
 うおおおお~、羽生さん、なんだこの手は(゚Д゚;)!!…いやあ、△同飛なら▲56角から手を作れるという訳か。いやあ、どういう思考をすればこんな犠打を思いつく事が出来るんだろうか。部分的な手筋から導くなんて絶対無理、一種のインスピレーションが最初にあるんだろうか。。しかし…

△45桂
 いやあ、すごい歩の打ち込みだとは思ったのですが、この△45桂の跳ね出しを助長してしまったようにも見えます。これ、完全な後手先制パターンに入ってしまったような気がしますが、羽生さんはどうやって場を収めるんだろうか…。

▲36銀△25歩▲16飛△34飛▲56角
 ここの攻防戦は一直線といえば一直線なんですが、ただ正解を導くのが簡単とは思えません。特に先手の▲56角は、41手目に▲34歩と打ったぐらいなのだから待望の一手という感じですが、これがすごすぎる。これ、桂の跳ね出しに対して飛車を抜くとか、そういう単純な手筋ではなくて、△57桂成(王手)~56飛の順に対して角が王手回避の合駒になるどころか▲45銀を用意して、後手の飛車をいじめながら先手の飛車を横に逃げ出すことが出来るようになる。この角打ちがあるから▲34歩がありうる手だった、という事なんですね。ここでの攻防戦は素晴らしすぎてちょっと感動してしまった。。

△87歩成▲同銀△55角
 豊島さんは先手左辺の形を乱してから55に角の打ち込み。この両狙いって、食らうと生きた心地がしないですよね…。しかし、先手は反撃筋を残してあるので、駒得しながらいければけっこういい勝負になるのか?

▲45角△44飛▲37桂
 角で桂を外しながらの飛車取り。それをかわしながら角を質駒にして、先手はその角に桂で紐をつけて次の▲35銀を狙う…いやあ、手に汗握る攻防ですが、この戦場は先手が勝ちそうになってきたぞ。という事は、先手左辺を攻めた後手の馬攻めと、この戦場を制圧する先手のどちらが上回るか、という感じか??

 以降はまさにそんな展開になったのですが、豊島さんが3~4筋の攻防戦でとんでもない反撃筋を狙い、これが決め手となって羽生玉は一気の寄り。結果、100手にて後手豊島さんの勝ち!!

 終盤の2~4筋の戦場では、歩頭桂の王手を許してしまう先手の飛車浮きがまずかったみたいなので、後手の叩きの歩に飛車を吊り出されたのが痛かった。正着があったかどうか分かりませんが、もし飛車を6段目の横移動で凌げる順があるとしたら先手の方が良かったような気もするので、ある意味で頓死に近かったのかも。いやあ、この間の竜王戦挑戦者決定戦の糸谷戦でも、羽生さんは糸谷さんが敗勢から頓死筋を狙った詰めろにひっかっかった事がありましたし、終盤でまずい展開になった時に相手の頓死筋を狙うという指し方は、ちょっと覚える必要があるかも知れません。しかし、寄せ将棋の僕に、こんな詰め将棋みたいな順を狙えるようになる日は遠いかも(^^;)。
 そして序中盤の新手以降の進行ですが、後手が先制をかますという意味で、僕程度の棋力では、この順は後手の方が良さそう。しかし、アマ高段とかプロとかになったら、先手はおっかないけど結構互角なのかも。そして、研究しまくって絶対に間違えない定跡を作ったら、飛車を渡して馬のみで寄せなくてはいけない後手の方がきついのかも知れないと思いました。いやあ、今日の棋譜は本番でも遭遇しそうな局面がけっこうあったし、今日の指し手はそのまま定跡になるんだろうな。いいものを見れました!!

第64回NHK杯 橋本崇載 vs 郷田真隆 (向かい飛車)

 仕事をもう少し頑張りたかったもので、最近はNHK杯を見るのを控え目にしていたんですが、今日は郷田さんvs橋本さんとう好カードの上に、解説が佐藤康光さん。これは見ちゃおうかな。そして…マジで見て良かった内容でした(^^)。

20140928NHK_橋本vs郷田6手 何が良かったかというと、向かい飛車という、僕があまり遭遇した事のない戦型であった事。遭遇機会の多い戦型から順に潰して行っているのですが、向かい飛車や相掛かりという遭遇機会の少ない戦型の勉強まで追いついていないのです(;_;)。向かい飛車は、いきなりの角交換からのダイレクト向かい飛車と、角交換四間飛車からの向かい飛車への変化ぐらいしかまともに勉強した事が無い。ダイレクト向かい飛車だって糸谷さんの本で序盤をちょっと押さえただけだし。

 盤面図は始まったばかりの6手目ですが、すでにこの時点で僕には斬新。初手がいきなり▲56歩だったのですが、解説の佐藤さんによると、この時点で「先手の戦型は中飛車か向かい飛車が濃厚」との事。言われてみればその通りなのですが、僕は中飛車が大本命、角が77にあがれば向かい飛車もある、ぐらいの感覚。その向かい飛車も、あくまで中飛車を狙いながら、後手の駒組み次第で振り直す、ぐらいの印象。しかし先手の橋本さんは…

▲82飛
 うおお、いきなり向かい飛車にした!!角道オープンの向かい飛車を勉強できる機会なんてそうないので、これはぜひ見たい!

△34歩
 おお~、後手も角道を開けました。角交換振り飛車に苦手意識があるもので、角交換にならないように…と指してしまう僕にとっては、これはぜひとも参考にしたい。。

▲68銀△42玉▲48玉△32玉▲38玉△62銀▲28玉△52金右
 △52金右なんてものすごく自然な手に見えますが、佐藤さんによるとこの手は珍しいそうです。というのは、角交換の後に▲71角の打ち込みの傷が出来る可能性があるからだそうで。なるほど、たしかに角交換四間飛車からの向かい飛車でも、右金を右の守りに使う指し方があったな…。三間飛車もしかりですが、僕は右金を守りに使う指し方ばかりなので、右金を右辺の守りに使う指し方も見てみたかった。

▲38銀△53銀▲16歩△14歩▲57銀△33角▲58金左△22玉▲46歩△32銀▲47金
 いやあ、角道オープンの振り飛車にしたのに、ぜんぜん角交換が起こりません(゚ω゚*)。早い段階で角交換から急戦調になるかと思ったのですが、着々と駒組みが進みます。美濃vs左美濃ですね。そして…

△44歩(28手目)
 ここで居飛車が角道を止めました。というわけで、けっきょく角交換向かい飛車にはならず(^^;)。でも、僕としては角交換になってくれない方が嬉しいので、これは少し参考になりました。というのは、「はやめに角道を止めてしまうと、振り飛車から7~8筋方面から急戦調に戦いを起こされてしまう可能性があるので、角道はギリギリまで止めないで置いた方が急戦を避けやすい」そうだからです(佐藤さん談)。なるほど~。
 …いや、でも、なんで自分が「角交換が起こってほしくない」と感じてしまっているかといえば、角交換振り飛車相手の対策が進んでいないから認知不安を起こしているんじゃないかと。だから、角交換振り飛車の棋譜をもっと見た方がいいんだろうなあ。考えてみれば、角交換四間飛車からの向かい飛車はかなり研究して、角交換からの向かい飛車はむしろ居飛車が勝ちやすいと分かったんだから、もっと経験を積もう…。

 しかし本局は居飛車が負け。中盤での橋本さんの角捌きが見事。結局、後手玉のコビンを睨んだ角のラインが最後まで強烈で、先手橋本さんの勝ち!!序中盤戦の橋本さんの指し方って、戦う前に既に少しリードを奪ってしまうみたいな感じで、いつも感心します。前期NHK杯の優勝者である郷田さん、なんと初登場で敗退。一方の橋本さんは見事な勝ちっぷりでした。

 さて、日曜の午前を楽しんでしまったので、これからちょっと仕事がんばるぞ!!

第55期 王位戦 第7局 羽生善治 vs 木村一基 (矢倉▲46銀37桂戦)

 もつれてきた王位戦、矢倉に角換わりと本格居飛車同士のガチ勝負が続いているのでメチャメチャ面白い。序盤勉強が最優先課題の僕にとってはものすごく勉強になります。一度やった勉強でも、忘れてたりしますしね(- -;*)ゞ イヤァ。。木村さんは負ければ終了の局面で後手番、ここが最大の試練となりそうです。そして戦型は…おおお~、矢倉だあああ!!!この王位戦に限って言えば、後手矢倉が全勝なんだよなあ。

20140925王位55-7_羽生vs木村一_矢倉44手 盤面図は44手。矢倉▲46銀37桂戦法の基本図かと思います。元々はここから▲25桂、しかし後手の対策が進み、それに対する宮田新手▲65歩が流行、しかし最近はまた▲25桂で先手がやれる筋が出てきた、という流れだったかと。そして本局は…

▲65歩
 おお~、先手羽生さん、宮田新手を選択しました!実は、宮田新手に対する後手の指し手を色々学びたいと思っていたので、これはいい展開だ(^^)。

△85歩▲25桂△42銀
 おお、僕は△42銀の所では代えて△45歩が定跡と思っていたので、ここで守りを優先しての△42銀引を見たときはちょっとビックリしました。それは第2局で羽生さんが指した手。今回の王位戦はこういう駆け引きがやたらと多くて、かなりアツい。。

▲35歩△同銀▲同銀△同歩▲15歩△同歩
 以降、54手目までは完全に第2局をなぞっています。攻めと守りの銀交換からの端歩の交換、定跡だと思って前回に丸覚えしたのですが、なぜ端攻めを見せておくのか、その先を調べてないもので、これがどのぐらい有効なのか、まったく分かってません(^^;)。。しかし、矢倉の再勉強は来年以降になりそうなので、タイトル戦の観戦で何とか覚えてしまいたい。。

20140925王位55-7_羽生vs木村一_矢倉55手
▲64歩(55手目盤面図)

 これも定跡と思って丸覚え、△同角には▲35飛△24銀▲65飛で角を質駒にしつつ角が動けば龍が出来る、とは覚えたものの、それでどうなるかはよく分かりません(^^;)。角道を止めないために△同角と取りたいと思ってしまう私はアホなのでしょうか(^^;)。

△同歩
 やっぱり歩で取るんだよなあ。。このあたりは、両者ともこの順の場合の結論をはっきりさせたいという事なのでしょうか。プロの凄いと思う所は、定跡を進化させていくところなんですよね。僕なんぞはプロの方々が作ってくれた定跡を覚えるので精いっぱい…。

▲35角△34歩▲57角△65歩(60手目)
 おお~、60手目にしてついに第2局と決別。第2局での羽生さんの指し手は代えて△24歩。矢倉城の玉頭の歩を浮かすのはあまりに怖いので、今回木村さんの指した△65歩の方が自然に見えます。6筋の位を取れる上に角筋が通るのがいい(そればっかだな^^;)。。

▲14歩
 端に手をつけた以上は構想を活かす、という感じでしょうか。これは△24銀が部分的な手筋だと思うのですが…

20140925王位55-7_羽生vs木村一_矢倉62手△37銀(62手目盤面図)

 うおお、木村さん、ここで受けを放置、飛車を抑え込んでの攻め合いに踏み込んだ!!これは本局の分岐点にもなるだろうし、定跡を更新する重要な一手になるんじゃないかと。時間が無いなら▲39飛と躱す事になるんでしょうが、時間があるなら攻め合いを考えてみたいところです。端攻めは集中的に勉強した事があるんですが、矢倉崩しの端攻めとして、後手の歩を15にまで浮かしたこの局面はけっこう理想的に見えます。で、中継サイトでの石田和雄九段の解説が素晴らしくって、「▲1三歩成。以下△1三同桂▲同桂成△同香には▲2五桂と攻める。▲2五桂に△2一桂は▲1三桂成△同桂▲1五香△1二歩▲1八飛が幸便」との事。あのおっちゃん、すっごくストレートでずけずけモノを言うんだけど、人が良さそうだから憎めないというか、ああいう齢の取り方をしたい、とすら思ってしまいます(^^)。ただ…矢倉系(角換わりもね)の端攻めは、破った後に寄せ切れず、手を渡した後に一気にまくられることもあるからなあ。。

▲15香
 開けてびっくり、 羽生さんの封じ手は▲13歩成でも▲39飛でもなく、▲15香。いやあ、端に手をつける前にこの歩を外してしまうなんていう手があるのか?…なるほど、もしそれで△12歩が利くようになるなんて思ったら、▲18飛で飛車を躱しながら端を破れるという訳か。

 さて、ここからは矢倉端攻めの負の側面がもろに出てしまったというか、先手は端を破る事に成功しながら玉を中央に逃がしてしまって攻め切れず。そんな事をしている間に木村さんが放った62手目の△37銀が大活躍、先手の飛車と角を抜いた上に、最後には先手右金を57に吊り出して遊ばせてしまいました。これはもう後手木村さんの圧勝かと思いきや…

20140925王位55-7_羽生vs木村一_矢倉83手▲83香(83手目盤面図)

 うおおお~~、なんだこの手はw(゚д゚* )w!!ぱっと見では飛車を吊って横利きを消そうという事なんでしょうが…。仮に△同飛で吊り出しに成功したとして、継続手はなんなのでしょうか…。まさか、寄せに入ってる?

△62飛
 木村さんも嫌なものを感じたんでしょうね、飛車を躱しつつ、6筋に狙いを定めました。これで6筋に集中砲火となるので後手優勢になったかと思いきや…そうか!▲81香成で桂を捕獲すれば、△12飛車成には▲24桂で王手飛車が決まるので△12飛成を消すことが出来る?!

▲12銀不成△同玉▲24桂
 全然違った(゚ω゚*)。。しかし▲24桂って…玉のコビンを押さえてしまっているぞ。。これ、▲32銀以下の詰めろじゃねえか!!いやあ、いつの間にか逆転してないかい?よもや、あの香打ちが好手だったなんて事があるのか?あんな筋見た事ないぞ、信じられん。。そして以降の終盤は超絶的な終盤戦、これがすごすぎました。

△33銀▲12銀△31玉▲33桂成△同金▲53銀
 
 いやあ、アホな私は△33銀のところで、「あら?▲32銀で詰みじゃん( ̄ー ̄)」と思ってしまいました。。飛車の利きを通しての受けだったのね。。というわけで、これは詰めろ逃れ。▲12銀に対して△同飛▲同桂成は、さすがに玉頭を押さえられた上に攻めの最大の拠点の飛車を抜かれるので△31玉の一手。こうして玉を1筋方面から上部脱出する筋を消してから▲33桂成△同金の交換を入れる。ここ、手抜けば▲32銀の一手詰なので、後手はやっぱり手抜けないわけですね。で、金を3筋に寄せて53への利きを外してからの▲53銀。これで挟撃形が完成、というわけです。いやあ、これは素晴らしい。。しかしここで手番が後手に渡るので、これで間に合うかどうか…というのも、1時間以上を余して踏み込んだわけですから、2手空き以上になると読み切っての踏み込みだったと思われます。これは見事な寄せでした。。手番の回ってきた木村さんも反撃を見せますが、どうしても届かない…。結果、119手にて先手羽生さんの勝ち、王位防衛です!!

 今期の王位戦は面白かった!!特に、矢倉戦だらけになったのが良かった。勉強不足を感じ始めている矢倉本組の定跡をたくさん教えて貰った感じで、僕的には大満足。木村さん、羽生4冠に僅かに及びませんでしたが、しかし素晴らしい戦いでした。今期は順位戦も好調なようなので、気落ちせずに頑張ってほしいと思います!!

四間飛車破り急戦棒銀を初めて指した、というハナシ

 将棋を指せる人って意外と多い…そんな話なのかな(^^)?

 かれこれ10年以上の付き合いである、仕事仲間がいます。最近はご無沙汰だったのですが、今年の春ぐらいからまた一緒に色々とやり始めた感じ。そして、なんと彼が将棋を嗜んでいる人間だった!そんなわけで、仕事が終わった後に、お酒を飲みながらちょっと指したのです。彼、将棋に凝った時期があるらしいんですが、最近はご無沙汰らしい。生粋の振り飛車党で、特に相手が居飛車なら絶対に四間飛車だそうで。中飛車も指すけど、ゴキゲン中飛車は名前しか知らないみたい。なるほど、たしかに最近指してないんだな。ベテランという感じですね、これは胸を借りるつもりで指そう(^^)。

 で、色々と楽しい話をしながら指していると、際序盤で僕がいきなり大チョンボ。先手居飛車の僕は穴熊戦にするつもりだったのですが、5手目で▲48銀とするつもりが、何を間違えたのか▲38銀と上がってしまった(>_<)。何やってんだ、俺…。。ここから穴熊を狙うなんて遅すぎて無理、仕方がないので昔必死に勉強した居飛車急戦に切り替えました。右銀の位置的に、もう棒銀しかないだろうな…。相手が藤井システムでもない限り、四間飛車急戦を指すなんて事は一生ないと思っていたのに、こんな形で役に立つ日が来るとは(^^)。しかし、四間飛車急戦棒銀というのは…

 四間飛車急戦は、▲46左銀も▲46右銀も▲45歩早仕掛けも鷺宮定跡もかなり気合を入れて勉強した事があります。しかし唯一指さなかったのが棒銀。『羽生の頭脳 四間飛車破り』は一応勉強したので、一応は並べているのですが、もともと覚えていないに等しい状態なのです。こうなると、もう手将棋みたいなもので、序盤からメチャメチャ考えまくるという事態に。5手目の段階で既に定跡を利用できなくなるとは…。しかし友人は激しく指し慣れているみたいで、△12香とかを平然と指してくる。その香あがりを知っているという事は、定跡ばっちりなんだろうな…。

 で、ですね…序盤研究との格闘だったこの半年の僕にとって、最初から力戦となったこの将棋がすごく楽しかった!!四間飛車急戦にありがちの捻じり合いになって、これがかなり長手数に及ぶ激戦。お遊びの将棋だったので、1手にせいぜい30秒ぐらいしか使えなかったのですが(なんか、そういうムードだった)、かなり実力の拮抗したいい将棋だったんじゃないかと。最後は、犠打を打たせてから飛車筋を変えるというインチキくさいひっかけで僕が勝ったのですが( ̄ー ̄)、感想戦の結果、僕の玉には詰みがあった模様。舟囲い、まったく指し慣れてないから守りがヘタというのもあるんでしょうが、脆すぎる…。。相手の方は、「くっそ~、詰め将棋でもまた始めるかな」なんておっしゃってました(^^)。。

 年老いた父や友人と楽しく指せたらいいな…なんてのも将棋の勉強を始めた動機のひとつでした。今回は期せずしてその機会に恵まれた感じ。今回はたまたま勝つことが出来ましたが、仮に負けていたとしても、すごく楽しかったんじゃなかろうか。コミュニケーションの道具としての将棋が、こんなに楽しいものだとは。う~ん、よい一日だった!!

谷川流寄せの法則 基礎編

TanikawaryuuYose_Kiso.jpg この本、将棋の勉強を始めた頃に、一度読んだことがあります。ものすごく良い本だと思ったのですが、買いませんでした。理由は…その頃、谷川さんの書いた「光速の寄せ」という玉形別の寄せの本をまとめて買ったのですが、その「総集編」という1冊と内容が被っているところがあったから。しかし今回、この本を改めて読む機会に恵まれたという次第。

 タイトル通り、この本は寄せの本です。個人的な感想を先に言うと、これから将棋の勉強を始めるなら、この『谷川流寄せの法則 基礎編』か『光速の寄せ 総集編』のどちらかは絶対に読むべき、と思います。この2冊は内容が被っているので、どちらに手をつけてもよいと思うのですが、比較でいうと『谷川流寄せの法則』の方がよりビギナー向けで、『光速の寄せ 総集編』の方がちょっとムズカシイ。僕は、「全巻揃えたい!」という変な欲求で後者に手を出してしまいましたが、ビギナーだったらこちらをおススメしたいです。逆にいうと、上級以上なら『光速の寄せ』の方がいいと思います。

◆◆◆◆◆◆

 この本は、ざっくりいうと3つのパートに分かれています。ひとつは「手数計算」、ひとつは「詰み形」、ひとつは「囲い」です。囲いに関しては、実践例の解説にもう1章が割かれています。

手数計算の章:
 初~中級ぐらいの方にとっては、この章こそが白眉だと思います。初~中級位の方は絶対読むべき!!僕は幸いにも千駄ヶ谷で段持ちになる事が出来ましたが、段になって以降も、「手数計算」が勝敗を分けたと思える対局が結構あります。序盤は後手が良かったのに、終盤は先手が良かった…という将棋の場合、良し悪しは互角の筈なのに、勝負は終盤が良い方が勝ってしまう、という事が結構あるのが将棋のオモロいところ(^^)。つまり、手数計算というのは、初段ぐらいになっても勝敗を分ける事になってしまう大きな要素と思います。段を目指すなら、マストの知識です。
 で、寄せの本は数あれど、それらに比べてこの本の寄せのどの辺りが優れているかというと…単に相手玉を寄せるのではなく、自分の玉も寄せられる前提で書かれている事です。実力の拮抗した対局になると、自分だけ悠々と寄せられるなんて状況はあまりなく、寄せ合いになる事が殆どだと思います(というか、受けてたら負けと思ったら寄せ合いを狙いにいくハズ)。これが実践的。実践的どころか…実は、将棋の核心って、終盤に限らず、この「手数計算」による(攻防手を含む)攻め合いにあると思うのです。中盤の場合は、それが「詰みを前提にした計算を根拠にした踏み込み」ではなく、「形勢判断を前提にした手抜いての攻め合いへの踏み込み」とかになる。しかし、考え方は一緒だと思うのです。これを指せるようになるかどうか、ここが将棋が上手くなるかどうかの最初のカギで、これが出来ると3級以上になれる事確定、できないと初段にはなれず仕舞い…ぐらいの重要ポイントなんじゃないかと。で、手数計算の間の読みの技法として、合駒問題、脱出路、攻防手、逆転のテクニック…こういうものが具体的に整理されて解説してくれています。これは素晴らしすぎる。。
 この「手数計算の仕方」や「その実践」は、先述の『光速の寄せ 総集編』とか、もっと段位者向けになると『光速の終盤術』とか『羽生善治の終盤術』なんかで学ぶことが出来ます。しかし、段位者向けの本は、この本に書いてある知識が身についている前提で書かれているというか、やっぱりこの本は必読なんじゃないかと。

寄り形の章:
 どういう形になったら寄せに行けるか。これ、僕はいまだに感覚的に指してます(^^;)。「寄せられそうだな」と思ったら、寄せを読み始めるという感じ。しかしこの本…なんと、「この形の場合は○枚あれば寄る」みたいに、それを法則化してしまっています(゚ロ゚ノ)ノスゲエ。。ほら、プロが解説で「銀銀桂ですよね、これは詰み」みたいな解説をする事って、あるじゃないですか。ああいうのを聴いていると、プロは形で覚えてるのかな…と思う時があります(実際にどうかは分かりませんが)。それがそのまま書いてある感じ。
寄せ問題140917-1  もうひとつ、こちらが大事だと思うのですが、「何があれば詰むのか」を考える事に重点が置かれています。例えば盤面図のような問題が出ています。以下の持ち駒で、どれが詰んでどれが詰まないか、というものです。
①飛角
②飛飛金桂
③角金歩
④角角金桂
⑤角角銀銀
⑥飛金金金桂
⑦飛飛金銀銀

 寄せるための駒を考える事は、たまたま駒台にある駒ではなくて、何の駒を取りに行ってから寄せに入るかという、中盤の構想に大きくかかわる事になる超重要事項。これって、将棋を指していれば自然と身に付くようになる事柄だとは思うのですが、こういう事を意識的に勉強すると、上達速度は大幅に短縮できるんじゃないかな…と思いました。ちなみに正解は、②と⑥以外は詰みです(^^)。

囲いの章:
 将棋の勉強を始めたばかりの時、とにかく必死に覚えたのが囲いの形でした。矢倉、美濃、中住まい…守りの形を覚え、それを組む順番を覚えるだけでも、すごく楽しかった(^^)。でも、あまり実践に出てこない形というのもあって、雁木や右玉などは、ネット将棋を指すようになるまでは遭遇した事すらありませんでした。で、これが一覧で出ていて、それぞれの囲いの長所と弱点が書かれていて、またその攻略の実践例も出ているという内容。佐藤康光さんの『佐藤康光の実戦で使える囲いの急所』ほど詳しくないですが、最初はこれぐらいから手をつけた方が覚えやすいかも。これだけバシバシ将棋を指していながら、僕はカニ囲いとか金無双というのは、ほとんど指した記憶が無いので、ちょっと新鮮でした(^^)。
 そして…個人的には、最後の実践編が素晴らしかったです!ここは、これまでの章に比べると、もう少し棋力が高い人向け。谷川さんの実際の対局から出てきた、囲い崩しや寄せ合いの問題と、その解答と読み筋が出ています(全13題)。
140917-2.gif例えば、盤面図の▲谷川-△中原の銀冠穴熊vs銀矢倉とか。この寄せの技法なんかは超実践的なので、すごく勉強になると思います。これ、次に先手番なのですが、谷川さんの狙い筋は…

 ▲44歩△同角▲83香△同玉▲81龍… という感じ。

 △同玉に替えて△同金だと▲44角△同飛▲71角で王手飛車が決まるので、それを狙った▲44歩だったという訳ですね。こういうプロの構想は、どれだけ読んでも損しないので、ありがたく読ませていただきました(^^)。こういうのをひたすら読み続けていたら、終盤はもっと強くなれるんだろうなあ。。

 というわけで、これは将棋の勉強を始めたいと思っている方におススメの一冊です。とはいっても、超初心者本ではなく、簡単な序盤定跡と詰め将棋あたりをやった次あたりに読む一冊、という感じでしょうか。4~7級ぐらいの方向け、という感じかな?かなりおススメです!!上級~段位の方には、最後の実践編の解説が読みごたえ満載で素晴らしいです!


第62期王座戦 第2局 豊島将之 vs 羽生善治 (角換わり相腰掛け銀)

 糸谷さんとの竜王戦の挑戦者決定戦に敗れ、木村さんとの王位戦の第6局に敗れた羽生さん。長く続いた絶好調状態がついに終わったか…と思ったら、その翌日にチェスで日本チャンピオン級の方を破るというとんでもない事をやって復調してしまった模様(^ ^;)。。う~ん、色んなジャンルに「天才」と呼ばれる人がいますが、羽生さんみたいな超絶的な天才というのは、ちょっと見た事が無いな。。

 というわけで、ちょっと嫌な予感の豊島さんですが、戦型は…おおお、角換わりです!!なるほど、研究がモノを言う戦型を、研究時間の無い羽生さんにぶつけていくというのは、正しい選択のような気がします。この前、羽生さんは後手番の角換わりで負けたばかりですしね。

20140918王座62-2_豊島vs羽生_角換腰掛銀35手 将棋は角換わり相腰掛け銀の最近の流行通りに進んで、盤面図35手までたどり着きました。ここで△74歩なら相腰掛け銀同形に合流ですが、今のところ後手が悪いと言われている戦型なのでこれはなさそう。で、この形の時は△42金右▲88玉△22玉、と進むのが定跡だったと思うのですが…

△43金右
 うわあ、また羽生さんから変化したよ。。たしかこれって、先手良くなるんだと勉強した記憶があるんですが、どう良くなるのかを全然覚えてません(^^;)。。

▲88玉△22玉▲25歩
 う~ん、ここも「後手玉は先手飛車が4筋に逃げてから矢倉城に入れる」と丸覚えしていた自分の常識が覆されてしまった。。羽生さんって、「その常識は正しいの?」という事を確認・実験してるんじゃないかと思わされる時があります。。
 しかし、豊島さんの▲25歩も軽くビックリ。この形になったら先手は飛車を4筋に振るものだとばかり思っていたので…。しかし、25に桂は跳ね出せなくなりますが、玉頭を押さえるのはまったく普通なので、これでどうなるのかは非常に興味深いです。

△42金▲68金右
 出ました、手待ち合戦(^^;)。一時期、角換わり腰掛け銀をかなり気合を入れて勉強したのですが、一番大変だったのが「後手は42と43のどちらで受けるか」という部分。一手一手の定跡は兎も角として、後手からの仕掛けは65を戦場にするか、74歩を突いてから桂を跳ねるか、跳ねずに先手桂頭を狙うか。先手は45を戦場に開戦、その時に飛車を4筋に振るか、後手が穴熊への組み替えを見せたらそこで端攻めを絡めて上から押しつぶすか…どれがいいのか、全然わかりませんが( ̄ー ̄)。

△74歩▲58金
 おっと、後手は千日手でも良さそうなものですが、避けたのは後手の羽生さん。ですが…なんと、豊島さんは更に手待ちです!!角換わり相腰掛け銀って、開戦前のこの緊張感がたまらないですね(^^)。もう、開戦した瞬間に既にどちらかがい、みたいなこの感じがたまらない。。

△12香▲48飛(45手目盤面図)
 うおお、羽生さんが穴熊を示唆した途端に一気に将棋が動きました!!いやあ、互いに仕掛けは難しいとみて、後手が先にしびれを切らすのを豊島さんは待っていたのかも。ここでついに4筋に飛車を振り、次は引き返す事の出来ない開戦になりそうです。実際にどちらが良い形で待つことが出来たのかは分かりませんが、少なくともこれは豊島さんの注文通りの気がします!!

20140918王座62-2_豊島vs羽生_角換腰掛銀45手
△65歩
 なんだこりゃあああ!!!
羽生さん、なんという仕掛け、これはまったく理解できない。。△12香を指した以上は穴熊の△11玉、4筋攻めが見え見えなので△43金上の受け、4筋は受かるとみて反撃準備の△73桂…これ以外はあり得ないと思っていたのですが…。右桂も跳ね出さないまま、いきなり65歩って、いったいどうやって攻めるつもりなんだ?大体、▲64角と打ち込まれたらどうするつもりなんだろうか…。

▲64角△92飛▲45歩△同歩▲同銀△同銀▲同桂△44銀(54手目)
 やっぱり▲64角を打ち込まれた…。しかし羽生さん、シレッと飛車を92に躱しました。羽生さんにこう指されると、なんだかまるで▲64角を打たされたんじゃないかという気分になってきます。これで後手が良いとしたらすごいな…。
 しかしやっぱり、既に4筋狙いの準備万端の豊島さんは、ここから一気に捌きに行きます。▲45歩の仕掛けから54手目の△44銀までは部分的な形で一直線。そして豊島さんは…

▲24歩△同歩▲25歩△同歩
 おおお、ここで継ぎ歩で後手玉頭の歩を吊り出しました!さっき2筋の歩を伸ばした以上は…という感じかな?もう1枚歩があれば、ここで垂れ歩をかませるので先手優勢なんでしょうが、残念ながら先手はここで歩切れ。形を乱しておいたという所に留まった感じ。…そうか!!ここで▲65歩で歩を補充してから▲24歩か!!

20140918王座62-2_豊島vs羽生_角換腰掛銀59手▲15歩(59手目盤面図)△同歩▲82銀

 全然違った(*ノ▽ノ)ヤダーッ。。しかし…この3手の先手豊島さんの構想が凄い、すごすぎる…。歩切れの上に援軍も何もない状態での▲15歩の意味が全く分からなかったんですが、解説によると、「▲2四桂から1二香を取ったときに、1筋攻めを見ている」との事。飛車を攻めつつ、その桂を拾いに行く▲82銀は、もしこんなのを自分が指されたら、その瞬間に投了しちゃいそう(^^;)。もし次に▲81銀不成△(飛車をどこかに逃げる)▲24桂が決まれば、これは先手優勢でしょう!!しかし、この瞬間に羽生さんに手番が渡ってしまったんですが、この手渡しが…

△66歩▲81銀不成△62飛▲73角成△65飛
 後手は打開出来ないので反撃しかないと思うのですが、それにしてもここの羽生さんの指し方がすごい…。△66歩以下から後手は勝負形になってしまうとは。▲24桂からの反撃が受かるのであれば、▲81銀不成と取ってもらった方が後手は打開できるのですね(あら、という事は、▲24桂が決まったら先手よしという僕の形勢判断って(T-T))。羽生さんはよく「相手の指し手を利用して良くする」なんて言いますが、この局面がまさにそれだったのでは。これで後手は飛車角がきれいに捌けてしまい、以下は羽生さん恐怖の終盤劇場(^^;)。というわけで、108手にて後手羽生さんの勝ち!!

 それにしても、豊島さんの59手目▲15歩以下の先手の構想はすごかった。あんな順を思いつくというのは、さすがはプロと思いました。しかし…本譜の結果だけを見ると、あの構想が良かったかどうかは別なのかも知れません。決まれば勝因だったかもしれませんが、負けてみると強引な打開だったのかも。しかし、やっぱりあの状態からまくってしまう羽生さんが凄すぎるんだろうな。。これで2勝0敗、羽生さんははやくも防衛にリーチをかけました!

4枚穴熊への挑戦

 序盤定跡の勉強方法をマイナーチェンジして以来、かれこれ2か月ぐらいゴキゲン中飛車破りを勉強(研究?)し続けている気がします。で、僕が採用しているのは、『中飛車破り 一直線穴熊徹底ガイド』をメインテキストにした居飛車穴熊。で、序中盤どころか、終盤間際まで掘り下げているものだから、中飛車の対策というよりも、穴熊の研究みたいになっている(^^;)。僕が穴熊を採用するのは、主に対四間飛車や中飛車戦。で、このどちらかの戦型になる確率はかなり高くて、全対局の4割ぐらいはこのふたつなんじゃないかと。だから、自分が穴熊を持っての研究は、すごく為になる。

後手ゴキゲン中飛車49手 以前の僕の穴熊というのは、金銀3枚で守って、4枚目の右銀はストロングセーフティー的な役割をさせていました。四間飛車持久戦の勉強を最初にしたから、それが身に染みついているんでしょうね。そうしないと攻撃もキツいし、守備も守りにくい気がするし…。しかし、右銀をストロングセーフティー的に使った場合、対ゴキ中の場合、どうしても振り飛車が良くなるようにしか思えない順があるのです。例えば、△53銀から△64歩を突かれて右四間への振り直しを見せられ、同時に4筋の歩も伸ばされてしまうと、4筋の位取りは防ぎにくい。そして、位を取られてから飛車を四間に振り直されると…まともに受けようと思ったら、居飛車はどうしても右銀をセーフティー的に使わないわけにはいかない。しかしそれでも4筋を受け切る事ができない。49手目盤面図はその後にどうなるかという例なんですが、3枚穴熊に対してと金&龍をかまされると、受けていたら相手からの攻めを切らすことが出来ない感じなので、攻め合いに持ち込む構想になると思うのですが、この図から居飛車が速度勝ちを目指すのは実にしんどい。で、4枚穴熊の登場となるわけです。

 4枚穴熊という戦法が、マジで将棋を極めているような人(プロみたいな人ですね)たちにとって本当に有力なのかどうかは、疑問に感じています。例えば、先手後手とも完全に間違えない将棋があった場合、4枚穴熊に組んだ方は、実は非常に勝ちにくいんじゃないか…と思えます(あくまでシロウトの考えです^^)。さっきの振り飛車の構想を4枚穴熊で受けようとしても、やっぱり龍を作られ、桂香を拾われる事は覚悟しなくてはならず、たぶんプロが指したら右銀を活用する方がまだ有望なんじゃないかと(で、そうするぐらいなら、2枚銀で行ってしまった方が更に勝ちやすい…という事が超速に繋がっているんでしょうね)。しかしですね…僕や、僕と指している人は、プロじゃないので、どんなに頑張っても絶対に何手か緩い手を指してしまう。そういう僕みたいなアマチュアにとっては、実際の形勢とは別に、実践的には実は3枚より4枚穴熊の方が勝ちやすいんじゃないかという気がするのです。

 多分ですが、居飛車穴熊vs中飛車穴熊になったら、居飛車は負けにくいんじゃないかと。問題は、居飛車穴熊vsゴキ中美濃。で、こうなった場合の居飛車の負け筋というのも大体決まっていて、4~5筋から歩を先兵にして龍を作られてと金&龍の攻撃をされると、居飛車が相当に勝ちにくい(2~3筋のと金は遅すぎるので全然心配ない^^)。6~7筋の歩を伸ばされて位を取られても、居飛車穴熊は受けにくい。そうそう、これは対四間飛車にも言える事ですが、居飛車穴熊を指すなら、4間だろうが中飛車だろうが、振り飛車からの右四間への振り直しは、相当に細かい所まで研究しておいた方がいいと感じます。これも勝つ方法にパターンがあるというか…。まあ、こういう「具体的な法則」的なものは色々と感じるんですが、もっとザックリいうと、一般に言われているような穴熊戦の常識は、実際のところ金言なんだな…と心から思います。4枚穴熊の場合、「穴熊に囲えるまでは受け一辺倒になってでも辛抱して自陣を突破させない」「囲えてしまったら多少の駒損は関係ない、とにかく大駒を捌く」「と金攻めされると厳しい」…これらの金言は、特に当て嵌まると感じます。

 居飛車党なら、いつかは穴熊戦を徹底的に勉強する時が来る、という事なのかも知れません。なんか今、将棋のすごく大事な部分を勉強させて貰っている気がする…。ところで、中飛車の研究は果てしないなあ、このままずっと終わらない気がしてきたぞ(^^;)。。

自分のゴール

 若い頃に立てた人生の目標がありまして、昔はこれに向けて突き進んでました。しかし、齢を重ねると自分に出来る事と出来ない事がだんだん分かってきて、「やっても目標に達する事は出来そうにない」と思える部分に関しては、既に心が折れかけていたりする。それでも何とか頑張るんですが…満足するところまで行けない。たどり着けないから億劫になる。でもこれじゃいけないと思ってまた頑張るのだが…この連鎖です。

 それでも、トップ集団には入れなかったけど、見方を少し変えれば、その道では他の人が果たせなかった所までは何とかたどり着けているとも言えます。将棋で言えば、A級棋士には届いていないけど、B2ぐらいまで何とか来た、みたいな感じ。その状態で、何となく安定しているのが今の自分なのですが…こんなんでいいんだろうか。腹を決めて、死んだ気で本業に専心すべきではないか。やったんだかやってないんだか中途半端で、達成したんだかしていないんだかボンヤリしたまま終わる事の方がよほど悪い。サラリーマンじゃない道を自分で選んでおいて、こんな中途半端に生きていては、産んでくれた親にも顔向けできないし、なにより死ぬ瞬間に自分が後悔するんじゃなかろうか。

 ここで障害になっているのが…あろうことか、大好きな将棋です。始めたころは、本業に差し障りがない程度にやって、しかもそれが気分転換になれば一石二鳥じゃん、と思っていたのが、今では夢中になりすぎて、本業の障害になっている。1日1時間と決めていた勉強も、気が付くと、暇を見つけては将棋ばかりやってしまう。トイレに入っても電車に乗っても、隙を見つけては将棋の本ばかり読んでいます。夜中までやり続ける事などしょっちゅうで、休日になると10時間じゃきかないぐらいやっていたり。でも…そこまでして仮に将棋に強くなったとして、何が待っているのか。プロになれるわけでもなし、なる気もない。将棋というのは遊びだから潤うんであって、こういうものが生活の中心にあるというのは筋違いだ…と思う自分がいます。将棋の勉強をやめた方がいいんじゃないかと思い始めたわけです。

 しかし、ここで止めるぐらいなら、最初からやらなきゃよかった。今やめたら、何もやらなかったのと同じになってしまう。1日1時間までという最初のプランは悪くなかった。それぐらいの勉強だと、本当に1~2段前後ぐらいの棋力に落ち着くんじゃないかという気もするけど、いつの間にかそれ以上を目指していて…それが悪かったんじゃなかろうか。

 今は、こんなことを思っています。始めた以上は切りの良い所まではやりたい。終盤術は、今持っている本以上の上積みはしない、してはいけない。詰め将棋はいつまでも続けてもいいが、時間を切る。序盤は、1日1時間のプランに戻し、仕事に支障が出るようなやり方は絶対にしない。居飛車を持って覚えなくてはならない定跡を覚えたら、以降はタイトル戦やA~B1級順位戦で出る新手以上は追わない。つまり…現在取り組んでいる序盤定跡が区切りまで来たら、僕の将棋勉強ライフをひと区切りにするのが良いんじゃないかと。
 居飛車を持っての序盤勉強がどれぐらいで終わるか、これは昔に計算した事があります。僕の読書ペースだと、大体3年でした。勉強時間を昔みたいに1時間/dayに戻すと、恐らく瞬く間に棋力が落ちてしまう気がします。でも、僕の人生にとっては、それが正解なのかも。齢をとった親父や、昔の友人と互角に楽しく指せれば、それでいいや。来年の末ごろに序盤勉強がひと通り終わって、将棋の勉強といっても新手チェックと詰め将棋ぐらいになった時、はじめて将棋と一番いい距離の付き合いになれるんじゃないか、そんな気がします。一般人にとっての将棋との一番良い付き合い方というのは、案外それぐらいなのかも。

第55期 王位戦 第6局 木村一基 vs 羽生善治 (角換わり相腰掛け銀)

 3勝1敗1分けで、羽生王位が先にリーチをかけた今回の王位戦。それにしても今回の王位戦は、矢倉に角換わりと、本格居飛車同士のガチ勝負が続いてメチャメチャ面白い!こんな将棋を指せるようになりたいなあ。

 さて、この第6局は角換わり相腰掛け銀に進行しました。後手の羽生さんは△73歩を保留せずに早めに突き出し、右桂の跳ね出しよりも△33銀を優先し、先手の木村さんは▲48飛を決め、後手は△42金右型で構え…あ、あら?この将棋は、つい最近観たぞ。。これは、持将棋で引き分けになった第3局と同じ展開だああああ!!!う~ん、羽生さんも木村さんも、あの持将棋を、先後を入れ替えて指し直そうというのか。これはドラマチックな展開になりました!

2014091040手 盤面図は40手目、相腰掛け銀の主流のひとつである△42金右型の基本図まで進んだところ。ここはものすごくたくさんの分岐があるんですよねえ。▲18香、▲68金右、▲67金右、▲25歩…。木村さんが選んだ手は…

▲68金右
 うおお、マジで第3局を指し直してケリをつけるつもりだ、カッコいい。。

△35歩
 おっと、ここで後手の羽生さんから手を変えました。解説の村山さんは「新手です」と解説してくれていますが…僕は後手からのこの桂頭攻めを見た事があるぞ。たしか『これからの角換わり腰掛け銀』の桂頭攻めの所に出ていた気が…。あとで調べ直してみよう。

20140910王位_木村一vs羽生_角換腰掛銀46手▲同歩△24銀▲34歩△27角(46手目盤面図)

 う~ん、記憶が曖昧だけど、『これからの~』には△27角に替えて△35銀だったような気が。△27角は▲58角と打ち返され、次の▲28飛で後手の角が召し取られるので先手良かったと思うんですが、なんと解説では「△2七角に▲5八角は、打った角が負担になると見られて、現在は▲4七銀が検討の本線」との事。いやいや、角を外して悪いなんてことはないでしょう( ̄ー ̄)。

▲47銀
 うああ、マジで▲47銀だった!!…プロの検討陣の皆さん、シロウトのくせにナマイキ言って、どうもすみませんでしたm(_ _)m。。そして、ここからが面白かった!

△35銀▲28飛
 いやあ、△35銀が間に合ってしまえば、▲28飛車に対して△26銀が間に合うので、後手の角の打ち込みはひとまず成功かと思ったんですが、その場合は▲25桂の跳ね出しがちょっと嫌らしいのか。そのまま攻め合う△37銀成には▲29飛と引いておけば、△47成銀には角を素抜かれるのでダメ、△38角成も銀で弾かれてダメ、というわけで、▲28飛は後手からするとけっこう悩ましい手かも。ここ、後手は指す手が難しそう。こういう所をプロがどう指すかは勉強になります(^^)。

△49角成▲58金△39馬▲27飛
 後手は馬を作りましたが、これは狭い。すぐに取られることはなさそうですが、本当にこの馬は捌けるんだろうか?

△43金左(54手目)
 おおお~、羽生さん、ここで手を戻しました!!次の▲25桂が見えているから、拠点となる34の歩を外しに行ったんですね。いやあ、この中盤は面白い(^^)。

▲25歩
 これが木村さんの封じ手。▲25桂ばかり考えていた僕は全然見えませんでした(^^;)。 なるほど、銀ばさみの形を作っておいて、△44金と拠点の歩を外しに来る手を消しているんですね。後手は左銀までちょっと動きにくくなったように見えます。このあたりの駒を捌くことが出来るかどうかが、この将棋の勝敗を分ける事になりそう。

△25銀
 エエエエ~~~(゚д゚ノ)ノ。。いや、△42金型でこの銀を動かしてしまうと、▲63角の打ち込みが生じてしまわないかい??それがイヤだから、54手目で歩を取りに行くのを銀じゃなくってわざわざ守りの要の金で行ったんだと思っていたのですが…。それとも、このタイミングで2枚銀に行って46の地点を突破して局面を打開する?いやあ、それが間に合うんだとしたら、オソロシイ計算能力だぞ。。

▲63角
 やっぱり打ち込まれちゃったぞ、本当に大丈夫なんだろうか、これ。。いやあ、僕みたいな素人なら余裕でねじ伏せられるでしょうが(^^)、相手は木村さんだぞ。これは先手が指しやすい将棋に見えるなあ。

******

 とうわけで、後手のあの馬は結局最後まで捌くことが出来ず、逆に先手が撃ち込んだ角はものの見事に捌け、飛車をいじめつつ最後には後手玉を寄せる要の駒として働きまくってしまいました。結果、109手にて先手木村さんの勝ち!!これで3勝2敗1分けとなり、王位戦はもつれてきました。

 そういえば、この前の竜王戦挑戦者決定戦の第2局でも、角換わりで打ち込んだ角が捌けるかどうかが勝敗を分けていました。やっぱり僕みたいなシロウトは、早い段階で捌ける見込みのない角の打ち込みはしない、という事を肝に銘じておこう、そうしよう(^^)。



第27期竜王戦 挑戦者決定第3局  羽生善治 vs 糸谷哲郎 (横歩取り)

 森内竜王への挑戦を賭けた3番勝負、泣いても笑ってもこの第3局で決着です!羽生さんにとっては永世竜王/永世7冠へのラストチャンスかもしれないので、ぜひガンバって欲しい。今年最大の大一番と思っていたので、仕事を休んででも観たい!と思っていたのですが…今月は忙しすぎて、とてもそんな事の出来る状態ではありませんでした(T_T)。。

 そして、急いで帰ってきたのですが、間に合わず。既に終局していました。結果は…振り駒で先手を取った糸谷さんの勝ち!!ああああ、羽生さん、負けたああ。。だから他の棋戦はいいから竜王戦だけに集中してくれと言ったのに。

 ガックリきてしまって棋譜をよく見れていないのですが、なんか大駒の打ち込み合いの将棋だった模様。合わせの角が何回登場したんだ?なぜか、羽生マジックとして有名な伝説のNHK杯▲羽生-△加藤一二三戦を思い出していました。あの辺りから羽生伝説は始まったんだよな。それが…。

 まだ若手だった渡辺明さんが一気に大ブレイクしたのも竜王戦。羽生さんを相手とした防衛戦では「1勝できればいい方」と言われた事もあったそうですが、それが9連覇という偉業を達成。もしかすると、今度は糸谷さんが竜王戦を舞台としたシンデレラストーリーを歩むかも知れません。糸谷さんは受け棋風だとどこかで見た事がありますが(右玉を好んで指したりするからか?)、最近の将棋しか知らない僕からしたら、攻撃力がハンパではありません。それこそ渡辺さんじゃないですが、まったく細いすぎるように見える攻めでも見事に繋いでしまう。羽生ファンの僕としては辛い結果となりましたが、もしかしたら、この挑戦者決定3番勝負が世代交代を暗示する対局であったのかも。

 糸谷さんは、いずれ竜王や名人を取る気がする。20歳代棋士では、豊島さんや中村さんもすごく強いですが、そのふたりよりも爆発力があるというか、調子に乗ったら手が付けられない棋士になる気がするんですよね。今日の対局も、羽生さんを横歩で破るのだから見事としか言いようがありません。羽生さんの永世竜王/永世7冠へのチャレンジはひとまず消えましたが、今度は森内竜王と糸谷さんという戦いが待っています。万一これで森内竜王まで倒される事があるとすると…本当に、糸谷時代が到来するかもしれません。とにかく、糸谷さん、おめでとう!!

『佐藤康光の戦いの絶対感覚』

SatouYasumituZettaikankaku.jpg 今期の佐藤さんは絶好調!今期に限っていえば、羽生さんに次いで強いのは、森内さんでも渡辺さんでもなく、あるいは若手昇り竜の豊島さんや糸谷さんでもなく、佐藤康光さんなんじゃないかというぐらい。特に中終盤力が尋常でないというか、今期はものすごい棋譜を量産しています。羽生世代の異常な強さの秘密は、大局観からくる異常な中終盤力に集約されているんじゃないかと思える棋譜が満載なのです。例えば、この前の▲佐藤康光-△阿久津主税のA級順位戦も凄かった!佐藤さんはまだ序中盤ぐらいのところでいきなり飛車を見捨てて金を取りつつ成銀を作り、そこまでして作った成銀を平然と見捨てて敵陣左辺を抑え込み…といった感じで、とにかく「駒得」を第一に考えたら到底考えられないような構想の連続。終盤で寄せが見えている時ならともかく、あんなに早い段階から飛車金交換を良しとする感覚はちょっと僕なんぞが全く知らない将棋の領域があるんじゃないか…と思わせるものでした。というわけで、この本は、最近とり組んでいる、中終盤の棋力アップのために読んだ本の中の一冊です。いやあ、これも素晴らしい本でした。

 ひとことで言えば、この本は大局観を示した本です。佐藤康光さんの実践から選ばれた局面を解くという次の一手形式になっていて、それが序盤・中盤・終盤の3部に分けて書いてあります。そして、なぜその手が正解である(と、佐藤さんは思った)のか、これが根拠を明確にしてものすごく細かく説明されています。他のあり得そうな読み筋だと、どこが劣るのかまで詳しく書いてあり、その問題の詳しい解説の最後には、形勢判断の基準になるポイントが分かりやすくまとめてある、という感じです。これは大局観を養うのに素晴らしく効果を発揮する一冊なんじゃないかと!

◆◆◆◆◆◆

20140905_1手 例えば、中盤問題のひとつに、こんな局面が。佐藤さんvs中原さんの中盤ですが、ここで先手はどう指すべきかという問題。この問題は比較的シンプルなので、この一手を思いつかなかった人は、ぜひこの本を読む事をおススメします!また、この本の価値は、その一手を選ぶ過程にあって、それが素晴らしい!!後手の成銀がものすごく嫌な所に利かされていて、緩い手を指したら一気に後手に形勢が傾きそう。後手の構想としては、玉形に差があるので、攻め合いにしたら速度負けしてしまうので、先手の攻め駒を押さえ込んでしまおうという訳ですね。で、単に機械的に全検索するのではなく、大局観的にこれを意味づけして指し手を考えるのですが…

・単に▲17角と引くと:
 △37成銀で桂をタダで取られた上に飛車にまで当てられて後手の抑え込みが成功してオシマイ。

・僕の自己流指し手法則のひとつ「困ったときは、王手で駒を外せるときはそれが先」(^^;)の▲63桂成:
 △同玉でなんでもない。なんでもないどころか、55の桂は後手の角道を止める大事な役割も果たしているので、これは味消し。

 というわけで、たぶん2~3級ぐらいになってくると、ここで▲33歩を検討し始める事になると思うんですが、ここからの解説がこの本の素晴らしい所です。それがいいのか悪いのか、どれぐらいの価値があるのか、それで先手が最善として、どのぐらいの良さなのか、なぜそれが良いと言えるのか…こういう事が、佐藤さん自らの言葉でバッチリ書いてあります。
 まず、まだ将棋を始めたばかりの人だとしたら、たぶん▲33歩△37成銀と進んだ場合の応手の時点で、ちょっと考えちゃうんじゃないかと思うのです。▲同角として飛車を守る、飛車自体をどこかに躱す、▲32歩成で攻め合う(その場合はその先も読まないといけない事になる)…。もうちょっと慣れてくると、手順のどこかで他の手を挟む事も考えるかもしれません。で、▲33歩△37成銀の場合の攻め合いの形勢判断は、この部分的な攻め合いの駒の損得だけでは形勢を判断することが出来なくて、ほかの部分を考慮する必要がある。この場合、攻め合いや捌きあいになると、玉の堅い先手が圧倒的に有利。で、このあたりの形勢判断まではひと目で出来ないと、この本を読み進めるのはちょっと難しいかも。
 で、現実的には、攻め合いは先手得なので、後手はまずはそうでない方法から考えるハズ。すると、この焦点の歩を角か金か桂で取る(早指しでなければ、金を躱す手だって読まないわけにはいかなそう)のどれが良いか、という事になり、△33同金の場合は…みたいな感じで、読みが進められていく感じになります。で、この読みを進めていく過程に、ことごとく佐藤さんの形勢判断の基準が言語的に存在しているのがスバラシイ!!なんか、このあたりが僕ぐらいの棋力だとけっこう曖昧というか、バババッと進めてみて、それでよいか悪いかを「なんとなく」判断しちゃってるんですよね。だから決断しきれなかったり、すぐに長考しちゃたり、読むべき変化も、いつの間にか「なんとなく」検討から外しちゃってたり。この本の場合は、こんな読み筋が。

・▲33歩△同桂の変化:
 これは▲34歩△26成銀▲△同飛。これは飛車が捌けた上に桂も捕獲が確定なので、これは先手はっきり良さそう。

・▲33歩△同金の変化:
 これは、後手の角道が止まった瞬間を狙って、▲63桂成~▲55歩と一気に捌きに行く方法もあるんじゃないかと。シンプルな手しか思いつかない猿アタマな僕の第一感はこれでした(^^;)。しかし、佐藤さんはまったく違う構想を用意していて、これが凄すぎました。これ、僕が初段ぐらいの頃だったら候補にすら上げられなかったんじゃなかろうか。佐藤さんの推奨手は△33同金に対して▲44角。これを簡単に検討から外してしまった僕みたいな人は、この本を読む価値があると思いますヨ!!いやあ、たしかにこれは読み進めるとすごい事になる…。。これぞ大局観、▲44角を検討から外さないでいられるためには、「穴熊で玉形に差があるのだから、駒損しても大駒の働きを優先すべき」という形勢判断基準がしっかりしていないと難しいと思うんですよね。僕も、「穴熊が出来たら捌く」という金言はいつも肝に銘じているつもりなんですが、それでもいつの間にかこの手を検討から外していた(T_T)。。やっぱり、自覚が足りないんでしょうね。。で、具体的な佐藤さんの読み筋は、▲44角△同金▲23飛成△13角▲32龍。いやあ、これが決まれば先手はほとんど勝ちでしょう!!まあこれは変化の一例で、実践でこの状況になったら▲44角に△同金としてくれない変化も読まなくてはならないと思いますが、どの変化も飛車が捌ける事には変わりなく、先手が相当に勝ちやすい将棋になるんじゃないかという気がします。「穴熊に出来たのだから、大駒を捌く」という考えが痛いほど身についていれば、▲63桂成~▲55歩では大駒が捌けないので、そうでない手を…という思考の順を踏めるようになるハズ、という事なんでしょうね。こういうのって、その場限りで毎回読んでいるようではダメで、具体的な言葉にする形で大局観的なベースを形成しておかないと、実践で指し手に反映させることは難しい、という事なんだと思いました。けっきょく△33同金って、角道が止まるのでたしかに嫌ではありますが、そこまでの悪手には見えない。でも相手が佐藤さんレベルになるとこれで終わっちゃうんでしょうね。すげえ~~~。。。

・▲33歩△同角の変化:
 中原永世十段の選択はこれだったそうです。そういう意味では、中原さんと佐藤さんの読みはあっているのかも。こうなると、以下▲25桂△24角▲63桂成△同玉▲44角△33歩▲34歩で先手が指せる。(本には「指せる」と控えめに書かれていますが、僕的にはこれは先手はっきり良いんじゃないかと思えます^^)。

◆◆◆◆◆◆

 で、形勢判断を要求されるこういうシチュエーションが、序/中/終盤あわせて51題出ているんですが、それぞれのお題の最後に、形勢判断の基準になる言葉が簡潔に書かれています。これがまた素晴らしい!!例えば、「矢倉戦の攻め合いは攻めの手がかりを残すことが大事。そのためには角でも切る」とか、「玉頭戦では玉頭の位と厚みが勝負に直結する。厚みを分けるのは基本的には金銀の数の差」とか。去年だったか、羽生さんとのダイレクト向かい飛車戦で、ものすごい玉頭戦を展開して、あの羽生陣をこじ開けた佐藤さんの言葉だけに、すごい重みがある。大駒を切るタイミングに関する判断基準なんかも書いてあって、これも素晴らしかった。僕は、大駒を切るのがちょっと遅いんだよなあ。。この前の順位戦での▲木村一基-△豊島戦での木村さんの飛角の見切りなんて、僕は相当に意識して指さないと出来るようになれる気がしません。この本で、木村さんのあの指し手を選ぶことが出来た基準がちょっとだけ理解できた気がしました。そうそう、この本で、僕にとって一番の金言だったのは、「私の棋風は特に駒の効率を重視する事。だから遊び駒は相手にしないで攻め駒を中央で捌く。そうすればかなりの駒損でもあんまり関係ない」という文章でした。いやあ、この前の阿久津戦の指し手の根拠は、この一言に全部詰まっているんじゃなかろうか。すげえ。。

 このシリーズは、他にも羽生さんのバージョンとか谷川さんのバージョンとかがあるんですが、立ち読みした感じだと、佐藤さんのやつから先に手をつけた方が良いような気がしました。例えば、羽生さんの本だと、序盤の課題局面が、四間飛車急戦が多かったりするのです。これって、今指す人は少ないんじゃないかと思ったのです。もちろん読みと大局観の勉強なので問題はないんですが、それでも今自分が指している局面に少しでも近い方が嬉しいです。佐藤本の序盤は居飛車穴熊が多くて、これは今でもそのまま使えちゃう感じ。佐藤さんというと変態将棋というイメージがありましたが、この本に限って言えば、実践でも結構出てきそうな課題局面ばかりでしたので、そのあたりの心配は不要かと思います。

 いやあ、この本も素晴らしかった!というか、羽生世代の人の中終盤術はみんな素晴らしくって、読んでいるだけでも楽しいし、「ああ、これを何回も読んでいたら勝手に強くなるだろうな…」と思えました。将棋の勉強って、大局観と形勢判断力を鍛えるのが一番難しいと思うのですが、僕みたいにここを何とかしたいと思っている3級~3段ぐらいの方には、超おススメです!!



第62期王座戦 第1局 羽生善治 vs 豊島将之 (矢倉)

  羽生さんのスケジュールの過密っぷりにはいつも驚かされますが、それにしても…竜王戦挑戦者決定3番勝負、王位戦7番勝負に加えて、王座戦5番勝負も始まっちゃいました。番勝負の3つ掛け持ちは、いくらなんでもキツいだろうな…。しかも、ついに始まった王座戦の相手は、20代棋士ナンバーワンの呼び声高い豊島さん。僕みたいな凡人なら「王座戦は落としてもいいから、永世位のかかった竜王戦をガンバろう」とか考えちゃいますが、羽生さんは勝ちに行くんだろうなあ…。

◆◆◆◆◆

 戦型は矢倉!現在ナンバーワンと次代ナンバーワンという本格派同士の棋戦のスタートにふさわしい戦型の気がします。それにしても、互いの指し手がやたらと速い!▲46銀37桂戦法という、矢倉戦の中でも超メインストリームを爆進!そのあまりの爆走感は、さながらマッドマックス2の如し。この戦型はタイトル戦でずいぶん見てきたから、僕でもかなり覚えてるぞ(^^)。しかし途中から僕の記憶が曖昧な変化に飛び込んでしまったんですが(^^;)、解説によると、これは今のところ先手全勝の変化であるとの事。それでも後手の豊島さんの指し手が相変わらず速い!!う~ん、豊島さん、これは何か用意の手があるな( ̄ー ̄)。

 それを察したか、先手全勝の局面から先に変化したのは、なんと先手の羽生さんでした。これは研究手を外しに行ったのか、あるいは自分でも調べてみたい順があったのか。後者は普通ならあり得ないと思うのですが、、こと羽生さんに関してだけは、マジでタイトル戦の対局を研究のために使っているような気がするんですよね。。

20140904王座62-1_羽生vs豊島_矢倉59手 とはいえ、最近は振り飛車破りや角換わりや横歩ばかり勉強していたので、記憶があやふやになっているところから復習しよう(^^)。盤面図は59手目、▲46銀37桂戦法での、後手の作戦の分岐点のひとつ。△44同金とか△45馬とかで分岐するんですよね。昨季、羽生さん、森内さん、渡辺さんの三つ巴でよく指されていたからまだ覚えているな…。

△45馬▲43歩成△同金
 豊島さんは△45馬を選択ですね。これ、後手陣が先に守りの金駒を外されるから、僕みたいな素人にとっては気分的に指しにくいんだよなあ。。

▲19角△46歩▲48飛△64歩
 そうそう、先手は遠見の角を打つんだった、思い出してきたぞ。しかし後手の△64歩も忘れてるなあ。…矢倉、勉強し直しか?

20140904王座62-1_羽生vs豊島_矢倉68手▲46角△44歩(68手目)

 おっとっと、たしか前回の▲渡辺-△森内の竜王戦ではここは森内さんが△44馬として、その馬のラインが強烈で後手が勝っていた気が…。△44歩は▲渡辺-△羽生の何かのタイトル戦で羽生さんが指して負けちゃったから、あんまりちゃんと勉強してませんでした…。そうそう、思い出してきたぞ、「なんで森内さんが後手番で△44馬で勝った直後なのに、羽生さんは同じところで△44歩を選んじゃうんだろうか」と思ったんだっけ…。

▲65歩△36馬▲33歩
 ああ、なんか▲33歩ってあったわ…。これはやっぱり渡辺-羽生で見た事があるぞ。しかし…見てから思い出しているようでは全然だめですね(T_T)。。

△同桂▲64歩△37銀▲24角△同歩 (角銀交換で先手駒損)
 ここで角銀交換か、先に金銀交換で若干駒得しているし、これで後手玉が非常に薄い状態になるので釣り合っているという判断かな?これも見た事があるな…。

▲63歩成△48銀不成(先手飛車損)
 いやあ、完全に思い出しましたよ。これは▲渡辺-△羽生戦で完ぺきに見た事がある。しかし、先手は角を渡した後に飛車まで渡してしまうんですよね。こんなの、アマチュアにとっては定跡手でない限り、怖くて指せないって。。

▲31銀△同玉(先手銀損)
 更に先手は銀捨て。先に玉を下段に落としとかないと…という事でしょうが、なんというオソロシイ定跡か。

▲53と(銀を取り返して少し駒損回復)△83飛打▲63歩
 いやあ、ここは定跡の偉大さというか、素晴らしい含蓄のある指し手のオンパレード。まずは後手。▲53とに対してすぐに△同金は、きっと▲33桂成で玉頭を成桂で押さえられてまずい。
 次に先手。先手も先手で△83飛打に対して▲43とと金を取ってしまうと、駒損はずいぶん回復できますが、△同飛で完全に攻めが切れちゃう。というわけで、ここは攻めを繋ぐべく▲63歩の合駒を入れるんですね。こういう定跡を覚えていくと、将棋って強くなるんだろうなあ。そうに違いない。

20140904王座62-1_羽生vs豊島_矢倉86手△53金▲33桂成△63飛(86手目盤面図)

 ここもすごい。放っておいて金を外されるのでは後手はまずいので、ここで▲33桂成を覚悟してと金を外しに行く、と。で、先手は▲33桂成で後手の玉頭を成金で押さえ、後手は△63飛で先手の歩を払って、ここでひとまず清算、というわけですね。しかし、この86手目盤面図って…後手、怖すぎないかい?

▲66桂△69銀▲68金寄(89手目盤面図)
 ここで先手は一度受けに回りました。攻めたとしても、きっと細すぎて繋がらないんでしょうね。しかし先手は歩切れなので、桂での合駒。ここでようやく後手は△69銀からの反撃、そしてその直後の89手目▲68金寄りで、羽生さんから定跡から外れた、という感じでした。よ~し、10回ぐらい見直して、今日中にこの変化を覚えるぞ(^^)。。

◆◆◆◆◆◆

 玉頭を押さえこまれたあのデンジャラスな89手目がどちらに形勢が傾いていたのかなんて、僕なんぞには分かりません。しかしあの危険な玉型が全てを物語っているというか、89手目の時点で、後手は少しでも間違えたら負けてしまう将棋だったんじゃないかと。仮にあそこで後手の形勢が多少良かったとしても、相当に間違えないで指し続けないとヤバい。緩手や悪手ではなく次善手ぐらいでも、相手が羽生さんだと危険な事になっちゃう状態だったのかも知れません。で、棋譜速報の解説のニュアンスでは、どうも豊島さんが102手目で少し緩い手を指してしまった模様。たしかにシロウトの僕からしても「え、ここで攻め合いに行って、速度的に間に合うの?」という手ではありました。なにせ、先手玉は堅いうえに広かった。そして、この一手が命取り。やっぱり羽生さんは付き合ってくれず、後手玉を寄せに行きます。羽生さんは完ぺきに手数計算が出来ていたみたいで、2~3手空きの手を続けて確実に仕留めてしまいました。結果、121手にて先手羽生さんの勝ち!!

 豊島さんが寄せ合いを狙いに行った瞬間、「おお!こんな所からマジで寄るんだとしたらすげえな」と思ったんですが、結果は多分それが敗着。しかし、こういうのを僕は前に見た事があります。去年、「間違えない」という、将棋としては最も理想的な棋風でA級にまで駆け上がって快進撃を続けていた行方さんが、いざ対羽生さんのタイトル戦になった途端にウッカリを連発。あの行方さんが、どうみてもいつもと違っていた。それぐらい、タイトル戦というのは、何回も戦って慣れないと、普段だったら絶対にやらないようなミスをしてしまうほどの緊張する場なのかも知れません。
 
 それにしても…番勝負を3つ掛け持ちの羽生さんですが、なんかそのすべてに勝ってしまいそうだぞ。。頼む、他は負けてもいいので、竜王戦だけは頑張ってくれ~~。。

第27期竜王戦 挑戦者決定第2局  羽生善治 vs 糸谷哲郎 (一手損角換わり)

 ほとんどの記録を達成してしまった羽生さんにとって、棋士人生で残った目標はといえば、永世竜王だけなんじゃないかと思います。しかも、永世竜王を取ると必然的に永世7冠になるというオマケつき(^^)。しかし…羽生さんはもう40代半ばに差し掛かっていて、普通ならとっくに全盛期を過ぎ、勝てなくなって当たり前の年齢。羽生さん自身も「いつでもタイトル戦に出れるという年齢じゃないし、これが最後という気持ちで対局している」みたいなことを言ってました。竜王戦挑戦のチャンスだって、もしかしたら今年で最後かも。ラストチャンスかもしれません。
 しかし…この挑戦者決定戦で先にリーチをかけたのは、なんと糸谷さん。糸谷さんは昨期から絶好調、勝率は全棋士の中でトップ、竜王戦も勝ち進むわという感じで、もともと強かったのが、ついに大ブレイクした感すらあります。羽生永世竜王/永世7冠を阻止し、しかもそれが糸谷時代の幕開けだった…なんて事もあるかも。そんな感じで、色々な意味を含んだ今日の大一番は…おおお!!糸谷さん、後手番での十八番である一手損角換わりを投入だああああ!!!

20140902竜王27挑決-2_羽生vs糸谷_一手損角換44手 盤面図は44手目、先手の羽生さんは早繰り銀ではなく棒銀を選択、糸谷さんは得意の右玉、そして△49角と打ち込んだところ。う~ん、この角の打ち込みは次の△38歩を狙っての部分的な手筋ですが、この角が捌けるかどうか不安で、知ってはいるんですが僕はなかなか指せません(>_<)。。プロは読みの深さが段違いだし、しかも糸谷さんはこの戦型のスペシャリストだから、既にこの角が捌ける見込みがあるんだろうか。でも、最近の糸谷さんの棋譜を見ると、昔の塚田さんっぽいというか、良いとか悪いとかじゃなくってイケイケな所があるので、良さそうな攻め手をガシガシ指しているだけかもしれん。。

▲67金右
 おっとっと、これはまったく想定外の手、なるほど△38歩で飛車の横利きが遮られた後の△58角成を消しているわけですね。それでも△38歩と打ってきたら、▲57角とか▲27角で次の△39歩成を消すんだろうか。しかしもしそうなら、先手はしばらく受け続ける事になるなあ。もし後手が攻めを繋げることが出来るなら、たしかに44手目の△49角打は見事な構想なのかも知れないな…。

△38歩▲57角△65歩
 歩の打ち込みから角の受けまでは予想通りの展開、次に後手が何をするのかと思ったら、いきなりの仕掛けです!やっぱり今の糸谷さんはイケイケだわ。。今の糸谷さんって、多少無理っぽい攻めでも繋いでしまうから怖い…。▲同歩は△65桂でオシマイなので先手は手抜くと思うんですが、棒銀が捌けそうにないし、という事は速度ある攻撃筋はなさそうだし、しかし悠長にして戦場で駒を精算されて角成を実現されちゃったりすると一方的になっちゃうぞ…。

▲37銀
 うおお、羽生さん、こんな悠長なことをやってて間に合うのか?▲37銀~▲36銀みたいな順で、攻めの銀をいったん引いて攻めのラインを一路変えるのは、昔に四間飛車急戦の定跡で学んだ事がありますが…。玉を囲う、右桂を跳ねる、6筋攻め、5筋攻め、飛車を振り直して右四間…後手には指したい手が山ほどあって、これは糸谷さんが楽しい展開になったかも。

△54銀▲24歩△同歩▲48銀
 いやあ、▲36銀でなく▲48銀かあ。銀引きは攻撃の筋を変えたんではなくって、捌けなくなった棒銀を受けに使うためだったんですね。たしかに、棒銀は捌けなくなったら大概負けだからな…。う~ん、捌けなくなった棒銀を戻す将棋はいくつも見た事がありますが、一手損角換わり~先手棒銀~戦闘開始という経緯からして、ここで棒銀を戻して暫く受ける事にするというのは、作戦負けを宣言してしまう事になるというか、なかなか指し辛い手なんじゃなかろうか。名人戦といい王位戦といい、ここのところの羽生さんって、自分から受け将棋を構想する事が多い気がします。見ようによっては、わざと攻めを呼び込んでいるようにも見える、ちょっと怖いな…。

20140902竜王27挑決-2_羽生vs糸谷_一手損角換61手△46歩▲同角△45銀直▲35角△39歩成▲同銀△34金▲57角(61手目盤面図)

 いやあ…具体的にどの手がどうだったかというのは分かりませんが、常に糸谷さんは攻めの手を指し続けましたが、これは先手受け切ったんじゃないかい?受け切ったどころか、後手の攻めが切れた瞬間に▲38銀で後手角は詰みじゃないですか。。う~ん、今日の一手損角換わりは、先手棒銀が捌けるかどうかではなく、後手が角を打ち込んで以降は、それが捌けるかどうかが争点だったわけか。つまり、羽生さんの指し手は「棒銀に行きながらの方針転換」という作戦負けではなく、「△41角を捌かせなければ勝ち」という一貫した方針だったわけですね。なるほど、最近は攻め合いの速度勝ちばかりを勉強していたものですっかり忘れていましたが、相手陣を攻めるのではなく、大駒をいじめて確保すれば自動的に優勢になるだろう、という方針だったわけですね。受けがどうとか、恥ずかしい事を言ってしまった(^^;)。。いやあ、これは勉強になりました。

△85桂▲86銀△46歩▲48銀△84歩▲65歩△同銀
 玉型が半裸状態の糸谷さんは攻めが切れたらオシマイなので何とか繋ぎますが、これは無理攻めに見えるなあ。

▲84角(71手目)
 うあああ、71手目にしてついに先手の反撃、桂につけた紐である歩を払いながらの王手!次に▲85銀で桂を外してからの▲65桂が見え見えなので、これは後手受け辛いんじゃ…

△73金▲同角成△同玉
 2歩になるので歩の合駒が打てず、金での合駒ですが、羽生さんは殆ど時間を使わず▲73同角成と角を捨てて金を外しました!いやあ、この速い指し手は、これで先手良しと確信してるんだろうなあ…。

 以下、随所に「さすがプロ!」という手は飛び出すんですが、先手の優勢が覆る事はなく、117手にて先手羽生さんの勝ち!これで1勝1敗の五分となり、竜王挑戦は最終第3局にまでもつれ込む事となりました!永世7冠期待の僕としては、ヒヤヒヤの1日でした(^^;)。羽生さん、素晴らしい!

 また、角換わりでよく出てくる例の△49角の打ち込みですが…確実に捌ける見込みがない時には、僕みたいなシロウトが指してはいけない手だという事だけは分かりました(^^;)。

第73期 A級順位戦 森内俊之 vs 深浦康市 (矢倉)

 うあああああ~~~、森内さん負けたああ!!いやあ、深浦さんって、羽生さんや森内さんや渡辺さん相手に平然と一発入れちゃうから怖い。じゃ、メチャクチャ強いのかというと、若手や女流にコロッと負けたりするので、つかみどころがありません。

 渡辺さんの3連敗に、森内さんが早くも土。う~ん、今期のA級は大混戦になるかもしれません。
プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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