感想戦は楽しい

 僕は感想戦が好きです。特に、上手の方との感想戦が大好き。互角の人と指して負けると、悔しくって感想戦どころではないんですが(p゚ω゚*)、自分より強い人だと、単純に尊敬してしまうので、素直に聞くことが出来るのです。それで、上手の人の中には、本当に丁寧に教えてくれる人がいて、もしそういう感想戦になると棋書を読むのと同じか、それ以上の成果があります。もしかしたら、僕は対局自体よりも、感想戦の方が好きかもしれません。
 感想戦の良い所は、僕的には以下のような所です。

①強い記憶になる!
 棋書で学んだ筋って、棋譜並べをしていても忘れてしまう事が多いです。ところが、きっちり感想戦をした筋って、忘れないんですよね。これって、経験的記憶というものが、強い記憶方法である証左なんでしょうね。定跡の記憶って、[棋書を本気で覚える→本番で実際に指してみる→感想戦で振り返る]というところまでやると、かなり正確に覚えられる気がします。

②発見できなかった手や筋を発見できる!
 敗因を分かっているならいいのですが、敗因が分からないまま次の対局に行ってしまうと、今の対局から何も学ぶことが出来ません。将棋を指す事自体を楽しむだけならそれで問題ないのですが、もし強くなりたいのであれば、感想戦をしないというのは、クイズ番組で答えを聞かないようなもの。上手の人に感想戦で有効手を教えてもらった時というのは、「おお!!そんな手があるのか!!」と驚かされる事があって、それはかなり楽しい体験だし、棋力アップにも直結する気がします。

③形勢判断の勉強になる!!
 悪手の指摘なんかは、この典型ですよね。これがかなり大きい!将棋の核心って形勢判断にあるんじゃないかと思うのですが、僕程度の棋力では、ある手が先後どちらに有利なのか分からない事が結構あります。分からないだけならまだいいのですが、最悪なのは、自分が良いと思って指した手が、実は相手にとって良い手である場合。上手の人に感想戦をつけていただくと、これがだんだん分かってくる。部分的な指し手であれば、自力で学ぶ事も出来るのですが、形勢判断というヤツは本将棋から学ぶしかない。それを何百局も繰り返して、ようやく少しずつ身につくんじゃないかと。上手の人から、形勢判断の感覚を吸収できるというのは大きいです。これをやるとやらないでは大違いで、積み重なれば塵も積もりますが、ただ指しているだけだと何百局指しても形勢判断の上達は見込めないんじゃないかと。

④コミュニケーション
 これは人それぞれだと思うんですが…僕の場合、将棋ソフトと指していてもぜんぜん楽しくありません。マスターベーションに感じてしまうんですよね。仮にソフトと対局する時があっても、それはあくまで未来に人と対戦する事を想定してのことです。つまり、あくまで人と対戦する事が僕の将棋の前提になっています。人vs人であれば、条件は五分。これこそ対戦型ゲームの大前提だと思うんですよ。仮にサッカーで、人と機械が対戦したとしても、どちらが勝つにせよ、僕はまったく楽しめないと思うんですよ。ところが僕の場合、将棋の対戦は、そのほとんどがネット将棋。会話がなかったら、ほとんどソフトとの対局と変わらないんですよね。将棋って、対局中の会話は基本的に禁止なので、会話する可能性が一番あるのが、感想戦です。さっきまで機械的に鋭い手を指していた相手が、実は色々と迷いながら手を選び出していた事を知ったりすると、なんか少し安心するというか、そういう事を感じる事もあります。


 感想戦をするために、僕は対局中に「ここ、分からないな」という所に目星をつけておく事にしています。そうすると、あとで振り返り易いからです。
 あと、僕は感想戦が好きなのですが、ネット将棋だと感想戦が嫌いという人の方が多い気がします。終了後即去りという人も多い。また、コミュニケーションをせずに、ひとりで振り返りたいという人もいるんじゃないかと。将棋というのは、負けた方は気分が悪いものである気がします。僕は自分が勝った場合は、対局後は自分からは話しかけず、相手が話しかけて来たら応じる、という事にしています。逆に自分が負けた場合は、聞きたいところがあるようであれば、すぐに自分から話しかけるようにしています。
 さらに…前の記事で書いた4段の方との感想戦は、棋書に出ていない部分の感想戦となり、こんなに突っ込んだ感想戦は初体験でした。「これが本当の感想戦なんだろうなあ」と思い、やっぱり3段位以上になるとさすがに凄いな、と。初めてちゃんとした感想戦をした感じがしました。
 まあ、マナーでいえば、棋書に出ている変化とか、タイトル戦クラスのプロ将棋に出て来た順ぐらいはちゃんと勉強してから質問しないと、相手の方に失礼とは思います。でも、まあお互いにアマチュアだし、それはいいんじゃないかと。しかしマナー云々を抜きにしても、定跡を押さえてからでないと、感想戦はあまり効果的でないかも。上でいえば、②の効果はありますが、①③の効果はない。①③に繋がらないのであれば、感想戦は答え合わせなだけで、棋力として積み重ならない筈です。というわけで、感想戦が効果的になるのは、棋力が5~6級あたりに達し、序盤定跡が身につき始めたあたりからなんじゃないかという気がします。

 81dojoで対戦していると、感想戦をしない人って結構多いです。しかし、感想戦って、やってみると本将棋以上に楽しいし、しかも棋力アップという意味からすると本将棋以上の効果がある気がします。ある程度の棋力以上になったら、感想戦をしようではありませんか!!!!

横歩取り 16手目△88角成 またまた再戦!!

 ひとつ前の記事で書いた4段の方と、またもや対戦する事になりました!どういう巡り合わせか、3局続けて僕が先手。そして…3局続けて、16手目△88角成からの横歩取り角交換に。この方、中終盤の棋力がハンパでないので、メチャクチャ集中してないといっぺんにやられるんだよなあ。

20131230_43.gif さすがは4段、避けずに同じ戦型で受けてきました!!うわ、また緊張してきた…。43手目、例の▲45桂打ちのところまで、まったく同じ順。けっこう序盤から色々と手を間違えてしまう僕にとって、ここまで正確に指せるのは初めてかも。勉強したばかりだからですね。この局面、先手からは▲31飛などの一段飛車があって、後手はかなり忙しいハズ…というのが、この前の感想戦での結論でした。というわけで、桂打ちを受けての44手目で遂に変化。

(44手目の候補②:△65金)
 前回の2局では、ここで△54香でした。それに代えた手が

△65金▲67銀

 △65金か!!いやいや、さすがは4段。うっかり攻めに行って△56金打で頓死するところでした(^^;)。まあでもこれは▲67銀で受かりますよね。しかし後手の攻めが繋がって…

△54香▲46玉△34歩▲36歩

 う~~ん、強い。。確実に寄せられ、しかも間違えたら即死の連続。△34歩も詰めろだし、これは研究してきたんじゃなかろうか。。狭い場所になりますが、右辺に逃げ込む脱出口を作るしか道はなく、一直線で▲36歩まで来て…

2013123_49.gif これが今日問題になった局面。ここで後手が放った手が…

(50手目の候補手①:△56金打)
△56金打

 ▲45桂以降は一直線なので、読みなんて入れている暇もありませんでした。そんな事もあり、最初この手を指された瞬間、負けたと思いました。というのは▲37玉△47龍がメチャクチャ厳しく見えたから。じゃ、代えて▲同銀だと?う~ん、これはかなり難しい将棋、さすがに後手優勢の気が。ここでまたまた長考に入ってしまったんですが…
 考えてみれば、▲31飛が入れば間駒はほとんど利かずに先手よしのハズ。だとしたら、仮に危なくても詰まないのであれば、精算ではなく逃げるのが正解では?で、最初に読みを打ち切った▲37玉△47龍という逃げを選択するとどうなるかというと…

▲37玉△47龍▲26玉△45龍

 なんと、捕まりそうで捕まらないのでした。。弱くて受けばかりやってきた成果がこんなところで発揮されるとは(^^;)。で、先手は待望の

▲31飛△41銀▲33馬△62玉▲41飛成

 これは先手勝勢でしょう!!先手は次に手が空いたら▲61龍△同玉▲51金△72玉▲61角で勝ちなので、後手は攻めるか攻防手を探すしかないのですが、最善手と思われた△25龍からでも先手玉は捉まりませんでした。で、本局は先手の勝ち。で、感想戦でとんでもない結論が。なんと、好手に見えた△56金打が実は悪手だったのでは??という事に。いやあ、将棋って難しいです。。この感想戦がメチャクチャ面白くって、それに代えた手を4段の方がひねり出してきました。それが…

(50手目の候補手②:△38龍)
△38龍

 これもまた素晴らしい手!!よくもまあこんなにポンポンと候補手を出せるものだなあ。。僕は長考型なので、ひと目で有力手が見える人って、本当に凄いと思います。これも寄せられた…と思ったんですが、死ぬほど考えると手が見つかったりするのが将棋の面白いところ。考えてみれば、先手玉は45に逃げられれば△56金打の即詰みが消えるので、実は王手の入る▲31飛から入って、当初の狙いである▲53桂まで持ち込めれば、それが玉の逃げ道まで用意する攻防手になるんじゃないかと。どのみち既に詰む詰まないの局面なので、その順を検討してみると…

▲31飛△41金▲53桂

 ▲53桂を成らずとしたのが工夫で、これで後手は苦しいという結論になりました。打ち込んだばかりの飛車を取らせるのが重要な所で、以下、感想戦で検討した手順としては…

①△31金▲61桂成△同玉▲63角打
 この順は、最後の▲63角打ちが王手金取りとなり、先手玉が一気に安全になって、先手良さそう。以下も、先手は受けやすく攻めやすいが、後手は受けにくい形。すぐには決まらなそうですが、先手よし、という事で。

②△31金▲61桂成△52玉
 52に玉を逃げると次の▲51金打が滅茶苦茶キビシイ。詰みまでは検討しませんでしたが、どうやらこれは先手優勢っぽいです。

 というわけで、16手目△88角成の横歩取りは、やっぱり先手優勢なんじゃないかと。さすがに『羽生の頭脳』に書いてある事にウソはありませんでした。しかし…定跡書で検討が打ち切られた31手目▲33香成以降、本番で間違える事なく指すのは相当に難しいんじゃないかと。その方の持っている定跡書にも、この変化は書いていないという事でした(本の名前を聞いておけばよかった;;)。というわけで、この順も横歩の定跡として覚えておこうと思います。詰みまで研究したのは初めてかも。。それから…4段の方、連日で感想戦に付き合っていただき、ありがとうございました!!

横歩取り 16手目△88角成の角交換戦法

 12月中に仕上げておきたいと思った自分の仕事も方がついて、残務をチンタラとしながらネット将棋中毒になっていました。横歩になりそうな展開になったら拒否せずに受けて、ただ今進行中の横歩の勉強をしていたところ…4段の方に、16手目に△88角成から角交換を仕掛けられる将棋になりました。いまプロ将棋を見ても、この角交換は指されないですよね。しかし当然あり得る手なので、「もしここで角交換されたらどうするのか」という事は考えた事がありました。実際に指された事もありましたし、自分で指してみた事も。そんなわけで、この変化は『羽生の頭脳5 横歩取り』で勉強していた筈なのですが…いやいやさすがは高段者、そこから先がもの凄かった!!同じ人と2局続けて同じ将棋になり、感想戦もしていただいて、これがもの凄く勉強になりました。これは絶対に覚えるべき順と思ったので、復習がてらブログに書いておこうかと。

20131228_16.gif 僕は先手、横歩を取った瞬間に後手の4段の方から角交換を仕掛けられたところ。当然僕は…

▲88銀

 次が大きな分岐点で、もし△76飛とされたら相横歩取り。そうなると全く勉強できていないので、相手が定跡を知っていたらお手上げなんですが、今まで700局以上指してきて、相横歩にされた事は1度もありません。プロ将棋の観戦でも、相横歩は1局しか見た事がありません。で、本譜もその通りで…

△28歩

 横歩確定。これが昭和50年代までの、横歩の主力戦法だったそうです(by『羽生の頭脳』)。ヘヘヘ、この順は勉強していて、先手優勢なのは分かっているのさ(^^)。。以下、定跡どおりに進んで…

▲同銀△45角▲24飛△23歩▲77角△88飛成▲同角△24歩▲11角成△33桂▲36香

 勉強する前までは、△45角とされてオシマイでした。しかし勉強したので、ここからの変化はバッチリ(のハズでした;;)。▲24飛でいいんだったよな。結果△23歩と更に飛車を追われる事になるんですが、ここで飛車を逃げずに△77角と飛車交換に踏み込むのが大事な手順。これは自分が後手でも何度も試した事のある定跡で、この受けを指せる先手は、初段クラスでもあまりいませんでした。そんなものだから、それ以降の定跡がうろ覚えになっていたのが致命傷に。以下、定跡通りに進んで、飛車交換の上に馬を作り、歩切れの後手の3筋に香で串刺し、これで先手優勢!!のハズが…いやあ、さすがは4段、ここからがもの凄かったです。

20131228_30.gif △66銀(これで盤面図)

この△66銀も定跡だったのですが、しばらく指していなかったのでこの受けを忘れていました。というわけで、次の僕の指し手で1局目と2局目が分岐、これが勝負の分かれ目に。まずは1局目。

(1局目:31手目▲65飛)
▲65飛△57銀成▲33香成△25飛▲26歩△27角成▲25歩△49馬

 大長考の挙句、▲65飛とアホな手を打ってしまった(p゚ω゚*)。。…まあでも、最近はどうしても分からなかったら強い手を指そうと心がけているので、これは致し方なしでしょうか。しかし、ここからの4段の方の攻めが見事!!いやあ、僕が悪手を放ったのは百も承知ですが、それにしてもここまで綺麗に咎めるとは。。△27角成なんて、そう簡単に浮かぶ筋ではないんじゃないでしょうか。今考えれば、▲25歩と飛車を切り取らずに馬を取ればよかったとも思うんですが、そうしたところで劣勢は変わらなかった気がします。というわけで、以降は一方的に押し込まれて、80手で負け。心折れそうになったんですが、ここで感想戦をしてもらったのが良かったです。31手目の定跡は▲33香成だったんですね。
 で、ドラマはこの先に待っていました。1時間も経たないうちに、同じ人と再戦となったのです。またもや僕が先手、同じ局面になれ!!と願いながら指したところ…さすがは4段、受けてきました!!やべえ、心拍数があがってきた…。で、運命の31手目です。

(2局目:31手目▲33香成)
▲33香成△67角成▲同金△同銀成

 先ほどの感想戦では、ここで打ち切りでした。…羽生さん、16手目△88角成の角交換は本当に先手優勢なんでしょうか?この局面、僕には互角にしか見えないんですが。。で、またしても僕は大長考に陥ってしまい、次に指した手が…

▲68歩

 攻めの順は手空きになるとしか思えず、67にいる成銀をどうにか殺しておくのが順だと思って指したのですが、いまだにこの▲68歩が正着かどうかは分かりません。ここ、正着は何だったのでしょうか。取り急ぎ銀の利きを殺せるのは確かなのですが、そうすると後手は当然…

△79飛▲48玉△57成銀▲同玉△49飛車成

 ですよね。知ってました(>_<*)。はやくもスッポンポンの裸玉にされました。この辺りになると1手の価値があまりに高くて、1手も間違えられない感じ、もう時間を使い切っても構わないから、1手1手を大事にしようと。勝ち負けよりも、正着を探す事を大事にして、間違えたら感想戦で正着を教えてもらおうと。で、長考の連続となったのですが、ここからは1年間将棋を勉強してきた努力の実った、会心の順が指せたのではないかと。

20131228_40.gif▲32成香△同銀▲45桂△59龍▲58歩

 ▲32成香は裸玉ではあるけれど、詰みはないと考えて攻めに出た手。僕は初心者だったこともあり、常に上級者相手にボコボコにされてきた1年だった気がします。それが良かったというか、おかげで逃げ回るのがうまくなったんじゃないかと(^^;)。受けに行かずに▲32成香と指せたのは、闇雲の一手じゃなくって、2手以上は空くという読みを一応入れた上での判断でした(それが正解かどうかは別です( ̄ー ̄)。これは、1年間ボコられ続けた成果なんじゃないかと。で、次の▲45桂が会心の一手で、今まで将棋を指してきて、いちばんいい手だったんじゃないかと。長考した甲斐があった!!と思ったら…

△54香

 …4段恐るべし。人生一番の会心の一手を、いとも簡単に返しやがった。根拠はないんですが、この人は高齢の方なんじゃなかろうか。なんか、手筋に強引さがないというか、実に老獪。で、またまた長考に入ってしまって…

▲55銀△同香▲同馬

 ▲55銀も長考の末に見つけた会心の一手でした。玉を逃げる順は二通り、右辺か左辺のどちらか。しかし…何度考えても、捕まる順しか見えません。攻め筋としては一段飛車と先ほど打ち込んだ桂が命綱、しかし最速でいっても1手空きになりそうなので、受け切りか攻防手かのどちらかが欲しい。受け切るには守り駒がなさすぎるが…という思考を辿って、お役御免で眠っていた11の馬を攻防に使うための一手、という銀捨てでした。これは『上達するヒント』で学んだ大局観の勉強の成果かも。しかし、手番は後手で…

△48銀▲67玉△57金▲77玉△68龍▲87玉△67金

 いや~、マジで強いです。3段以上って、本当に凄いんだよな。。しかしこれ、渡す駒にさえ気をつけたら受け切ったかも知れん。そして…後手の攻めがついに切れ、待望の手番が回ってきました!

▲11飛△31歩▲同飛成

1段飛車は、▲33香成以来、30手近くず~~~っと狙い続けていた待望の一着。しかも、11の馬をどかした成果で、31ではなく11に打てたのが大きい。ここで4段の方に疑問手の△31歩。「大駒は近づけて受けよ」という事でしょうが、そうすると一間龍です。これは勝ったか?!

△41金▲42角△62玉▲53角成△72玉▲84歩

 後手は▲42角を見落としていたのでしょう。一間龍って、パートナーになる駒はだいたい金駒ですからね。最後の▲84歩の待ち駒は『寄せの手筋200』の勉強の成果で、次に▲83金が入ると挟撃状態、馬も龍も捨てて守りの銀を剥がし質駒の金を払えば頭金…という筋。いやあ、マジで今年やった勉強が片っ端から出てくる将棋になりました。結果は、75手で先手勝ちでした!!

 昭和50年代に横歩の主力戦法だったという16手目△88角成の順、定跡書では先手優勢との事。確かにそうだったのですが、アマチュアの初段クラスで勝ちきるのは相当難しいんじゃないでしょうか。35手目▲68歩が正着かどうかは疑わしいですが、仮にそれが最善手だとしたら、この棋譜は実戦で使えるんじゃないかと。定跡書は31手目で検討を打ち切っているので、以降は定跡書にも書いていないわけで、この棋譜は僕にとっては価値あるものになりました。今後僕はこの順を16手目△88角成の定跡として使おうと思います。いやあ、マジで定跡書半冊分に匹敵するほどに勉強になった将棋でした。感想戦をしていただいて、この順の将棋の指し方を色々と検討してくださった4段の方に感謝!

後手番の横歩ってかなり強い気がする

 今年の初め、初めて将棋の勉強を始めるにあたって、最初の葛藤が居飛車で行くか振り飛車で行くか、先手番と後手番で主力戦法に何を据えるか、という所でした。勉強する以前に、何を勉強するかという所から始まったわけですね。結果、とりあえずは居飛車党で、先手なら矢倉、後手ならゴキゲン中飛車で行こうと。単純に、それが一番勝ちやすいと聞いたからです。ところがいざ始めてみると、どの戦型になるかというのは、けっこう成り行き次第。深く考えた事がないというのが一番の問題だと思うんですが(^^;ゞ、例えば僕が先手なら初手は▲76歩、これに対して相手が△84歩なら▲68銀、△34歩なら▲26歩…みたいな感じ。なんか、自動化されちゃってるんですよね。この時、僕はあんまり「あの戦型に誘導してやろう」みたいな意識が薄いのです。それが理由なのか、勉強をはじめてもうすぐ1年が経つというのに、ゴキゲン中飛車を指した事が殆どありません(^^;ゞ。…いや、いちおう勉強はしたんですよ。でも、何となく身に付いた序盤の指し手に任せていると、絶対にゴキゲン中飛車にならないという。

 しかし…1年も将棋を指していると、だんだん「後手番って、本当にそんなに不利なのか?」と思うようになってきました。最初に「将棋は後手が不利だから、後手での対策を練らないといけない」と聞いたものだから、ちょっと警戒し過ぎたというか。もちろん、角換わりみたいな先後同形の将棋になると、さすがに後手不利の気がしますが、でも対抗型や横歩って、そんなに後手不利ですかね?僕の場合、後手番の矢倉でも勝率は悪くないし、それ以上に先後同形にならない「後手番の横歩取りって、実はかなり強くないかい?」と感じるのです。いや、これは今の僕ぐらいのレベルでの話で、プロとかになったらまた違うのかもしれませんが。そう感じるものだから、何もわざわざゴキゲン中飛車を指す必要も感じないんでしょうね。
 
 横歩って、勉強すればするほど、対四間飛車の定跡なんかとはかなり違う印象を受けます。極端に言えば、対四間飛車は直線的というか、大きな分岐点がそんなに多くないという印象なのですが、横歩は序盤から大きな分岐点だらけで、「うわ、これは実戦で使ってみたい」とか「これ、いくらでも変化の余地はありそうだよな」という可能性のオンパレード。つまり、アマの低段レベルぐらいまでだと、すぐに手将棋に突入する感じで、そうなると先後の差があんまりなくなる気がします。
 横歩って80~100手ぐらいで勝負がついちゃうことが多い気がするんですが、手数が少ないだけに1手の価値が高い。もし中盤型のタイプだったら、横歩取りはいい選択肢かも知れない!と思うのです。

ボンクラーズの伊藤英紀さん、内館牧子さん他を訴える、の巻

 第2回電王戦はメチャクチャ面白かった!すべて土曜開催だったという事もあり、楽しく拝見させていただきました。で、特に感心したのが、将棋ソフトの開発者の皆さん。将来(いや、もしかすると既にそうかも)、将棋の最善手を探す事の出来る思考ルーチンを作る人こそが、将棋の最前線を切り開く人になるんだろうな、と思ったものでした。特に印象深かったのが、ボンクラーズ開発者の伊藤英紀さん。いかにも理系というか、理性的で論理的で、同時に社会性もある(社交的という意味ではありません)という、実に完成された大人という感じ。ただ、クールなので、誤解を受ける事も多いだろうな…とは思いましたが。この伊藤さんとポナンザの山本一成さんのふたりは、いっぺんに好きになりました。ところがどうしたわけか、伊藤さんは第3回の電王戦には予選にすらエントリーしませんでした。次も頑張ってほしいと思っていただけに残念で、何か訳でもあるんだろうか、と思ってました。
 で、なんとその伊藤さんが、日本将棋連盟、マイナビ、内舘牧子さんの3者を相手取って訴訟を起こしたとの事。内容は、『将棋世界』に掲載された内舘牧子さんの記事が名誉棄損に当たるとのことで、謝罪と損害賠償を求めたが会ってもくれなかったという事で、訴訟に踏み切ったとの事。なるほど、出版社であるマイナビと発行元である日本将棋連盟はエッセイストに巻き添えをくらった形か。で、『将棋世界』に掲載されたという記事は以下の通り。伊藤さんが問題とした部分は赤字にしておきます。

 これはご承知のように、現役棋士五人と五種類の将棋ソフトが対戦した「電王戦」の第四局である。この団体戦は、早くから話題になっていた。同誌によると、入玉で引き分けた塚田九段の涙した理由のひとつは、今回のソフト「Puellaα」を開発した五十代男性のひと言だったという。「入玉への対策はしていましたが、なおざりだった。名局と言われた前の2戦と比べて、つまらない将棋になってしまった。勝ちを逸したけど仕方ないです」
 同誌はこの言い方に対し、「ベテラン棋士」の言葉として「棋士は、自分が指した悪手を″つまらない手″だと言うことはあっても″つまらない将棋″だとは絶対に言いません(中略)やはり、それは相手に対して、尊敬の念を持って戦っているからです」と書いている。うなずく人は多かろう。
 私は開発者の発言を読んだ時、「五十歳にもなって、教養がないんだなァ。相手にするだけ無駄だわ」と思った。むろん、開発者としては、人間に圧勝するソフトを開発することは第一義だ。しかし、衆目が集まる中で戦う以上、少なくとも将棋界の精神文化を、ザッとであっても学んでおこうと思うのがその人の教養というものだ。この五十歳男性は、「将棋」という相手の舞台で開発の仕事をしながら、その文化や伝統、歴史などにはまったく無関心だったのだろう。とにかく、強いソフトを開発することに心血を注いで来たのだろう。だが、たとえそうであっても、相手への敬意として文化や精神を学ぶ姿勢が教養というものだ。
 一方、4月19日の秋田魁新報に、比較すると面白い記事が出ていた。囲碁棋士の井山裕太さんが、張栩棋聖からタイトルを奪い、碁界初の六冠となった際の様子である。終局後、井山さんは張さんの気持ちに配慮し、喜びを表さないよう努めていたことに、周囲は気づいていたという。二十三歳の井山さんの態度に対し、五十歳の開発者は「つまらない将棋」と言った。これを「開発者は部外者だから」で看過してはなるまい。井山さんの態度について、同紙は書いている。
「自分には喜びでも相手にとっては悲しみであることを、若き天才はよくわかっているのだ」
 こういう抑制の精神は、将棋、囲碁のみならず、柔道や相撲などの武道にも、日本独特の文化として共通する。「中高年」と呼ばれる年齢になってもなお、それさえ知らぬ人に腹をたてたり、泣いたりするのは無駄以外の何ものでもない


 …この内館牧子さんという人の発言、問題点が山積みでないかい?ちょっと突っ込み所が多すぎますね。。いやあ、こういう文章を、しかも署名入りで書いちゃう内館牧子さんという人って、どういう人なんでしょうね。とおもったら…ああ、むかし横綱審議委員会とかで朝青龍に噛みついていたオバちゃんか。当時、相撲の当事者でもないこの人が偉そうに「大相撲の伝統が」とか言っているのがとにかく鼻についていたものでした。だって、相撲をやっていたわけでもないのにそういう事をいうのって、おこがましいと思いませんか?いや、部外者が口をきいてはいけないという訳ではなくって、部外者であるのであれば、部外者であるなりの立場からの口のきき方をしてしかるべきなのではないかと思うわけです。相撲でいえば、たとえば「相撲というものの伝統というものを良いものとしたいのであれば、相撲の社会上での立ち位置から考えると、○○という感じであって欲しいと思うわけです」みたいな言い方をすれば、突っ込みどころは無くなるわけです。こんな論理は少し考えれば分かりそうなものを「相撲の伝統とは○○だ」みたいな言い方をしちゃうと、「おいおい、なんでお前がそれを定義できるんだよ」「お前が相撲の何を知ってるんだよ」と思ってしまうわけです。それは将棋でも同じ。文化とか安直に言ってくれるけど、文化ってのはその成員が成立させていくものであってだなあ…とか、まあ根本的な所から突っ込み所は色々とあるんですが、こういう物言いをして問題ないと感じていること自体が教○がないというか、アレですよね。

 どうにもこの内館さんという人、物書きのくせに論理学というものを分かっていない気がします。この短いエッセイの中だけでも詭弁だらけ。論点回避(推論の前提となる命題の真偽を問わず結論を真とする)、ストローマン(Aが主張していないことを自分の都合の良いように表現しなおし、さも主張しているかのように取り上げ論破することでAを論破したかのように見せかける)…。いやあ、こんな突っ込みどころ満載の論理立てで、よく物書きだなんて名乗れるものだと。楽譜も読めないクセに音楽家を名乗る人や、矢倉も組めないクセに棋士を名乗る人なんて、恥ずかしくってなかなかいないんじゃないかと思いますが、これで物書きが名乗るって…。先入観でモノを言って、それを強引に正当化しているレベルで、人を乏しめるなんて、とてもとても…。この件に関しては、僕は伊藤さん持ちです。プロ棋士とソフトの対戦が生み出す意味に関してだって、この詭弁エッセイストと伊藤さんでは、考えに費やした時間も、その情報の深さも広さも、比べ物にならないんではないかと。

 あと…「つまらない将棋」って、プロ棋士もけっこう言いますよね。この人、伝統がとか言ってるけど、実はあんまり将棋を見てないのでは??



第72期順位戦 A級6回戦 C17回戦など

 12月も後半に入りました。もうすぐ、将棋の勉強をはじめて1年です。いやあ、将棋のおかげで、とても楽しい1年でした。しかし、楽しすぎてちょっと夢中になりすぎたかも。。で、順位戦も徐々にクライマックスに近づいてきて、結果だけ見ているだけでもムチャクチャ面白い。いやあ、この生き残りレース、プロ野球やプロサッカーより楽しいんじゃないか?

(A級6回戦)

○羽生善治 vs 行方尚史●
 これは少し前の記事で書いた、銀損定跡の1番です。10月以降の羽生さん勝局の中には、ちょっと神がかった棋譜が多い気がします。羽生さんは全勝、これに追いつくには6回戦終了時点で3勝3敗が最低条件となります。行方さんは3勝3敗ながら順位が9位というのがネックで、名人挑戦の可能性もあると同時に、降級もあり得ます。う~ん、ここからが勝負ですね。しかし行方さん、王位戦以来、羽生さんとの対局がトラウマになっていないと良いのですが…。

○渡辺明 vs 屋敷伸之●
 羽生さんが全く星を落とさない中、追撃の1番手はやっぱり渡辺2冠。9期守り続けた竜王位を失冠したばかりなので、失意の中だとは思うのですが…いやあ、お見事!4勝2敗、羽生さんを追走しています!一方の屋敷さん、これはマズいです。2勝4敗、これで名人挑戦は消え、同時に降級レースで一歩リードとなってしまいました。

●郷田真隆 vs 深浦康市○
 順位が4位の渡辺2冠が星を伸ばしている中、気になるのは順位2位の三浦さんと3位の郷田さんです。特に、今期の郷田さんは強いんだか強くないんだかよく分かりません。タイトル戦の挑戦者決定トーナメントで悉く決定戦に出てくるというのに、その全てで敗退。順位戦でも、決して良い成績とは言えません。そして…郷田さん、敗退です。これで2勝4敗、名人挑戦が消え、これも降級レースに参加です。一方の深浦さんは快勝、4勝2敗で同率2位!しばらく前の記事で「深浦さんは残り全勝してもおかしくない」と書いたら、「そんなわけないだろアホ」という書き込みをいただいたのですが、今のところ3連勝、全部勝ってますね( ̄ー+ ̄)。

●三浦弘行 vs 佐藤康光○
 三浦さんも順位戦で苦戦、2勝4敗で名人挑戦が消えました。順位が2位なので、降級はないと思うのですが…。一方、僕の好きな佐藤さんは3勝3敗、なんとか名人挑戦への可能性を残しています。しかし、渡辺2冠との直接対決を残しているのか。これは双方にとって嫌な1番でしょうね。

●谷川浩司 vs 久保利明○
 谷川さんにとっては、今期で最も重要な1局だったのではないでしょうか。負けたら降級はほぼ確実になり、勝てば降級レースに久保さんを引きずり込むことが出来ると同時に、降級ラインを押し上げる事が出来るので、自分を救う事のもなるという。しかし結果は非常、谷川さん痛恨の敗戦です。これで1勝5敗で単独最下位、光速流の降級は濃厚でしょう。一方、振り飛車党の希望・久保さんはこれで3勝目、僕は谷川さんと久保さんが降級候補だと思っていたのですが、いやいやどうして、久保さんは生き残るかもしれません!!

(C1級7回戦)
 C1は12/17に一斉対局。C1の昇級ラインというのがなかなか難しいんですが、たぶん3敗すると厳しいと思うので、その辺りを目安にダイジェストで!

●真田圭一 vs 高崎一生○
 これは双方にとっての大一番だったと思います。真田さんはこれに負けると3敗目、いくら順位がいいといっても昇級が厳しくなり、一方の高崎さんはこれに負けると2敗目、勝ち星的には悪くないんですが順位が低いのがネックとなり、これまた昇級が消えてしまいそう。そして…高崎さんの勝ちです!これで高崎さんは1敗で昇級レースに踏みとどまり、真田さんは消えたのではないでしょうか。

●千葉幸生 vs 糸谷哲郎○
 これも双方にとって重要な1局。千葉さんは順位はいいですが、負けると3敗目で昇級レースから消えそう。一方の糸谷さんは全勝棋士のひとり、彼の成績がそのまま今年のC1の昇級ラインを決定します。そして…糸谷さん、勝ちました!!いやあ、マジで強いな、この人が負ける気がしない。一方の千葉さん、昇級レースから消えました。。

○佐々木慎 vs 近藤正和●
 これは順位4位の佐々木さんにとっての重要な1局。なんとか1敗のまま踏ん張りたいところですが…お見事、勝利です!これで1敗のまま踏みとどまり、順位もいいので昇級への可能性を残しました。あとは、全勝棋士のどちらかが取りこぼすと、昇級2番手です。しかも、残りの対戦相手に恵まれてる。。

○中村太地 vs 船江恒平●
 どちらも大好きな棋士、互いが1敗、互いが昇級にかかわる重要な1局なので、個人的に最も注目していた対局です。正直、どちらにも勝ってほしいカードでした。結果は、太地さんの勝利!1敗のまま昇級レースに残りました!一方の船江さんはぜひとも勝ちたかったと思うのですが、電王戦対策が祟ったか。。しかしまだ2敗、気落ちせずに、残り全勝を目指して頑張ってほしいです。

●菅井竜也 vs 斎藤慎太郎○
 全勝を突っ走る菅井さんでしたが、意外な相手に足をすくわれました。しかも短手数での敗戦。菅井さんが強い事は間違いないのですが、いかんせん順位が低いので、同率では昇級できない可能性があります。それだけに全勝のまま突っ走りたいところだったと思うのですが…これは痛い敗戦。自分より順位が高い1敗勢がつまずくことを待つしかなくなります。菅井さんにとっては、最終戦の太地さん戦が運命の1局になりそう。しかし、相手の斎藤さんは20歳なのか。もしかして、斎藤さんが強いという事なのか?

 これで、2敗以上は以下の通り。順位の高い方を先に書きます。
(7勝0敗) 糸谷
(6勝1敗) 佐々木、中村、高崎、菅井
(5勝2敗) 船江


 佐々木さんは残りカードに恵まれているので、昇級が濃厚な気がします。糸谷さんは全勝でトップではあるのですが、小林裕戦と高崎戦を残しています。この結果が今期の昇級レースを左右する事になりそうです。中村さんと菅井さんは、ツートップの取りこぼしという条件付きですが、その条件が満たされるとして、最終局の直接対決が運命を左右しそう。高崎さんは、糸谷戦と金井戦を残しているのがキツそう。いやあ、C1の昇級レースも大混戦。次の8回戦でもまた何人かがこのレースから脱落しちゃうのでしょうね。個人的には…中村、船江、ガンバレ!!

3段からは別次元

 将棋の勉強を始めてから中級になるころまでは、定跡を知らない戦型になると即死でした(-_-*)。しかし中級ぐらいになると、序盤の定跡を知らない変化に入っていっても、何とかなる将棋が出てきました。これが、上級~低段ぐらいになると、さらに何とかなるようになりました。普通なら逆の気がしますよね。これって不思議です。もちろん、定跡を知らなくても初段までならダイジョーブという意味ではありません。対中飛車戦なんて、とにかく負けばかりで、定跡本を何冊も読んでようやく何とか勝負になるようになったという苦い思い出があります。しかし、矢倉も対四間飛車も、1冊ですらアマチュア向けの定跡書が完全に身についた事がないのに、基本的な筋さえ押さえていれば、初段までなら結構勝負になる気がします。しかし…

 3段以上の方が相手となると、そんなに甘いものではありませんでした(x_x)。最近調子が良かったもので天狗になり(^^;)、3~4段ぐらいの方々にも勝てるのではないかと、そのレベルの方々を相手に、慣れない戦型や変化に飛び込んで指してみたのです。角換わり、横歩取り…何局も続けて惨敗。まったく勝負にならず、いずれも一方的にボコボコ。ボクシングでいえば2ラウンドKO、野球でいえば10対0ぐらいの大差。これが1局ぐらいなら「まあ、そんな事もあるさ」で良いんですが、何局も続いたので、精神的なショックが大きいったらありゃしない。それでも、自分の得意戦型だと、3段ぐらいの方相手でも何とか食らいついていける事もあるんですよ。しかし、ちょっとかじった程度の変化に入ると、もうボコボコです。1~2段ぐらいだと、悪くなっても逆転できる事があるんですが、3段以上となると離されたらもうアウト、間違えてくれません。

 たぶん、僕の認識が間違っていたんじゃないかと。僕も含め、低段までは、一般に売っている定跡本の筋がきちんと身についているわけではなくて、基本の駒組みと本筋だけが身についている段階なんじゃないかと。僕が「あれ、ここどうするんだったかな…」と手を間違えても、相手も僕を咎められない事が多いですから。ところが3~4段の方になると、こういう事が極端に少なくなる気がします。
 先日、3段(あれ?4段だったかな?)の人と対戦したところ、角換わりで瞬殺されました。僕は先手番だったのですが、駒が当たる前に自陣のとんでもない所に角を打たれ、その狙いすら分からないままボコボコ。感想戦で、僕の右金が寄るタイミングが1手はやかったと教えていただいたんですが、もうそれだけで咎められてしまいます。あの角打ち、定跡を知らずに受け切れる人なんているんだろうか…。また、石田流で私が見た事のない飛車の使い方をされて面食らった1番もありました。で、観戦していた方も何人かいらっしゃったのですが、その受けを知らないのは僕だけだったという(ハズカシイ-_-*)。矢倉でも、初段あたりまでなら大体が本組になるのですが、3段になるとあらゆる急戦が出てきます。角交換も最新形がバシバシ出てくる。…なんか、3段あたりから、明らかにレベルが違うんですよね。もちろん、羽生さんとか村山聖さんとか全盛期の谷川さんとか、中終盤のアドリブ的な棋力が尋常でない人なら、序盤がいい加減でも行けちゃうんでしょうが、そんなのは例外中の例外。平均的なアマチュアの終盤力では、序盤がアドリブで何とかなるのは低段までという気がします。

 将棋を指せる指せないの線引きはアマ2段と3段の間にあるんじゃないかと。将棋は相手がいるものなので、定跡の勉強は、ひとつの戦型を完璧に仕上げたら次…という訳にはいきませんでした。ある戦型を勉強して何とか勝負になる様になったら、更にその勉強を続けるのではなくて、フルボッコにされる他の戦型の勉強を優先する事になっちゃう。で、そういう勉強法をしていると、かなり穴だらけの序盤になり、しかしそれでも意外と上級とか初段あたりまで行けてしまう。で…けっこう満足しちゃいました。しかし、実はそこからが将棋なんじゃないかと。ここで止めると、きっと1~2段ぐらいで成長が止まるんでしょうね。
 こういう高い壁って、今までも感じた事があります。あくまで私見ですが、8級と7級に差はないが、7級と6級の間には高い壁がある、みたいな。そして今、2段と3段の間に高い壁があるように感じています。

 2段までは大体でオッケー、でも3段からはキッチリ身についていないとしんどい、というイメージ。もし、本当に3段以上になるためのラインというのが、アマチュア向けに売っている定跡書の筋をきっちりと身につけている事だとするならば…それって、結構時間がかかると思うんですよ。勉強時間と結果が殆どイコールで、それを短縮するする方法は無い筈なので。今までに僕が将棋に費やした勉強方法や勉強時間では、ぜんぜん足りません。一時的に3段以上になれる事はあるかもしれませんが(というか、これは実際にあって、実は今がそう)、3段に安定して留まるには、考えられる将棋の勉強を全部キチンと修めていかないと、とうてい無理なんじゃないかという気がします。
 でも、これは悪い事じゃないと思うんですよ。逆に言えば、将棋の勉強をキチンと修めれば3段までは行けるという計算になるので。序盤定跡のほか、形勢判断とか、終盤力(どれくらいなんでしょうね?直線で19手詰めぐらい?難しい詰みでも7手詰めなら逃さないというぐらい?)とか、要求される物はあるんでしょうが、3段からが本当の将棋指し、という気がする今日この頃、みなさんいかがお過ごしですか。。




(勉強の習熟度と級段位の関係) *基準は81dojo。あくまで僕の主観です(・ω・)

3段:序盤定跡がいい加減ではなくかなりキチンと身についているので、
    相手の得意戦型に引きずり込まれたらほぼアウト
    中終盤力が同じなら居飛車若干有利の気がする
    終盤は「苦手」なんて言っていたら勝負にならない
    1手差の叩き合いなんかでもキッチリ計算してくる
    粘りもうまく、上級相手ぐらいなら終盤の粘りだけでひっくり返す感じがする
――――(すご~く高い壁)――――
2段: 3~6級と知識は極端には変わらない。決定的な違いは形勢判断や構想力
1段  形勢判断がいい加減だと、3級から2級になるのは難しい気がする
1級  頓死はともかく、2歩や王手放置のようなうっかりは殆どなくなる
2級  ものすごく鋭い手を指すのに、手数計算とか、そういう所がアバウトな気がする
――――(高い壁)――――
3級: ひと通りの駒組みと、定跡のうち主力筋ぐらいは身についているレベル
4級  仮に形勢判断が雑でも、知識だけで3級までは行ける気がする
5級  得意戦型が続けば3級、苦手な戦型が続くと6級みたいな感じ
6級  明らかなミスをする癖が抜け切らない感じ
――――(高い壁)――――
7級:駒の手筋、基本の駒組み、寄せの手筋ぐらいまで出来ていれば来れる
   大人だったら1~3ヶ月ぐらいで7級までは行ける気がする
   2歩とか王手放置とか両取りとかの致命的なうっかりを頻繁にやっていた気がする

『羽生の頭脳5 横歩取り』

HabunoZunou5.jpg 現在の僕は、ネット将棋でなんとか段位に辿り着いたぐらいのレベルで、序盤の勉強はようやく横歩に辿り着いたぐらいの段階です。つまり、横歩に関してはシロウトの中のシロウト(;;)。そして、横歩の勉強のために最初に手をつけた本が、横歩の大家・野月さんの書いた『よくわかる横歩取り』でした。まだ1/3ほどしか読んでいないのですが(*読み終わりました!)、とても初心者向けとは思えない濃密さ、さすがは横歩の大家である野月さん、素晴らしい本です。しかし…少し問題が。特に、これから横歩を勉強しよう!という僕がつまずいたのが、横歩の基本図に辿り着く前段階でのやばそうな戦型の説明がガッツリとカットされている点。例えば、先手が横歩を取った瞬間に後手が角交換してから飛車取りの角を打ち込むとどうなるか(これは△45角戦法と呼ばれています)?あるいは、相横歩に持ち込まれるとどうなるのか?恐らく、横歩を指す人は、こういう変化への応手は常識のように知っているんじゃないかと思うんですが(そうでないと横歩を取る事なんて、怖くて出来ないと思うのです^^;)、その説明がないのです。これが全カットというのは、初心者の僕には結構キツい。常識だからカットしているんだと思うんですが、僕はその常識を知らないレベルなので、1から説明してほしいんです。で、横歩の基本図に進む前の段階で疑問だらけで、前に進めないという事態に陥ってしまいました。で、本屋や図書館で横歩の本を何冊か立ち読みしたんですが…横歩の本というものは、ちょっと変わった傾向があるように感じました。横歩△85飛型の専門書、山崎流の専門書、最新定跡の研究書…つまり、横歩全般を扱っている本というのが少ない。これは、横歩という戦型の定跡がどんどん変化している事のあらわれなのかもしれません。で、横歩のなかにどういう細分化された型があるかという事すら知らない僕にとっては、これはかなり困った事態なのです。だから『よくわかる横歩取り』から始めたわけなのですが…。で、どの本もこの横歩の基本的な序盤の常識については触れていない。そこで、困った時の百科事典である『羽生の頭脳』に頼ってみると…おお、バッチリ書いてあるじゃないですか!!前にも書いたことがありますが、今の定跡書というのは、『羽生の頭脳』は読んでいるという前提で書いてあると思えるんですよね。で、この横歩の巻は、その最たる例じゃないかと思いました。

 さて、文庫版の『羽生の頭脳』は2冊の合本ですので、情報量は普通の定跡本の倍。内容は以下の通りです。

1章:△23歩型
2章:相横歩取り
3章:実践譜
後半1章:△45角型
後半2章:△33桂型
後半3章:△33角型
後半4章:実践譜

 『羽生の頭脳』という本は、執筆された当時に考えられた変化を全部書きだしているんじゃないかというぐらいに詳しく書いてあるので、定跡書としての作りとしては完璧だと思います。問題は、発行年が1994年と古いこと。ですので、定跡が更新された筋に関しては、羽生の頭脳で勉強しない方がいいんじゃないかと思います。しかし、この横歩の巻の場合…今では使えない定跡というのがほとんどありません!それどころか、△33角型以外の戦型は、この本じゃないと学ぶのが難しい。比較できる類書としては所司さんの『横歩取り道場』がありますが、あれは横歩だけで7冊ですからね…。

 上の目次にある通り、横歩取りというのは、△23歩型、相横歩取り、△45角型、△33桂型、△33角型の5つの戦型があります。これは今でも変わってません。で、現在プロで指されている横歩取りというのは、そのほとんどが△33角型。それにしたがって、最近の横歩の定跡書には、△33角型から枝分かれしていく戦型が中心に書かれていて、他の4つの戦型に関する説明は全くないか、あっても凄く簡素です。そして、この5つの横歩の戦型は、後手に選択権があります。という事は…先手番で横歩を指したいのであれば、このすべてを勉強しないわけにはいかない、という事です。で、今、プロであまり指されないからといっても、他の戦型も凄く有力。特に、△45角戦法なんか、アマでもよく指されるし、定跡を知らなかったら50手も持たずに瞬殺です(^^;)。で、先手は横歩に進んだ時点でこれを拒否する術がない。だから、仮に指さないにしても、先手で横歩を取るのであれば、絶対に勉強しないといけない戦型なのです。で、この定跡も最近の横歩の本には出ていない。というわけで、△33角戦法以外の横歩定跡を学ぶためには、この本を避けて通ることは出来ません。という事は…後手番で横歩を指すのであれば△33角型だけを選ぶという事も出来ますが、先手番で横歩を指すのであれば、この本は避けて通ることが出来ない必読の書です!!

 僕はまだ全部読んでいないのですが(実は、実践編は読み飛ばし、△33角型は新しい定跡書で学ぼうと思ってます^^;)、1章(△23歩型)と後半1章(△45角戦法)のふたつは読み終わりました。特に後半1章に書かれている△45角戦法というのは、ネット将棋だと今でも結構指されていて、さすがに昭和50年代の横歩の主力戦法というだけあって、メチャメチャに強力な戦法。で、今では居飛車良しで結論されていると思うのですが、もし定跡を知らなかったら先手が勝つ事はプロだって難しいんじゃないかというぐらいに強烈。だから、仮に指さないにしても、先手で横歩を指すのであれば、勉強しないわけにはいきません。初段ぐらいだと、これを受けられない人って結構いるんじゃないかなあ。。で、これも最近の横歩の本にはこの定跡は出ていない。しかし、この本を読んでおけば、後手に△45角戦法を使われたら大歓迎、どの変化も先手よしに出来ます(^^)。
 それから、第1章は、横歩を指すなら必読なんじゃないかと。矢倉の序盤に関する『現代矢倉の思想』みたいな感じ。もし先手が飛車先の歩を交換に行った後に△23歩と打たれるとどうなるのか?もし、横歩を全く知らない初心者だったら、最初に思いつく手は△23歩だと思うのです(ネット将棋だと、級位の外人さんは△23歩を打つ確率が高いと感じています)。で、この時に飛車を引くのではなく、なぜ横歩を取るのか。こういう横歩という戦型の底に横たわっている考え方がバッチリ書いてあって、これを知らないで横歩を指す資格はないんじゃないかとすら思わされました。

 というわけで、この本をすべて読むかどうかは別として、横歩を指そうと思うのであれば、手元に置いておかないわけにはいかない1冊と思いました。少なくとも、実践譜と△33角型以外の章は、先手番で横歩を指すなら必読、代わりとなる本はないと思います。で、横歩の重要な土台はこの本で勉強し、現在の主流である△85飛や△84飛は他の新し目の定跡書で勉強(△85飛型は、それこそ『よくわかる横歩取り』に凄く詳しく書いてある感じです^^)、それより新しい定跡はプロの将棋観戦で身につける…というのが、横歩の正しい勉強法なんじゃないか、と。

(*2014.6.12追記) 相横歩取りを勉強し終わりました!いやあ、これは面白い。超急戦に出ると、とんでもない乱戦になり、一手でも緩んだ瞬間に勝敗が決してしまいます。しかも、横歩△45角戦法のように、正しく指せば先手優勢というのではなくて、かなりの互角(その後の定跡が進化して無ければ、互角~先手指せる程度。しかも、「羽生の頭脳」以外で相横歩取りというと、所司さんの本ぐらいしかないと思うので、ほとんどの人は羽生の頭脳以外の変化は知らないんじゃないかなあ)。これは得意戦術にしておくと、知らない相手をカモれる戦型になるかもしれません(^^)。


第39期棋王戦 挑戦者決定トーナメント 羽生善治vs郷田真隆 (横歩)

 仕事が忙しくて、ぜんぜん序盤の勉強が進んでいないです。これはマズいと思い、昨日は少し早く帰れたので、少しだけ現在進行中の横歩の勉強。しかし、横歩はとにかく変化が多く感じます。アタマの中で整理しきれなくて、新しいところに取り掛かる前に、いつも復習だけで終わってしまう感じです(x_x)。

 で、昨日行われた棋王戦の挑決トーナメントの羽生さんvs郷田さんも、横歩でした。王将戦は羽生さんの挑戦が決定、名人戦もほぼ羽生さんの挑戦で決定みたいなものなので、決まっていないのはこの棋王戦だけです。で、残るは三浦さん、永瀬さん、羽生さん、郷田さんの4名。うち羽生さんと郷田さんは敗者復活なので、もう1敗も出来ないという土俵際。負ければ終了です。しかし、横歩で120手超って、すごいな…。これ、棋譜を見ているだけでも、鳥肌モノの名勝負の気がします。終盤の叩き合いなんて、どちらも神憑り。特に凄かったのが、例によって羽生マジックです。いや、これがマジでマジックでした。羽生さんがまったく訳の分からない角捨てをしたんですが…う~~ん、まったく意味が分からん。。これ、誰か解説してくれないかなあ。

 これで棋王戦の挑戦者決定レースから郷田さんが脱落。残るは三浦さん、永瀬さん、羽生さんの3人です。たしか、三浦vs永瀬は今日やってるんじゃなかったかな。しかし、今日も夜から忙しいんだよな。。ネット将棋で1~2局指したら出かけるか。

第72期A級順位戦 羽生善治 vs 行方尚史 (矢倉 銀損定跡)

 まさに師走、忙しいです(;;)。竜王戦がはやめに決着してくれてラッキーだったかも。

 さて、昨日はA級の羽生vs行方戦がありました。が、まったく見れず。今ごろになって、ぼんやりと棋譜を眺めています。お、羽生さん先手の矢倉戦じゃないですか!しかし…銀損定跡ですか。これ、良い筈の先手を持って、到底勝てる気がしないんですよね。いつかこの定跡を解説つきで見てみたいです。
 そして、終盤は行方さんが攻めを繋ごうとしますが、羽生さんの飛車切りの受けで見事に切らされ、羽生さんの勝利でした。う~ん、ゆっくり見たいけど、もう眠い。。

 ところで、順位戦の羽生さんって、尋常でない強さの気がします。今期はこれで6戦全勝、昨期も三浦さんに1敗しただけの8勝1敗でしたよね。その前は?全勝か。その前は3期連続ぐらいで名人でしたよね。その前は?8勝1敗か。…う~ん、ということは、名人在位期間を除くここ4期の成績は、32勝2敗か、すごいな。。考えてみたら、段級位が自分より2~3回級ぐらい低い人相手でも、この成績を残すことは相当に難しいんじゃないかと思うんですが。。

 もう、名人戦挑戦は9割がた羽生さんで決定じゃないでしょうか。そうなると、羽生さんはタイトル戦の連戦になるかもしれませんね。A級は、むしろ降級争いが熾烈になりそうです。谷川さんの降級は濃厚として、残る一人は誰が落ちてもおかしくないという感じです。12/16の渡辺vs屋敷戦は、けっこう大事な1局になるんじゃないでしょうか。

久しぶりのネット将棋

 ようやくオフ。というわけで、久しぶりにネット将棋をしました。おお、10日も指していなかったのか。忙しかったからなあ。

 久しぶりに指したからなのか、どれもこれも劣勢になる将棋ばかり。い、胃が痛い…。10日実践を離れるだけで、こんなに勝負感って悪くなるものなんでしょうか。それとも、これが実力?ところが…あら、劣勢の時の将棋って、こんなに面白かったっけ?普段は、勉強中の戦型を指すように心がけているのですが、12月に入って序盤の勉強が全く進んでいないので、今日は自由に指してみたのです。そんなわけで、手将棋のようなものが多く、定跡ではなくって構想から自分で考えているような展開が多くなったのかも。
 将棋を指していて何が楽しいって、僕は中盤を考えるのが一番楽しいです。受かる順はあるのか、破る順はあるか、攻め合いに行ったとして速さ負けしないか、構想から練り直すか…。いやあ、これぞ頭脳ゲームの最高峰、「将棋やってる!!」って感じです(^^)。まして、逆転勝ちなんか出来た時の嬉しさといったらありません。で、気がつくと6時間も指し続けていました。アホだな(^^;)。

 でも、明日からまた大忙しです。次指せるのはいつになる事やら(・_・、)。

『5手詰ハンドブック』

5tedumeHandBook.jpg 11月は結構ヒマだったのに、12月は仕事が忙しいです!!一昨日は1日中外出先でせっせと働き、昨日は昨日で朝の7時まで仕事。ね、眠い、この齢で徹夜はキツイな…。おかげでNHK杯の始まる時間には起きることが出来ず。トイレに起きてぼんやりテレビをつけると、ちょうど終盤戦でした。あら?広瀬さんって、居飛車も指すんだ。渡辺2冠を破った四間飛車穴熊が印象的で、てっきり振り飛車党かと思っていました。しかし…これ、広瀬さん勝ってないかい?7手詰に見えるんですけど。。で、ボンヤリしていてよく聞いていなかったんですが、解説も詰みを発見していたように聞こえました。しかし、広瀬さんは詰みを発見できず。広瀬さんって、いまB1でトップ、来期A級昇級の最有力ですよね。いやあ、早指しだとプロでもキツいんだなあ。終盤のクソ下手な僕でも見つけられたという事は、アマチュアでも見つけられたん人はけっこう多いんじゃなかろうか。テレビの前でひっくり返っていた人も多かったりして( ̄ー ̄)。

 さて、この本は7手詰でなく5手詰めの本です。一昨日の仕事の出先は、朝から夜まで現場だったんですが、とにかく待ち時間の多い仕事だったので、詰め将棋の本を持っていって、解いていました。将棋の勉強を始めた今年のアタマごろ、最初に一生懸命やっていた将棋の勉強が詰将棋。最初は3手詰めから始め、この5手詰めの本まで進んだのですが…いやあ、2周しても正答率が5割に届かないような有り様で、これは詰め将棋を解くより先に寄せ方の勉強をしないとどうにもならないな、と思い、以降放置状態でした。で、仕事の待ち時間に読むなら、いつ仕事になってもその場で中止できる詰将棋はいいかな、と思って持って行ったというわけです。
 というわけで、半年ぶりぐらいになるでしょうか、久しぶりに詰将棋を解いてみたのですが…おおっ!!けっこう解けるじゃないですか!!なんで詰め将棋をやってないのに上達してるんだろうか。囲い崩しの本や寄せの本をやったので、なんか応用がきいているんでしょうか?それとも、ネット将棋を指して上達した?プロの将棋を見て上達した?う~ん、理由は分かりませんが、詰め将棋、解けるようになるとパズルゲームみたいで面白いです(^^)。

 さて、詰め将棋本のバイブルのような扱いを受けている浦野さんの『○手詰ハンドブック』のシリーズですが、3手詰めと5手詰めをやった感じでは、あまり差を感じませんでした。もしかしたら、3手詰めがきっちり解けるようになったら、自ずと5手詰めは解けちゃうんじゃないかという気がしました。どうなんでしょうね。で、この浦野さんの詰め将棋ハンドブックをやって、自分で上達できたなあと思えるところが、3つあります。

 第1に、寄せのメソッドを言語化して覚えた気がします。「いきなり全方位検索するのではなくて、まずは急所を考える」「急所と手筋を手掛かりにしてみる」「相手の駒を動かす」「自分の邪魔駒を捨てる」「難しかったら、ありえそうな初手のチャートを頭に描いて整理する」「退路を封鎖する」「両王手は受けにくい」「桂の独特な寄せ方、捨て方」「一見タダ捨てに見える手でも、それを取れない筋を考える」…みたいな感じで、なんか寄せの思考を言語メソッド化して自分の中に確立していった気がしました。いや、言語化しようと思ってそうしたわけではないのですが、詰め将棋をやっていたら自然とそうなった気がします。
 詰め将棋を始めた頃、格言を手掛かりに手を考えるというのは、アナログな方法過ぎて本当の将棋の考え方じゃない、全方位検索が正しい、なんて思っていました。しかし、本将棋でそれをやっていたら、とても間に合わないんですよね。頭の中で分岐図を作ってみると、例えば1手であり得る選択肢が5通りあり、それを5手先まで考えるとなると、5x5x5x5x5で、3125通りを読む必要がある事になります。7手詰めなら?…もう、考えるのも嫌になります(- -*)。まあこれは極端な例ですが、それでも1000通りを超える計算なんて、機械には簡単かも知れませんが、人間には不可能。全方位検索というのは非現実的で、思考する手を絞る必要があります。で、ある種言語的な思考様式を確立するというのは、人間が考えるという条件では実は非合理的どころか合理的なんじゃないかと。「一見タダ捨てに見えても、それを取れない筋」なんていうのは、初心者と中級車の間にある壁のように思いますし、またこれは中盤戦の捻じり合いのコツのひとつのようにも感じるので、寄せ以外の棋力アップにもつながってくれた気がします。

 第2に、寄りそうな形やパターンというものを、リクツではなく感覚で感じる訓練になったような気がします。将棋を指す人ならだれでも「あれ、これは寄るんじゃないの?」という直観みたいなものがあると思うんですが、その「寄りそうな形や条件」みたいなものって、詰め将棋で学習しているような気がします。僕が良く指しているネット将棋では、終盤は1手1分とか30秒とかになるので、この「詰むんじゃないか」という直観がかなり大事だと思うんです。寄せる順があるのにそれに気づかず、詰みを逃して受けに回り、それが敗着なんていうのはしょっちゅう。また、寄らないのに寄せを考えて時間を使っちゃうと、それが命取りになっちゃったりもします。長時間考えることが出来ない僕らアマチュアの将棋にとって、この詰みの有無の直観って、かなり大事な気がします。

 第3に、手っ取り早く終盤の経験値を増やすことが出来たんじゃないかと思います。将棋に強くなる方法って、何が正しいかを学ぶ事と、それを覚える事なんだと思うのです。で、正解を学ぶ為には、いくら実践を繰り返してもダメで、座学や反省が必要。しかし、覚える事は全くその逆で、いくら座学をしてもダメで、何度も何度も実践しないと覚えられない気がします。ほら、日本人って、英語を読んだり書いたりは出来ても、聞いたり話したり出来ないじゃないですか。ところが東南アジア系の人は全く逆で、読み書きが苦手で会話が出来る。これは、座学と実践の差が端的にあらわれた例だと思うんですよ。僕は大学まで卒業させてもらったので、英語の勉強は、座学で10年以上やっていました。で、大学入試でも、英語の本を読むのでも、なんとか読むことが出来ます。しかし…幼児向け番組のセサミ・ストリートの会話ですら聞き取れなかったのです。これって、英語圏では5歳児ぐらいが見ている番組なのに、10年勉強して聞き取れないって(x_x)。それが、仕事で外人さんと一緒に行動しなければならなくなった時に、ひと月ほどでなんとか聞き取れる、話せるようになりました。これは、思考と記憶というのは別の作業であって、記憶というのは頭で考えるのではなく、量を経験しないと覚えられないものという典型例だと思うのです。で、将棋の終盤というのは、思考だけでなく経験も重要になるものだと思うんですよね。どんなに頭のいい人でも、実践無くして終盤が強いという事はありえないと思うのです。で、詰め将棋は実践をものすごく効率的に体験できる勉強法なんじゃないかと。

 逆に、久しぶりに詰め将棋を解いてみて、注意したいと思った事もありました。今年の初めにはじめて将棋を勉強し始めた時と比べると、自分の詰将棋の解き方が変わっている事に気づいたのです。本将棋を指している時とは全く違う条件を追加して、詰め将棋を考えているんです。たとえば、詰む事を前提に考えている。駒を全部使い切る事を前提に考えている…などなど。これがちょっと厄介。「あ、これは龍捨てから入る形の詰将棋を作りたかったんだろうな」とか「この邪魔な銀をどう捨てるかという問題なんだろうな」とか、そういう事を考えちゃっているんです。なんだか詰め将棋のための詰め将棋をやってしまっている気になってきて、複雑な気分になりました。う~ん、こういう事は気にしちゃいけないんですかね?特に厄介なのが、僕が「5手で詰む」という事を、最初から知っているという事。ここで話は最初に戻るんですが、今日のNHK杯の広瀬さん、あれを7手詰だと知っていたら、広瀬さんはあっという間に寄せたと思うんですよ。詰め将棋を解くこと自体を楽しむなら何の問題もないんですが、本将棋のトレーニングのために詰め将棋をするのならば、じっくり詰め将棋を解くというトレーニングはしない方がいいんじゃないかという気がするのです。プロ棋士ですら、詰みがあるかどうかが分からない状況では、詰みを発見できないんですから。寄せのメソッドを自分の中に作るための勉強、第1観で急所に検討をつけるトレーニング…何でもいいんですが、解けなくてもいいので、どうやって詰将棋をやれば本将棋に活かせるか、というところを意識しながら詰将棋をやらないとマズいかも、なんて思ってしまいました。

 やっぱり、詰め将棋って、棋力アップに直結する、良い将棋の学習法のひとつだと思いました。詰将棋をやった事のない初心者の方は、3手詰めからやった方がいいかも。僕は、いま段位まできましたが、それでも3手詰めは難しいので、5手詰めが簡単なんて思わない方がいいと思います。
 あと、詰め将棋って、手軽な所もいいですね。いま僕は、仕事があまりに忙しすぎて、将棋の勉強が中断状態ですが、こういう時でも勉強できるというのも詰将棋のいいところですね。3分でも5分でも時間があれば、いつでもどこでも出来る。
 それから、詰め将棋の本って色々と出ていると思うんですが、この浦野さんの『○手詰ハンドブック』のシリーズは、実戦向きで、また実力アップの為にはちょうどいいバランスなのかも知れないと思いました。図書館にあったある本は、もう芸術的な詰め将棋で、「うわ、こんな順で寄るという事があるのか!」みたいに感動してしまったのですが、しかしこんな例外中の例外を解けるようになる為のメソッドを自分の中に確立するのは不可能なんじゃないか…と思ってしまいました。難しすぎるんですね。逆に、同じ5手詰めでも、簡単すぎる本もありました。簡単すぎると、そもそも棋力アップにならない気がするのです。で、浦野さんの詰将棋は、難しさのバランスが凄く良いような気がします。

 ぼくは序盤定跡の勉強が終わっていないのですが、それがもしひと通り終わったらどうなるんだろう…と思うんですよ。そうなったら、将棋の勉強って、プロ将棋を見て戦型別の定跡の幅を広げる、詰め将棋を解く、実践する、という3本に絞られるんじゃないかな、という気がするのです。もしそうなら、詰め将棋というのは、将棋を始めてからも、ひと通りの勉強が終わった後も、ずっと付き合い続ける事になる物なのかもしれませんね。





本格矢倉の序盤定跡

 先日まで行われていた竜王戦はすべて観戦していたのですが(といっても、仕事があるのであとから棋譜中継を見るだけだったりするのですが^^;)、すべてが矢倉、特に4~5局は本格矢倉の、しかも僕が主戦法にしている▲46銀37桂型でした!いやあ、自分が使っている戦型そのものなので、見ていてマジで面白かったです。。

 しかし、あまりに低レベルな話で申し訳ないのですが…ぼくは『羽生の頭脳』で矢倉の勉強をしたものだから、序盤の駒組みの仕方が、現在の主流とは違います。『羽生の頭脳』で覚えた矢倉の駒組みは、▲76歩△84歩▲68銀△34歩の次に、いきなり▲77銀。まあこれも今年のNHK杯で森内竜王名人が松尾さんという強豪相手に指していたぐらいなので、悪いわけではないのでしょうが、後手からの5筋交換を容易に許してしまうという意味で、今はあまり指されていないそうで(by 『現代矢倉の思想』)。で、5手目▲77銀に替えて▲66歩が今の矢倉の駒組みの本筋、というのは知っているのですが、そのあとが結構アバウト。で、これを近いうちに勉強したいと思っていたのですが、竜王戦がせっかく矢倉シリーズになったので、いま覚えちゃう事にしました!特に、本格矢倉の各戦型への変化、このチャート図を自分の中で作りたかったのです。。


2013112916手(▲35歩戦法への変化)

 この盤面図まで進んでいる時点で、もう急戦はないという事で。ここまではいいんですが、この後僕は▲67金△44歩▲77銀△43金▲79角△33銀という感じで、先手でも後手でも、[右金→左銀→角]という感じで駒組みをしていました。しかし本局では先手も後手も手順が違って…

▲77銀△33銀▲79角△31角▲36歩△44歩▲37銀△64角▲67金右△74歩

 なるほど、本筋は[左銀→角→△64角の備え]で、金矢倉を作る右金は不急の一手なのか。今まで右金で固める事を一番優先していました(*゚∀゚)。なぜ△64角が先かというと、そうしないと先手が▲35歩△同歩▲同角の▲35歩戦法に出ることが出来るから、との事。金あがりが悪いというよりも、角をあげて▲35歩の仕掛けを牽制する事が先という事なのですね。なるほど~、中級の頃に主戦法にしていた▲35歩戦法では勝てなくなったと思ったら、そういう事だったのか。本格矢倉で最初にケアしなくてはいけない変化は、▲35歩戦法という事ですね。
 そして、竜王戦の実況サイトに素晴らしい解説が!「これ(△64角)でも▲3五歩はあり、△同歩▲同角△3六歩▲4六銀△4五歩に▲6五歩と突き返して、その変化は先手十分。したがって後手は▲3五歩に△7四歩と突いて、角の退路を作ることになる。それで形勢は五分。」いや、これは指してはいたのですが、本当にこれで良いのか悪いのか疑心暗鬼だったので、いざ文章で説明してくれると、頭の中がもの凄くすっきり整理されて嬉しい。。もし△64角でも▲35歩戦法に来られた時は、後手は▲35歩に△74歩が絶対手という事ですね。逆に先手の場合は、▲35歩に△同歩としてきたら、最後の▲65歩の突き返しだけ覚えておけば十分になるという感じか。そういえば、これは『羽生の頭脳』にも書いてあったなあ。
 で、この角上がりを見てからようやく▲67金右で金矢倉を完成させ、後手は▲35歩戦法に備えて△74歩と角の引きどころを作る、というわけですね。う~ん、やっぱり定跡ってものすごいな。。


2013112926手(脇システムへの変化)

 で、ここから▲46角とぶつければ、「脇システム」へと変化するわけですね。しかし、脇システムはいずれまた勉強する事にしよう。脇システムは、なんとなく勉強したんだけど、すっかり忘れてしまった(^^;ゞイヤァ。。今回は矢倉入城を急ぐ、竜王戦で見る事の出来た本筋の指し方を覚えよう。

▲68角△43金右▲79玉△31玉▲88玉△94歩

これで囲い合いですね。本局で竜王は△22玉の入城よりも△94歩と端歩を先に突きました。端歩のタイミングとかは拘り出すと訳が分からなくなってしまうので(^^;)、いつか突くぐらいの感じであまり神経質にならないようにして、本筋を覚えてしまおう。


2013112926手(▲46銀73桂戦法へ)

▲46銀△53銀▲37桂△73角

お、▲46銀で、先手は▲46銀37桂戦法に着手ですね。一方後手の△53銀では、△73銀もあるとの事。たしかに、どちらも見る形な気がする。今回の竜王戦は△73角と引いたので、こちらの形を覚えてしまおう。

▲16歩△14歩

▲46銀の形になった時点で棒銀はもうないので、端は受けていい、と。

▲26歩△24銀▲38飛△95歩▲18香△22玉

 △24銀をいつあがるかというのはいつも悩んでいるのですが、▲26歩を見たらすぐにあがっていいのか!う~ん、マジメに見ると1局見るだけでも勉強になるなあ。。
 その後の先手の▲38飛は形ですね。右銀が動いた後も桂を取られなくて済むし、桂が跳ねた後には3筋の攻めになるという。▲18香は後手の角のラインが91~19に通ってる時の先逃げで、これも形ですね。で、後手は端歩を突き越して玉が入城。玉の入城はもっとはやタイミングでも良さそう。

 そして、この竜王戦での争点となった▲25桂につながる、と。


2013112944手(▲25桂か、宮田新手▲65歩か)

 で、この盤面図が▲46銀37桂の基本図に近いのではないかと。ここから今回の竜王戦では▲25桂と跳ねる形が争点になっていますが、これは今までは後手よしでひとまず結論されていたとの事。その順は…

(▲25桂定跡)>▲2五桂△4五歩▲同銀△1九角成▲4六角△同馬▲同歩△5九角

これで先手が忙しい、と。これは今回の竜王戦の進行そのものですね。で、これに代わる宮田新手というのは…

(宮田新手)▲6五歩△8五歩▲2五桂△4五歩▲同銀△1九角成▲5七角

これで、次の▲6六角が相手玉を覗く事になり、先手優勢との事。なるほど~、▲65歩は66にスペースを作るための手というわけか。。▲65歩を突いてからだと▲25桂が成立するんですね。う~ん、勉強になる。

 そうそう、僕は今まで、▲25桂△45歩に対しては一端▲37銀と一端引いてから46の地点を争点にして、飛車を振り直したりして4筋のカウンター攻撃をしていました。というか、先手番で本格矢倉になったら、ほとんどがこの展開であった気がします。これで勝率は決して低くなかったんですが、これだとどこが悪いのでしょうか。定跡じゃないので、みんなその応手を知らないというだけで、プロだと全然ダメな手だったりして(^^;)。ちょっと、調べてみる必要がありそうです。

 それにしても…矢倉の勉強というのは、始めたばかりの頃は変化が多くてとにかく大変、途中で訳が分からなくなっちゃうし、覚えきれなくなってくると勉強するのも億劫になったりしていたのですが、何となくでも分かってくるとメチャクチャに面白い。。結局、僕はいつも▲46銀37桂戦法の基本図までは辿り着いていたんですが、その道中が結構デタラメであったことが判明(- -*)。また、それ以降も中盤力頼りで無理やり何とかしていただけで、てんでお粗末だった事も判明しました。。僕は将棋の序盤の定跡勉強は棋譜ソフトに入力して勉強しているのですが、『羽生の頭脳』の矢倉編の棋譜を見返すと、その狙い筋というのが今ごろ分かってきた気がします。僕は、横歩取りが性にあっている気がしているんですが、いやいや矢倉というものの奥の深さを感じると、これは矢倉にハマってしまいそうです。あとは、急戦矢倉への変化を頭の中で整理しておきたいなあ。…正月にでもやるか。

いつの間にか王将戦の挑戦者が決定していた

 竜王戦の興奮もようやく落ち着いて、今期の残りふたつのタイトル戦に意識が移ってきました。で、王将戦の挑戦者決定リーグを見ると…あ、あら?佐藤康光さんが郷田さんに負けて2敗目じゃありませんか。いつの間に対局してたんでしょう、全然気づかなかった。。ということは、これまで全勝の羽生さん、最後の豊島戦の結果を待たずして王将戦挑戦決定ですね。

 今年の羽生さんの将棋は結構見ているんですが、10月以降の将棋の中に、不気味なぐらいの強さを見せたとんでもない棋譜がいくつかあります。もうちょっと神憑りというか。もし羽生さんが今の状態のまま王将戦に突入したら、渡辺棋王・王将はちょっとヤバいかも知れません。年末は重賞レースのオンパレードではありますが、渡辺さんはちょっと競馬を控えて対策した方がいいかも知れませんね。ここで踏ん張らないと、渡辺さんはズルズルいっちゃうような気が…。

第63回NHK杯 丸山忠久vs金井恒太 (角換わり)

 A級棋士が次から次へと消えていく大波乱となったNHK杯の2回戦が終わり、今週から3回戦です!今日は、角換わりしか指さないのスペシャリスト・丸山さんと、久保さんの振り飛車を玉頭位取りから撃破して波に乗る金井さんの対戦。金井さんは順位戦でもまだ昇級レースに残ってるんじゃなかったかな。今期の竜王戦トーナメントでも決勝トーナメントまで残っていたし、絶好調ですね。どちらも好きな棋士なので、双方がんばって欲しいです。

 さて、今回は戦う前から角換わりになるのが目に見えていたので、真剣に見てました。なんといっても、居飛車の勉強でいちばん出来ていないのが角換わりなもので、これはぜひ見たかったのです。で、できれば最新形の先手右四間の形になってほしいなあ、と。今日は解説が郷田さんなので、きっと丁寧に説明してくれるはず。。
 で、今日のNHK杯はやたらと勉強になったのですが、午後から用事で出かけてしまい、帰って来たのが夜中。僕の場合、習った事をすぐにまとめると頭に残りやすいのですが、ほったらかすとすぐに忘れてしまう体質でして(゚ω゚*)、何を学んだかすっかり忘れてしまいました。。で覚えている事だけでもまとめておこうかと。

2013120139手(6筋の歩)
 将棋は予想通りの角換わりへ。で、先手は飛車を4筋に振り直す最新形へ。で、前から不思議に思っていたのが、この基本形。僕が知っている将棋だと、先手の6筋の歩が66にあがっているのですが、どうもこの形の場合、この歩を突かない事が多い気がしていて、その条件が良く分かっていませんでした。しかし、今日の郷田さんの解説でスッキリ。要するに、後手の右桂が△7三桂~△6五桂と跳ねあがってくる心配がないのであれば、▲66歩と突く必要がない、という事なんですね。なるほど~、角交換で角の打ち込みがある事を考えれば、陣形を低く出来るのであればその方がいいし、先後同形になりやすい角換わりでは、1手でも得できると有効になり易い気がします。う~ん、これでひとつスッキリ。
 一方、先手が6筋の歩を伸ばさない場合、後手からはここで△65歩と突く場合をよく見ます。で、この狙いは、△64角の打ち込み場所を作るという事だそうで。なるほど~、これはすぐに使えるじゃないですか!!郷田さんの解説、すげえ。。

(後手の反撃の筋)
 で、僕は角換わりは相腰掛け銀からの木村定跡までしか勉強が間に合っていないもので、この先手の飛車が4筋に来る将棋の指し方というのが全然わかってません。特に、自分が後手だった場合、ここからどうやって指していいかがまったく分からず。角換わりでいうと、僕のネット将棋での成績は後手で1勝3敗で、後手番で勝てる気がしないという(;;)。この形、今年の竜王戦決勝トーナメントの森内vs羽生戦とか、あとは羽生vs中村の王座戦とかで何度も見ているにもかかわらず。う~ん、ぼんやり見ていたんだなあ(;;)。で、これも今日の郷田さんが見事に解説してくれて、しかも本譜もその通りに進みました。△35歩▲同歩△24銀として銀を繰り出し、先手の桂頭を狙うとの事。なるほど~。この前の王将リーグでの羽生vs久保戦でもそうでしたが、守りの銀を繰り出して攻めに使ってしまうんですね。僕はこういうのって怖くて出来ないんですが、指さないとできるようにならない気がするので、負けてもいいから今度指してみよう。

 う~ん、他にも為になる話が満載だったと思うのですが、さすがに12時間も経過すると忘れてしまった(;;)。あ、そうそう、先手は途中で飛車を8筋に戻したのですが、これはもう6筋からの突破がなくなったからとの事。この見切りも早くて感心しました。

 それから、先手後手とも、矢倉から穴熊に組み直す構えを見せたのも、森内vs羽生や、羽生vs中村と同じでしたね。これはよく分かっていないのですが、手待ち合戦の展開になりやすい角交換では、そうなったら玉形を整備する事に手を使う、という事なのかな?本当の理由はよく分かりませんが、これはアマチュアでは使いやすそうな構想かも。

 そして、この将棋、穴熊に潜るべく、後手が△12香としたところで、先手の丸山さんが一気に端攻め。この端攻めが実に見事で、また郷田さんの解説がこれまた見事。これは角交換どころか矢倉戦でも即使えそうな感じでした…が、細かいところを忘れてしまった(x_x)。

 そして、金井さんの受けの構想がまた素晴らしい!先手の矢倉城の頭に伸ばした桂で銀桂交換をして、その銀をすぐに受けに使うとか、盤面全体を使っての押し引きが凄かったです。いやあ、今期のNHK杯では金井さんの将棋を何度も見ていますが、特に凄いと思うのが、その構想力です。この人、そう遠くない未来に、タイトル戦に絡む棋士になるんじゃないかと思います。堅陣となった先手陣を崩すのが難しいという所からの構想と思われる、この受け切り狙いが仇に。ついに回ってきた反撃のチャンスを逃がして受けてしまいました!うわあ、これはもったいない。ずっと劣勢だった将棋をひっくり返す千載一遇のチャンスだったのに。ここを乗り切って以降の丸山さんの寄せの構想はもの凄かったです。飛車を狙った▲71銀が実は寄せの拠点作りだったとは。2回戦での丸山さんの角捨てからの強烈な指し回しも見事でしたが、丸山さんはA級でないことが不思議なぐらいの強さです。結果、、角換わりのスペシャリストである丸山さんが149手に及ぶ大熱戦を制し、4回戦進出です!

 今日は、両棋士の構想力、終盤力、序盤定跡を恐ろしく分かり易く解説してくれた郷田さんの解説、どれをとっても満点の放送でした!ああ、あとは僕さえしっかり解説についていけていれば(;;)。…NHK杯は速いから、解説についていけない時があるのです。。今日の端攻めの解説、もう一度聞きなおしたい。そうそう、竜王戦の最終局で、藤井さんが細かい形勢判断の計算方法を解説してくれたそうですが、それも聴いてみたかった。。

プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

新刊棋書
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
ブログランキング
ブログのランキングサイトに参加してみました。 よかったら、クリックしてくださいね!
QRコード
QR
これまでの訪問者数
アド