第30期竜王戦決勝トーナメント 丸山忠久 vs 稲葉陽 (相掛かり)

 竜王戦決勝トーナメントは、どの将棋も序盤から激しくいく順の将棋ばかりで恐れおののいてます(^^;)。今のプロはどれだけ早く相手よりも先に変化して自分の研究にひきずりこむかという戦いのようです。今日は、昨年の竜王挑戦者の丸山さんと、名人挑戦者の稲葉さんという、あともう一歩で頂点に立てた人同士の戦い!いや~、丸山さんの強手連発の棋風、僕にはとうてい真似できないので大好きなんです(^^)。

20170710竜王TN_丸山vs稲葉_相掛14手 将棋は横歩取りのような出だしで14手目盤面図。僕は横歩も指すんですが、相掛かりがちゃんと勉強できてないもんで、ここから数手がちょっと怖いんです。というのは、ここで先手が横歩を取れば、超急戦にせよ△33角戦法にせよ横歩に進む事が出来て、勉強してきた横歩の定跡が使えるんですが、▲87歩とか▲28飛(これは後手優勢と棋書で読んだんですが、しかしボク程度の棋力では咎めるのは容易でない…)みたいな手を指されると相掛かりに合流しちゃうので、ドキドキなのです。さて、先手の丸山さんは…

▲58玉△52玉
 あら~どっちも横歩を取らないよ…。
僕は横歩とか角換わりとか矢倉とか、決まった形をまず目指すんですが、将棋って実際には早い段階でけっこう未知の局面に飛び込めちゃうんですよね。横歩と相掛かりは特にそう思います。そして丸山さんは…

20170710竜王TN_丸山vs稲葉_相掛19手▲22角成△同角▲77角(19手目盤面図)
 うあああ、はやくも角交換からの両狙い!はやくも激しい順マニアの丸山さんの将棋に突入です!!いや~逆45角戦法みたいな形になりましたが、これって△45角戦法とか相横歩の激戦定跡みたいなもので、実はもうどっちかがいいんでしょうね、僕にはどっちがいいのかはさっぱりわかりませんが(^^;)。実際にはそれなりに前例のある形みたいですが、僕はまったく分からず。相掛かりの勉強したら出てくるのかなあ、やっぱり角換わり▲4八金・2九飛型より相掛かりの勉強を優先すべきか…。。

△89飛成▲22角成
 ここまでは必然、問題はここでの後手の指し手です。横歩の超急戦とかだと、こういう所で「うおお、そんな手があるのか?!」みたいなのが最善手だったりするので、きっとなんかあるんでしょうが、ぜんぜん分からん。。△23歩とか?いやあ、そんなんじゃなくって、こういう所ってなんかあるんですよね…

20170710竜王TN_丸山vs稲葉_相掛25手△15角▲21馬△24角▲32馬(25手目盤面図)
 なんという激しい順を選ぶんでしょうか、互いに攻めっ気タップリです(゚ω゚;)。 稲葉さんの△15角はなるほどと思いましたが、しかし先手は飛車を引かずに2枚替えに行くのか…。でも、これは僕みたいなヘナチョコにはありえない順で、僕的な形勢判断では後手+3000、みたいな感じ。理由はふたつで、こういう形の玉形を右から竜じゃなくて馬で寄せるのは至難の業という事と、逆に先手は次に△86桂を喰らうと激痛という事。僕なら、40手行かずに投了もある形としか思えない。。

△86桂
 やっぱりそうですねよね(^^;)、僕にはこれで先手陣崩壊、後手陣に迫るにも速い攻めがないようにしか見えないんですが、一体これでどうするのか。…しかし、ここからの丸山さんの指し方が実に勉強になりました!

▲69金△28歩▲同銀△78桂成▲同銀△99龍
 間に△45角戦法でも出てくる△28歩▲同銀の交換が挟まりましたが、先手は金を貼って金桂交換をしつつ、金銀の連結の形を整えながら桂を取った手を飛車に当てて手番を奪回。いやあ、これは見事。しかしこの程度では僕的にはまだまだ後手+1000ぐらいの印象なんですが(^^;)…しかし、ここで後手の龍が8筋から9筋にどいたのが、先手にとってメチャクチャ大きい一手になるかもしれません。だって、8筋にいるうちは後手龍は攻防に利いてるわけなので、これで先手から▲83角とか▲83銀とか▲84桂とか、この形での後手右辺からの押さえ形が利く事になりました(^^)。まあ、角は今は持ってないですが。

▲25歩△26飛
 ここもなんという難しい手を互いに指すんでしょうか、すげえ。▲25歩という角の追い方も、いかにも裏から飛車とか香を打ち込まれそうな怖い追い方だし、またそれに対する後手も角を逃げないままいきなり飛車の打ち込み。ここでの先手の応手もムズカシイですね、挟撃形を許してでも角を抜きに行くか、それともいったん銀を躱すか…いや~難解だ。。

▲39銀△25飛▲33銀△29飛成▲24銀不成
 先手の丸山さんは難しい順に行ったように見えましたが…ああ~なるほど、飛車を打ち込まれても銀を抜かせずに▲49金39銀という形で受けられれば右辺からの攻めを遅らせる事が出来るという事かな?しかも後手の角も抜けたし、僕的な形勢判断では後手+800ぐらいまで差を詰めた感じ(^^)。。しかしそれでもこの後手玉は遠く見える…先手の馬が竜だったら一瞬なんですけどね(^^;)。

 さて、今は夕方5時ごろ。ちょっと出かけなくちゃいけません。帰ってくるまでやっててくれればいいけど…なんか決着が早そうな形の気もします(^^;)。

 帰ってきました!おお~まだやってた、難解みたいでお互いに長考を繰り返したみたい、まだ60手代なのに9時を超えてる(^^;)。将棋は2枚の龍と2枚の馬の対決になってましたが、これは龍の方が強かったです。最後は丸山さんが粘るも、98手にて稲葉さんの勝ち!!

 終盤の稲葉さんの速度差を計算しきっての冷静な垂れ歩や玉捌きはさすがでした。大体じゃなくって、ちゃんと見切ってるんですね、さすがトッププロ。しかしその後、簡単に寄せさせない丸山さんもすごかった。稲葉さんが攻めあぐねて受け潰しに回ったところできっちり詰めろを何度も入れて「のんびりしてるとひっくり返すよ」と迫る丸山さんが、「あ、なるほどこれも詰めろか…」「あれ、これも詰めろじゃね?」って感じ。79手目▲61馬も詰めろ、83手目▲87香も詰めろ、91手目▲55馬も、97手目▲96金も詰めろですよね…。いや~、もう優勢だと思ってこれが詰めろになってる事に気づかないと一瞬で負かされるという(^^;)。。あれだけ追い込まれても稲葉さんが一手でも緩手を指した瞬間に勝敗が入れ替わる所まで持っていく技術はさすがでした。見え見えの詰めろはさすがに僕でも分かりますが、▲77玉みたいなのはウッカリしやすいんじゃないかなあ、僕なら3回ぐらい頓死されられてた気がします(^^;)。
 結局、25手目盤面図から丸山さんは後手玉を捕まえきれなかったわけですが、丸山さんでも捕まえられないんじゃ、僕がいつもああいうのを寄せられないのも仕方ない(^^;)。というわけで、やっぱりああいう形にしたら実践的には勝つのが難しいという事なんじゃないかと。羽生さんや聡太さんみたいな寄せ力がとんでもない人なら寄せるのかも知れませんが、趣味で将棋やってる程度の僕みたいな人には踏み込んではならない将棋という気がしました。いや~それでも序盤から一手の価値が高い将棋で、見ている分には最高に面白かったです!

第75期名人戦 第6局 稲葉陽 vs 佐藤天彦 (相掛かり)

 先に追い込んだ天彦名人と先に追い込れた稲葉さん、さて戦型は…おっと相掛かりです!今回の名人戦は戦型選択が面白いです。シリーズ前半はまるでコンピューター将棋のような力戦調の連続かと思えば、横歩になると途端に勝った方は詰みまで研究しているかのような指し回し。どちらも横歩の名手だというのにこの大事な第6局で横歩を選ばなかったのは、互いに「こりゃ横歩は研究に嵌められるヤバさがあるな」と意識してるのかも。

 1日目、今日は仕事がゆるかったので、昼食休憩後あたりから4時近くまで、断続的にAbemaTVをのぞいました。ただでさえ難解な相掛かり&さすがは名人防衛のかかる重要な一戦だけあって、両者慎重。めっちゃ慎重。戦いがまだ始まっていない序盤の駒組み段階にして稲葉さん1時間47分の大長考。AbemaTVの午後の伊藤真吾さんの解説の番で、解説終了まで一手も進まない( ̄ii ̄)ハナミズ。解説が憐れでたまらなかったですが、角交換から激しい順にいく変化がありうる状況だったので、もうそれぐらい勝敗に影響する局面なのかも知れません。これは下手すると戦いは2日目からかな、そうと決まれば今日は仕事をはやめに進めて、明日ゆっくり観よう、そうしよう。。

 2日目の午後2時ごろ、久々にのぞいてみたところ…いまだ組み手争い、駒がぶつかってません。いや~、昨日の4時で見るのをやめといてよかったよ、これは解説こまるだろうな(^^;)。また夕方になったら見に来よう。

 2日目の夜。くっそ~予想外のロ~ングロングミーティングにつかまってしまった、もう終わっちゃっただろうな…あああ~終わってた(T_T)。なんということだ、2日合わせて6時間以上は見ていたのに、歩以外の駒がぶつかったのを一度も見れなかった。。天彦さんの勝ち、名人防衛おめでとうございます!それにしてもこの将棋、戦いになる前の駒組み合戦はどちらも意地でも負けないという緊迫感がありました。40手あたりまで見た限りでは、ガッチリおさえ込んで勝ったんじゃないかなあ、全盛期森内さんの将棋を見ているような「戦いになる前にすでに勝負がついている」的な、相手が何もさせてもらえないような鉄板将棋を見ている感じでした。武芸帳で、双方一晩中にらみ合ったまま一歩も動けず、10時間以上が経過した所の一太刀で勝負がついたという話を読んだ事がありますが、そんな感じ。プロ野球も本当に面白いのは投手戦だし、格闘技も本当に強い者どうしは大技の飛び交う攻防なんて事にはならずにまったく組みあいにならず技が出た時には一瞬で決まりだし、強者の果し合いってこういう感じなんでしょうね。
 名人戦前半の天彦名人は、果敢に現代将棋に挑戦している印象がありましたが、第4局以降は天彦さん的な将棋に戻したというか、とにかく指し手がシビアで、「うわあ、これは強いわ」という感じでした。竜王戦は多少の交代劇こそあったものの渡辺さんの長期政権が続いていますが、名人戦は天彦長期政権となるんでしょうか。名人はあんまりコロコロ変わって欲しくないので、超大物以外には名人位を譲らず、防衛を続けて欲しいです(^^)。

第30期竜王戦 6組決勝 近藤誠也 vs 藤井聡太 (相掛かり)

 ついに来ました、竜王戦6組決勝!プロ入り以降公式戦無敗の藤井聡太さんの相手は、関東若手棋士最強(あくまで個人的見解です^^)の近藤誠也さんです!近藤さんはC2一期抜けですからね、しかもいくつか見た棋譜が凄かったもんで、個人的に「これはべらぼうに強いんじゃないだろうか」という先入観が僕にありまして、そんなわけで藤井さんの公式戦での対戦相手としてはこれまでで最強なんじゃないかと思っています。藤井さんの最初の難関という見方だけでなく、近藤伝説のはじまりになるかもしれないし、近藤-藤井百番勝負の始まりとなる一戦かも知れないので、今日は仕事の合間にチラチラ覗いてみようかと(^^)。

 さて、将棋は相掛かり、午前中からはやくも難解な局面。相掛かりって序盤から難解になりがちですよね。もう、互いにこんな段階から少しでもゆるい手を負けたら斬られるという感覚で指しているような緊迫感です。。さて、どうなるでしょうか。

* * * * * *

 仕事が終わって、急いでアベマTVをつけたんですが・・・あああ~間に合わなかった(T_T)。。藤井さんが勝ったみたいです。いや~これで公式戦19連勝か、すごいな…。
 僕がチラチラ見ていた感じでは、まだ本格的な戦いになる前の駒組みの段階で、藤井さんの方が優位に進めていた感じでした。近藤さんは攻撃に使いたい右銀が96とかに追いやられてましたしね。藤井さんは終盤の強さが目立ちますが、しかし序中盤で藤井さんがちょっと不利なんじゃないかという将棋を見ません。もう10局以上藤井さんの将棋を見ていますが、ほとんど互角以上で中終盤までいくかんじ。というわけで、実は終盤だけが強力なんじゃなくって、全体的にバランスがいいのかも・・・藤井さんの底は、まだまだ見えません。羽生さん以来の天才登場の瞬間を目の当りにしている興奮があります。。

第67回NHK杯 塚田泰明 vs 畠山鎮 (相掛かり)

 棋書を置く場所がなくなってしまって、昔買ったマンガを整理して、Amazonに売りに出していました。売る前にもう一度だけ・・・な~んてやってたら、半分ぐらい売りたくなくなってしまった(^^;)。

 そんなわけで、漫画の整理に追われて今日のNHK杯は最初の50分ぐらいを見逃してしまいました。たぶん相掛かりだったんじゃないかと思うんですが、もしかしたら横歩だったのかも(^^;)。あんまり見るつもりじゃなかったんですが、途中で見たら「あれ?もうこれ決まっちゃうんじゃないの?」と思って最後の寄せだけ見ようと思ったら、そこから放送時間いっぱいまでもつれる大熱戦(^^;)。いや~、相掛かりや横歩の終盤はオソロシイです、終盤で詰む詰まないの局面である事は分かるんですが、今日の将棋は互いに寄せあいになって、手が広い上にどちらが速いかの速度計算が常に絡んで、攻めるかうけるかの選択もムズカシイ感じでした。乱戦は終盤力に自信がないと選んじゃいけないですね(^^;)。最後は畠山さんが寄せて勝利!

 殴り合いになったかと思ったら、「お、そこで受けるのか?!」みたいになったりして、メッチャクチャ面白かった!僕は基本的に相掛かりは拒否、最近は横歩も先手番では拒否するようになってきたんですが、勉強が追いついたら横歩先手番も相掛かりも指せるようになりたいなあ。というわけで、マンガの整理が午前中に終わりませんでした(&p゚ω゚*)。。



第65期王将戦 第3局 郷田真隆 vs 羽生善治 (相掛かり)

 第1局が矢倉、第2局が角換わりときた今回の王将戦。ここまで1勝1敗とがっぷり4つですね~。さて、第3局は…おお~、郷田さん得意の相掛かり!!3局とも違う戦型、相居飛車のだいご味炸裂ですね。。それにしても羽生さんは避けようと思えば避けられたのに、勝った方が勝ち星の先行する対局で相手の得意形を真正面から受けに行くとは…。

20160204王将65-3_郷田vs羽生_相掛21手 21手目盤面図、お互いに引き角から銀を繰り出し、更に先手が棒銀を示唆したところです。同形なので後手も棒銀に行ったら先手が1手有利なんでしょうね。ということは、腰掛け銀か?飛車を浮くなら、なんとなく一度引き角にした手が損する気もするし…な~んて色々書いてますが、相掛かりの勉強が出来てないもので、なんの根拠もないです。一手損角換わりの勉強が終わったら、次は相掛かりの勉強をしようとは思ってるんですが(^^)。ここで羽生さん…

△88角成▲同銀△22銀
 おお~、いきなり角交換です!!いや~、これはいろんな制限の加わる将棋になるか、派手な速攻になるか…

▲77銀
 郷田さんは1時間ちょっと考えて▲77銀。これはじっくり行くのかな?少なくとも、超急戦はなさそうな気がします。

△64歩▲36銀△63銀▲25銀
 対する後手羽生さんは、腰掛け銀を構想。その間に郷田さんは棒銀を繰り出していきます。でも、これは△33銀と受けられて銀交換ぐらいで済みそうかな…

△54銀
 うおお、羽生さん、受けない?!!いや~、これは大丈夫なのか?えっと、▲24歩からは…全然ダメですね。じゃ、▲34銀から襲い掛かると?…ああ、すぐに破れるわけではないのか、なるほど。そりゃそうですよね、羽生さんが選ぶんだから(^^;)。

▲68玉
 郷田さんはここで囲いに1手を使いました。この辺りは「そろそろ寄っておかないとまずいかも」みたいな、感覚的なものも結構あるのかな?

 そしてここで後手羽生さんが封じ手。二人合わせて7時間半以上かかって31手というのはけっこうスローペースとも感じますが、それぐらい神経を使う難しい将棋なんでしょうね、相掛かりの序盤って。しかも、角交換が入ってますし。さて、アマ的には、後手は△33銀から玉を囲いに行くとは思うんですが、それは先手次第。それぞれの構想が言えてくるのはもう少し先になりそうかも。

*****
20160204王将65-3_郷田vs羽生_相掛36手 2日目です。風邪ひいたみたいで、せきが出るしだるいっす。特に、のどが痛いのと悪寒がするのがちょっときつい(;_;)。さて、昨日の封じ手からは端を突きあった後…

△45銀
 うわあ…。。
たしかに▲34銀と指されるとなかなか嫌だとは思ってたんですが、飛車浮きでも△33銀でもない手で守るのか、どうしてこんな手を思いつけるんだろうか。しかも、端の突き合いを入れたために、△63角が打てなくなってるのか。しかしこの銀自体に圧力をかけられると一気に形勢が動きそうなので、時限つきの指し手に見えるのですが、どうなんでしょう。例えば一番単純に▲46歩と突かれると?△同銀でも△54銀でも▲34銀は実現できそうですが、問題はその後か。ひと目△47角の打ちこみですが、同じように▲63角と打ち込み返されると?…いや~、これはどっちがいいんだか全然わかりませんが、絶対にどちらかが良いんでしょうね。さて、これが最善手なんてとても思えないので、咎めに行きたい気がするんですが…

▲38金
 いやあ…。
もう、僕なんぞがいくら考えても分かりません。飛車のコビンが開いた後の蓋を考えている?どちらもかなり時間を使いながら慎重に指しているので、かなり先で嫌な順があって、それを互いにケアしてるんじゃないかと思います、きっとそうです。棋譜中継なった木村さんの言葉を借りれば…「パスも難しいです。△7四歩だと▲6三角があるし、△5二金は飛車の横利きを止めてしまいます。後手は2五銀が働いてきても得できるような展開を考えているのではないか」との事。う~ん、やっぱり角を持ち合っての将棋になると、打ち込みをケアしながらになるので、どうしてもこう着状態に陥りやすいですね。下手に動いた方が負け、みたいな。

△24歩
 すげえ、羽生さん打開に行ったよ…。
これは後戻りできそうにありません。アマがひと目思いつくのは▲23歩△同銀▲24銀で捌きに行く手ですが、それで良いかどうかはちょっと分かりません。右金が離れた分だけ、先手若干指しにくいのかな?他には突き違いの歩じゃないけど▲46歩ですが、これはさっき指すのと状況が似ているので、郷田さんはこれがまずいと見て指さなかった以上、ここで指すこともなさそう。▲63角△54銀で駒損覚悟の決戦は?…いや~、次の指し手が見つかりません。単なる駒損になりそうだな。あとは普通に銀を引く手ですが、右金を右に寄せたのだから、これが濃厚かな?

▲36銀△同銀▲同歩△23銀
 お、そうなりましたね(^^)。これで互いに角銀を手駒にして、羽生さんは銀冠が出来ましたが玉はまだ居玉。郷田さんは右金を攻撃に使うのかな?いや~、でも敵陣までは遠いぞ。相掛かりって、横歩みたいな派手な決戦になる事もありますが、角換わりのような序中盤で少しも間違えられないような神経戦になる事もあるんですね。というか、これは出だしが相掛かりだったというだけで、もうほとんど角換わりですね。。そして…

20160204王将65-3_郷田vs羽生_相掛43手▲46角(43手目盤面図)△52金▲37桂△42玉▲66銀△33桂▲55銀△35歩
 郷田さん、角を下ろして、左銀を攻めに繰り出した!!角銀で後手飛車のコビンを狙いに来ました。それに呼応する形で羽生さんは先手右辺の桂頭狙い!いや~ここで一気に将棋が動き始めました、お互いに技のかけあい!!これはどちらの構想が優れているんでしょうか。さすがにもう互角という事はないでしょう!!

▲35同角△86歩▲同歩△同飛▲87歩△76飛
 桂頭を守るためには▲35同角しかありませんが、これで飛車のコビンを狙っていた角筋が逸れてしまいました。その瞬間に後手羽生さんは飛車先の歩を交換してから横歩もかすめ取り!いや~、あんなにジリジリとした神経戦だったのに、いきなり凄い戦い!!こうなると後手は△88歩の手裏剣や△36飛みたいな良さげな手がいくつもあるので、後手が指しやすくなったかな?でも、飛車が狭くっておっかないな…。

▲77桂△88歩▲66銀△93桂▲29飛△25桂▲46角
 羽生さんの攻めと郷田さんの受けという展開になりましたが、これって本当に攻め切れるんでしょうか?とにかく、飛車が狭いです。先手は角も46に戻ってきたし、受け切られてしまうと64の傷から殺到されて反発が厳しい気がするんですが…

△37桂成▲同角△74桂▲55銀
 うひょ~、先手が相手の手に乗りながらじりじりと反撃筋を用意してます。ついに▲55銀まで来てしまったので、最初の郷田さんの攻めの構想まで戻った形ですが…

△89歩成▲同飛△86歩
 羽生さん、歩を成り捨ててから打ち直し!しかしここで郷田さん…

20160204王将65-3_郷田vs羽生_相掛71手▲75歩(71手目盤面図)
 いや~、ちょっとこれはゾクッと来ました、これは素晴らしい!よくぞ△87歩成が見えているこんな所でこんな手が指せるなあ。本当に間に合うなら絶妙手に見えますが…・

△85桂▲74歩△77桂成▲同金
 うああ、激しい攻め合い、駒の拾い合いになりましたが、ちょっと広瀬さんが凄い手を指摘してるんですが…

△88銀
 うわあ、マジで来たあああ(゚ロ゚ノ)ノ!!!ほとんど詰め将棋みたいなカッコいい手です!!▲同飛なら△79角~△77飛成、▲76金なら△89銀不成か。いきなり先手玉は裸にされ、しかも飛車交換は後手の方が打ち込みの傷が少ないのか。なんという終盤力、一瞬にして後手良くなったんじゃないでしょうか。さすがはプロ屈指の詰め将棋名人の広瀬さん…といいたいところですが、それを羽生さんも指しちゃってるってことは、やっぱり羽生さんの終盤力は尋常じゃないんだな。

 以下、先手も嫌味をつけながら反撃するも届かず、100手にて後手羽生さんの勝ち!!

 △88銀がとにかくカッコよかったです!!僕は全然見えませんでしたが、プロだとみんな見えるのかなあ。アマの段位だと、どれぐらいの人が見えるんでしょうか。けっこうみんな見えるのかなあ。。
 序盤から定跡を外れたところでジリジリと駒組みの続く将棋って、独特の面白さを感じます。△45銀なんて構想、この将棋を見た後でも、ちょっと僕には真似できないなあ。角交換しているので打開以外にも色々な構想がありえたかもしれませんが、もしあれが最善なのだとしたら、将棋って難しすぎる。。そして郷田さんが▲46角と角を下ろしてからは一気に激しい将棋となりましたが、差なんてほんの少しなんでしょうね。どちらが良いのか全然わからない所で、いきなり一撃で決まっちゃうんですから。あそこから寄せには入れる後手がどれぐらいいるんでしょうか…。とにかく凄い終盤術でした!!これで羽生さんは後手番をブレイクして2勝1敗。羽生さん、マジで5冠とっちゃうんじゃなかろうか。

プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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