第67回NHK杯 深浦康市 vs 増田康宏 (矢倉▲矢倉△雁木)

 聡太くんや増田さんや近藤さんを見ているととんでもなく強いので、C級にいる若手強豪とタイトルホルダーやA級棋士にどれぐらい棋力差があるのか、たまに気になる事があります。順位戦って強くても昇級できる人数が少ないから上が詰まってて上がれないので、実際にはそれほど棋力差はないんじゃないか…な~んて考えてみたり。でも、B1をぶっちぎりで勝ちぬいた人がA級にあがると、ほぼ全敗で追い返されたりする事がありますから、やっぱりA級は特別なのかな…。そんな疑問に対し今日は恰好のカード、A級ベテランの深浦さんとC2の増田さんの対戦です!でも、昨日夜が深かったもんで、今日はぼんやりとしか見れないぞっと。。

 将棋の内容もいかにもベテランvs若手といった感じで、先手ベテラン深浦さんは伝統ある矢倉囲い、後手若手増田さんは古くて新し囲いの雁木。「矢倉は終わった」なんて発言をしている増田さんが、矢倉をどう潰すのかを参考にしたいと思っていたのですが、打開できずにこう着状態(^^;)。以降は、こう着状態のときは端攻めという増田さんと、構想を練って敵の角筋を逸らしながら端桂まで跳ねて打開を目指した深浦さんの戦い。しかし打開を目指した深浦さんの構想は強引だったか成立せず、負債として残った端桂の桂頭を狙われて1筋端を攻められてピンチ(^^;)。今日は1筋と9筋両方の端攻めの攻防戦が中心となった将棋になりましたが、端桂を咎められた深浦さんがマルっと桂損してさすがに不利、増田さんの勝ち!

 いや~でも今日の将棋で、A級ベテランとC級若手実力派の棋力差を測るのはちょっと無理かも。なんせ、「こう着状態になったら、テレビ的な意味で多少無理筋でも上位者が打開してあげる」というNHK杯っぽい展開でしたもんでね(^^)。これ、順位戦とかタイトル戦みたいなガチ将棋だったら、深浦さんはあんな強引な事はしなかった気がします。それにしても、1筋の端の攻防は見ごたえありました、端桂を狙いに行った後手がいいに決まってるんですが、それをカウンターであそこまで逆襲してしまうんだからやっぱりA級棋士はすごいと思ってしまった。深浦さんってタイトルを何期も取ってるしA級でもあるし間違いなく強いですが、でも羽生さんや渡辺さんと比べるとじゃっかん地味というか、ブッチギリではないじゃないですか、しかも年齢的にもとっくに下り坂のはず、それでもやっぱりすごいなと。あと、1筋の攻防戦、僕だったらノータイムで香を打って後手の飛車を拾ってたと思うんですが、なんかそれじゃヤバい筋があったんでしょうね。端攻め、奥が深かったです(^^)。

第88期棋聖戦 第1局 斎藤慎太郎 vs 羽生善治 (矢倉)

 始まりました棋聖戦!棋聖戦って、竜王戦に名人戦と2日制7番勝負のタイトル戦が続いた後で、1日制&5番勝負だから、気楽に見れて好きです(^^)。僕がはじめてリアルタイムで棋聖戦を観たのは2012年から、あの時は羽生vs中村太地戦でした。第1局が横歩から寄せ合いになっての1分将棋、超難解な土壇場で羽生さんがひっくり返しての勝ち。翌2013年は羽生vs渡辺戦。第1局は後手渡辺さんが横歩△33角85飛と△41玉の中原囲いを組み合わせて挑み、これを羽生さんは角交換から▲77桂として飛車に当てて飛車を86に引かせ、7筋の歩をさらに伸ばして交換した後に▲72歩の垂れ歩!なんという順か…この将棋、いまだに僕の△33角85飛破りの基礎になっています(^^)。続く第2局は相横歩、リアルタイムで相横歩を見たのもこの時が初で、この対局と『羽生の頭脳』で相横歩を学ぶことになったので、やっぱり棋聖戦は思い入れがあります(^^)。

 さて、今日は先手斎藤さんの初手▲76歩に対して羽生さんは△84歩!えええ~斎藤さん相手に矢倉に誘うのか?!いや~、羽生さんは対戦の少ない若手相手に負け越すことが結構ありますが、それって野球の日本シリーズの第1戦みたいなもので、勝負よりもデータ取りに徹してるんじゃないのかなあ…。今回、羽生さんは名人戦を戦ってないので研究時間は十分のはず、古い将棋に誘うのか急戦に行くのか、まさかとは思いますが左美濃にしたりして(^^)。これからどうなるのか楽しみです!

20170601棋聖88-1_斎藤慎vs羽生_矢倉42手◆◆◆◆◆
 今は昼食休憩が終わって対局再開直後ぐらいです。どうなったかな…うあああ、なんと互いに相矢倉の本組み、しかも先後同型です!羽生さん、最新形でも急戦でもなく、古い将棋に持っていきました!いやあ、角換わりなんかで互いに仕掛けの筋が消えて手待ち合戦になるような将棋ならともかく、万全の体勢から攻め合いになる将棋で先後同型は基本的に先行した方が有利と僕は勉強したんですが、もしそうならさすがにこれは先手がいいのでは。。飛車先の歩を25まで進めた時はやっぱり▲37桂47銀の形から▲45歩で仕掛ける形が戦いやすいですよね、さてどうなりますか。。

▲45歩△同歩▲同桂△44銀▲46銀
 先手、仕掛けました!4筋から仕掛けて桂を跳ねて2筋の歩の突き捨ての権利を得て、桂を銀で支えたところで手番は後手。この何度か順番に手番が移って攻めを進めあうところが矢倉っぽいですよね(^^)。

△65歩▲同歩△75歩
 後手も6筋から行きましたが、桂を跳ねる前に味つけの△75歩を挟みました。ここで先後同型からおさらば、さてどうなるのか…

▲24歩△同歩▲35歩
 ここで先手は権利となっていた2筋の歩の突き捨てを挟んでから3筋の歩を突きました。右銀と右桂の活用を図りにいった手だと思いますが、この歩を後手は取らないんでしょうね…

20170601棋聖88-1_斎藤慎vs羽生_矢倉54手△76歩(54手目盤面図)
 やっぱり取らないで攻めに手を回したか(^^;)…。これで後手は2筋/8筋の歩の突き捨てを入れられなかったかわりに、3筋/7筋の突き越しで先手を取りました!それにしても、矢倉中盤のこういう局面図ってややこしい…

▲同金△67歩
 羽生さんの△67歩はノータイム指し!なかなかムズカシイ局面だと思うんですが、なんでノータイムなんだろう。研究手順という事か、それとも先手が何かミスしたとみて速攻で咎めたのか…ああ~なるほど、▲同金なら△75歩~△74銀で銀桂を活用しに行けるし、▲57角なら△74銀~75銀でやっぱり銀桂が捌けるのか。また、3筋の歩を放置した後手に対して、7筋の歩をとった先手という事で、速度的にも逆転するのか。これで先手玉付近の戦場は突破の目途が立ちましたが、問題は先手の攻めと比べて速度的にどうなのかという所。これは真剣に考えないとちょっと分からないな…いや~後手からは攻めるなら△34歩も△23歩もあるし、受けるなら▲66銀も▲75歩もありそうだし、難解だなあ。。まだ受けの方が計算が早そうなので、こういう時って受けから考えた方がいいんでしょうね。早指し戦なら?う~ん、時間がないなら目をつぶって▲34歩でしょうか、どうせ右桂が捌けなければ先手は勝負になりそうにありませんし、攻めもある程度間に合わせておかないと矢倉はヤバいですしね。な~んてちゃんと読まずに勘で指しているから、僕は全然強くならないんだな。。

20170601棋聖88-1_斎藤慎vs羽生_矢倉77手 さて、少し進んで77手目盤面図。後手の羽生さんは右銀を捌いたものの右桂はいまだ捌けず、また△25歩を打ち直したもので飛車道が止まりました。また、解説のプロ棋士さんたちの間では、△66角が後手玉のラインに入っているので後手がおっかなくなったとの事。ここで驚いたのは…

△75角
 うああああ~角切りだああ!!!
いや~まったく読んでいなかったというか、よくこんな手を思いつくな…と思ったら、プロ棋士さんたちはこの手を検討していて、しかもこれは▲同角から先手勝ちではないかとの事。いやいや、プロはみんな読んでいる筋なのか、やっぱりプロはすごいですね(^^;)。。

▲75同歩
 この将棋、最後は羽生さんが勝ったんですが、終局間際に谷川さんが「▲75同歩が分岐点」みたいな事を言っていて、代えて▲同角なら先手勝ち筋だったかもしれないとのこと。マジか…でも、僕みたいなアマチュアの感覚ではここは▲同歩が本線と思うんですよね。だって、もし▲75同角としたら、せっかく玉のコビンに利きが集まっているのに角筋がそれちゃ先手の攻め筋は消えちゃうように見えるし、そもそも△75角の狙いは▲同角と取らせて角の利きを逸らしつつ77の桂についている角の紐をほどいて、△79銀▲同玉△77桂成と思うじゃないですか。その局面って飛車取り&玉頭を押さえる事になっていて、とてもじゃないけど激痛としか思えないそんな局面には進みたくありません。しかしそれが羽生さんの用意した毒団子だったのかも。

 このあと、先手後手とも2手すき状態からの寄せに行くんですが、これがメッチャクチャ高度でした。具体的には、▲75同歩以下の後手の迫り方は△86歩▲同歩△67歩。なんでこの順なのか、僕は理解するのにかなりの時間を要しましたが、これは見事だ。。結局、ここで斎藤さんが自分が悪いと思ったか王手ラッシュに出て、これがまた鋭いことこの上ないんですが、これをすべて見切って延々27手を躱しきって110手にて後手羽生さんの勝ち!!

 いやあ、言葉が出ません。久々に本気でプロ将棋を考えながら観ていたのですが、とんでもなく高度で眩暈がしました。戦いが始まってからの羽生さんの攻めですが、受けがスゴイとか攻めが凄いというよりも、どこで同型の将棋の先手を入れ替えるかというところとか、そこからの将棋の作り方、手が広い中盤でどれも難しそうなのに選ばれた手が、なんでそうなんだろうとよくよく考えたりプロの解説を聞いたりすると…とんでもなく読みが入っていて脱帽です。定跡や研究がどうとかでなく、将棋の地力がとんでもないレベルに達してないと、とてもじゃないけどこんな棋譜は残せないんじゃないかなあ。この棋譜は宝物にして取っておこうと思います、すごかった…。。

*2017.6.2 追記:
昨日の棋聖戦が凄すぎて、一夜明けてもまだ感動を引きずっています。そろそろ感想戦を反映させた棋譜が公開されるかなと思って覗いてみると…昨日の棋譜中継では、77手目の角捨てに対して78手目は▲同角だったら先手勝ちといわれてましたが、実際には▲同角でも難解だったみたいです。引用すると…

20170601棋聖88-1_斎藤慎vs羽生_矢倉77手「※局後の感想※(78手目△75角に対する▲75同歩に)代えて▲7五同角は、△7九銀▲同玉△7七桂成に▲3八飛が詰めろだという。以下△1二玉▲4一角△3二歩が一例で「分かりませんね」と羽生。」

 ちなみに、昨日の棋譜中継では…「(78手目△75角)以下▲7五同角△7九銀▲同玉△7七桂成に、▲3三銀△同桂▲3一角打△2一玉▲3三歩成で先手勝ちという結論が出されているが、果たして。」

 いや~、控室の検討筋も感想戦の検討筋もやってみたんですが、どちらもすぐには詰まなかったんですが、それは僕の棋力が低すぎるせいもあると思うので、やっぱり僕程度では分かりませんでした。くやしいのは、こんな終盤でここまでヒントを与えられても詰むとか詰まないとか結論を出せない自分の棋力の低さです(T_T)。。だって、感想戦で示された寄せの一例をさらってみても、▲41角は王手になっていないので一手空き、凌げるなら感想戦どおりに合駒で凌いでもいいし、難しいようなら3筋に回った飛車が危険なのでここで王手を続けて反撃して飛車を抜く事だって可能です(その時に金を渡しても本当に大丈夫なのかは、寄せ合いの第2ラウンドまで読まないと分かりませんが^^;)。それでもひとつ思ったのは、やっぱり▲7五同角とすると以降は△7九銀▲同玉△7七桂成が本筋みたいですが(やった当たった*^ ^*)、それでも先手が耐えているという所、ここにビビりました。すごいな…。あと、その筋があるから▲75同歩が普通だと思ったわけですが、これが相手を信用するというやつなのかも知れませんね。(^^)。

 いや~それにしても素晴らしい将棋でした。何度も見返して特にすごいと思うのは、実は昨日ブログに書かなかった54手目から78手目△75角までの攻防戦です。なんで書かなかったかというと、凄すぎて僕の棋力ではついていく事が出来なくって、書けなかったんです(T_T)。でも、54手目の嫌な歩の突き捨ての応手にせよ、66手目の精算せずに繋げに行った狙いにせよ、「こういう意味かな」とか思い始めると、背筋がゾクッとしてしまいます。53手目までは形とか大局観やそこそこの読みでも指せる気がするんですが、54手目以降は全部こんな感じで深い読みや狙いが入った手にして思えなくて、こういう将棋を見ると、自分は将棋を指している時に考えている気になっていながら全然考えてなくって勘や形だけで指しているだけだったというのを痛感させられました。羽生さんも斎藤さんも凄い…。今年観た将棋の中では断トツのすごい将棋でした。 (追記終わり)


藤井聡太炎の七番勝負 第5局 深浦康市 vs 藤井聡太 (矢倉)

 A級棋士まで餌食になってしまいました。後手矢倉で、しかもベテラン棋士の得意戦型にひきずりこまれて、現役A級棋士を葬るのか、これはマジでスゴイ。。深浦さん、矢倉の歴史を知りぬいている感があって、若手よりも研究も経験も深そうな森下システムを採用しましたが、藤井さんの終盤がヤバすぎました。あと、感想戦がさらにヤバかったです。深浦さんだけじゃなくって、解説もあぜんと言った感じ。少し前の記事で「終盤まで互角でいったらB1クラスでもヤバいかも」なんて書きましたが、そんなもんじゃなかった、A級でもヤバい、深浦さんが終盤は完全に読み負けていました。

終盤力がここまで突き抜けていると、勝ったり負けたりじゃなくって本当に驚異的な勝率を叩き出すかも。羽生さん、康光さん、久保さんあたりの終盤で驚異的なキレを見せる棋士や、終盤で間違えず序盤に研究を投入するガチモードの時の渡辺さんとやったらどうなるんでしょうか。いやあ、羽生さん登場時の衝撃をリアルタイムで見ていなかった僕としては、なんかとんでもないものに遭遇している気がします。今なら、現在スランプ中の名人に勝ってしまうかもしれないな(^^;)。

第42期棋王戦 第2局 渡辺明 vs 千田翔太 (矢倉脇システム)

 今、プロ将棋で本当に強いなと思うのは、羽生さん、渡辺さん、康光さん、千田さんです。特に渡辺さんは序盤・中盤・終盤どれもバランスよく強くて、今の渡辺さんを破るのは並大抵じゃないんじゃないかと。千田さんは、色んな棋戦で上位に食い込んでますし、特に序盤研究が凄い。今日は矢倉脇システムになりましたが、千田さんはノータイム指しが結構あったので、完全に研究範囲だったんでしょうね。そして中終盤からは大熱戦の面白い将棋になりました!

20170218棋王42-2_渡辺vs千田_矢倉脇システム40手 角が向かい合った脇システムの形(40手目盤面図)から…

▲66角△同歩
先手渡辺さんの角交換は当然として、驚いたのはそれを歩で取った千田さん。いやあ、僕はこれを銀で取ると勉強してきたし、それが当然と思ってきたのですが…

▲26銀
ここで渡辺さんは棒銀狙い、一方の千田さんは…

△65歩▲同歩△75歩▲同歩△39角▲18飛
負の連続突き捨てから、角の打ち込み!これは完全に研究手順でしょうね。実際どちらがいいのかは分かりませんが、矢倉棒銀は決まっても逆サイドに玉を逃げだされて捕まらない事も多いし、一方の後手は馬を作る事は最低限確定の上、うまくいけばこの馬で先手の右辺を制圧できてしまうので、僕的には後手を持ちたい形です。

20170218棋王42-2_渡辺vs千田_矢倉脇システム62手 以降、後手は馬を使って先手右辺を崩しつつ、矢倉の玉頭攻め。先手は後手の攻撃をかわしながら矢倉端攻め。ここで恐ろしく勉強になる手が先手から飛び出しました。62手目盤面図は先手が歩を使って後手矢倉の香を吊りだしたところ。ここで渡辺さんが指した手が…

▲12歩
 いやあ、なるほど…。△同玉と取れば▲15銀で、△同香なら▲同飛で的にされた飛車を逃げつつ端が破れます。というわけで、この歩は取りにくいです。これぞ矢倉、一方的になりそうでいながら、プロが指すと叩き合いの大熱戦になるんですよね(^^)。

 以降、終盤まで攻め合いの大熱戦。しかし終盤の渡辺さんの速度計算、受けと攻めの好手が素晴らしすぎ。112手目の▲13歩は鳥肌が立ちました。普通は▲12歩の王手で手番を渡さずに龍を下げさせて自玉を安全にしてから攻めそうなものですが、あそこで手番を後手に渡す▲13歩を指せるというのは、見切っているという事なんですよね、きっと。いやあ、最近の渡辺さんは本当に強いです。結果、131手にて渡辺棋王の勝ち!

 さて、負けはしたものの千田さんの序盤研究恐るべし。これで後手が指せるのであれば、本局は脇システムの新定跡になるんじゃないでしょうか。最後は渡辺さんにまくられましたが、千田さんは終盤も強いので、このシリーズはどちらが勝ってもおかしくないと思います。


第42期棋王戦 挑戦者決定戦 第1局 佐々木勇気 vs 千田翔太 (矢倉)

今日から始まりました棋王戦挑戦者決定戦は、なんと千田さんと佐々木勇気さんという、どちらも20代&5段という若手対決!!いや~、どちらもいずれタイトル戦に絡んで当然の若手強豪だと思いますが、しかしふたり揃って棋王戦のB2以下に厳しい条件の予選から勝ち抜いてきたのが凄いです。どちらもトップ棋士をなで斬りにして勝ち上がってきたんですが、とくに佐々木さんは羽生善治三冠と佐藤天彦名人という現状の将棋界のトップふたりを倒してあがってきたんだからスゴイです。名人を全員倒してNHK杯を取った時の羽生6段と重なってしまいます。異常に鋭い終盤も似てますし(^^)。

 さて、将棋は独創性に富む千田さんが注文をつけつつ矢倉に進みました。先手は早めに▲77銀を決めながら早囲い模様、最近の佐々木さんはこの構えをする事が多い気がします。一方の千田さんは…とにかくクセモノなので、このまま矢倉に組むのかどうかもまだ分かりませんが(^^)、仮に組んだとしても、現状の相矢倉でこの形に出来れば後手不満なしじゃないかと。今日は仕事が早めに終わる筈なので、夕方に帰ってきてからが楽しみです!!

20161216棋王42挑決_佐々木勇気vs千田_矢倉34手* * * * *
 帰ってきました!結局夜か(- -*)。いや~、矢倉は難しいですね~。僕的に今日勉強になったのは、早囲いからの駒組みでした。34手目盤面図は藤井矢倉にするか本組みにするか、先手の駒組みの方針の分かれ目のひとつ。僕は藤井矢倉はどうにもうまく指しこなせないので、先制されそうでも本組みを目指すんですが、早囲いの場合、角が最初は79にいるので、うまく駒組みしないと玉が狭くなって、真上とか端とかから攻められた時に、そのまま姿焼きにされちゃうことがあるんですよね(^^)。。ここで佐々木さんは…

▲46角△53銀
 お~、角をぶつけました!!そうですよね、単に▲68角だと、玉の脱出口が出来るまでに数手かかっちゃうんですよね。ぼくはいつもここで▲88玉ですが、それも一瞬おっかない形になるんですよね。角をぶつけるのはおっかないですが、でもこれが通るなら、いちばんいい駒組みだと思います。

▲26銀
 佐々木さん、玉を88に入れず、藤井矢倉の横の蓋もしないまま、右銀を攻撃に使いに行ったあああ!!!いや~、これはもう棋風でしょうね。囲い切れてないまま攻撃の手を優先するのは僕には怖くて出来ません。。

△46角▲同歩
 このタイミングで、千田さんの方から角交換に行ったああ!!う~ん、あんまりのんびりしてると▲35歩から棒銀が来るので、後手としては今がタイミングなのかも知れません。

 ここからは、千田さんが先に攻めて飛車先の歩の交換で先手の手番に渡り、佐々木さんは本矢倉にはけっきょく囲い切れずに藤井矢倉にして垂れ歩を作ってまた後手に渡り…という感じの展開。このあたりのどこかで形勢が後手に傾いたんじゃないかと思うんですが、僕的にはやっぱり先手の藤井矢倉が祟ったんじゃないかと思えてしまいます。だって、玉頭に敵の飛車の利きが直撃しているのに、その歩についている紐が玉だけなんだもんなあ。プロならうまく指すのかも知れませんが、アマの僕にはこんなに指しにくい形もありません。むかし81dojo で藤井矢倉の使い手さんにせっかく教えてもらったのに、けっきょく使いこなせずじまいです(>_<)。。

 将棋は後手千田さんの勝ち!渡辺棋王に挑戦するのは千田さんとなりました!!いや~、渡辺さんとしてはやりにくい相手でしょうね、課題局面どころか、そんな所よりずっと前のところで異筋を指してくる相手なので。これはどういう将棋になるのかすら想像がつかない、ちょっと変わったタイトル戦になりそうです(^^)。


プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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