藤井聡太炎の七番勝負 第5局 深浦康市 vs 藤井聡太 (矢倉)

 A級棋士まで餌食になってしまいました。後手矢倉で、しかもベテラン棋士の得意戦型にひきずりこまれて、現役A級棋士を葬るのか、これはマジでスゴイ。。深浦さん、矢倉の歴史を知りぬいている感があって、若手よりも研究も経験も深そうな森下システムを採用しましたが、藤井さんの終盤がヤバすぎました。あと、感想戦がさらにヤバかったです。深浦さんだけじゃなくって、解説もあぜんと言った感じ。少し前の記事で「終盤まで互角でいったらB1クラスでもヤバいかも」なんて書きましたが、そんなもんじゃなかった、A級でもヤバい、深浦さんが終盤は完全に読み負けていました。

終盤力がここまで突き抜けていると、勝ったり負けたりじゃなくって本当に驚異的な勝率を叩き出すかも。羽生さん、康光さん、久保さんあたりの終盤で驚異的なキレを見せる棋士や、終盤で間違えず序盤に研究を投入するガチモードの時の渡辺さんとやったらどうなるんでしょうか。いやあ、羽生さん登場時の衝撃をリアルタイムで見ていなかった僕としては、なんかとんでもないものに遭遇している気がします。今なら、現在スランプ中の名人に勝ってしまうかもしれないな(^^;)。

第42期棋王戦 第2局 渡辺明 vs 千田翔太 (矢倉脇システム)

 今、プロ将棋で本当に強いなと思うのは、羽生さん、渡辺さん、康光さん、千田さんです。特に渡辺さんは序盤・中盤・終盤どれもバランスよく強くて、今の渡辺さんを破るのは並大抵じゃないんじゃないかと。千田さんは、色んな棋戦で上位に食い込んでますし、特に序盤研究が凄い。今日は矢倉脇システムになりましたが、千田さんはノータイム指しが結構あったので、完全に研究範囲だったんでしょうね。そして中終盤からは大熱戦の面白い将棋になりました!

20170218棋王42-2_渡辺vs千田_矢倉脇システム40手 角が向かい合った脇システムの形(40手目盤面図)から…

▲66角△同歩
先手渡辺さんの角交換は当然として、驚いたのはそれを歩で取った千田さん。いやあ、僕はこれを銀で取ると勉強してきたし、それが当然と思ってきたのですが…

▲26銀
ここで渡辺さんは棒銀狙い、一方の千田さんは…

△65歩▲同歩△75歩▲同歩△39角▲18飛
負の連続突き捨てから、角の打ち込み!これは完全に研究手順でしょうね。実際どちらがいいのかは分かりませんが、矢倉棒銀は決まっても逆サイドに玉を逃げだされて捕まらない事も多いし、一方の後手は馬を作る事は最低限確定の上、うまくいけばこの馬で先手の右辺を制圧できてしまうので、僕的には後手を持ちたい形です。

20170218棋王42-2_渡辺vs千田_矢倉脇システム62手 以降、後手は馬を使って先手右辺を崩しつつ、矢倉の玉頭攻め。先手は後手の攻撃をかわしながら矢倉端攻め。ここで恐ろしく勉強になる手が先手から飛び出しました。62手目盤面図は先手が歩を使って後手矢倉の香を吊りだしたところ。ここで渡辺さんが指した手が…

▲12歩
 いやあ、なるほど…。△同玉と取れば▲15銀で、△同香なら▲同飛で的にされた飛車を逃げつつ端が破れます。というわけで、この歩は取りにくいです。これぞ矢倉、一方的になりそうでいながら、プロが指すと叩き合いの大熱戦になるんですよね(^^)。

 以降、終盤まで攻め合いの大熱戦。しかし終盤の渡辺さんの速度計算、受けと攻めの好手が素晴らしすぎ。112手目の▲13歩は鳥肌が立ちました。普通は▲12歩の王手で手番を渡さずに龍を下げさせて自玉を安全にしてから攻めそうなものですが、あそこで手番を後手に渡す▲13歩を指せるというのは、見切っているという事なんですよね、きっと。いやあ、最近の渡辺さんは本当に強いです。結果、131手にて渡辺棋王の勝ち!

 さて、負けはしたものの千田さんの序盤研究恐るべし。これで後手が指せるのであれば、本局は脇システムの新定跡になるんじゃないでしょうか。最後は渡辺さんにまくられましたが、千田さんは終盤も強いので、このシリーズはどちらが勝ってもおかしくないと思います。


第42期棋王戦 挑戦者決定戦 第1局 佐々木勇気 vs 千田翔太 (矢倉)

今日から始まりました棋王戦挑戦者決定戦は、なんと千田さんと佐々木勇気さんという、どちらも20代&5段という若手対決!!いや~、どちらもいずれタイトル戦に絡んで当然の若手強豪だと思いますが、しかしふたり揃って棋王戦のB2以下に厳しい条件の予選から勝ち抜いてきたのが凄いです。どちらもトップ棋士をなで斬りにして勝ち上がってきたんですが、とくに佐々木さんは羽生善治三冠と佐藤天彦名人という現状の将棋界のトップふたりを倒してあがってきたんだからスゴイです。名人を全員倒してNHK杯を取った時の羽生6段と重なってしまいます。異常に鋭い終盤も似てますし(^^)。

 さて、将棋は独創性に富む千田さんが注文をつけつつ矢倉に進みました。先手は早めに▲77銀を決めながら早囲い模様、最近の佐々木さんはこの構えをする事が多い気がします。一方の千田さんは…とにかくクセモノなので、このまま矢倉に組むのかどうかもまだ分かりませんが(^^)、仮に組んだとしても、現状の相矢倉でこの形に出来れば後手不満なしじゃないかと。今日は仕事が早めに終わる筈なので、夕方に帰ってきてからが楽しみです!!

20161216棋王42挑決_佐々木勇気vs千田_矢倉34手* * * * *
 帰ってきました!結局夜か(- -*)。いや~、矢倉は難しいですね~。僕的に今日勉強になったのは、早囲いからの駒組みでした。34手目盤面図は藤井矢倉にするか本組みにするか、先手の駒組みの方針の分かれ目のひとつ。僕は藤井矢倉はどうにもうまく指しこなせないので、先制されそうでも本組みを目指すんですが、早囲いの場合、角が最初は79にいるので、うまく駒組みしないと玉が狭くなって、真上とか端とかから攻められた時に、そのまま姿焼きにされちゃうことがあるんですよね(^^)。。ここで佐々木さんは…

▲46角△53銀
 お~、角をぶつけました!!そうですよね、単に▲68角だと、玉の脱出口が出来るまでに数手かかっちゃうんですよね。ぼくはいつもここで▲88玉ですが、それも一瞬おっかない形になるんですよね。角をぶつけるのはおっかないですが、でもこれが通るなら、いちばんいい駒組みだと思います。

▲26銀
 佐々木さん、玉を88に入れず、藤井矢倉の横の蓋もしないまま、右銀を攻撃に使いに行ったあああ!!!いや~、これはもう棋風でしょうね。囲い切れてないまま攻撃の手を優先するのは僕には怖くて出来ません。。

△46角▲同歩
 このタイミングで、千田さんの方から角交換に行ったああ!!う~ん、あんまりのんびりしてると▲35歩から棒銀が来るので、後手としては今がタイミングなのかも知れません。

 ここからは、千田さんが先に攻めて飛車先の歩の交換で先手の手番に渡り、佐々木さんは本矢倉にはけっきょく囲い切れずに藤井矢倉にして垂れ歩を作ってまた後手に渡り…という感じの展開。このあたりのどこかで形勢が後手に傾いたんじゃないかと思うんですが、僕的にはやっぱり先手の藤井矢倉が祟ったんじゃないかと思えてしまいます。だって、玉頭に敵の飛車の利きが直撃しているのに、その歩についている紐が玉だけなんだもんなあ。プロならうまく指すのかも知れませんが、アマの僕にはこんなに指しにくい形もありません。むかし81dojo で藤井矢倉の使い手さんにせっかく教えてもらったのに、けっきょく使いこなせずじまいです(>_<)。。

 将棋は後手千田さんの勝ち!渡辺棋王に挑戦するのは千田さんとなりました!!いや~、渡辺さんとしてはやりにくい相手でしょうね、課題局面どころか、そんな所よりずっと前のところで異筋を指してくる相手なので。これはどういう将棋になるのかすら想像がつかない、ちょっと変わったタイトル戦になりそうです(^^)。


第66回NHK杯 阿久津主税 vs 羽生善治 (矢倉先手早囲い)

 暑い、暑すぎる(>_<)。。僕が子供のころは、35度超えの日が連発なんていう夏はなかったぞ…。さらに、リオのオリンピックも夏の高校野球も始まったもので、NHK杯は見ずに他を見ようか迷っていた所…うおおお、羽生さんと阿久津さんの戦いだあああ!!!これは将棋を選ぶべきですね(^^)。

 阿久津さん先手の矢倉早囲いになり、中盤は後手羽生さんが構想した△93桂の跳ね出しをめぐる攻防に。ここでの行方さんの解説が秀逸!何十年も前に他人が指した前例を覚えているんだから、プロはオソロシイ…。いや~、勉強になりました(^^)。そして終盤は阿久津玉の入玉を巡る攻防。と金が2枚できた時は入玉確定かと思ったんですが、なんとここから羽生さんは仕留めてしまいました。いや~、何年か前の羽生vs中村太一さんのタイトル戦で、羽生さんは一段目まで来た敵玉を押し返して詰ましてしまった事がありましたが、ああいうのを見ると羽生さん相手に入玉は簡単じゃないんでしょうね。それにしても、入玉将棋は難しいです。僕は入るのも防ぐのもヘタクソで、困ったもんです。
 羽生さんといえば、棋聖戦を防衛してしまいましたね。最終局は一手損角換わりでしたが、危ない所なんてまるでない完勝譜。今日の将棋といい木村さんとのタイトル戦といい、横歩以外は実はスランプどころか絶好調なんじゃないかという気もします。


第66回NHK杯 島本亮 vs 豊島将之 (矢倉?)

 NHK杯前の村山慈明さんの講座は分かりやすくていいですね。初心者向けですが、とってもいい復習になります。

 さて、肝心のNHK杯ですが…またしても序盤を見逃してしまった(^^;)。しかし、中終盤が大熱戦!かなり厳しい状況となった島本5段でしたが、見事な巻き返し!どちらが勝つか際どい所まで行きましたが、最後は豊島さんの見事な寄せ!!豊島さん、ここ数年は終盤力の強化に時間を割いているとの事でしたが、その成果が見事に出た見事な寄せでした。いや~、最後の方ですが、島本さんの勝ち筋はなかったんでしょうか、気になる…。


プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

新刊棋書
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
ブログランキング
ブログのランキングサイトに参加してみました。 よかったら、クリックしてくださいね!
QRコード
QR
これまでの訪問者数
アド