第30期竜王戦挑戦者決定戦 第1局 羽生善治 vs 松尾歩 (横歩取り△33角85飛)

 ついに来ました竜王戦の挑戦者決定3番勝負!僕は竜王戦の本戦トーナメントがプロ将棋の中で一番好きなんですが、今期は慈明さんの研究手に沈みかけた羽生さんの大逆転劇あり、藤井聡太さんによるプロ連勝記録更新となった一番あり(これも見事な逆転劇でした!)、現在化け物じみた強さになってる久保さんが松尾さんに仕留められた一番ありと、例年以上の盛り上がり。そして今回の3番勝負は、遂にタイトル戦挑戦なるかという松尾さんにとっての人生の大一番でもあり、ついに永世竜王なるかという羽生さんにとっての大一番でもあります(^^)。しかも両者、王将戦など他棋戦の予選をきっちり捨てて万全の態勢(^^)。う~ん楽しみだ。。

20170814竜王30挑決1_羽生vs松尾_横歩85飛37手 振り駒で羽生さんが先手、横歩取りに進み、これは勇気流来るか…と思ったら、飛車を引きました。勇気流は、今いかにも後手が対策してそうな形ですから、相手の研究にハマらないためには勇気流に行かない方がいいんでしょうね。一方後手の松尾さんは△85飛!僕の△85飛破りは▲羽生△渡辺戦を参考にしたところから始まってるもので、羽生さんなら先手から角交換して左桂を跳ねて飛車に当てるよなあ…と思ったら、やっぱり羽生さんはそうしました(^^)。後手の飛車の引きどころは84、そこから後手は先手の飛車を引かせた後に先手の左桂頭を狙いに行ったところで、羽生さんが▲95角と飛車取りに打ち込んだのが37手目盤面図。ここで松尾さんは昼食休憩を挟んでの大長考。ボクはこの定石を知ってるんですが、最初に学んだ時は感動しました。まず、いかにもありそうな△94飛とすると…

△94飛▲62角成△同金▲85銀
 というわけで、角切りから飛車を詰まされ、これは先手優勢。級位のころ、これを喰らって瞬殺された事があります(^^;)。あと、△94飛でなく△82飛と引く将棋も感動的な定跡があって…

△82飛▲35歩 (これで桂頭の攻め合いは先手がはやくなる)
△64角 (飛車取りが決まったかに見えるが…)
▲34歩 (なんと飛車取りを受けずに桂頭攻めを継続!)
 で、そのまま△28角成▲同銀と飛車を取ってしまうと、次の▲23歩と一発叩かれてからの▲55角が強烈でこれまた先手優勢、みたいな感じ。だから飛車はすぐには取れず、代えて△45桂と跳ねると、それもそれで▲25飛と走られて先手十分。というわけで、△64角を狙う筋は成立しそうになし。だから△82飛と引く時は他の手を用意できていなければちょっと厳しい感じで、だから△83飛が増えてるんでしょうが、これはボクは未研究(^^;)。松尾さん、昼食休憩の時間を入れると2時間を超す大長考は、ここが中盤の山場と完璧な読みを入れてるんでしょうね。

△82飛▲35歩
 おっと、大長考の末に松尾さんは△82飛を選択。これはどこで変化するのか…

△55角
 おお~新手キタ~(゚∀゚)~!!
でもこれ、△64角と兄弟みたいな手ですね。普通に▲34歩と突っ込んでいったらどうなるんだろうか…

20170814竜王30挑決1_羽生vs松尾_横歩85飛45手▲62角成△同飛▲46銀△64角▲34歩(45手目盤面図)
 羽生さんも手を変えたあああ!!角を切って手にした銀で飛車取りを受けました!いや~狙いがはっきりしない難解な局面で大駒を切る事の出来ないボクとしては、この順は先手おっかない気がするんですがどうなんでしょうか。それでも、▲34歩と先に桂頭を押さえた事で先手は十分な見返りがあるという事なのかなあ。あと、△64角と△55角の狙いの違いが、恥ずかしながら僕にはよく分かりません。▲46銀が当たってくる分だけ△55角の方が損に見えるんですが、逆にいうとその筋を指させる為に△55角と打って先手の角切りを誘い込んだのかなあ…横歩の中盤ってムズカシイです。。

 ここからは、飛車のコビンを狙い続ける後手の64の角と、それを指させる前に後手左辺を崩しにかかる先手の戦い。これがメッチャクチャ難解な将棋で、そもそも先手が飛車角交換を許すのと引き換えに踏み込んだ場合、それで先手がいいのかどうかの僕にはさっぱりわからず(>_<)。。ただ、羽生さんは飛角交換や角の成り込みを許す順を徹底して避けていたので、その踏み込みはヤバいんでしょうね。というわけで、羽生さんは駒損しながらも後手の角を捌かせずに飛車交換に行き、玉型の堅さの差を主張する構想。これで殴り合いの終盤になり、これが棋譜中継で(ニコニコ動画追い出されてしまいました- -*)一基さんが「理解ができない」というほどの難解さ。しかし難解な寄せ合いになると羽生さんの方が一枚上だったようで、127手にて先手羽生さんの勝ち!羽生さん、先に竜王挑戦にリーチをかけました!!

 手に汗握る中終盤でした!とくに終盤の寄せ合いで、両者1分将棋に突入して、どっちが勝ってるんだかわからないハラハラさは将棋観戦の醍醐味ですね(^^)。松尾さん、最後は競り負けてしまいましたが、最後の最後まで羽生さんと互角に斬り合っていたのはみごと。両者ともに他棋戦を幾つも捨ててこの勝負に挑んできている集中力が伝わってくる、熱い勝負でした!


第67期王将戦予選 松尾歩 vs 阿久津主税 (横歩勇気流)

 竜王戦決勝トーナメントの▲羽生△村山戦で飛び出した勇気流に対する飛車交換から△28飛と打ち込むあの勇気流破り、あの一戦こそ羽生さんが最後の最後にまくって大逆転勝利しましたが、将棋的には勇気流の先手完敗筋。あのあと、プロ将棋では対勇気流に対する△28飛がいくつか飛び出しましたが、昨日の王将戦予選▲松尾△阿久津戦でも飛び出しました。先手はあれを退治できるんでしょうか。

20170811王将67予選_松尾vs阿久津_横歩勇気流29手 29手目盤面図は、後手△28飛の打ち込みに▲27歩の蓋歩をして飛車を捕獲した所。▲羽生△村山戦との違いは、蓋歩の直前に▲82歩△同銀の交換が入っている事です。ここから…

△26歩▲39金△27歩成▲28金△同と▲49銀
 ここまでは▲羽生△村山戦と同じですね。このあと、前例では△39とと後手が銀を追っていくんですが、そちらは▲羽生△村山戦の数日後に行われた▲廣瀬△稲葉戦のA級順位戦で、廣瀬さんがものの見事に修正案を披露して後手の△28飛を破っています。その将棋は、ここから△39と▲58銀△38と▲45桂△88角成▲同銀△48と▲69銀△87歩と進み(ここまでは▲82歩△同銀の交換が入っている以外は▲羽生△村山戦と同じ)、ここで廣瀬さんが▲77銀と躱した手で変化(羽生さんは▲87同銀と取った)。
20170719順位A_広瀬vs稲葉_横歩勇気流53手 これで羽生戦で△59角と打ち込まれて馬を作られて先手が苦労した筋が消され(といっても玉のすぐそばに拠点の歩を残すのでメッチャ恐ろしいですが^^;)、さらに廣瀬さんが浮かしておいた82の銀に当てる▲85飛打ち、そしてとんでもない切れ味の踏み込みとなった▲41角打(▲廣瀬△稲葉戦53手目盤面図。これは今年一番感動した手かも。羽生さん伝説の▲52銀打なみにビックリしました…すげえ)△同玉▲53桂不成を決め、廣瀬さんが勇気流破り破りを見せたんでした。この廣瀬さんの将棋は絶対に定石になるんでしょうね(^^)。というわけで、勇気流破り破り破りをしたい阿久津さんは、どこかで変化したいところですが…

20170811王将67予選_松尾vs阿久津_横歩勇気流36手△19と(36手目盤面図)
 ここで変化しました!しかし…と金がそっぽに行く△19と(・ω・ノ)ノヒョエ~!!これが銀をいじめながら先手右辺を制圧する△39とよりいいという事があるのか?!う~ん、という事は、香を手にしてなんかいい筋があるんでしょうね、廣瀬さんの△28飛破りの筋の対策だとしたら、▲85飛を先受けしつつ先手左辺をいじめにいく8筋の香打ちとか、合駒を打つと壁形にされる7筋への香打ちとかがあるのかな?いや~これは研究してないとプロでもちょっと指しにくい手な気がするなあ、どちらかというとすぐ駒を拾いに行く僕たちアマチュア的な手のような(^^;)。

▲45桂△88角成▲同銀△44香
 以降もまた前例と似たような先手桂跳ねから後手角交換と進んで…ここで香を打ったああ!!香を拾いに行った狙いの僕の予想がまったく見当外れだったことはそっとしておいていただくとして(゚ω゚*)、この段階で先手は右桂を消されるとあの廣瀬さんの寄せの筋はもう使えません。こうなってみると、桂を追われたわけでもなかったのに跳ねだした松尾さんの▲45桂に代えて何かほかに手がなかったか、▲19とに対する先手の有力筋がプロでは研究されるんでしょうね。

 ここから将棋は大混戦、どっちがいいんだかまったく分からない将棋に。アマ的には龍が暴れまくってる先手がいい気がしたんですが、松尾さんが後手玉を仕留めきれずにいる間に後手からジリジリと挟撃形を作られ、114手にて後手阿久津さんの勝ち!ちなみに、最後の寄せにはあの端っこのと金が役立ってました(^^;)。

 横歩勇気流破りの飛車交換から△28飛の優劣をめぐる争いは、しばらく続きそうですね。先手の有力筋として佐々木さんの快進撃を支えた勇気流が、村山さんの研究手で後手有力になり、それを廣瀬さんが破って先手巻き返し、その次が阿久津さんの△19とで後手勝ち、シーソー状態です。これ、ここからのタイトル戦や挑戦者決定戦でも出てくる事になるかも。。

51回東急百貨店将棋まつり 松尾歩 vs 羽生善治 (横歩青野流)

 松尾さんが久保さんを破り、羽生さんが稲葉さんを破った事で、今期の竜王戦トーナメントの挑戦者決定戦は羽生さんvs松尾さんになりました。この両者の対局って、実はついこの間の将棋まつりで実現してましたよね。そしてその将棋って青野流だったのでした!竜王戦挑戦者決定戦3番勝負のうち1回は横歩青野流かそのバリエーションの勇気流は飛び出しそうなので、これは竜王戦挑戦者決定戦での対戦を見据えた探り合いのプレ対局だったといえるかも。これはちょっと振り返っておきたいっす。

20170729将棋まつり51_松尾vs羽生_横歩青野流27手 超重要な直接対決が直後にあるかもしれない状況だったので、秘蔵の序盤研究を使うはずもなく、だから勇気流じゃなくて似て非なる青野流が選ばれたのかも。探りはいれたいが隠しておきたいところは隠しておきたい、みたいな(^^)。そして…羽生さんの青野流封じが凄まじいです、松尾さん、飛車の動きを完全に封じられ、なんとか打開したいのに全部弾き返される(T_T)。27手目盤面図の特徴としては、、先手としては横歩を取られた後に▲77角じゃなくて▲77桂としている点、青野流で引かないままの飛車を▲84飛△83歩▲34飛として後手に8筋の歩を打たせたところあたりが特徴でしょうか。後手からすると△52玉型を取って3筋の駒に玉の紐がついてないので△31銀保留としている所、右辺の駒の配置に2手しっかり使って金銀を前に出してガッチリ構えたところ、▲77桂に対して飛車を引かないままという所が特徴でしょうか。僕は青野流の勉強は▲77角型ばかりに夢中になってまして、▲77桂は△55角の一点張り(^^;)。しかしここからの羽生さんがすごくて…

△44角
 え?なにこれ?手の意味が一瞬わかりませんでした。えっと…ああ~なるほど、次に△33金の飛車詰めろなのか、全然気づかなかった(^^;)。。いや~こういうのがパッと見えるのがすごいなあ。そして、この△44角が青野流の飛車を完全に封じ込めてしまいました。。

▲45桂△75飛▲22歩△同角
 飛車詰めろを解除する桂跳ねに、その桂に狙いを定める飛車引き。そしてなかなかの痛打に見える手筋の▲22歩△同角ですが、実は後手なんでもない。これがこのあと3回ぐらい出てくる手の交換で、この角の動きで先手は飛車を浮いた青野流側の攻撃をも完全に封じられてしまうのでした。いやあ、青野流▲34飛36歩&角交換のない▲77桂という形に対して、△32金31銀&44角で飛車詰めろにしてしまって、先手から打開に行こうとしてもこの角の動きだけで青野流の飛車の働きを封じ込めてしまえるのか…やっぱり羽生さん凄いわ、これはいいものを見た、覚えておこう(^^)。

 このあと、先手の攻めは2筋の歩の打ち込みが中心になるんですが、それはすべて角のピストン運動だけであしらわれ、飛車詰めろをほどくために跳ねた▲45桂を狙われ続け、ようやく後手の飛車を捕まえたところでズバンと飛車銀交換の飛車切りから一気に寄せに踏み込まれ、なんと66手にて後手羽生さんの勝ち。恐るべき青野流▲77桂型破りでした(゚д゙)スゴスギル。。

 いや~、勇気流にも使われる本筋▲77角型を使わなかったところが、松尾さんとしては手の内を隠した格好だと思うんですが、そういう本筋じゃない将棋でも羽生さんはバッチリ咎める構想のイメージが作ってあるというのが分かった感じ。また、力将棋になると66手で仕留めてしまうほどの棋力差がある事もこの将棋に現れてるかも。持ち時間が多くなったらその差は詰まるとは思うんですが、松尾さんは強いし好きな棋士ですが、さすがに羽生さんとは格の違いがあるかも…と思えてしまった1番でした。でも最近の将棋で怖いのは、序盤研究の恐ろしさがある事。なんてったって松尾さんは竜王戦1組優勝、本戦でもただいま鬼神のような強さの久保さんを研究じゃなく手将棋で仕留めましたからね。これが持ち時間の多くなる将棋で、さらに研究に羽生さんを引っ張り込めたらどうなるか分かりません、しかも羽生さんは王位戦や王座戦との掛け持ちになりそうですし。これらの条件で、どこまで羽生さんとの差を縮められるか。でもこの棋譜を見ると羽生さんが勝ちそうだな…(小声)。いや~今から竜王戦の挑戦者決定3番勝負、楽しみです(^^)。




 

第30期竜王戦決勝トーナメント 羽生善治 vs 稲葉陽 (横歩勇気流)

 昨年から厳しい戦いの続く羽生さん。今期、棋聖戦は3勝1敗で防衛しましたが、王位戦は2連敗中。順位戦も豊島さんに負けて早くも黒星がつきました。とはいえ、いまだ三冠ですからね(^^)。齢をとった達人が、それでもギリギリで勝っていくって、いちばんカッコいい。野球でも、剛腕にまかせて相手を圧倒していた若いときの江夏より、緻密なコントロールと多彩な変化球を駆使して相手を封じたベテラン時の江夏の方が好き。ピアニストでも、若さのパワーにまかせて圧倒するポゴレリチみたいな人より、老いてなおいぶし銀の輝きを増したホロヴィッツみたいな人が好き。ボクとしては、40代後半に入った羽生さんには、順位戦は降級しなければいい、王位も失っていい、だから竜王戦だけはなんとしても勝ちあがって永世竜王&永世7冠になって欲しいです!

 将棋は羽生さんの先手、横歩取りから勇気流になりました!羽生さん、勇気流を連続採用(^^)。でも、横歩は稲葉さんも得意の将棋、研究でいえばタイトル戦連戦になってない稲葉さんの方が深く研究できてるはず。さて、どうなりますか。。

20170731竜王30TN_羽生vs稲葉_横歩勇気流40手 難解な将棋、先手羽生さんは左が壁形になって、飛車角が狭い所に密集してしまい、なんとも窮屈な格好。後手稲葉さんは飛車角の働きは良さそうだけど、王様すっ裸(^^;)。40手目盤面図なんて、僕が先手だったらなにを指していいやら分かりません。いや~こんな形からうまく纏めてしまうんだから、A級棋士は違います。しかも、先手が飛車角の動きを封じられ、飛車交換も先手の方が避けたいぐらいのはずだったのに、7~8筋中央付近の戦場でゴチャゴチャやっている間に、大駒の動きを封じられたのがいつの間にか後手になってる(^^;)。そこがすっきりしてきたころには先手は既に寄せに入っていて、こうなると羽生さんは逃しませんでした。結果、99手にて先手羽生さん勝ち、挑戦者決定3番勝負に進出です(*・∀・)ノ゙ オメデトォ!

 マジでうれしいっす。将棋初段になって免状を貰おうとがんばり、どうせなら羽生さんが永世7冠を取った時の免状が欲しいとなってはや5年。ところがその間、羽生さんは竜王を取るどころか、挑戦すら出来ずじまい。いちばん惜しかったのは2014年の糸谷さんとの決勝3番勝負に進んだ時ですが、あの時は糸谷さんの時間攻めの前に羽生さんも森内竜王も屈してしまったんでした。以降チャンスは回ってこず、去年に至っては決勝トーナメントにすら残れませんでした。今年のトーナメントは今日の稲葉戦か、決勝で久保さんか聡太くんが残っているとそれが山場になりそうと思ってました。しかしこれで最大の難所は越えた感じでしょうか。ここまで来たら渡辺vs羽生の竜王戦が見たい、なんとか松尾さんとの番勝負に勝ち越してくれ~(松尾さんもがんばってね)!でも…僕はとてもじゃないけど4段になれる気がしないので、もう免状をもらうのは無理かも(T_T)。。

第38期将棋日本シリーズ 山崎隆之 vs 三浦弘之 (横歩取り)

 東京は夕方に突如の大豪雨、僕の洗濯物が犠牲になりました(^^;)。さて、今日はJT杯で山崎さんと三浦さんの対戦、これがメッチャ勉強になりました!

20170729日シリ38_山崎vs三浦_横歩勇気流20手 20手目盤面図は、先手勇気流になるかなという所から後手三浦さんが角交換、その直後に△27角と打ち込んだところ。いやあ、横歩の後手からのこういう超急戦は指されると生きた心地しないっす(^^;)。根拠があるわけじゃないですけど、△45角戦法にしても相横歩にしても、横歩超急戦は先手が死ぬほど追いつめられるけど正着を指し続けると先手が良くなるパターンが多いので、先手の山崎さんがどう受けるか、メッチャ興味津々(^^)。

▲38銀△45角成▲24飛
 金取りを防いで銀を角にぶつけて弾き、その角を飛車にぶつけ、その飛車は逃げつつ成り込みを狙う、というわけで、ここまでは必然でしょうか。ここまでだけだと後手だけ馬を作れて後手がいい気もするけど、横歩超急戦はそんなに甘くないんですよね(^^;)。

△22歩
 ここで△35馬みたいに飛車を追いに行くと▲21飛成でゲームオーバー。というわけで、速い攻めとか味のいい手がみつからないなら後手は一度2筋を受けるのが普通かな?しかし、歩を打つにしても飛車に当てつつ形のいい23に打つものだと思うんですが22なのか、なんでなんだ?う~~~んこれは弱小アマの僕には理解出来ません(´・ω・`) コマッタモンダ。でもA級棋士の指し手ですからね、なんかある気が…

▲77桂
 ここで先手は横歩に紐をつける▲26飛とかを指すと…△44馬が両取りなので指したい▲26飛はしばらく指せそうにありません。う~んこれは先手の飛車は思ったより狭いかも。というわけで、先手ここは攻めではなく狙われた左辺を守りに行く手を指すべきなんでしょうが、守るなら▲87歩の一手かと思ってました。いやあなるほど、受けつつ攻めっ気の強い手を選ぶのか、これが通るなら桂を跳ねだせる分だけこっちの方が良さそうですね。さりげない一手ですが、僕ではこの手は選べない…この手をみただけでもこの将棋を見た価値がありました、勉強になるなあ(^^)。

△82飛
 超急戦系の横歩の恐ろしい所は、はやい段階からこうやって大駒が飛び交って、手が広いのに少しでも読み抜けると一気に敗勢になってしまう事。ここ、後手が横歩をかすめ取るとどうなるか…例えば△76飛▲87銀のあと、△74飛と引いて飛車をぶつけると…相横歩みたいな将棋になるのか。そこで先手が強く▲74同飛△同歩と飛車交換すると…ああなるほど、次の▲85飛が馬桂両取りになるのか、これは先手がいいですね(^^)。じゃ、76じゃなくて△75飛と引くと…なるほど先手は36か27に角を合わせにいって馬を消せるのか、なるほど馬を消せるから桂跳ねして横歩をとらせても大丈夫なんですね。というわけで、後手はここで飛車を深く引きました。しかし…

▲84歩△35馬▲28飛△84飛
 先手は6段目に引けずに4段目にいる飛車を活用して後手飛車を止めました。しかしここで後手が馬で飛車を追って下げさせ抑え込みを解除、しかしここで先手は…

20170729日シリ38_山崎vs三浦_横歩勇気流33手▲26角△同馬▲同飛(33手目盤面図)
 うわあ、ここでもやっぱり馬に角を合わせて消せるのか!いやあ、▲84歩と抑えにいったら後手はこうやって指しそうなもんじゃないですか、山崎さんこれは騙しに行ったな( ̄ー ̄)。。先手が後手馬を消した33手目盤面図は、先手は受けながら▲38銀も▲88銀も▲77桂も指せて万全の駒組みを仕上げ、後手は△22歩なんて変な歩を打たされるわ玉は立てない右銀や右金にも手を入れられない桂もはねられない、跳ねだす歩もつけてません。暴れにいった後手が受け切られてとんでもない手損だけが残った感じ、これはすでに先手よしなんじゃないかと。

 この後、もうひとつ勉強になった事がありまして、横歩の△33桂の形に対して、先手は▲45桂と桂を合わせにいってこの桂を消し、角のラインをこじ開けた事。道場でたまに△33桂戦法をやられる事があるんですが、これにけっこう手こずる事がある僕としては、いい手筋をひとつ教えてもらった気分(^^)。山崎さん、有難う!以下、踏み込みの鋭い山崎さんが一気に後手玉に迫り、71手という短手数で先手山崎さんの勝ち!いやあ、横歩超急戦でいつもやらかす僕としては、すごく勉強になった将棋でした。面白かった!

 この将棋、三浦さんの一方的な負けに見えますが、でも横歩の後手で超急戦に行ったら、負ける時はこんなもんですよね。タイトル戦でない棋戦だし、研究は隠して力戦調の将棋を選んだという事かも。それをぐうの音も出ないほどに咎めた山崎さんが強かったという事でしょう。山崎さん、本当に強いです。僕の中では山崎さんと勇気さんはすごく似た印象で、こういうとんでもない強さを見せるのに格下相手にボロッと負ける(^^;)。取りこぼしさえなければ、とっくにA級だったと思うんだけどなあ(o´・ω・`)。

プロフィール

ShougiX

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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