第29期竜王戦 第6局 渡辺明 vs 丸山忠久 (一手損角換わり)

 もつれてきている今期の竜王戦、第6局は丸山さんの後手一手損角換わり、しかも4手目角交換です(^^)!!最近、先手が角交換を拒否する将棋をいくつかみたのですが、4手目角交換は拒否しづらいです。そして、やはり角換わりシリーズとなりましたね。

20161207竜王29-6_渡辺vs丸山_一手損角換47手 さて、一手損角換わりだというのに、先手の受けは早繰り銀でも棒銀でもなくって腰掛け銀。このシリーズでは先手が腰掛け銀を連採ですので、今のところプロはこれが有力筋とみているのかも。先手渡辺さんは相腰掛け銀から▲47金型を作り、そこで間髪入れずに丸山さんが6筋の仕掛け!!最近、角換わりのこの仕掛けからの角の打ちこみの筋が前よりは何とか読めるようになってきましたが、角を損しながら敵陣を乱しに行くので、やっぱり深くまで読まないと怖くて指せないです。単純な読み抜けがあって、単に角を渡しただけで終わっちゃったりね(゚ω゚*)。。しかし一手損のスペシャリスト丸山さんの攻めはそんなに甘い物じゃなかったようで、47手目に渡辺さんが放った手は…

▲24桂
 うわあああ、1日目からいきなり勝負手っぽいの来たああ!!この直前に指された手は△65歩で、銀がどけば△39角なので、確かにこれはすごくイヤな手です。ヘタクソな僕ならそれでも面倒を見て凌ぎに行くと思うんですが、渡辺さんの読みだと、受けていたらもう受からないのかも。だって、敵矢倉のこの位置に駒を打って崩しに行く手は、たしかに矢倉崩しの教科書なんかにはよく書いてあるけど、昔丸山さんがNHK杯で似たような手を指したら、渡辺さんは爆笑していたんですよ(2013年の▲飯島-△丸山戦)。その渡辺さんが指すという事は、これはもう勝負に行かないとマズいと見ているんじゃないかと。しかしここで丸山さんは…

△66歩▲32桂成△同玉▲24歩△同銀
 面倒を見ずに銀を拾いました。一方の渡辺さんはあんな勝負手を放った以上は手を戻すはずもなく、後手玉付近の2筋の戦場をババッと精算。そしてここで封じ手です。いや~、後手には楽しみな手がたくさんありますが、手番は先手。受けに一手使ったら△39角が飛んでくるので、もう一気に攻めに行くんじゃないかと。どちらが良いのか分かりませんが、もう既に形勢はどちらかに傾いているのでしょうね。明日が楽しみ!

*****
 さて、2日目。封じ手は…おおおお、強気の▲55角!!ということは、△39角が入っても大丈夫という事?いやいや、それを気にしていたらもう良くないから間違えたらひっくり返しますという拠点を作っておいたのかも…読み切れてないもので分かりませんが(^^;)、深浦さんをはじめ錚々たるプロ棋士の方がみんな後手持ちなので、これはやっぱり後手の方がいいのかも。この後は丸山さんがやっばり△39角から決めに行って、90手にて後手丸山さんの勝ち!!

 いかにも定跡手みたいな手ばかりの、角換わりならよくありそうな序盤だったのに、駒がぶつかってからは瞬殺劇でした。いや~、レベルの高い将棋というのはオソロシイ。いつも悪くなってから真剣に考え始めるボクとしては、序盤で何気なく指していてはいけないという教訓のような将棋でした(゚∀゚*)エヘヘ。。それにしてもこれでフルセット、こんなにもつれた竜王戦をリアルタイムで見るのは初めて、メッチャ面白いです。最終局は12月21~22日、丸山さんが後手になるとひょっとするやも知れません!!


第10回朝日杯将棋オープン戦 佐々木勇気 vs 橋本崇載 (横歩取り)

 朝日杯の予選が大詰めを迎えています。どの対局も面白かったのですが、素晴らしいと思ったのが▲佐々木-△橋本の橋本さん。いやあ、これは素晴らしかった。。

20161205オープン戦_佐々木vs橋本_横歩20手 将棋は超攻撃型&終盤の鬼・佐々木勇気さんの先手、横歩取りの青野流気味の出だし。20手目盤面図は定跡形…に近いんですが、ちょっと違うのは先手の玉の位置が58ではなく68である事。どうも、最近の佐々木さんはこの形を連採しているそうです。もし▲58玉型の青野流なら、ここで▲37桂と飛ぶのが一番多い指し方かと思うのですが…

▲35飛
 うああ、佐々木さん、飛車を引いた!!そして次のハッシーの指した手が…

△86歩
 いやあ…。。普通に考えると▲85歩で飛車道を遮る事が出来るので、△86歩は絶対ないと思ってたんですよ。しかしこの歩を垂らしておくという事は、先手玉が一路左辺に寄ったからでしょうか。これは今どうこうというのではなくて大局観というか、端歩を突いておくような感じのプロの感なんでしょうね。

▲85歩
 やっぱり止められました(^^;)、というかこれはこの一手なので驚く事じゃないんですが。
 そしてここから激しくなり、攻め将棋の勇気さんの猛攻!横歩なので互いに囲い切れていない状況で大駒が飛び交い、飛車の打ち込みの隙があるのに大駒の交換がバシバシ出てきて、後手はちょっと間違えるだけで詰まされちゃいそうな危なさです。ところが、これを橋本さんは受けてしまいます。ものすごい受け力、さすがは受け将棋の代名詞のひとりです(^^)。この受けは永久保存版のすごさ、僕なら10回ぐらい詰まされてます(゚∀゚*)エヘヘ。

20161205オープン戦_佐々木vs橋本_横歩58手 佐々木さんの猛攻は結局30手近く続いて、盤面図58手目では先手の飛車の打ち込みをハッシーが角で受けたところ。駒割りは飛車角交換で先手が若干有利…といいたい所ですが、横歩取りの場合は角の方が価値が高い事がけっこうあるし、なにより先手は歩切れ。攻め将棋は攻めが繋がらなくなった時点で駒損が響いて一気にまくられる事があるんですが、今日の場合は歩の差が響いてくるとは…まあこういう展開にするには、受け力が必要ですよね。俺には無理だ。。ここで勇気さんは…

▲24飛
 ちょっと攻め疲れたか、早い手がありません。とはいえ、解説陣は先手持ちのよう。たしかに、次に▲44飛(王手)~▲94飛で飛車角交換まで行けば、先手面白そうですが…

△76角
 ここで橋本さんが角を先に逃げつつの攻防の角の飛び出し!凌ぎに凌いで、ここで相手の手に乗りながら待望の反撃です!!

▲44飛△43歩▲45飛
 先に角を躱されましたが、それでも勇気さんは▲44飛!しかしここでクールに歩で弾かれ、またしても一手空いてしまい…

△87歩成
 橋本さんが22手目に利かせておいた垂れ歩が、42手先のここでついに炸裂!!いや~、これ、猛烈に厳しくないですか?単純にはもう受からないし、受からないとなれば金は助かりませんがそうなると飛車も抜かれるので、先手は攻め合いに行きたい。しかし嫌な筋がいっぱい見える…

 ここからも簡単には決まりませんでしたが、もう流れが橋本さんになってしまったというか、勇気さんが攻め急がれて潰される、みたいな展開。結果、114手にて橋本さんの勝ち!!

 対局観、受けの見事さ、相手の手に乗っての攻防手からあっという間に攻めに転じたその身のこなしがすごかった!!ハッシーは平然と大物を倒したりしますし、A級にも行きましたし、やっぱり強豪のひとりですね~。…と思ったら、次の格下相手の一番でコロッと敗退(゚ω゚*)。う~ん、こういうところでまで笑いを取らなくても。。それにしても、今日の朝日杯は面白かった!!


第66回NHK杯 斎藤慎太郎 vs 佐藤康光 (後手向かい飛車)

 今日はめずらしく将棋フォーカスから見てたんですが、洗濯したり掃除機かけたりしながら観ていたら、ぜんぜんアタマに入らず(^^;)。それにしても、天彦さんのヘアースタイルはいつまでたっても見慣れないなあ。NHK杯は今日から3回戦ですが、これもちゃんと見れなくて、ようやく家事が終わった時には、NHK杯も残り30分。その時にはすでに後手の康光さんがあと何手粘れるかというぐらいの敗勢に見えたのですが…
 なんと、そこから圧巻の逆襲!受け切っちゃうどころか、寄せちゃいました。。タイトル10期以上の人相手に、寄せられそうなところで寄せきれないとこうなっちゃうんだなあ。今日は僕の調子がよくって、終盤の指し手がけっこう当たったんですが(*^_^*)ヤッタネ、それにしても康光さんの角打ちは見事だったなあ。あれが入ったところでは、とっくに逆転していたんでしょうね。いや~、メッチャクチャ面白い終盤でした!

 今期のNHK杯、3回戦の時点で、若手は斎藤さんや千田さんや勇気さんや永瀬さん、指し盛りの30前後は渡辺竜王に天彦名人に広瀬さん橋本さん、将棋界を20年以上支えている黄金の羽生世代では羽生3冠に郷田王将に久保さん深浦さん康光さんと、若手と指し盛りとベテランがバランスよく残ったように思います。そしてこの3回戦第1局で斎藤さんが康光さんを破ると、いよいよ将棋界のパワーバランスが変わるか?!といった所かと思ったんですが、40代半ばを過ぎても羽生世代は強かったです。終盤から衰えるなんて言いますが、若手超強豪を終盤でまくるんですから…。とにかく、楽しい将棋を見させてもらいました(^^)。


第29期竜王戦 第5局 丸山忠久 vs 渡辺明 (横歩取り)

 仕事と趣味のバランスを取るのが本当に難しいです。仕事の成果が出たのはいいんですが、引きかえに将棋の時間が無くなってしまった(T-T)。人生うまくいかないな…。この前の順位戦B1なんて、メッチャクチャ面白かったですが(郷田さん、マジでB2に落ちちゃうんじゃなかろうか)、検討なんてとんでもない、観るだけになっちゃってます。うう。

20161201竜王29-5_丸山vs渡辺_横歩38手 さて、5分で迎えた竜王戦第5局。リアルタイムで2勝2敗の竜王戦を見た事自体が初めての気がしますが、早く終わるとタイトル戦の間が空いてしまうので、ぜひとももつれて欲しいですね~。戦型は…おお~、横歩です。先手横歩の時の丸山さんは…そうなんですよね、▲61玉型の中原囲いを使うんですよね。僕の場合、道場で横歩になると、自分より強い相手になると大差負けをしてしまうことが結構あるので、丸山さんみたいに玉を深くして戦ってみるのもありなのかも。というわけで、1日目の夕方5時20分ぐらいの時点では、まだ囲い合い。ただ、後手渡辺さんの方が、7筋の先手角頭の歩を突けるし、角交換も後手の方がやりやすそうなので、アマチュアなら後手の方が指しやすいかも。先手としては、跳ねだした17の桂が捌けるかどうかが大事そう。でも、僕が指したらすぐ負担にしちゃいそうだなあ(^^;)。さて、どうなりますか…仕事に戻ろう。。

******
20161201竜王29-5_丸山vs渡辺_横歩57手 2日目です。中盤戦が超難解、指されて「なんだこの手は?」と、僕では意味が分からない指し手の連発、僕の棋力ではついていけませんでした(T_T)。踏み込みの鋭いあの丸山さんが角の往復移動で手待ちのような動き。渡辺さんも丸山さんの方針を読み取ってか、積極的に行くのではなく、駒組み優先で玉を固めるような指し手。でもこれは渡辺さんらしいと言えばらしいのかな?いや~、横歩って、自分で指してても指し手に困ってしまうことが結構ありますが、今日に限ってはプロでもそうなのかも。そして、昼食休憩直前に先手丸山さんが仕掛け!!

▲65歩(57手目盤面図)
 ここまでの手待ちや駒組みもメッチャクチャ難解でしたが、この仕掛けも僕には難しすぎる…。いや~、パッと見で考えもしなかった手なんですが、なるほど飛車の横利きを活かしての変形銀ばさみみたいな感じ。でもなんというか、勝負手に見えてしまうんですが、という事は先手はちょっと自分の方が悪いと思っていたのかな?僕が解説に惑わされているのかも知れませんが、阿久津さんとかが「先手の方が駒組みに進展性がある」とか言っていたので、いきなり仕掛けるとは思ってませんでした(^^;)。仮に△同銀として、▲65歩に△55銀と出られたら?以下は▲67金から次の▲56歩を狙うんでしょうが、そこで後手の手番ですよね。これはなかなか難解なのではという気がします。少なくとも、先手玉の真上が戦場になっているので、僕みたいなアマからすると先手の方が怖く見えちゃう(^^;)。では、銀で取らずに△65同桂だと?あ、これは歩で桂頭を押さえられてまずそうなのでありえないですね(^^;ゞシツレイシマシタ。そして本譜は…

△同銀▲77桂
おおおお、渡辺さん、堂々と銀で取りました!当然丸山さんは桂で銀取りをかけての変形銀ばさみ。しかし、堂々と取ったという事はここで手抜いての攻撃があるという事か…

20161201竜王29-5_丸山vs渡辺_横歩60手△86角(60手目盤面図)▲75歩△同角
 後手の角捌きは見事!しかし先手の▲75歩って…飛車の横利きを通したというのは解るんですが、しかし…う~~ん、今日の将棋は難解すぎて、僕にはついていけません。頼みの綱の棋譜解説も、このものすごい局面で「丸山は串だんご、温泉まんじゅう、カロリーメイト(コーヒー味)を3本、アイスコーヒー。丸山はマスクを取って、饅頭を口に放り込んだ」とか書いて、手の説明がないし(^^)。しかしよく食うな…。

▲65桂△同桂▲87歩
 これでこの戦場の競り合いは一件落着。こうなってみると、先手は銀桂交換の駒得ながらも、戦場は先手玉のすぐそば、後手玉は鉄壁、手番は後手、そして後手は△27桂あたりから簡単に駒損を回復できる上に手が広いので、この戦いは後手の方が得した気がします。でも、あそこで仕掛けたという事は、丸山さんには後手からのマズい攻め筋か何かが見えていたのかも。う~ん、そういうところが全然わからなかったもんで、ぜんぜん勉強にならないぞ(^^;)。。

 この後、渡辺さんが踏み込んで先手陣に襲い掛かるも、丸山さんは87手目でカロリーメイトを1本飲み干し華麗に玉を躱し、なんとあの形から攻め合いに持ち込んでの終盤。詰めろをかけながら攻防手を絡めながら「間違えたら許さん」という感じの迫り方でしたが、しかしこれは渡辺さんが極端に間違えなければ後手勝だろうなという感じ。こういう時の竜王は間違えないんですよね。。最後の11手詰め(?)を竜王が逃すはずもなく、106手にて後手渡辺さんの勝ち、3勝2敗で防衛にリーチをかけました!!

 仕事のストレスで潰されそうになっている今、趣味があって良かった(^^)。ここ数年の竜王戦は第5局で決着だったので、なにより次があるのが嬉しいです。次は…おお、12/7・8なのか、すぐじゃないか!!しかしやっぱり渡辺竜王は強いんですね、結局リードを奪ってしまうんだから。なんか防衛濃厚な気もしてきましたが、最後までもつれて欲しいので、丸山さんがんばってくれ!!でも…渡辺さんも丸山さんも、竜王戦が長引くほど順位戦がしんどくなるんでしょうね。特に丸山さんはB2に落ちてしまう可能性もある現状なので、けっこうきつい師走かもしれません。


第24期倉敷藤花戦 第3局 里見香奈 vs 室谷由紀 (相振り飛車)

 あれ?今日はNHK杯はお休み?でも、今日は倉敷藤花戦とどっちを見ようか迷っていたので、迷わずに済んでいいや…。

 昨日今日と、里見さん強い!!女流ではちょっと図抜けている感じです。しかし、今日は室谷さんも素晴らしかった!明らかに悪い形で終盤に入ったのに、簡単に寄せさせません。玉の上部脱出を狙った88手目から、50手を超える見事な粘り!素晴らしい終盤戦、攻める方も受ける方も、好手が何度も飛び出していました。いやあ、室谷さん、負けたけど素晴らしいわ…。里見さんの中終盤は女流では抜きんでているのでしょうが、しかし室谷さんの終盤力も、女流でトップ集団のひとりに入るんじゃないでしょうか。俺だったら、室谷さんに終盤で超簡単にひっくり返されてたな(^^;)。しかし将棋は難しいですね、序盤研究が良くても終盤力が凄くても中盤が優れていてもそれだけでは駄目で、全部がバランスよくないといけないというのが、このシリーズを見ていて痛感させられました。

 今年は、自分でも倉敷に行ったし、今年の倉敷藤花戦は面白かった!!室谷さん、ここ数年で、見事に女流のトップグループに食い込んだと思います。それでも、ひとりだけとんでもない強さの化け物がいるので、「いずれタイトルを取る」とは言えない所が(゚ω゚*)…




プロフィール

Author:ShougiX
駒の動かし方を知っていた程度の初心者です。せいぜい1日1時間ぐらいしか将棋に時間を割けない社会人が、ガンバって1年で初段になる事が目標です!
(*追記)10ヶ月ちょいで初段到達!!ただいま、居飛車側から各戦型に対応できるよう奮闘中(汗)。。

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